2025-11-10

私の趣味から料理が消えるまで

趣味欄には必ず一番に「料理」と書いていたが、ここ数年の出来事事件を通じて料理への情熱を失い、ほぼ完全に興味をなくした。

料理は家庭における私のタスクなのでこれからも続けはするが、あくまでいち家事タスクへと成り下がった。

その過程を、書き記したい。

そもそもなぜ私が料理に興味を持ったかと言うと、きっかけは私が小学生とき母親が買ってきた、辻調か出したお菓子図鑑だった。

母親自身はその図鑑写真しか用がなかったらしくすぐに使わなくなったが、私はその図鑑に夢中になった。

美しいお菓子写真は眺めるだけで楽しく、またレシピを隅から隅まで読んで、それを実際に作っているのを想像するだけで楽しかった。

子供のころにも実際に何度か作ってみたが出来上がったものは散々だった。それでも達成感があった。

大学進学を機に上京した際もその図鑑引越先に持っていった(ちなみに今も手元にある)。

その図鑑に載っているものも何種類か作ったし、お菓子作りの本を中心にたくさんレシピ本を買い揃えて、たくさん作ってみた

大学4年生になり、部活引退して単位もほぼ取り終わってからは、毎日のようにお菓子を作っていた。

内定先があまり納得の行く会社ではなかったこともあり、このとき内定を蹴ってどこかのケーキ屋に見習い菓子職人として働こうかと本気で考えもした。

しかし、ネット菓子職人ブラック労働環境を知り、断念した。

社会人になってからも、学生のころよりは時間が取れないこともあったけれども、お菓子作りをはじめとした料理は、私の癒しであり、私の心のオアシスであり続けた。

イタリア料理とか、インド料理とか、はたまたロシア料理とか、世界中料理自分で作って食べることで、まるで旅行しているような気分になれて楽しかった。使ったことのない調味料を使って食べたことのない料理を作って食べる。これは一種冒険だ、そう思った。わくわくした。

友達がいないこともあり、休日は家にこもって、一人暮らしの狭いキッチンでひたすら料理お菓子を作っていた。

…そんな感じで、私は料理が本当に大好きで、趣味は?と聞かれたら「料理」と一番に答えていた。

が、ここ数年で冒頭にも述べたとおり料理への熱意がなくなった。

その理由はいくつかある。




1. ライフスタイルの変化

結婚子供が産まれた。

その結果、料理振る舞う家族の人数が単純に増えた。

一人暮らしときは週末にまとめて1週間分の料理を作って冷凍しておくということができたが、それが難しくなった。一人暮らしときにはカレー5食分を作れば5日もったのに今は1~2日でなくなる。

そうなると、必然的料理をしなければならない頻度も増える。

そう、料理したいからするのではなくしなければならないからするのだ。それが毎日

そうなってくると、料理というのは趣味というよりは日々のタスクという様相を帯びてくる。




2. 他にやりたいこと・やらなければならないことが増えた

しかし、1だけでは料理の熱は冷めなかった。

かに私も就業中なので時間が取れないときもあるが、全く取れないわけではないので、結婚して子供ができてもなお、しばらく休日などには凝った料理お菓子を作ることもあった。

しかだんだん料理以外にやりたいこと・やらなければいけないことが出てきた。

やりたいことについては具体的に何かは言及しないけれども、このやりたいこと=新た趣味により時間を割きたい場面が増えた。

やらなければいけないことというのは、私の仕事に関連する資格勉強である

私の年齢も30代半ばに差しかかり、もし今後転職しなければならないとなったとき大丈夫なのか?うまくゆくのか?という不安がある。

当方女だが、女で小さい子持ちというのは、転職においてデバフとなり得るだろう。

資格によって自分スキル証明しておくべきではという危機感がある。

となると資格勉強にも時間を割きたいから、必然的料理に割ける時間は減る。

また子持ちなので、当然家事だけでなく育児にもだいぶ時間を取られる。




3. 料理教室での事件

個人的にはこれが一番強烈だった。

私はとある料理教室に通っていた。

そこは専業主婦あがりっぽい推定50代程度のおばさんが個人でやっている料理教室なのだが、そのおばさんは毎回私を馬鹿にする発言をする人だった。

私がなにか料理について質問したら「なにそれ、衝撃の発言なんだけどwww」とか言っていた。

それでも、私が大好きな料理のためだと思ってしばらくは我慢して大体月1~2回くらいのペースで通っていたが、上記の1,2の背景もあって料理時間も熱意も割けなくなってきたこともあって、だんだん「なんでわざわざ時間と金をかけて不快気持ちになりに行っているんだろう…?」と思うようになっていった。

最後のレッスン中は、嫌だという気持ちが受講中も態度に出過ぎてしまったと思う。

最終的には、このおばさんが私に対して、私の子育て方法についてもっとこうすべきと言った上で、私の目の前で「私たち若い頃はー」と、他のおばあさん受講生と談笑を始めたことが引き金となり、その教室は辞めるに至るのだが、

後日、このおばさんからスーパーで1万円以上買ったときレシートみたいな長文LINEがきた。

LINEの内容としては、上から下まで100%、私への悪口説教だった。

私が自身がやった何かに怒っていることは大体察しがついているようだったが、「私は悪くない」と言っていた。

もうこれが、本当に無理だった。今でもトラウマだ。

外であのおばさんと同世代以上とみられるおばさんに出くわすと怖くなった。

あのおばさんから習った料理は、たとえ他の人が考案したレシピでも全部作れなくなった。

料理中にあの女の嘲笑と、悪意100%の長文LINEフラッシュバックするようになった。 

ここで初めて、料理苦痛だと思うようになり始めた。

それまであんなに料理が大好きだったのに…。それまでは、実生活でクソなことがあっても料理で癒されたのに。

それが機能しなくなってきて、むしろ料理することで苦痛を感じるようになった。

そのこと自体が、私にはショックだった。

念の為言っておくと、あのおばさんはマジでやばい奴だと今も思ってはいるが、基本的には私が引き際を誤って我慢して通い続けて不遜な態度をとってしまたこと、その結果、あのやばい奴を焚き付けてしまたことが一番よくなかったと反省している。

やばいからはできるだけ早く逃げるべきだと身を以て痛感した一件だった。



4. 家族ニーズ顕在

3の事件により心に大ダメージを受け、料理苦痛を覚えるようになってきた私だったが、まだなお、あのおばさんから習っていない料理だったらそこまでトラウマは蘇らなかったので、あのおばさんから習っていない料理を中心に再び色々チャレンジしてみよう!と思ったりもした。

しかしここで、夫が太ってきたかダイエットをしたいという。

規則的に運動を始め、専用のアプリ毎日食事の記録をつけ始めた。

すると、私が作るお菓子とか手間のかかる煮込み系の洋食なんかは、まあ当然だけれども脂質がとんでもなく高いとのこと。

で、「じゃあこの1週間で何が一番脂質も少なかったの?」と聞くと…、鍋だった。

鍋。

スーパーの鍋の素買って、そのパッケージに書いてある材料を切って煮ただけの食べ物。これが一番ヘルシー。そしてこれが今一番家族に求められている…。

それに楽だし、子供も喜んで食べるし、野菜たんぱく質自分含め家族全員摂れるし、これでいいじゃん…。というか、これがいいじゃん。

そうなってくると、もう自分が作りたい凝ったお菓子とか洋食とか、全く作る気にならなくなった。

そして、鍋みたいな材料切って煮るだけの簡単料理の方が、苦痛を感じないことにも気づいた。

最近の私は、料理中に(例えば3の事件を思い出すなどして)不快気持ちになってイライラしてきたら、心のなかで「たか料理」とつぶやくようにしている。

そうすると、あら不思議不快気持ちがすーっと消えるのだ。

そのまま、上機嫌で食卓にありつける。

だが、「たか料理」を唱え始めて気づいたことがある。

この呪文を唱えると、料理によって生じる不快感は減るけども、同時に私の料理に対するもはや残り火のような熱意、好奇心…。

そういった気持ち、私がそれまで料理燃えていたとき原動力とも言える情熱もまた、すーっと消えてゆくのだ。

そして、今仮に「趣味は何ですか?」と聞かれたら、料理とは答えないなあと思った瞬間、ああ、もう私にとって料理趣味じゃなくなったんだな…と思った。

3の事件直後は料理苦痛になってきたこ自体にショックを受けていた私だったが、今はもうショックはなくて、「ああ、そうか」と、平常心で料理趣味ではなくなったことを受け入れていた。

だって、「たか料理」なんだから

でも、料理が大好きだった期間がとても長かったので、私にとって料理が完全に趣味ではなくなったこと、完全にいちタスクとなったことについては驚きがあった。

からここで今までの経緯を振り返ることで、私の料理に対する情熱を供養したい。

(余談だが、土井善晴氏は「家庭料理なんて適当でいいんだよ」的な趣旨の発信でメシを食っている人というのが私の認識なのだが、上記経験を経て、これって確かに料理という家事タスク負担を感じる主婦(主夫)を救うかもしれんけど、一方で家庭料理の質やスキル向上には寄与せずに、むしろその質を全体的に底下げることにつながりかねないのでは?と思ったりした。

…まあ、家庭料理にもう誰もそこまでクオリティ求めてないよ、今や共働き時代だし、と言えばそれまでなのだが。)

  • 料理って手の込んだ者がいいとは限らないと思うんだよね。 贅を尽くしたフランス料理が毎晩の家庭の食卓に置くのがいいってわけじゃないでしょ。 それよりも家庭団らんの一環として...

  • 洋風料理でも脂質が少なそうなものはあるのでは、ブイヤベースとかカタプラーナみたいな魚介系とか? とはいえ、料理が趣味であったころなら「低脂質縛り」も楽しめたんじゃない...

  • おまえの大好きな男のロマンレシピシリーズのビーフストロガノフはもう作ってくれないんか? 他にもあるだろ?男のロマンシリーズの得意レシピ!

  • 料理教室ってやばいやつ多いよね 自分も友達がA◯Cクッキングに一緒に行ってほしいっていうからついて行ったら講師ができない生徒のこと終始バカにした態度ですごいびっくりした

  • Stay Hungry Stay Foolish 名門大生が卒業式に送られたスティーブジョブズの言葉です

  • 一番知りたいことが書いてなかったのでどうしても気になって質問。 友達がいないこともあり、休日は家にこもって、一人暮らしの狭いキッチンでひたすら料理やお菓子を作っていた...

  • AIに「AIが書いた後人間が改変した可能性が高い」って言われてるやんw 以下AIの考察。これを参考に次回頑張ってねw これは「AIが下書きを作り、それを人間が感情・体験ベースで大幅...

    • 👦じゃーおまえAIがころせってゆったらひとごろしすんのかよー

  • AI増田っぽさを必死で消したつもりなんだろうけど料理好きの日記じゃないよこれ 増田自身が料理好きじゃないから校正できないんだろうね おつかれさま

  • あー、またひとのせいにしてるー

  • ブコメでお察し メルカリで手料理売れば?

  • 転売されそうや

  • 食事って一生付き合っていく生活の一部だから今嫌いになってもまたなんかのキッカケで作りたいものが芽生えたらいいよな。それが10年後でも20年後でも。50歳すぎて急に三枚下ろしに...

  • ケーキ屋は病むという話しをバイトしていた人から聞いた。毎日廃棄が出るのでその処理で心折られるらしい。(職員価格で買い取らされるとか破棄とか)

  • あまから手帖に出てくるようなお店でランチ1500円位でやってるところがあっていつも感動していた。あれはありがたかったなぁ

  • 人生は予測が出来ないもんだなあ

  • その料理教室のドブカスクソBBAは増田以外にも同じようなことをして余生を慰めていると思うのでいつか地獄に叩き落とされるとして、嫌なことは楽しいことで上書きする方が気楽かも...

    • ほんとだねぇ でもこんな口悪い人に応援されるのも気の毒

  • どう考えても料理教室のババアのせいが9割

    • 女のお稽古事の先生って大体マナー講師みたいなイメージある

  • 趣味なんだから、いつ辞めてもいいし、またいつ始めてもいいさ!!

  • この手の全力被害者ヅラ女がほんとうに被害者であった試しがないんよな 普通はひとつかふたつ嫌われる心当たりがあるもんなんよ

  • 友達がいないという文章を読んでたのにそのすぐ後に急に結婚してて草 どういうこと?w

    • それ関係なくない? 俺も友達いない(文字通りゼロ人)けど結婚してるし子供もいるよ

      • ワイも友達いない(文字通りゼロ人)んやけど友達いないことを理由に結婚を断られたことが何度かあるし関係はありそうやで

        • 関係皆無ではないとしても、「草 どういうこと?w」とまで言ってAI認定するほどおかしな話でも珍しい話でもないってことよ

  • まじ?1文字も読んでないけど卑怯者すぎて人間やめてる犯罪者じゃん

  • 専業主婦上がりの料理教室に行っては行けない。調理学校出た人のとこで教わりな

  • 料理教室のおばさんみたいな人って卓球倶楽部でもゲームのサークルでもランニングクラブでも筋トレのジムでも職場でもいる この手の人間をいかに上手く遠ざけるかが大人の人間関係...

  • 特定。 あんたここでも被害者面してるんだね。針小棒大に言われたことを誇張して、人を悪者扱いしてさあ。

    • しょーもないブラフ   特定できてるなら場所やイニシャルくらい出そうぜ K市のN料理教室とかさ

  • なんで急に土井善晴disったんだろう

    • 家庭料理=趣味料理、って考えてるんだろ 家庭料理はあくまで日々のタスクであって、家庭で作る趣味の料理はそれ以上、いわば嗜好品。 日々のタスクに分類される家庭料理は適当でい...

  • とりあえず、お疲れ。(料理教室のおばさんの様な輩は、忘れ去るのが一番。)

  • 普通にカウンセリング行って「嫌いなババア」と「好きな料理」を分ける訓練した方がいい

  • 他人を動員してやろうという人物は、料理教師だろうが戦闘員のようなもん キリスト教徒すら人たらしだよ

  • こうして生まれたのが悪の料理人軍団の帝王主婦ってわけ

  • 私の趣味から料理が消えるまでhttps://anond.hatelabo.jp/20251110130451 を読んで自分も似たような経験したな〜と思って書いてみる。 母親は専業主婦でおやつといえば手作りのお菓子やおにぎり...

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