かべ【壁】
読み方:かべ
1 建物の外周の部分。また、部屋などを仕切るもの。木舞(こまい)を芯に練った土を塗ったり、板を張ったり、石・煉瓦(れんが)を積んだりして作る。
2 前進を阻むもの。進展の妨げとなるもの。障害。「記録の—を破る」「開発が—にぶつかる」
4 《壁を「塗る」に「寝(ぬ)る」を掛けて》夢のこと。
「まどろまぬ—にも人を見つるかな正(まさ)しからなむ春の夜の夢」〈後撰・恋一〉
[下接語] 荒壁・石壁・板壁・大壁・御(お)壁・小壁・錆(さび)壁・白(しら)壁・真(しん)壁・砂壁・袖(そで)壁・外壁・土壁・生(なま)壁・海鼠(なまこ)壁・鼠(ねずみ)壁・塗り壁・掃(は)き付け壁・控え壁
かべ【壁】
へき【壁】
へき【壁】
壁
壁
壁
壁
壁
壁
壁
壁
作者木原浩勝
収載図書隣之怪―木守り
出版社メディアファクトリー
刊行年月2007.6
壁
作者いわおたかし
収載図書まわる
出版社文芸社
刊行年月2007.7
壁
壁(ある恋文)
収載図書壁―中編小説集 2
出版社青英舎
刊行年月1997.6
シリーズ名FIELD NOTE BOOK
壁―S.カルマ氏の犯罪
壁
壁
壁
壁
壁
壁
壁
壁
壁
壁
姓 | 読み方 |
---|---|
壁 | かべ |
壁
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 07:18 UTC 版)
壁(かべ、英: wall)とは、建物において床と屋根または天井を除く四方を囲うもの、または部屋と部屋の隔てとなるもの[1]、建物の仕切りとなる平板状の部分[2]。広義には屋外で領域を区切るための「塀」も含む。
概説
室内と外界との境にある壁を外壁(がいへき)と言う[2]。建物の中の各室あるいは部屋と廊下などの間を仕切る壁は内壁(ないへき)や間仕切り壁(まじきりかべ)と呼ばれている[2]。
日本語の「壁」は狭義には建造物を構成する外壁や内部を間仕切る内壁のみを指すが、広義には屋外で領域を区切るための「塀」と同義で使われることも多い。塀とほぼ同じ意味の「垣」は近年では「石垣」や「生け垣」など、もっぱら限定された意味で用いられる。区画を仕切る物としては、他に「柵」があるが、これは木製(近年は金属製なども)の柱を複数本立て、貫(ぬき)を通して往来を遮断する物をいう。ただし、最近は有刺鉄線を使った物などものなども柵というが、基本的にはお互いがすき間から確認できるような物に対して使われ、表面が塗り固められている物には「壁」や「塀」を用いるのが一般的である。古語では家屋の内外壁を「かへ(処重)」、屋外を仕切る物は一般に「き(柵、垣、城)」と呼ばれたようであり、塀(ヘイ)や柵(サク)の語は大陸伝来の漢語である。
侵食で硬い地盤のみが残存するなどの理由で、天然のほぼ垂直な岩壁が出来ることもある。天然の壁はしばしば滝を伴う。
- 機能
壁には建物を支える構造体となっているものと、そうでないものがある。前者は「耐力壁(bearing wall. ベアリングウォール)」、後者は「帳壁」「非耐力壁」(curtain wall. カーテンウォール)と呼ばれる。
欧米の建築では、伝統的に、外壁が石壁・レンガ壁などでできていて、壁が建築物の基本の構造体となっており、壁が屋根を支えている。つまり、西欧の伝統的な建築物の壁は「耐力壁(bearing wall ベアリングウォール)」である。しかし、鉄骨造建築の出現以降は、欧米においても非耐力壁構造が増えており、特に高層建築物に多く用いられている。
日本の木造住宅(民家)では、柱や梁が建物の基本構造体になっており、壁というのは柱の間にはめこまれているだけで、屋根を支えているわけではない[2]。日本建築では、非耐力壁が多く使われてきたわけである。
洋風の住宅などで、柱を内装・外装で包み、柱を見せない様式を「大壁造」(おおかべづくり)と言う[2]。 木造の家で、柱と柱の間に壁をはめこんで柱が外部から見える様式を「真壁造」(しんかべづくり)と言う[2]。
外壁の機能・役目には、室内を外界から守る、ということがあり、断熱性・遮音性・水密性・気密性・防火性・耐衝撃性・耐候性などが求められる[2]。内壁のほうの機能・役割としては、遮音性・防水性・防汚性に加えて、視覚的に美しいこと、触れた感触も良いことなど、感覚的な性質も大切である[2]。
さまざまな機能を持った壁があり、遮音性を特に高めた「防音壁」、音の反響を防ぐ「吸音壁」、火事の際に延焼を防ぐ「防火壁」、放射線が漏れるのを防ぐ「放射線遮蔽壁」、「収納する」機能と「部屋を仕切る」機能が融合した「収納壁」、開閉可能な「可動式間仕切り壁」などがある。その他にも様々な役割を持つ壁がある。たとえば岸壁は船舶が接岸する場所を確保するために、垂直の壁で陸地の土砂を支えるのが目的である。また擁壁は切通しや盛土の法面の崩落を防ぐために設けられるものである。
また、城の周囲に防御機能を持つ城壁が建設されてきた。二つの地域を隔てて、国境線の管理や、特定の人々・文化の隔離を目的に建設された分離壁もある。(イスラエル西岸地区の分離壁、ベルリンの壁等)
材料
日本と壁
壁材として、伝統的には、日本では内壁には土壁、漆喰などが用いられてきた。 外壁としては板壁、石、土壁、漆喰など。
明治、大正時代は、土壁・漆喰・板・石に加えて煉瓦が用いられるようになった。
第二次世界大戦後は、土壁・漆喰・板・石・煉瓦に加えてコンクリート、石膏ボードなどが用いられている。
洋風建築の普及に伴い、断熱材等の開発が行われている。防音目的でグラスウール(近年では断熱も兼ねて被覆されたもの)が用いられる場合もある。
屋外ではコンクリートやトタンの上に塗装を行ったりして装飾される。また、石膏ボードの場合にはそれ自体にプラスチック又はアルミニウムなどの板により装飾がされているものもあり、その場合外壁材として直に張られる。
室内は塗料、壁紙などで装飾される。床から1メートルほどの高さまでは汚れたり傷んだりしやすいため、この部分だけ補強を兼ねて板やタイルで装飾されることもある。この部分、あるいはこのような装飾を腰壁という。
崖などに於ける壁材はコンクリートの他に硬化プラスチック製の物がある。主に風化や波による浸食で崩落した場合の景観復元のために用いられている。
また、次世代の壁として愛知万博のパビリオンの様に水のカーテンを壁としている場合もある。
内壁
概説でも説明したが、内壁では感覚的な性質も重要である。西洋では伝統的に、貴族の館などでは、石壁の内側にタピスリーなどが掛けられた。これは石の壁がそのまま見えているより視覚的に柔らかで優しいということ、また寒い季節などは、石の壁がそのままむき出しでは部屋の中が冷え込んでしまうのでそれを少しでも緩和させる役割もあった。
壁に様々な目的で絵画が描かれることがある。これを壁画という。古代ローマではテンペラ画などが描かれた。
近年の住宅では、内壁には壁紙が貼られることが多い。
壁面線
壁面線(へきめんせん、building line)とは、敷地境界から外壁面の位置を後退させるラインのこと。通りに面する建物の位置をそろえ、街並みとしての景観を向上させる目的で決められる。一般には地区計画、特定街区、建築協定などで定められる。建築基準法第2節に、建築物又はその敷地と道路又は壁面線との関係等(第43条~第47条)が定められている。
建物の外壁または柱の面から敷地境界線(道路境界線含む)までの距離を壁面後退距離と呼ばれる。これも第一種低層住居専用地域や第二種低層住居専用地域では、良好な住宅市街地形成のために指定されている場合がある。その他の用途地域においても、良好なまちなみづくりや空地の確保などを目的として、地区計画で定められている場合もある。
著名な壁
人工の壁
- アントニヌスの長城(スコットランド)
- 大西洋の壁(フランス 1942年-1944年)
- ベルリンの壁(ドイツ)
- 連盟兵の壁 (フランス、パリ、ペール・ラシェーズ墓地)
- 民主の壁(北京 1978年-1979年)
- 万里の長城(中国)
- ハドリアヌスの長城(イングランド)
- ジェリコの壁(旧約聖書)
- クレムリンの壁 (ロシア, モスクワ)
- レノン・ウォール (プラハ)
- ロンドン・ウォール (イングランド)
- 砂の壁(西サハラ及びモロッコ)
- ベトナム戦争戦没者慰霊碑 ザ・ウォールとも呼ばれている。
- 嘆きの壁 (エルサレム)
- 平和の壁 (北アイルランド、ベルファスト)
(w:List of wallsより一部翻訳、改変)
- パレスチナ分離壁
- グレート・グリーン・ウォール
天然の壁
比喩的な「壁」
壁が内と外とを隔て、外界からの影響を遮断するものであることから、転じて心理的あるいは象徴的に何かを隔てるもの、あるいは行く手に立ちふさがる大きな障害を比喩的に壁と呼ぶことがある。例として、「男女の壁」「夫婦の壁」「世代の壁」「記録の壁」「心の壁」「言葉の壁」「音の壁」「バカの壁」などが挙げられる。スポーツ関係でいう「記録の壁」は、例えば100メートル走におけるかつての「10秒の壁」などが知られる。特に遮断するという意味では、コンピュータ用語としてのファイアウォール(防火壁)は、コンピュータネットワークに於いて通信の内容を監視し、外部からの侵入活動などを遮断する役割を持つソフトウェアあるいは機器を指す。サッカーなどでゴールキーパーが「鉄壁」と喩えられることもある。また野球ではその役割から、ブルペン捕手を譬喩する。
また、大きくのっぺりした平らな面といった形状から壁と呼ばれている構造物もある。例えば、山岳用語では海岸段丘や山の崖などにおける平らな垂直部分を壁または壁面と呼ぶ。あるいはコンピュータ用語でGUIにおいて、背景として置く画像を壁紙と呼ぶのもこのような意味の比喩である(ただし壁紙が貼ってある作業域はデスクトップ(机上)である)。天文学の世界でも、宇宙の大規模構造における超銀河団の数億光年にわたる連なりが、グレートウォールと呼ばれている。
単に区切りという意味では、パソコン通信のニフティサーブにおいては会議室(いわゆる電子掲示板)と会議室を区切るための空の会議室があり「壁会議室」又は単に「壁」と言われた。このような区切り会議室は通常は書き込みができないようになっているが、偶然又は故意に書き込めるようにしたものもあり、そういう会議室はさながら「壁」への落書きのようにボードチャットや本来のフォーラムの趣旨とは関係ない書き込みで満たされた。
教育用語においては、脳の認知機能などの変化をさす物として、「9歳の壁」あるいは「10歳の壁」という表現が使われる。
関連項目
脚注
外部リンク
壁(ヴァント)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/29 05:12 UTC 版)
テオ・ベッカー (Theo Becker) 9番の壁。1910年生まれ。ノインを守る命令を受けておりSSが襲撃してきた際、彼を守る道を選択する。彼のことを「人類にとっての福音」かもしれないと思っている。 ナオミ・ライジンガー (Naomi Reisinger) 8番の壁。日本刀を駆使する女戦士。テオ同様、アハトを守る道を選ぶ。アハトの死後はノインに価値を見出し、テオと共にノインを守る。 ギュンター 11番の壁。写真全てをレベッカに託し「藁の弾丸」を頼れと遺言を残した後、殺害された。クーゲルとは古い知り合い。
※この「壁(ヴァント)」の解説は、「NeuN」の解説の一部です。
「壁(ヴァント)」を含む「NeuN」の記事については、「NeuN」の概要を参照ください。
壁
「壁」の例文・使い方・用例・文例
- 彼女は壁に耳を当てた
- その絵は白い壁を背景にすると見映えがよい
- 1人の少女が壁をごしごしみがき,別の少女が窓をふき,また別の少女が布でドアをふき,残りの少女は床にモップをかけていた
- 彼は本を壁にバーンとたたきつけた
- 関税障壁
- 10秒の壁を破る
- その壁は緑色に塗られている
- 窓のない壁
- その壁はコンクリートブロックでできている
- 文化の障壁を突破するには何年もかかることがある
- 壁の割れ目
- その車はガレージの壁をこすった
- この家のエアコンは壁に作り付けられています
- 弾は壁に当たった
- 壁掛けカレンダー
- 壁に影を作る
- 壁の穴
- 壁にひびが入っていないか調べる
- その壁のペンキははげ落ちてきている
- ツタが壁を伝って上に伸びている
壁と同じ種類の言葉
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