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回答(2件)
私が好きなのは死刑囚の俳句を集めた「処刑前夜」です。 読み書きがほとんど出来なかった死刑囚が拘置所で字を覚え、俳句を作る。その驚きと喜びを、こんな風に綴っていました。 「俳句を作ることによって自分はそのへんの蝿とも友だちになれる」 ああ、これはやはり、死刑囚ならではの慨嘆だと思いました。 たいていの人間は物心つくかつかないかの頃に字を習います。でもまだ感受性が幼くて「蝿とも友だちになれた」なんて喜べない。 逆にこの死刑囚がまだ塀の外にいたら、遊びの誘惑が多すぎて、いまさら字を覚えようなんて考えないでしょう。 私は死刑反対派ですが、死刑が廃止されたら「続処刑前夜」は編まれなくなるわけで、それだけは惜しいなと感じてしまう。
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山本譲司さんの「累犯障害者」を読みました。 今まで考えていたことと違った方向で刑務所の中を考えることができて、とても心に残っています。 この経験のあと、山本さんは政治家から福祉の方向へ転職するのですよね。 今まで知らなかった世界に目を向けられる、読んで良かった本です。 私がノンフィクションが好きなのはこの事実の重みだと思います。