トルクメニスタンの明日
永世中立国と言えば、どこか毅然としていたり悲壮だったり、結果として重武装中立となることもあり、その数は国連承認されている国で今や僅か4ヶ国となっています。
お馴染のスイス、その保護下に在るリヒテンシュタイン、オーストリア、そして問題のトルクメニスタンです。CISから脱退、1995年には国連で永世中立国承認。世界最新の永世中立国なのに、話題に上るのは昨年急逝したニヤゾフ大統領(トルクメンバシ)の超独裁体制の故でしょう。
何せソ連崩壊から常に99%前後の得票で大統領に選出され続け、遂には憲法改正して終身大統領になってしまいました。ニヤゾフ大統領は自著まで教科書として採用するは、一見したところ典型的独裁者だったのですが、大量破壊兵器も持たず、テロリスト拠点も無く、永世中立国の要件を満たしてしまったと言う次第。
国内ではもちろんニヤゾフ大統領のやりたい放題ですが、特段、親族に特権を与えるでもなく、その意味で全く典型的ではなく、その死去後、2008年から2010年に大統領選挙を行うことになっていますが、前任者の存在感が大き過ぎたため、何がどうなるのか分かりません。
EU加盟でスイスもオーストリアも政策転換を余儀なくされる中、何事もなかったかのようにトルクメニスタンは永世中立国であり続けるのかも知れません。永世中立とは一体何だったのかと本質を問われることになるのでしょう。
T.D.
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