大卒2年目で消防士を目指して退職と専念を検討されているのですね。仕事が忙しく、なかなか勉強や体力づくりに時間を割けない現状を踏まえると、退職して専念したいというお気持ちは理解できます。
ここでは、仕事を辞めて専念する選択肢と、その場合に考えられるリスク、そして民間への再就職の可能性について解説します。
退職して消防士試験に専念するメリットとリスク
メリット
学習時間の確保
毎日21時半帰宅という状況では、十分な学習時間を確保するのは困難です。退職すれば、公務員試験合格の目安とされる1,000〜1,500時間の勉強時間を確保しやすくなります。
体力トレーニングの徹底
消防士の採用試験では体力測定も重要です。専念すれば、筆記試験対策と並行して、筋力・持久力などの体力づくりに計画的に取り組めます。
面接対策の準備
消防士は人命救助に関わる仕事であり、熱意やコミュニケーション能力も重視されます。時間に余裕ができることで、志望動機を深く掘り下げたり、想定される質問への受け答えを十分に準備したりできます。
リスク
試験不合格のリスク
専念しても必ず合格できる保証はありません。複数回受験する可能性も考慮しておく必要があります。
金銭的な負担
収入がなくなるため、貯金を切り崩して生活することになります。試験準備期間が長期化するほど、生活費の負担は大きくなります。
公務員浪人の経験がマイナスになる可能性
次項で詳しく述べますが、もし消防士試験に失敗して民間企業へ再就職する場合、「空白期間」として捉えられ、選考で不利になる可能性があります。
消防士不合格後の民間企業への再就職について
公務員試験に落ちて民間企業へ就職活動をする場合、「公務員浪人」という期間が選考で不利に働く可能性はゼロではありません。しかし、対策次第でマイナス評価を回避することは十分可能です。
採用担当者が不安に思うこと
「なぜ民間企業ではなく公務員を目指していたのか」
「民間企業への就職は逃げではないか」
「公務員試験の勉強期間は、民間企業で役立つスキルや経験を身につけられなかったのではないか」
面接での回答のポイントです
熱意と志望理由を明確にする
憧れだけで消防士を目指したのではなく、「人々の命を守りたい」「社会に貢献したい」といった具体的な動機があったことを説明し、公務員を目指した熱意を伝えます。
空白期間を前向きに捉える
公務員試験の勉強や体力づくりに専念した経験から得た「課題解決能力」「計画性」「継続力」などを、志望する民間企業でどのように活かせるかを具体的に話します。
入社意欲を強くアピールする
公務員を目指した過去がありつつも、「御社で働きたい」という強い気持ちを伝えます。民間企業で働く魅力を理解していること、そして消防士を目指した経験が、民間企業で活かせることをアピールします。
スキルアップへの意欲を示す
消防士試験の勉強で得た知識や体力だけでなく、入社後に貢献するためにどのような努力をするつもりかを伝えます。
結論といたしまして
仕事を辞めて専念する考えは「だめ」ではないが、計画性が重要
仕事を辞めて消防士試験に専念することは、決して「だめ」な考えではありません。しかし、メリットとリスクを十分に理解し、万が一の場合に備えた計画を立てておくことが重要です。
具体的な進め方です
目指す自治体を絞る
採用年齢の上限は自治体によって異なります。ご自身の年齢(24歳)で受験できる自治体はまだ多いですが、事前にしっかりと調べておきましょう。
情報収集と計画
独学での合格も不可能ではありませんが、忙しい社会人でも働きながら学べるオンライン講座なども検討してみましょう。試験内容、体力測定の種目、面接の傾向などを調べ、勉強と体力づくりのスケジュールを具体的に立てます。
リスクに備える
消防士試験に合格できなかった場合のキャリアプランも考えておきましょう。その際、公務員浪人期間を自己成長の期間として前向きにアピールする準備をしておきます。
ご自身の強い意志と計画的な準備があれば、目標達成への道は開けます。納得のいく選択ができるよう、頑張ってくださいm(__)m