「演歌の星を背負った宿命の少女」というキャッチフレーズで若者に大人気だった藤圭子さん=1970年6月、大須賀興屹撮影 NHK紅白歌合戦といえば演歌。今年も紅白には演歌歌手が何人も出場する。 「日本の心・伝統」を感じさせる演歌の本当の姿とは。演歌史に詳しい音楽研究者、輪島裕介・大阪大教授が論じます。紅白の「真実」を識者3人が語るシリーズ1回目。【聞き手・鈴木英生】 紅白歌合戦の「真実」に迫ります(全3回) 夏川りみの東京と台湾 八重山の歌が沖縄を日本の「ふるさと」に(29日17時公開予定) KーPOPは世界を変える 韓国・戒厳令抗議で「少女時代」のワケ(30日17時公開予定) 実は半世紀前に 演歌は「日本的」「伝統的」とされる大衆音楽であり、ときに「日本の心」とイコールで結ばれさえします。ところが、今の演歌の歴史は半世紀と少しに過ぎません。1970年前後、同時期の反体制的文化なども背景に成立