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ビーチサイドの人魚姫
俊樹

2019年9月Nikon D700で一眼レフデビュー。カメラは独学。2020年4月、Nikon D810へアップグレード。いつか写真展を開く為、日々精進。勿論、詩、小説、エッセイ、作詞は継続中。2021年夏、Nikon Z7Ⅱへと更にアップグレード。2022年10月、3回目の心臓手術に耐え抜き現在に至る。2023年8月ペースメーカー植え込み。

龍神様と蓮の花。

2024年10月21日
エッセイ 12
不忍池01

不忍池02

蓮の花01

蓮の花02


 東京に40年ほど住んでいるがこれまで上野の不忍池に一度も訪れる事はなかった。子ども達がまだ幼い頃には上野動物園に家族4人で時々出掛ける程度だった。不忍池に特別な興味もなかったのだが、SNSに投稿された写真の中に蓮の花が多く目立っており、その清らかで神秘的な美に魅入られてしまい自分もカメラに収めたくなった。チューリップの時もそうだった様に蓮の花を私はまだ一度も撮った事がない。何処へ行けばあの美しいピンクの花を撮る事が出来るだろうかと、その日から頭の中は蓮の花で一杯になった。
 ネットで調べるとトップに表示されたのが不忍池だった。自体は私の故郷である藤枝の『蓮華寺池』が地元では有名で、子どもの頃、池に入り蓮の実を取ってオヤツ代わりに食べていた事を思い出す。極貧でその日の食事もままならないいつも腹を空かせて涙を流していた小学生だった私。蓮の実を生のまま口に放り込んでいたが、それだけで空腹が満たされる訳もなく乞食のような日々だった。それでも栄養価の高い蓮の実のお陰で苦難を乗り切る事が出来た部分もあったのだろう。まさに『仏様の花』である。
 天気も上々で申し分のない撮影日和。レンズを2本携えて不忍池へと出掛けた。初めて眼にする池は想像していたより遥かに広かった。池一面に蓮の緑で埋め尽くされて、肝心の蓮の花が見つからない。「時季が早すぎた?遅すぎた?」とイメージ通りの花を発見出来ず途方に暮れてしまった。それでも折角ここまで来たのだからと、辯天堂に寄ってお参りしてから帰ろうと思った。
 辯天堂の少し手前の左の方に手水舎があるのに気付き、その龍神に向けてシャッターを切った。撮影を終えた後、龍の口から流れ出る水で手を洗い口に含み身体を清める気分に浸った。ここで花音痴である私の無知がまたもさらけ出てしまったのだが、蓮の花は午前中に開花し、午後には閉じてしまう事を初めて知った。こちらの都合に合わせて咲いてくれる花ばかりではない事を改めて痛感した。
 因みにアップした蓮の花の写真は不忍池ではなく『小石川後楽園』にて撮影したものである。近づいてアップで撮りたかったが池に入る訳にもいかず、タムロンの300mm望遠レンズで撮影した。レンズの圧縮効果が前ボケ後ボケを演出してくれており、まさに神秘的・幻想的な蓮の花となってくれた。
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俊樹
この記事を書いた人: 俊樹
本名/神戸俊樹
静岡県藤枝市出身。
19歳の時に受けた心臓手術を切っ掛けに20歳から詩を書き始める。
2005年3月詩集天国の地図を文芸社より出版、全国デビューを果たす。
うつ病回復をきっかけに詩の創作を再開。
長編小説「届かなかった僕の歌」三部作(幼少編・養護学校編・青春編)父を主人公にした(番外編)を現在執筆中。
詩、小説、エッセイ、作詞など幅広く創作。
2019年9月、一眼レフデビュー。Nikon D700を使用。
2020年4月、Nikon D810にアップグレード。
2021年夏、ミラーレス一眼 Z7Ⅱへと更にアップグレード。
2022年10月3度目となる心臓手術を受け、大成功を収める。
2023年8月徐脈性心房細動で心停止(失神)したため、ペースメーカーを植え込む。

コメント12件

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sado_jo

龍神様

おぉっ!見事な龍と蓮の花ですね♪
自分は龍と言うとすぐに東宝のキングギドラが思い浮かびます(笑)
八岐大蛇がモデルだとも言いますが、東洋の龍に翼はなく水神様とも言う様に水属性の生き物になります。
ところがキングギドラは翼があって空を飛んで火を噴くので、どちらかと言うと火の属性を持つ西洋のドラゴンになります。
それに龍神様は神として人々に崇められますが、ドラゴンは勇者に狩られる悪魔なので扱われ方が全然違いますよね(笑)

2024年10月21日 (月) 19:54

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2024年10月23日 (水) 05:45

☆AMEX☆

最後の蓮の写真、雰囲気があっていいですね。
柔らかいボケ味と光加減が何とも言えません・・
私も望遠使いたくなりました。(^^)/

2024年10月23日 (水) 09:53

雪野繭

不忍池へ行かれたのですね。
東京に住んでいると被写体には困らないと言う人もいますが、
どういう写真に仕上げるかはカメラマンの腕次第です。
今回も俊樹さんらしい作品になれたような気がします。
暑い中での撮影、ご苦労様でした。

2024年10月23日 (水) 13:59

山田

こんにちは

上野の不忍池の蓮は他の方のブログで良く見かけますね

大きな蓮池でたくさん咲いていますね
龍と蓮見事に美しく撮られていますね
龍も蓮も仏教では守り神ですから、ありがたい被写体ですね
俊樹さんの心臓を守ってくれるでしょうね
心臓は仏教では火になります、龍は肝臓、蓮は腎臓になります
写真撮るだけでもご利益がもらえますよ

2024年10月25日 (金) 16:31

ネルメル

いつもいつも、思いますが、ほんとに美しいですね。
俊樹さんのお写真は、レンズをのぞいた時の感動が伝わります。
いつもありがとうございます。

2024年10月25日 (金) 23:10

apricot・a

蓮の花は普通の花とはまた少し違った趣を感じますね。
水辺に浮かぶ花は神秘的で美しいです。
花が開いていなくて残念に思われたようですが、
蕾のお写真もとてもステキですよ~。

2024年10月26日 (土) 08:56

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2024年10月26日 (土) 19:01

みけ

手水舎の竜神様
お花の彩りがいいですね(´ω`*)

小石川後楽園の蓮も
書かれてるように
幻想的で 静かな美しさが…
とても綺麗ですe-420

今回は 残念でしたが
機会があれば
不忍池の蓮の写真も
いつか見てみたいですi-178

2024年10月27日 (日) 16:19

荒野鷹虎

俊樹さんへ!!

懸案の、引っ越しが急に決まりました。夜中に追い子が来て、回漕業者と契約しました。来月の、12日に決まり、ベッド親テレビ、テレビ、パソkkンを持ち込むと私一人で住めます。それには、買い物の手伝いも忙しいです。社会人お枠から外れないように過ごしたいです。法師☆☆

2024年10月29日 (火) 23:14

こまちょんた

とても神秘的で、きれいな蓮ですね。
仏様にぴったりの花だと思います。
そうですね~。
蓮の花は朝にしか見られないのですね。
家でも蓮鉢で育てていたことがありますが、ピンク色のそれはそれはきれいな花でした。
茨城に古代蓮が咲くところがありますが、物凄く大きくて立派な花がいっぱいでした。

2024年10月31日 (木) 10:44

ネリム

こんばんは
蓮の花綺麗ですね。

2024年11月02日 (土) 17:16