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あんまり大きな声じゃ言われんばって、1月にある党大会の議案を
ぼ~ちぼち読みようと。
そりゃあクリックしたら決議案にすっといくばって、絶対ここだけは、
と思うたもんやき、コピーしとこ。
読み進んだら、別な「ここだけは!」というのが出てくるかも



(7)「二つの異常」をただす改革(1)――「異常な対米従属」の打破

 第二の任務は、旧来の政治の「二つの異常」をただし、党綱領が示す「国民が主人公」の新しい日本への改革をめざす国民的合意をつくることである。

 この問題では、前項に示した国民の切実な要求から出発して改革の必然性を明らかにしていくとりくみとともに、わが党がめざす日本改革の方針を実行することが、日本の政治にどういう新しい時代を開くかについて、広く明らかにしていく独自の努力をおこなう。とくに世界の動きにてらして、日本の政治の「異常」を広く明らかにし、改革の合理性、必然性を示していくことは、重要である。

 一つは、「異常な対米従属」の政治を打破し、独立・平和の日本をきずく改革である。

 2010年は、1960年に国民的規模の反対闘争が展開されるなか、それを押し切って日米安保条約が改定されてからちょうど50周年の節目の年となる。この半世紀で、軍事同盟をめぐる世界の情勢はどう変化したのか、そのなかで日米軍事同盟はどういう特質をもっているのかを、広い視野にたって検証し、打開の道を示すことが大切である。

 世界は、この半世紀に、大局的にいえば、軍事同盟から抜け出して、外部に仮想敵をもたない、開かれた地域の平和共同体が世界各地に広がるという方向に大きく変わりつつある。

 この半世紀に、多くの軍事同盟が、解体、機能不全、弱体化におちいった。旧ソ連を中心とした軍事同盟は、ソ連崩壊とともに基本的に解体・解消した。米国を中心とした軍事同盟も、東南アジア条約機構(SEATO)の解散、中東地域の中央条約機構(CENTO)の解散、オーストラリア・ニュージーランド・アメリカ合衆国安全保障条約(ANZUS)の機能停止、米州相互援助条約(リオ条約)の機能停止と、全体として解散・機能停止がつづいた。その結果、米国を中心とした軍事同盟で、現在、実態的に機能しているものは、北大西洋条約機構(NATO)、日米、米韓、米豪の軍事同盟の四つしかない。これらの軍事同盟のもとにある国は、31カ国、国連加盟国数の16%、人口は10億8千万人で世界人口の16%にすぎない。

 半世紀前はどうだったか。1960年当時は、米ソを中心とした軍事同盟のもとにあった国の数は52カ国をかぞえ、当時の国連加盟国の53%、軍事同盟のもとにある国の人口は植民地を含めて世界人口の67%を占めていた。人口の67%から16%に――半世紀前に軍事同盟に覆われていた世界は、大きく変わった。軍事同盟は、21世紀の今日の世界で、「20世紀の遺物」というべき、時代錯誤の存在となっているのである。

 くわえて、日米軍事同盟は、米国を中心とした四つの軍事同盟のなかでも、他に類のない異常な特質をもっている。

 ――日本の米軍基地は、1980年代以降に面積では2倍以上に広がった(自衛隊との共用を含む)。海外に駐留する米軍総数は、世界的規模ではソ連崩壊後に、約61万人から約28万人へと半数以下に減っているにもかかわらず、在日駐留米兵数は約4万人前後とほとんど変化がない。


 ――在日米軍基地は、海兵遠征軍、空母打撃群、遠征打撃群、航空宇宙遠征部隊など、日本防衛とは無関係の、干渉と介入が専門の「殴りこみ」部隊がつぎつぎと配備され、米国の侵略的な世界戦略の一大根拠地として強化されてきた。海兵遠征軍が配備されている(沖縄、岩国)のも、空母打撃群と遠征打撃群の母港がおかれている(横須賀、佐世保)のも、世界で日本だけである。米国防総省の発表では、この数年をみても、日本に駐留する米軍は、陸海空海兵隊の4軍そろって、常時、2千人から3千人以上が、イラクやアフガニスタンの戦争に投入されている。在日米軍基地は、「殴り込み」戦争の最前線の基地として、常時、戦時下におかれているのである

 ――在日米軍による事件・事故・犯罪・住民生活への被害は、きわめて深刻である。1995年におこった沖縄での米兵による少女暴行事件のさい、米兵が裁かれた女性暴行事件や未成年者へのわいせつ行為などの性犯罪が、日本が米軍基地のある他の国々と比べて突出して高いことが問題となったが、その実態は現在も変わっていない。犯罪をおこした米兵が日米地位協定の治外法権的な特権によって守られるという屈辱的事態が繰り返し問題になっているにもかかわらず、半世紀にわたって日米地位協定がいっさい改定されないままであることも、異常きわまりないことである。


 ――米軍駐留経費負担として、国民の血税をつぎ込むことの「気前良さ」でも、日本は「世界一」の異常な国である。米国防総省の「共同防衛における同盟国の貢献度」報告(2004年)によれば、日本の米軍駐留経費負担は、米国の同盟国27カ国(当時)のなかでも突出しており、2位のドイツ以下26カ国の合計を上回る。米国政府自身が、「日本にいるほうが安上がり」と公言するような世界でも突出した米軍駐留経費負担が、米軍の居座り、基地増強をもたらしている。


 ――半世紀前の安保改定時に、安保条約を「対等なもの、日本の自主性を確保するものに改める」として、その道具立てとして宣伝された「事前協議」制度は、「日米密約」と一体のものであり、まったく実態のない国民を欺く「虚構」でしかなかったことが、つぎつぎと明らかになっている。米軍の日本からの出撃行動も、艦船や軍用機の寄港・通過による核兵器の持ち込みも、米国との「事前協議」の対象とせず、自由勝手におこなえることが、「日米密約」でとりかわされ、それにそった運用が現在まで続いていることは、否定しがたい事実となっている。

 ――「米軍再編」の名で、日米軍事同盟の体制は、日米安保条約の枠組みさえこえた、地球的規模の「日米同盟」への侵略的変質を深めている。2006年6月の日米首脳会談では、「新世紀の日米同盟」と題する「共同宣言」がかわされ、「21世紀の地球的規模での協力のための新しい日米同盟」が宣言された。日米が、世界における共通の戦略目標をもち、米軍と自衛隊の軍事一体化をはかり、基地体制の抜本的強化をはかる――これがいますすめられようとしていることの中身である。

 ――日米安保条約のもとで、日本経済は米国への従属と支配のもとにおかれている。米国政府は、1994年から毎年、日本に「年次改革要望書」を提出し、新自由主義のおしつけと市場開放を迫ってきた。金融の自由化、郵政民営化などは、いずれも米国の要求から始まったものである。こうした経済的従属の「制度化」がはかられている国は、世界でも日本だけである。こうした米国の理不尽な要求の「制度化」は、日本財界・大企業の横暴な要求とも結びつき、日本経済のゆがみを一段と激しいものとし、そのゆがみは世界経済危機のもとで国民生活が陥った特別に深刻な苦難という形で噴き出した。


 新政権は、「対等な同盟」ということを強調しているが、この軍事同盟は、骨がらみの不平等性、従属性を特徴としている。その従属性・侵略性の深さは、世界に二つとないほど異常で、突出したものである。それは、恒久平和主義を世界で最も先駆的な形でうたった日本国憲法第9条とは、根本的に相いれない存在である。

 日米安保条約を解消し、基地のない日本、独立・平和の日本を築くためには、国民多数の合意が必要である。そのために、わが党は、平和を求める国民の願いを実現するたたかいを、立場の違いをこえた共同の力ですすめながら、その願いを阻む根源に日米安保条約が存在することを、広く明らかにしてたたかう。同時に、改定から50年をへて、世界でも突出した従属性と危険性を、その全身にまとっている日米軍事同盟の真実の姿を、広い国民の共通の認識とするために、力をつくす。

 また、東アジアに平和的環境をつくりあげていく平和外交と一体に、日米安保条約廃棄の国民的合意をつくりあげていく努力が大切である。わが党は、北朝鮮問題の解決のためには、困難はあっても「6カ国協議」の枠組みを復活させ、こ
れを通じて核・拉致・ミサイル・歴史問題など諸懸案の包括的解決をはかり、これを地域の平和と安定の枠組みに発展させるという立場での対応を堅持する。

沖縄も核密約も経済も元は一つやね。
日米安保条約をなくしましょう
って言えばいいだけたい。

軍事・平和 政治・経済





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