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| ちょっと気が向いたので、東大化学でも。 去る3月26日に行われた『令和7(2025)年度東京大学第2次学力試験』の『化学』を解いてみました。
問題や解答はネット上に公開されていますので、そちらでご確認ください。 (『河合塾』、『代々木ゼミナール』、『東進』)
試験時間は2科目で150分、配点は2科目あわせて120点(120/440)。 素直に考えれば、化学1科目で60点、大問1つあたり20点と推測できます(詳細は不明)。
先述のとおり、解答速報は各所で公開されているので、一応、解説がメインです。
……ですが、私製の宿命として、もしかしたら誤りがあるかもしれません。 あしからずご了承下さいませ。
記事は大問ごとに分割しています。 この記事ではその3(最終)として、第3問を取り扱います。
【第3問】
問ア ビウレット反応に関する問題。
ビウレット反応は、一般的に水酸化ナトリウム水溶液と硫酸銅(Ⅱ)の水溶液を用いる。 したがって、正解は試薬(4)と液性(7)。
問イ ペプチドの構造決定の問題。
まず結果1~4をまとめると、ペプチドXは以下の様に表せる。

結果5より、加水分解で5種類のペプチドが得られている。 これは、可能なすべてのペプチドが得られたことを示す。

結果6より、端のペプチドに追加のアミノ基が含まれることがわかる。 そしてC末端側ではない(結果4)ので、N末端側がトリペプチドaであり、ジペプチドcでもある。
さらに結果7の元素分析により、各元素の質量比が示されている。 これを用いて、各元素の組成比を計算する。
$\begin{align} {\text{C}}:{\text{H}}:{\text{N}}:{\text{O}} &= \dfrac{{49.3}}{{12}}:\dfrac{{9.6}}{{1.0}}:\dfrac{{19.2}}{{14}}:\dfrac{{21.9}}{{16}} \\ &= 3.0\bcancel{0}:7.0\bcancel{1}:1.0\bcancel{0}:1 \\ \end{align} $
したがって、アミノ酸A1はリシンである。

結果8より、ジペプチドの1つは立体異性体を持たない。 それが可能なのはC末端側のみであり、表3-1ではグリシンのみである。
したがって、アミノ酸A3はグリシンである。

ここで結果7に戻り、ジペプチドcの分子量からアミノ酸A2を求める。
$\begin{align} {R_2} + 202 &< 220 \\ {R_2} &< 18 \\ \end{align} $
分子量がこの範囲となるアミノ酸を表3-1から選ぶ。 アミノ酸A2はグリシンではない(結果1)ので、アラニンである。

結果8で与えられるペプチドの分子量の範囲から、アミノ酸A4を求める。
$\begin{gather} 150 \leqslant 12n + 1.0 \times 2n + 118 < 170 \\ 32 \leqslant 14n < 52 \\ 2.2... \leqslant n < 3.7... \\ \therefore \;n = 3 \\ \end{gather} $
したがって、ペプチドXは以下のような化合物であった。

最後に、アミノ酸A4について考えられる構造を描く。 立体異性体を持たないことに注意する(結果8)。

問ウ 『L型とD型の鏡像異性体』に関する問題。
平面状の分子に対し、上から反応するか下から反応するかで、生成物の構造が異なる。 それを「立体異性体」の関係という(あ)。
別の遷移状態を経る反応経路では、「活性化エネルギー」が異なる(い)。
図3-3の反応は水素の付加である。 化合物Dを見ると、中心炭素に付加した水素は紙面「手前」から反応したことがわかる(う)。
問エ アミノ酸からジペプチドを合成する問題。
2種類のアミノ酸を、重複を許して2つ並べる順列に等しい。 したがって、4通り。
問オ 官能基の保護に関する問題。
アミノ基を保護したL-アラニンと、カルボキシ基を保護したグリシンの反応を考える。

問カ 『適切な保護基』に関する問題。
保護基を脱保護するときの反応条件から、問題点を記述する。
「脱保護の際、同じ条件で、アミド結合だけでなくペプチド結合も加水分解してしまうから」
問キ 『固相合成法』に関する問題。
固相合成法では、化合物の見た目の大きさが樹脂ビーズのものになる(図3-5)。 また、図3-4では樹脂ビーズが結合していても反応が問題なく進むことが示されている。
「濾過により、樹脂ビーズに結合した目的の化合物のみを得る」
問ク 保護基を導入し、アミノ酸から目的のペプチドを得る問題。
図3-4より、樹脂ビーズはC末端側に結合するので、ペプチドはN末端側に伸長する。 つまり、ビーズ-グリシン-D-アスパラギン酸-D-リシン-Lチロシンの順になる。
そして、ペプチドXを水酸化ナトリウム水溶液に溶解させる。 すなわちペプチドXは酸性の水素が外れ、陰イオンの状態になっている。

問ケ ニンヒドリン反応と合成手順の修正に関する問題。
ニンヒドリン反応は、アミノ酸を検出する反応である。 つまり裸のアミノ基が残っているということであるので、それを記述する。
「ニンヒドリン反応はアミノ基の存在を示すので、工程3が十分でない。これに対処するには、アミノ酸Y3をさらに加えて工程3を追加で行う」
 
| | 2025/03/20 12:00|大学受験化学|TB:0|CM:0|▲
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