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リムスキー=コルサコフ 交響組曲「シェエラザード」:終わり無きアラビアの一夜

R.コルサコフ:シェエラザードR.コルサコフ:シェエラザード
(2007/09/05)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 マゼール(ロリン)

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リムスキー=コルサコフ 交響組曲「シェエラザード」 作品35

アラビアンナイトの世界を描いたリムスキー=コルサコフの傑作。
1楽章「海とシンドバッドの船」2楽章「カランダール王子の物語」
3楽章「若い王子と若い王女」4楽章「バグダッドの祭り。海。船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲」
の4楽章でできている。
シャーリアール王は、妻の不貞で女性不信に陥り、一夜を過ごす女性をことごとく殺していた。
それを止めるため、シェエラザードは、夜ごと王に様々な物語をきかせる。
この曲では、シェエラザードが王に優しく物語を語る様子から、シャーリアール王の話を聞く様子、船乗りシンドバッドの冒険やバグダッドの祭と、アラビアンナイトの世界を見事に表現している。

ヴァイオリンソロによる美しいシェエラザードの主題、力強く繰り返されるシャーリアール王の主題、ファゴットによるアラビア風のカランダールの主題、打楽器の活躍するバグダッドの祭の主題と、様々な主題が様々な変奏で現れ聴衆を楽しませる。
中でも印象深いのは海の主題だ。浅瀬から、大海原へと出航するシンドバッドの姿が浮かんでくる。
どこまでも果てしなく広がる、危険を潜めた海原の主題は圧巻である。
この曲を聴いていると、まるでシェラザードが自分のために物語を聴かせてくれているかのような気分になる。
シェラザードが「続きはまた明日」と囁き、静かに眠りに落ちるように、曲は幕を閉じる。

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