2023年10月10日 (火) | 編集 |
★富士見公園猫 里親募集中!!
★犬猫救済の輪 里親会のご案内
10月15日(日)13:00~16:00
川崎市川崎区大島1-28-15 グリーンプラザ川崎1F
TNR日本動物福祉病院内
アクセス
里親会ページ参加予定猫の写真は こちら 『ペットのおうち』 は こちら
※必ず、里親会ページの 「譲渡条件(一部)」 をお読みください。
10月より、予約無しの方も里親会参加を受付ておりますが、里親会参加ご希望の方はできるだけ、メールフォームよりご連絡下さい。お電話させていただき事前に情報提供させていただきます。譲渡区域外であったりせっかく来てくださったのに条件が合わず譲渡が決まらないなどできるだけないようにしております。
寂しくないよう2匹飼いでお願い致します
この時期、TNRで保護された子猫も沢山います。是非、保護猫たちを迎えてあげて下さい
連載(①~③) その①
川崎市富士見公園・工事から猫達を守った記録
大規模な工事が始まる現場、そこに猫達がいた!
①川崎市富士見公園・工事から猫達を守った記録
2023年 公園内に新シェルターができるまでの経過
1回目の内容
はじめに
1) 富士見公園のこれまで(2006年、全国初の公園内猫シェルターの設置から、2021年旧シェルター撤去の危機まで)
2) 新シェルター設置までの経過(2021年から2023年8月まで)
はじめに
川崎市川崎区の富士見公園はJR川崎駅から徒歩10分に位置し170,488平方メートル、東京ドーム3.6個にあたる広さがあります。
ここには36匹の猫が市民に世話をされて暮らしていました。ところが令和5年4月から公園全面に大整備工事が行われることになりました。そして、川崎市役所から、17年前、整備工事に際して設置したシェルターの取り壊しを求められました。シェルターがなくなったら、どこへ猫を保護したらよいのか、ボランティアが全頭保護しなければならないのか、危険な工事で怪我をしたり、失踪して行方がわからなくなるのではないか・・
私達は川崎市や事業者と約2年にわたって交渉を重ねました。交渉は難航しましたが、工事開始直前に公園内に、あらたに猫保護シェルターを川崎市に設置していただき、猫を全頭保護することが出来ました。
工事は全国どこでも行われ、公有地であれ私有地であれ、そこに地域猫という形にせよ、そうでないにせよ猫達が暮らしているケースがあると思われます。
ここに工事から猫達を救った記録を残すことで、ひとつの救済モデルケースとして参考にしていただけたら幸いです。
声を上げて下さった団体様、個人の皆様に厚く御礼申し上げます。
川崎市に申し入れをして下さり、本記事の法的な部分の監修をして下さった弁護士の坂本博之先生、最期の病床からもご心配いただいた市議の故・飯塚正良先生、そして長谷川智一先生、社会問題として問題提起して下さったジャーナリストの古川琢也様に深く感謝いたします。また、市役所の矢口課長、山本課長には大変お世話になりました。
現在、富士見公園シェルター、順調に稼働中です。
1) 富士見公園のこれまで(2006年、全国初の公園内猫シェルターの設置から、2021年、旧シェルター撤去の危機まで)
富士見公園は17年前まではホームレスさんの小屋で埋め尽くされ、そこには捨てられて行き場のない犬猫が150匹以上もいました(写真1,2)。
2006年、公園全面改修工事に伴いホームレスさんの小屋がすべて撤去され、犬猫150匹、周辺もあわせると300匹が取り残されて、殺処分の危機に見舞われました。
2006年6月、交渉の末、川崎市環境局局長・環境局緑政部部長・健康福祉局地域福祉部部長・健康福祉局地域福祉部地域福祉課主幹と当会、犬猫救済の輪 結、ねこの代理人たち 中村、動物たちの会 杉本が面談、猫を保護する公園内シェルターの設置が決定しました。この面談には公園の猫7匹も参加しました。
川崎市が公園内に用地を提供し、ボランティアが自費で建てたシェルターは簡素なものでしたが、これが全国でも初めてと言われる公園内猫保護シェルターです(写真3、4)。このシェルターのおかげで、目のあかない子猫から老猫まで150匹以上の猫が里親に引き取られました。その後は市民ボランティアによる不妊去勢手術がシェルターを基点として絶えることなく続けられTNRも順調に進捗してきました。
その結果、近隣からの苦情や不安の声が多かった公園内が、適正な状態に保たれました。この数年はシェルターの使用頻度は減りました。見事に役割を果たしてくれたのです。ところが、2021年、突然、市役所から「2023年に整備工事が始まるので、シェルターを撤去してもらえないか」という話がありました。再度、大規模な工事が始まるならば猫達を保護しなければならないので、シェルターを撤去するわけにはいきません。どうしても撤去するなら、それに替わるもの用意していただきたいと要望しました。
写真1 2006年 公園内の様子
写真2 公園に暮らしていた犬猫たち
写真3 旧シェルター外観
写真4 旧シェルター内部
2) 新シェルター設置までの経緯(2021年から2023年8月まで)
新シェルター設置に至るまで大変難航しました。
その経緯を市役所や事業者(ゼネコン)への主だった働きかけを軸にまとめました。
工事が始まれば、猫達は突然起きた出来事を何もわからず、工事の騒音や重機に怯え公園内を彷徨うことになります。給餌場所を追われ飢えに苦しむ猫たちを想像するだけで、17年間一日も休むことなく猫のお世話に通っていたボランティアたちは、胸が張り裂けそうでした。自宅は、長い期間に保護した傷病猫、高齢猫でいっぱいでこれ以上保護することができません。
何としても工事が始まる前に撤去予定のシェルターにかわり、猫達を保護できる施設を公園内に確保しなければならず、先ず市役所に要望を出しました。
2021年、7月24日 川崎区役所道路公園センター管理課あて
公園の適正な状態を継続して維持するためと、シェルターが支えるボランティア活動の公益性と費用対効果の面から、旧シェルターの存続を要望しました。
2021年8月3日 川崎区役所道路公園センター管理課あて
新たに防災用ペット同伴施設を公園内に設け平時は猫のシェルターとすることを提案しました。
市役所からは手ごたえが無く、次に工事後の公園管理を担当する民間事業者に猫の保護を求める文書を提出しました。
2022年3月10日 川崎フロンターレ・東急コミュニティー共同事業体あて
富士見公園における所有者不明猫対策のためのシェルター存続のお願い
2022年3月14日 川崎フロンターレ・東急コミュニティー共同事業体あて
参考資料の送付
東京都中央区運営の晴海公園内猫シェルターと東京都・オリンピックに伴う飼い主のいない猫の一時保護事業を紹介しました。公園内にシェルターを作ることに問題がないこと、オリンピック開催に伴い、猫達が危険にさらされないよう行政が予算をとって保護した前例があることは貴重な参考事例です。
この時点では、市役所からも事業者からも猫を保護するという回答は得られませんでした。
特に民間事業者からは一切、返信がありませんでした。
2022年9月30日 建設緑政局緑政部みどりの保全整備課あて
富士見公園内に現在いる猫達の一覧表リスト(写真付き)を作成し、リストを基に工事が始まる前に公園内の屋内施設に全頭収容していただく様、要望しました。
2022年10月4日 川崎フロンターレ・東急コミュニティ―共同事業体あて
工事中、猫達が保護されなければ現存のシェルターの撤去に応じられないと通達しました。
なお、この要望が環境省告示に基づいた正当なものであることを明記しました。
平成18年環境省告示第26号、最終改正 令和2年環境省告示第21号 「都道府県知事等所有者の判明しない犬又は猫の引取りをその拾得者から求められたときは、周辺の生活環境が損なわれる事態が生ずる恐れがあると認められる場合又は動物の健康や安全を保持するために必要と認められる場合は、引取りを行うこと」
この時点でも猫の保護について一切の回答が無かったので、工事を実際に行う事業者(ゼネコン)に要望書を送りました。ゼネコンに要望した理由は以下の通りです。
工事現場では工事業者が仮設建物を市役所の許可なく設置することが出来ます。費用も近隣対策費や工事に参加する会社の協力金等から十分捻出できますので、市役所が猫保護シェルターを設置しない場合、事業者が工事の安全な遂行のためと地域からの要望に応えてシェルターを設置する方法もあります。(法的根拠は後掲)
横浜市に本社のある松尾工務店、地元川崎市の山根工務店に前出の環境省告示に基づいて猫を保護してほしいと要望しました。松尾工務店社長は神奈川県建築業協会会長、山根工務店社長は川崎建設業協会会長であり、そのような会社に工事のモラルを強く求めました。
2022年11月9日 松尾工務店あて
2022年11月11日 山根工務店あて
シェルターとしてユニットハウス4坪タイプを工事現場に設置していただきたいと要望しました。
参考になる写真と図面も添付しました。費用の概算も出しました。回答はありませんでした。
ユニットハウス・レンタル料金(24か月二年分)
基本管理費 16.8万円=0.7×24回
レンタル料 55.2万円=2.3万円×24回
ACレンタル料24.0万円=1.0万円×24回
電気料金 12.0万円=0.5万円×24回
運搬費(4回)28.0万円=7.0万円×4回
電気工事費 30.0万円=7.5万円×4回
内装費 7.0万円=7.0万円×1
二年間合計金額173万円(場内移動回数4回を見込む)
(実際にはレンタルではなく購入になりました)
2023年1月22日 松尾工務店あて
新たなシェルターに関して回答が無いので、撤去を求められている現シェルターをリフォームして猫を保護すると通告しました。
これについては、市役所から「認められない」との言葉がありました。では猫達はどうなるのでしょうか。
2023年1月28日 川崎市建設緑政局緑政部みどりの保全整備課・矢口菊子課長あて
工事によって猫達が公園外に流出することがないようユニットハウスを設置し、ボランティアが安全に世話に通えるようにしていただきたい旨、再度要望しました。
2023年1月29日 松尾工務店あて
50億円以上の川崎市民の血税を投入する大事業に選ばれた企業として、小さな命を怯えさせることなく被害を与えることなく守り抜くモラルある工事をお約束いただきたいとお願いしました。
2月には川崎市役所・矢口課長からシェルターではなく、給餌場所のみの提案がありましたが、広大で危険な工事現場の中、建物が無ければ猫達もボランテイアも安全に給餌が可能とは思えませんでした。どうしても屋内一か所に猫達を集めて収容することが必要です。
ボランティアは高齢者であったり、車椅子使用であったりもしました。
この頃、矢口課長は「ユニットハウスの設置はお金の問題であり、事業者(川崎フロンターレ、松尾工務店等)の理解が得られない」と発言されるようになりました。市役所が予算をとれないのであれば、事業者に負担していただく他はないので、再度、事業者(川崎フロンターレ、松尾工務店)に最終要望を出しました。
新しいシェルターの確約を得られないまま、差し迫る工事から猫達を守るために猫達の保護捕獲に着手せざるをえませんでした。猫達は旧シェルターや犬猫救済の輪に一時保護をし始めました。工事までに全頭、捕獲できるかどうか、時間的にはぎりぎりのところでした。
2023年3月3日 川崎フロンターレあて
事業者がお金を出して地域貢献の一環として、安全な工事の進捗の為、ユニットハウス等をご用意いただくようお願いしました。
このころ、犬猫救済の輪では公園内の猫全頭の写真付き一覧をホームページにアップし、市役所や事業者にも送り、保護状況を逐一更新していきました。猫達のリアルな写真や名前を発表することで、危機にさらされている猫達、一匹一匹が血の通う現実の存在として世間に受け止めていただけるようになりました。
ホームページ(犬猫救済の輪TNR日本動物福祉病院ブログ)に公表した猫の一覧、随時更新
犬猫救済の輪 2023.03.07現在確認の状況生息数31匹
公園北側一部保護引き取り済
富士見公園猫分布
トイレ脇
1 カトチャン 白+グレー
2 グレ 白+グレー
公園入口(川崎市作成猫看板横)
3 はな しろ+キジ
4 キュン 黒白 保護済
5 しろたび しろ+キジ
労働会館反対側
6 エバ さび三毛 保護済
7 きい娘 さびミケ 保護済
8 みみしろ しろ+キジ 保護済
9 コパン しろ+キジ 保護済
10 アイライン しろ+キジ 保護済
11 砂かけイチ君 キジ(茶色) 保護済
12 砂かけ兄弟 〃 保護済
13 吉田さん キジ 保護済
はぐくみ入口花壇
14 ピーポー キジ 保護済
15 くろちび キジ 保護済
16 兄 キジ 保護済
17 チビチビ キジ 保護済
18 しょぼぼ キジ 保護済
19 みどり キジ 保護済
20 エバ姉妹 三毛 保護済
21 きい さび
22 こはな しろ+キジ 保護済
23 もどき しろ+キジ
24 あさひ キジ 保護済
26 たま しろ+黒
公園北側一部保護引き取り済
25 たぬ さび 保護済
27 ふじお しろ+キジ 保護済
28 みやび 三毛 保護済
29 みやこ 白三毛 保護済
30 ジャン 茶トラ 保護済
31 クー 黒白 保護済
32 マルタ 黒 保護済
33他 新参君 黒白 保護済ボランティア一時預かり
34TNR キジトラ ♂ 不妊手術後 リリース済
35TNR キジトラ ♂ 不妊手術後 リリース済
36茶トラ白 ♂
37茶白長毛
2023年3月9日
ホームページに掲載した猫達の写真をご覧になった弁護士の坂本博之先生が、川崎市長、川崎フロンターレ、フロンティアコンストラクション&パートナーズ株式会社、松尾工務店、山根工務店あてに質問書を提出して下さいました。
公園に暮らしている猫達に何の留意もせずに工事を行うことは動物愛護法第44条1項ないし2項所定の動物虐待罪が成立するものと考えるとの主旨でした。
3月10日に、ようやく市役所・矢口課長と面談の上、猫の保護場所候補約11坪が決まりました。
給餌場所だけではなく、保護シェルターが出来るという確信はまだ持てませんでした。
2023年3月10日 松尾工務店あて
具体的なシェルター仕様、約11坪の中に4坪タイプのユニットハウス(エアコン、流し、二重扉、網目フェンス等付)を申し入れしました。
2023年3月15日に矢口課長からユニットハウスの設置を犬猫救済の輪から事業者に送られた資料をもとに用意しているとのメールが届きました。
3月24日に再び矢口課長よりユニットハウスや、外周に設置する柵、扉等の仕様については次週知らせてくるとのメールを受け取りました。
ここへきて初めて公園内にシェルターを設置していただけることが実感できました。
3月31日、矢口課長からメールで工事着手は4月3日、ユニットハウス及び外周の仮囲いの設置は、4月3週目(4月10日から16日の週)との知らせがありました。設置予定の図面が添付されていました。しかしこの図面は「川崎市福祉のまちづくり条例」に照らして不備があり後に訂正していただきました。
2023年3月31日 、富士見公園のことが弁護士ドットコムニュースに掲載され、ヤフーニュースにも掲載されました。タイトルは「地域猫を救う冷房付きシェルター、愛護団体の願い叶う。川崎・公園工事で命の危機」(ライター・古川琢也)
3月31日、矢口課長からシェルター使用のルール確認書の取り交わしの提案と、本件の担当が矢口課長から富士見・等々力再編整備室・山本課長にかわるとメールにて通知がありました。
2023年4月1日 市役所 矢口課長あて
坂本博之先生ご指導のもと、確認書案の修正箇所を提示して送付しました。
2023年4月6日、富士見公園現地で矢口課長、山本課長、松尾工務店、山根工務店と犬猫救済の輪・結が打ち合わせをしました。山根工務店担当者による「振り回されている」との苦情ともとれる発言があり「川崎市福祉のまちづくり条例」に準拠したシェルターが用意されそうもないことに不安を持ち、翌日市役所に以下申し入れをしました。
2023年4月7日 市役所 矢口課長あて
ユニットハウスの造作は「川崎市福祉のまちづくり条例」に準拠したものを用意していただきたい(スロープの勾配等)、入口に至るスロープまでの動線も確保していただきたいと申し入れました。
行政や業者は公共事業において、市民に「川崎福祉のまちづくり条例」に準拠したものを提供しなければならないことを改めて確認していただきました。
2023年4月11日 矢口課長から、ユニットハウスは4月21日までに搬入するということに加えまちづくり条例に準拠した修正図面が送られてきました。
2023年4月18日 山本課長。矢口課長連名でシェルター設置スケジュールと確認書の内容確認、残る猫の保護についての相談がありました。
この時、1匹の猫(たま)だけがまだ保護出来ていませんでした。工事現場となる公園内には外部の人間が入れない為、当面、フェンス外から給餌を行い捕獲の機会を待つことになりました。
2023年4月25日 矢口課長よりシェルター使用に関する確認書が提示され、5月10日、富士見・等々力再編整備室・山本課長から最終確認書案が以下のように提示されました。(原本後掲)
確認書中、重要なのはシェルター設置の目的です。
「本事業期間中に、富士見公園内に生息する飼い主のいない猫が負傷したり近隣に流出することを回避し、これまで乙により実施されてきた地域猫活動の場所を確保するために」と記載され、私達が要望していた「猫の安全確保、近隣への流出防止、公益的な地域猫活動の存続」が盛り込まれた形となりました。特に猫の安全確保を目的としたことは、後述する動物愛護法や環境省告示に沿ったものとして評価することが出来ます。また民々トラブルを避けるため、問い合わせには市役所が窓口となることなど、私達の要望がすべて盛り込まれていました。
富士見公園再編整備事業の第一期から第三期工事の実施期間中に公園内に
設ける仮設建物等の使用に関する確認書
川崎市(以下「甲」という。)と犬猫救済の輪(以下「乙」という。)は、富士見公園再編整
備事業の第一期から第三期工事の実施期間中(以下「本事業期間」という。)に、公園内に
設ける仮設建物等の使用について、次のとおり相互に確認する。
(目的)
第1条 本確認書については、甲及び乙が本事業期間中に、富士見公園内に生息する飼い主
のいない猫が負傷したり近隣に流出することを回避し、これまで乙により実施されてき
た地域猫活動の場所を確保するために、必要な事項について確認することを目的とする。
(有効期間)
第2条 本確認書の有効期間は、確認を取り交わした日から第3 条に定める対象施設の撤
去が完了する日までとする。
(対象施設)
第3条 対象施設は、別図A に示す仮設建物とスロープとする。
(設置期間)
第4条 対象施設は、本事業期間である令和5年4月から令和6年9月までを設置期間と
し、本事業期間の終了時に撤去する。但し、本事業期間が延長される場合には、その延
長された事業期間が終了するまで対象施設の設置期間を延長する。
(設置及び使用)
第5条 対象施設は、甲が設置し、乙が使用するものとし、乙は活動開始までに使用者の名
簿を甲へ提出する。
2 乙は、本事業期間中の工事の安全管理のために、甲が再編整備事業の事業者へ、使用者
の情報を伝達することを了承する。
3 乙は、施設の使用にあたり、甲から貸与される鍵を使用し、第三者が自由に出入りしな
いように管理を行うものとし、施設退去の際には甲に鍵を返却する。
(施設の維持管理)
第6条 対象施設については、乙が日常的な維持管理を行う。但し、相当な修繕などが必要
となる場合には、乙が甲に連絡し、対応について協議する。
2 乙は、対象施設を使用するにあたり、施設内を清潔に保ち、近隣への配慮を十分に行う
こととし、電気施設や水回り等の利用についても適切に管理を行う。
3 甲は、対象施設の電気代及び水道代を負担する。
【案】
(施設の退去)
第7条 本事業期間が終了する際には、甲が対象施設を撤去する。
2 対象施設の撤去日については、甲が撤去日の2週間前までに乙に通知するものとし、乙
は撤去日の前日までに建物内の荷物を片づけるものとする。
(近隣対応)
第8条 対象施設の使用に対する近隣からの問い合わせ窓口は甲とする。
(疑義についての協議)
第9条 本確認書の内容に疑義があるときは、甲及び乙は、誠意を以って協議を行うものと
する。
甲及び乙は、本確認書の取り交わしを証するため、本書2 通を作成し、記名押印の上、
各自1通を保有する。
令和 5 年 4月 日
甲 川崎市川崎区宮本町1番地
川崎市長 福田 紀彦
乙 川崎市川崎区大島1丁目28番15号 グリーンプラザ川崎1F
犬猫救済の輪 TNR日本動物福祉病院
代表 結 昭子
別図A
対象施設
【位置図】
またシェルター使用者名簿も記入するよう要請がありました。
■富士見公園再編整備事業の第一期から第三期の実施期間中に公園内に設ける仮設建物等の使用に関する確認書・第5条に基づく使用者名簿
団体名:
2023年4月25日 新シェルター設置完了し、鍵を受け取りました。感無量でした。
新シェルター外観
シェルター外部は、車いすのボランティアさんも安全に動けるようにスロープになっています。私達高齢になるボランティアの足にも優しい作りとなっています。シェルターの詳しい写真や資料は後掲します。
シェルターへのスロープ(まちづくり条例準拠)
2023年5月5日 新シェルター内部完成。まだおさんに棚と脱走防止の二重扉をつけていただきました。猫の習性をよくご存知なので素晴らしいものに仕上げてくださいました。36頭が生活できるようになりました。
新シェルター内部
2023年5月8日 新シェルターに猫の入居が始まりました。慎重に何回かに分けて入居しました。
入居した「きゅん」と「みみしろ」
2023年5月14日 里親会で富士見公園猫の「吉田さん」に里親さんが決まりました。
猫達はシェルターに保護するだけでなく、工事完了までに積極的に里親さん探しをします。
里親が決まった「吉田さん」
2023年5月27日 工事現場に最後まで取り残された「たま」をようやく保護出来ました。
こうした場合、全頭保護は至難の業です。連日祈るような思いで捕獲機をかけていました。
最後に保護できた「たま」
2023年6月4日 新シェルターへの猫達の移動が完了しました。
白血病陽性の猫達は、犬猫救済の輪シェルターの白血病の子たちのお部屋にお預かり、「砂かけいち」のように具合が悪そうな猫はTNR日本動物福祉病院で検査、治療を行います。
新シェルターでくつろぐ猫達
2023年6月15日の時点で5匹が猫白血病陽性・内一匹がエイズ白血病のダブルキャリアと判明し犬猫救済の輪シェルター白血病ルームに保護、1匹が入院中です。
2003年6月18日時点での新シェルター入居猫の一覧
2023年7月2日 「きゅん」と「みみしろ」の里親さんトライアルがスタートしました。
2023年8月の富士見公園の整備工事の様子です。
もとの公園の面影は全くありません。つくづく全頭、保護できてよかったと思います。広い工事現場でどうやって生きていけたでしょうか。
言葉を持たない弱い立場の生き物たちを守るために声をあげて下さった皆様ありがとうございます。皆様のお陰で、公園猫たちはしっかり守られています。1頭でも多く、ご家庭の一員となれるようにと、ボランティアさんたちが一生懸命お世話しています。
人馴れ訓練中の猫達
川崎市富士見公園・工事から猫達を守った記録
3回に分けて連載いたします。 ・・・・ 続く
★犬猫救済の輪 結昭子 バースデードネーション 保護猫シェルター緊急保護室増設と全室改装を!!
今年もバースデードネーション立ち上げました。
今年は、JFEレスキュー猫さんも加わって犬猫救済の輪最高の保護猫数になります。みんなが暮らすお部屋を増設したり少しずつ改装して今年は猫さんたちに明るく清潔なお部屋をプレゼントします。バースデードネーション、恵まれましたら改装費用に使わせてください。どうぞ、宜しくお願い申し上げます。
https://syncable.biz/campaign/4823
猫たちへのお祝いをありがとうございます。 こんなに早いスタートで励まされます。猫たちに安心して暮らせるお部屋をとシェルターに一部屋増設中です。工事はこちらの事情に合わせて対応して下さり料金も良心的です。でもお部屋のプレゼントは、去年までの誕生日祝いとは桁が違ってしまいます。ご寄付とても有難く全額改装費に使わせていただきますね。 全室改装したいのですが今年中に全額は無理ですので来年続きを少しずつやっていきます。 改装の様子、猫たちの様子、活動報告も楽しみにして下さい。 宜しくお願い致します。 2023年10月 犬猫救済の輪 結昭子
■マンスリーサポーター は こちら です。
(クレジットカードより今回のみ、または毎月500円からの定額ご寄付で、恵まれない動物たちの救済活動を助けます。)
■犬猫救済の輪 支援金のお願い
・郵便振替 口座番号 00240-3-17767 口座名義 犬猫救済の輪
・横浜銀行 大島支店 普通預金 口座番号 1189874 口座名義 犬猫救済の輪
郵便振替は、通信欄に使途目的(例・・イゾウ生前キフ・イリョウヒ・ノラシンリョウ・一般寄付・シェルター支援)等と明記下さい。
銀行振込は、お名前の欄以外は通帳に記入されません。お名前の前に使途目的例(例・・イゾウ・イリョウヒ・ノラ・イッパン・シェルタ)等とご入力下さい。一般寄付は、今一番必要としているところに使われます。
■犬猫救済の輪 支援物資のお願い
★楽天欲しいものリスト
・ちゅーる ・ちゅーる・子猫用カルカンパウチ・ワンラックキャットミルク・猫ちゃん牛乳・メディファスり乳 ・とろみ缶かつお ・とろみ缶まぐろ ・たまの伝説 ・いなば金のだしカップ ・いなば金のだしカップ② ・銀のスプーン高齢猫 ・チャオ缶・たまの伝説パウチ・子猫用カルカンパウチ・成猫用カルカンパウチ②・カルカンパウチ① ・健康缶① ・健康缶② ・健康缶③
・ペットシーツレギュラー ・ペットシーツワイド
・銀のスープーン・猫元気3袋セット
・キャネット大袋・銀のスプーンドライ①・銀のスプーンドライ②・銀のスプーンドライ
・高齢猫ドライ・箱シーバ
・パウチ金のかつお・・金のだしカップ14歳 ・金のだしカップ①・金のだしカップ②・ミャウミャウ①・ミャウミャウ②
・トイレの紙砂種類問わず・トイレの紙砂・段ボール爪とぎ・段ボール爪とぎ
・カロリーエース
※古新聞がございましたらお譲り下さい。(猫砂代わりに半分は新聞紙のシュレッダーを使っています。)
受入先 指定日なし14時から19時
〒210-0834神奈川県川崎市川崎区大島1-28-15 グリーンプラザ川崎1F
犬猫救済の輪 TNR日本動物福祉病院 ボランティア事業部宛
殺処分ゼロの実現を願って一日一回クリックをお願い致します。
★犬猫救済の輪 里親会のご案内
10月15日(日)13:00~16:00
川崎市川崎区大島1-28-15 グリーンプラザ川崎1F
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大規模な工事が始まる現場、そこに猫達がいた!
①川崎市富士見公園・工事から猫達を守った記録
2023年 公園内に新シェルターができるまでの経過
1回目の内容
はじめに
1) 富士見公園のこれまで(2006年、全国初の公園内猫シェルターの設置から、2021年旧シェルター撤去の危機まで)
2) 新シェルター設置までの経過(2021年から2023年8月まで)
はじめに
川崎市川崎区の富士見公園はJR川崎駅から徒歩10分に位置し170,488平方メートル、東京ドーム3.6個にあたる広さがあります。
ここには36匹の猫が市民に世話をされて暮らしていました。ところが令和5年4月から公園全面に大整備工事が行われることになりました。そして、川崎市役所から、17年前、整備工事に際して設置したシェルターの取り壊しを求められました。シェルターがなくなったら、どこへ猫を保護したらよいのか、ボランティアが全頭保護しなければならないのか、危険な工事で怪我をしたり、失踪して行方がわからなくなるのではないか・・
私達は川崎市や事業者と約2年にわたって交渉を重ねました。交渉は難航しましたが、工事開始直前に公園内に、あらたに猫保護シェルターを川崎市に設置していただき、猫を全頭保護することが出来ました。
工事は全国どこでも行われ、公有地であれ私有地であれ、そこに地域猫という形にせよ、そうでないにせよ猫達が暮らしているケースがあると思われます。
ここに工事から猫達を救った記録を残すことで、ひとつの救済モデルケースとして参考にしていただけたら幸いです。
声を上げて下さった団体様、個人の皆様に厚く御礼申し上げます。
川崎市に申し入れをして下さり、本記事の法的な部分の監修をして下さった弁護士の坂本博之先生、最期の病床からもご心配いただいた市議の故・飯塚正良先生、そして長谷川智一先生、社会問題として問題提起して下さったジャーナリストの古川琢也様に深く感謝いたします。また、市役所の矢口課長、山本課長には大変お世話になりました。
現在、富士見公園シェルター、順調に稼働中です。
1) 富士見公園のこれまで(2006年、全国初の公園内猫シェルターの設置から、2021年、旧シェルター撤去の危機まで)
富士見公園は17年前まではホームレスさんの小屋で埋め尽くされ、そこには捨てられて行き場のない犬猫が150匹以上もいました(写真1,2)。
2006年、公園全面改修工事に伴いホームレスさんの小屋がすべて撤去され、犬猫150匹、周辺もあわせると300匹が取り残されて、殺処分の危機に見舞われました。
2006年6月、交渉の末、川崎市環境局局長・環境局緑政部部長・健康福祉局地域福祉部部長・健康福祉局地域福祉部地域福祉課主幹と当会、犬猫救済の輪 結、ねこの代理人たち 中村、動物たちの会 杉本が面談、猫を保護する公園内シェルターの設置が決定しました。この面談には公園の猫7匹も参加しました。
川崎市が公園内に用地を提供し、ボランティアが自費で建てたシェルターは簡素なものでしたが、これが全国でも初めてと言われる公園内猫保護シェルターです(写真3、4)。このシェルターのおかげで、目のあかない子猫から老猫まで150匹以上の猫が里親に引き取られました。その後は市民ボランティアによる不妊去勢手術がシェルターを基点として絶えることなく続けられTNRも順調に進捗してきました。
その結果、近隣からの苦情や不安の声が多かった公園内が、適正な状態に保たれました。この数年はシェルターの使用頻度は減りました。見事に役割を果たしてくれたのです。ところが、2021年、突然、市役所から「2023年に整備工事が始まるので、シェルターを撤去してもらえないか」という話がありました。再度、大規模な工事が始まるならば猫達を保護しなければならないので、シェルターを撤去するわけにはいきません。どうしても撤去するなら、それに替わるもの用意していただきたいと要望しました。
写真1 2006年 公園内の様子
写真2 公園に暮らしていた犬猫たち
写真3 旧シェルター外観
写真4 旧シェルター内部
2) 新シェルター設置までの経緯(2021年から2023年8月まで)
新シェルター設置に至るまで大変難航しました。
その経緯を市役所や事業者(ゼネコン)への主だった働きかけを軸にまとめました。
工事が始まれば、猫達は突然起きた出来事を何もわからず、工事の騒音や重機に怯え公園内を彷徨うことになります。給餌場所を追われ飢えに苦しむ猫たちを想像するだけで、17年間一日も休むことなく猫のお世話に通っていたボランティアたちは、胸が張り裂けそうでした。自宅は、長い期間に保護した傷病猫、高齢猫でいっぱいでこれ以上保護することができません。
何としても工事が始まる前に撤去予定のシェルターにかわり、猫達を保護できる施設を公園内に確保しなければならず、先ず市役所に要望を出しました。
2021年、7月24日 川崎区役所道路公園センター管理課あて
公園の適正な状態を継続して維持するためと、シェルターが支えるボランティア活動の公益性と費用対効果の面から、旧シェルターの存続を要望しました。
2021年8月3日 川崎区役所道路公園センター管理課あて
新たに防災用ペット同伴施設を公園内に設け平時は猫のシェルターとすることを提案しました。
市役所からは手ごたえが無く、次に工事後の公園管理を担当する民間事業者に猫の保護を求める文書を提出しました。
2022年3月10日 川崎フロンターレ・東急コミュニティー共同事業体あて
富士見公園における所有者不明猫対策のためのシェルター存続のお願い
2022年3月14日 川崎フロンターレ・東急コミュニティー共同事業体あて
参考資料の送付
東京都中央区運営の晴海公園内猫シェルターと東京都・オリンピックに伴う飼い主のいない猫の一時保護事業を紹介しました。公園内にシェルターを作ることに問題がないこと、オリンピック開催に伴い、猫達が危険にさらされないよう行政が予算をとって保護した前例があることは貴重な参考事例です。
この時点では、市役所からも事業者からも猫を保護するという回答は得られませんでした。
特に民間事業者からは一切、返信がありませんでした。
2022年9月30日 建設緑政局緑政部みどりの保全整備課あて
富士見公園内に現在いる猫達の一覧表リスト(写真付き)を作成し、リストを基に工事が始まる前に公園内の屋内施設に全頭収容していただく様、要望しました。
2022年10月4日 川崎フロンターレ・東急コミュニティ―共同事業体あて
工事中、猫達が保護されなければ現存のシェルターの撤去に応じられないと通達しました。
なお、この要望が環境省告示に基づいた正当なものであることを明記しました。
平成18年環境省告示第26号、最終改正 令和2年環境省告示第21号 「都道府県知事等所有者の判明しない犬又は猫の引取りをその拾得者から求められたときは、周辺の生活環境が損なわれる事態が生ずる恐れがあると認められる場合又は動物の健康や安全を保持するために必要と認められる場合は、引取りを行うこと」
この時点でも猫の保護について一切の回答が無かったので、工事を実際に行う事業者(ゼネコン)に要望書を送りました。ゼネコンに要望した理由は以下の通りです。
工事現場では工事業者が仮設建物を市役所の許可なく設置することが出来ます。費用も近隣対策費や工事に参加する会社の協力金等から十分捻出できますので、市役所が猫保護シェルターを設置しない場合、事業者が工事の安全な遂行のためと地域からの要望に応えてシェルターを設置する方法もあります。(法的根拠は後掲)
横浜市に本社のある松尾工務店、地元川崎市の山根工務店に前出の環境省告示に基づいて猫を保護してほしいと要望しました。松尾工務店社長は神奈川県建築業協会会長、山根工務店社長は川崎建設業協会会長であり、そのような会社に工事のモラルを強く求めました。
2022年11月9日 松尾工務店あて
2022年11月11日 山根工務店あて
シェルターとしてユニットハウス4坪タイプを工事現場に設置していただきたいと要望しました。
参考になる写真と図面も添付しました。費用の概算も出しました。回答はありませんでした。
ユニットハウス・レンタル料金(24か月二年分)
基本管理費 16.8万円=0.7×24回
レンタル料 55.2万円=2.3万円×24回
ACレンタル料24.0万円=1.0万円×24回
電気料金 12.0万円=0.5万円×24回
運搬費(4回)28.0万円=7.0万円×4回
電気工事費 30.0万円=7.5万円×4回
内装費 7.0万円=7.0万円×1
二年間合計金額173万円(場内移動回数4回を見込む)
(実際にはレンタルではなく購入になりました)
2023年1月22日 松尾工務店あて
新たなシェルターに関して回答が無いので、撤去を求められている現シェルターをリフォームして猫を保護すると通告しました。
これについては、市役所から「認められない」との言葉がありました。では猫達はどうなるのでしょうか。
2023年1月28日 川崎市建設緑政局緑政部みどりの保全整備課・矢口菊子課長あて
工事によって猫達が公園外に流出することがないようユニットハウスを設置し、ボランティアが安全に世話に通えるようにしていただきたい旨、再度要望しました。
2023年1月29日 松尾工務店あて
50億円以上の川崎市民の血税を投入する大事業に選ばれた企業として、小さな命を怯えさせることなく被害を与えることなく守り抜くモラルある工事をお約束いただきたいとお願いしました。
2月には川崎市役所・矢口課長からシェルターではなく、給餌場所のみの提案がありましたが、広大で危険な工事現場の中、建物が無ければ猫達もボランテイアも安全に給餌が可能とは思えませんでした。どうしても屋内一か所に猫達を集めて収容することが必要です。
ボランティアは高齢者であったり、車椅子使用であったりもしました。
この頃、矢口課長は「ユニットハウスの設置はお金の問題であり、事業者(川崎フロンターレ、松尾工務店等)の理解が得られない」と発言されるようになりました。市役所が予算をとれないのであれば、事業者に負担していただく他はないので、再度、事業者(川崎フロンターレ、松尾工務店)に最終要望を出しました。
新しいシェルターの確約を得られないまま、差し迫る工事から猫達を守るために猫達の保護捕獲に着手せざるをえませんでした。猫達は旧シェルターや犬猫救済の輪に一時保護をし始めました。工事までに全頭、捕獲できるかどうか、時間的にはぎりぎりのところでした。
2023年3月3日 川崎フロンターレあて
事業者がお金を出して地域貢献の一環として、安全な工事の進捗の為、ユニットハウス等をご用意いただくようお願いしました。
このころ、犬猫救済の輪では公園内の猫全頭の写真付き一覧をホームページにアップし、市役所や事業者にも送り、保護状況を逐一更新していきました。猫達のリアルな写真や名前を発表することで、危機にさらされている猫達、一匹一匹が血の通う現実の存在として世間に受け止めていただけるようになりました。
ホームページ(犬猫救済の輪TNR日本動物福祉病院ブログ)に公表した猫の一覧、随時更新
犬猫救済の輪 2023.03.07現在確認の状況生息数31匹
公園北側一部保護引き取り済
富士見公園猫分布
トイレ脇
1 カトチャン 白+グレー
2 グレ 白+グレー
公園入口(川崎市作成猫看板横)
3 はな しろ+キジ
4 キュン 黒白 保護済
5 しろたび しろ+キジ
労働会館反対側
6 エバ さび三毛 保護済
7 きい娘 さびミケ 保護済
8 みみしろ しろ+キジ 保護済
9 コパン しろ+キジ 保護済
10 アイライン しろ+キジ 保護済
11 砂かけイチ君 キジ(茶色) 保護済
12 砂かけ兄弟 〃 保護済
13 吉田さん キジ 保護済
はぐくみ入口花壇
14 ピーポー キジ 保護済
15 くろちび キジ 保護済
16 兄 キジ 保護済
17 チビチビ キジ 保護済
18 しょぼぼ キジ 保護済
19 みどり キジ 保護済
20 エバ姉妹 三毛 保護済
21 きい さび
22 こはな しろ+キジ 保護済
23 もどき しろ+キジ
24 あさひ キジ 保護済
26 たま しろ+黒
公園北側一部保護引き取り済
25 たぬ さび 保護済
27 ふじお しろ+キジ 保護済
28 みやび 三毛 保護済
29 みやこ 白三毛 保護済
30 ジャン 茶トラ 保護済
31 クー 黒白 保護済
32 マルタ 黒 保護済
33他 新参君 黒白 保護済ボランティア一時預かり
34TNR キジトラ ♂ 不妊手術後 リリース済
35TNR キジトラ ♂ 不妊手術後 リリース済
36茶トラ白 ♂
37茶白長毛
2023年3月9日
ホームページに掲載した猫達の写真をご覧になった弁護士の坂本博之先生が、川崎市長、川崎フロンターレ、フロンティアコンストラクション&パートナーズ株式会社、松尾工務店、山根工務店あてに質問書を提出して下さいました。
公園に暮らしている猫達に何の留意もせずに工事を行うことは動物愛護法第44条1項ないし2項所定の動物虐待罪が成立するものと考えるとの主旨でした。
3月10日に、ようやく市役所・矢口課長と面談の上、猫の保護場所候補約11坪が決まりました。
給餌場所だけではなく、保護シェルターが出来るという確信はまだ持てませんでした。
2023年3月10日 松尾工務店あて
具体的なシェルター仕様、約11坪の中に4坪タイプのユニットハウス(エアコン、流し、二重扉、網目フェンス等付)を申し入れしました。
2023年3月15日に矢口課長からユニットハウスの設置を犬猫救済の輪から事業者に送られた資料をもとに用意しているとのメールが届きました。
3月24日に再び矢口課長よりユニットハウスや、外周に設置する柵、扉等の仕様については次週知らせてくるとのメールを受け取りました。
ここへきて初めて公園内にシェルターを設置していただけることが実感できました。
3月31日、矢口課長からメールで工事着手は4月3日、ユニットハウス及び外周の仮囲いの設置は、4月3週目(4月10日から16日の週)との知らせがありました。設置予定の図面が添付されていました。しかしこの図面は「川崎市福祉のまちづくり条例」に照らして不備があり後に訂正していただきました。
2023年3月31日 、富士見公園のことが弁護士ドットコムニュースに掲載され、ヤフーニュースにも掲載されました。タイトルは「地域猫を救う冷房付きシェルター、愛護団体の願い叶う。川崎・公園工事で命の危機」(ライター・古川琢也)
3月31日、矢口課長からシェルター使用のルール確認書の取り交わしの提案と、本件の担当が矢口課長から富士見・等々力再編整備室・山本課長にかわるとメールにて通知がありました。
2023年4月1日 市役所 矢口課長あて
坂本博之先生ご指導のもと、確認書案の修正箇所を提示して送付しました。
2023年4月6日、富士見公園現地で矢口課長、山本課長、松尾工務店、山根工務店と犬猫救済の輪・結が打ち合わせをしました。山根工務店担当者による「振り回されている」との苦情ともとれる発言があり「川崎市福祉のまちづくり条例」に準拠したシェルターが用意されそうもないことに不安を持ち、翌日市役所に以下申し入れをしました。
2023年4月7日 市役所 矢口課長あて
ユニットハウスの造作は「川崎市福祉のまちづくり条例」に準拠したものを用意していただきたい(スロープの勾配等)、入口に至るスロープまでの動線も確保していただきたいと申し入れました。
行政や業者は公共事業において、市民に「川崎福祉のまちづくり条例」に準拠したものを提供しなければならないことを改めて確認していただきました。
2023年4月11日 矢口課長から、ユニットハウスは4月21日までに搬入するということに加えまちづくり条例に準拠した修正図面が送られてきました。
2023年4月18日 山本課長。矢口課長連名でシェルター設置スケジュールと確認書の内容確認、残る猫の保護についての相談がありました。
この時、1匹の猫(たま)だけがまだ保護出来ていませんでした。工事現場となる公園内には外部の人間が入れない為、当面、フェンス外から給餌を行い捕獲の機会を待つことになりました。
2023年4月25日 矢口課長よりシェルター使用に関する確認書が提示され、5月10日、富士見・等々力再編整備室・山本課長から最終確認書案が以下のように提示されました。(原本後掲)
確認書中、重要なのはシェルター設置の目的です。
「本事業期間中に、富士見公園内に生息する飼い主のいない猫が負傷したり近隣に流出することを回避し、これまで乙により実施されてきた地域猫活動の場所を確保するために」と記載され、私達が要望していた「猫の安全確保、近隣への流出防止、公益的な地域猫活動の存続」が盛り込まれた形となりました。特に猫の安全確保を目的としたことは、後述する動物愛護法や環境省告示に沿ったものとして評価することが出来ます。また民々トラブルを避けるため、問い合わせには市役所が窓口となることなど、私達の要望がすべて盛り込まれていました。
富士見公園再編整備事業の第一期から第三期工事の実施期間中に公園内に
設ける仮設建物等の使用に関する確認書
川崎市(以下「甲」という。)と犬猫救済の輪(以下「乙」という。)は、富士見公園再編整
備事業の第一期から第三期工事の実施期間中(以下「本事業期間」という。)に、公園内に
設ける仮設建物等の使用について、次のとおり相互に確認する。
(目的)
第1条 本確認書については、甲及び乙が本事業期間中に、富士見公園内に生息する飼い主
のいない猫が負傷したり近隣に流出することを回避し、これまで乙により実施されてき
た地域猫活動の場所を確保するために、必要な事項について確認することを目的とする。
(有効期間)
第2条 本確認書の有効期間は、確認を取り交わした日から第3 条に定める対象施設の撤
去が完了する日までとする。
(対象施設)
第3条 対象施設は、別図A に示す仮設建物とスロープとする。
(設置期間)
第4条 対象施設は、本事業期間である令和5年4月から令和6年9月までを設置期間と
し、本事業期間の終了時に撤去する。但し、本事業期間が延長される場合には、その延
長された事業期間が終了するまで対象施設の設置期間を延長する。
(設置及び使用)
第5条 対象施設は、甲が設置し、乙が使用するものとし、乙は活動開始までに使用者の名
簿を甲へ提出する。
2 乙は、本事業期間中の工事の安全管理のために、甲が再編整備事業の事業者へ、使用者
の情報を伝達することを了承する。
3 乙は、施設の使用にあたり、甲から貸与される鍵を使用し、第三者が自由に出入りしな
いように管理を行うものとし、施設退去の際には甲に鍵を返却する。
(施設の維持管理)
第6条 対象施設については、乙が日常的な維持管理を行う。但し、相当な修繕などが必要
となる場合には、乙が甲に連絡し、対応について協議する。
2 乙は、対象施設を使用するにあたり、施設内を清潔に保ち、近隣への配慮を十分に行う
こととし、電気施設や水回り等の利用についても適切に管理を行う。
3 甲は、対象施設の電気代及び水道代を負担する。
【案】
(施設の退去)
第7条 本事業期間が終了する際には、甲が対象施設を撤去する。
2 対象施設の撤去日については、甲が撤去日の2週間前までに乙に通知するものとし、乙
は撤去日の前日までに建物内の荷物を片づけるものとする。
(近隣対応)
第8条 対象施設の使用に対する近隣からの問い合わせ窓口は甲とする。
(疑義についての協議)
第9条 本確認書の内容に疑義があるときは、甲及び乙は、誠意を以って協議を行うものと
する。
甲及び乙は、本確認書の取り交わしを証するため、本書2 通を作成し、記名押印の上、
各自1通を保有する。
令和 5 年 4月 日
甲 川崎市川崎区宮本町1番地
川崎市長 福田 紀彦
乙 川崎市川崎区大島1丁目28番15号 グリーンプラザ川崎1F
犬猫救済の輪 TNR日本動物福祉病院
代表 結 昭子
別図A
対象施設
【位置図】
またシェルター使用者名簿も記入するよう要請がありました。
■富士見公園再編整備事業の第一期から第三期の実施期間中に公園内に設ける仮設建物等の使用に関する確認書・第5条に基づく使用者名簿
団体名:
2023年4月25日 新シェルター設置完了し、鍵を受け取りました。感無量でした。
新シェルター外観
シェルター外部は、車いすのボランティアさんも安全に動けるようにスロープになっています。私達高齢になるボランティアの足にも優しい作りとなっています。シェルターの詳しい写真や資料は後掲します。
シェルターへのスロープ(まちづくり条例準拠)
2023年5月5日 新シェルター内部完成。まだおさんに棚と脱走防止の二重扉をつけていただきました。猫の習性をよくご存知なので素晴らしいものに仕上げてくださいました。36頭が生活できるようになりました。
新シェルター内部
2023年5月8日 新シェルターに猫の入居が始まりました。慎重に何回かに分けて入居しました。
入居した「きゅん」と「みみしろ」
2023年5月14日 里親会で富士見公園猫の「吉田さん」に里親さんが決まりました。
猫達はシェルターに保護するだけでなく、工事完了までに積極的に里親さん探しをします。
里親が決まった「吉田さん」
2023年5月27日 工事現場に最後まで取り残された「たま」をようやく保護出来ました。
こうした場合、全頭保護は至難の業です。連日祈るような思いで捕獲機をかけていました。
最後に保護できた「たま」
2023年6月4日 新シェルターへの猫達の移動が完了しました。
白血病陽性の猫達は、犬猫救済の輪シェルターの白血病の子たちのお部屋にお預かり、「砂かけいち」のように具合が悪そうな猫はTNR日本動物福祉病院で検査、治療を行います。
新シェルターでくつろぐ猫達
2023年6月15日の時点で5匹が猫白血病陽性・内一匹がエイズ白血病のダブルキャリアと判明し犬猫救済の輪シェルター白血病ルームに保護、1匹が入院中です。
2003年6月18日時点での新シェルター入居猫の一覧
2023年7月2日 「きゅん」と「みみしろ」の里親さんトライアルがスタートしました。
2023年8月の富士見公園の整備工事の様子です。
もとの公園の面影は全くありません。つくづく全頭、保護できてよかったと思います。広い工事現場でどうやって生きていけたでしょうか。
言葉を持たない弱い立場の生き物たちを守るために声をあげて下さった皆様ありがとうございます。皆様のお陰で、公園猫たちはしっかり守られています。1頭でも多く、ご家庭の一員となれるようにと、ボランティアさんたちが一生懸命お世話しています。
人馴れ訓練中の猫達
川崎市富士見公園・工事から猫達を守った記録
3回に分けて連載いたします。 ・・・・ 続く
★犬猫救済の輪 結昭子 バースデードネーション 保護猫シェルター緊急保護室増設と全室改装を!!
今年もバースデードネーション立ち上げました。
今年は、JFEレスキュー猫さんも加わって犬猫救済の輪最高の保護猫数になります。みんなが暮らすお部屋を増設したり少しずつ改装して今年は猫さんたちに明るく清潔なお部屋をプレゼントします。バースデードネーション、恵まれましたら改装費用に使わせてください。どうぞ、宜しくお願い申し上げます。
https://syncable.biz/campaign/4823
猫たちへのお祝いをありがとうございます。 こんなに早いスタートで励まされます。猫たちに安心して暮らせるお部屋をとシェルターに一部屋増設中です。工事はこちらの事情に合わせて対応して下さり料金も良心的です。でもお部屋のプレゼントは、去年までの誕生日祝いとは桁が違ってしまいます。ご寄付とても有難く全額改装費に使わせていただきますね。 全室改装したいのですが今年中に全額は無理ですので来年続きを少しずつやっていきます。 改装の様子、猫たちの様子、活動報告も楽しみにして下さい。 宜しくお願い致します。 2023年10月 犬猫救済の輪 結昭子
■マンスリーサポーター は こちら です。
(クレジットカードより今回のみ、または毎月500円からの定額ご寄付で、恵まれない動物たちの救済活動を助けます。)
■犬猫救済の輪 支援金のお願い
・郵便振替 口座番号 00240-3-17767 口座名義 犬猫救済の輪
・横浜銀行 大島支店 普通預金 口座番号 1189874 口座名義 犬猫救済の輪
郵便振替は、通信欄に使途目的(例・・イゾウ生前キフ・イリョウヒ・ノラシンリョウ・一般寄付・シェルター支援)等と明記下さい。
銀行振込は、お名前の欄以外は通帳に記入されません。お名前の前に使途目的例(例・・イゾウ・イリョウヒ・ノラ・イッパン・シェルタ)等とご入力下さい。一般寄付は、今一番必要としているところに使われます。
■犬猫救済の輪 支援物資のお願い
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・ペットシーツレギュラー ・ペットシーツワイド
・銀のスープーン・猫元気3袋セット
・キャネット大袋・銀のスプーンドライ①・銀のスプーンドライ②・銀のスプーンドライ
・高齢猫ドライ・箱シーバ
・パウチ金のかつお・・金のだしカップ14歳 ・金のだしカップ①・金のだしカップ②・ミャウミャウ①・ミャウミャウ②
・トイレの紙砂種類問わず・トイレの紙砂・段ボール爪とぎ・段ボール爪とぎ
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※古新聞がございましたらお譲り下さい。(猫砂代わりに半分は新聞紙のシュレッダーを使っています。)
受入先 指定日なし14時から19時
〒210-0834神奈川県川崎市川崎区大島1-28-15 グリーンプラザ川崎1F
犬猫救済の輪 TNR日本動物福祉病院 ボランティア事業部宛
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