2020年5月3日日曜日

テレワーク率から浮き上がる日本企業の仕事の仕方の問題。ホワイトカラーの半分以上は不要かもしれない

 コロナ禍で浮き彫りになったことはたくさんあります。共産党による官僚体制で独裁された国家が国際市場の中心にいるという矛盾が、ウィルスを世界中に拡散させました。安倍首相とそのブレーンは、音楽でのコラボレーションの意味を知りませんでした。日本国家は、非常事態宣言をする前に各所に根回しをし、メディアを通じて予告してから行い、しかも強制力はなく、地方自治体に委ねるという統治システムでした。揶揄することは簡単ですが、僕たちがそんな世界、時代に生きていることは事実です。その意味をきちんと受け止め、深く考えて、今後に活かすことが重要だと思います。

 僕は何事にも功罪あると考えるタイプなので、コラボの意味もわからない人たちが、星野源の価値や影響力を知ったことは素晴らしいと思いますし、日本国民としてボトムアップ型の民主主義社会には良い面もあるなと素直に思います。

●テレワーク実施率 3月 4月 比較、倍増するも 3 割に届かず

 そんな時に、テレワークの実施が3割以下という調査結果を見て、率直に驚きました。僕の知人は、ほぼ全員がテレワークしています。1週間以上で公共交通機関に乗っていない人がほとんどです。エンタメやITとは違う業種は世の中にたくさんありますし、「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる、社会経済を回すために働かく人がいることももちろん理解しています。個人的には、現状で基礎疾患をお持ちの方や高齢者以外の感染リスクはあまり高くないという認識なので、恐怖感みたいなものとは無縁ですし、むしろ外出者をパッシングするヒステリックな感情の方がよくないと思うのですが、ただ、日本中がstay homeと言っている時のこの割合には率直に驚きました。オフィスに行かないと仕事ができない人ってどういう仕事のやり方をしているのでしょうか?

 以下は、直感的な内容で論じるので、矛盾があれば、遠慮なくご指摘下さい。不愉快になった方はごめんなさい。でも直感的ですが、おそらく正しいだろうという確信があることを申し上げます。「テレワークできない7割の半分以上は、そもそもその仕事要らないのでは?」「5年を待たずに、ロボットやAIに置換えられるのでは?」ということです。7割✕8割だと56%、6割だとしても42%が、非効率なやり方、ないし本質的には不要な仕事をしていることになるなと暗算しつつ驚きました。特にホワイトカラー、事務職、営業職、総合職に関しては、致命的です。仕事のやり方が根本的に間違っている、組織の運営方法が惰性で機能していない可能性が高いでしょう。

 エンタメ業界以外のビジネススキームや組織運営には詳しくないので、具体的な例示ができなくて申し訳ないのですが、出社の主な理由に「紙の書類に押印するため」があることが象徴的です。クライアント向けのサービスでセキュリティの懸念から出社が必要というのは、そもそもそのセキュリティのやり方は、マストかつ適切だったのかが問われますね。自分たちが普段当たり前のようにやっていることが、コストや工数が無駄だったこと、組織内外の仕事上のコミュニケーションに無駄が大きかったことをCOVID-19は浮き彫りにしています。

既にIT企業を中心にオフィススペース縮小の動きが始まっています。在宅中心に仕事の仕方を切り替えることで、効率も快適さ向上できるのだとすれば、みんなが集まるオフィスは最小限で良いですし、紙の書類の保存の必要も今後はどんどん無くなり、電子化していくでしょう。経営者にとっては、経費削減と業務改善の大チャンスです。

 日本企業の場合は、そもそも経営者にテレワークに否定的な方、もしくは対応できない方も少なからずいらっしゃるようですが、まずその人達を企業の意思決定から外さないといけません。ITリテラシーが低い方は、コミュニケーションリテラシーにも欠点がある場合が多いですね。

 日本企業の最大の欠点は、高度成長期に染み付いた(昭和な)成功体験から抜けられずに、思考停止していて「仕組みのアップデート」ができていないことです。できた時には意味があったのかもしれないやり方が、その意味を問い返すことなく無自覚に続いてしまっている「無駄」の集積が残念でなりません。リクルートスーツに身を包んだ紺とグレーの若者たちを見かける度に、暗澹たる気持ちになります。学校を9月新学期にする話が話題になっていますが、4月でも9月でもよいから画一的に学生を社会に受け入れる過去の仕組みを改めることのほうが重要です。新卒一括採用を続けている限り、日本の産業界は駄目なんだろうぁ、ってまさに直感的に思います。

 COVID-19は、世界中のこれまで頬かむりをしてきた矛盾を暴き出すために、神様が与えてくれたのかもしれません。変わるための好機だと捉えたいです。Stay homeしながら、考えて未来に活かしていきましょう。

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