〈十戒〉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 21:33 UTC 版)
「七つの大罪 (漫画)」の記事における「〈十戒〉」の解説
常闇の棺に封じられていた魔神王直属の近衛部隊。それぞれが魔神王から「戒禁」という能力を授かっている。この戒禁を破ったものは、その身に災厄が降りかかる。これは授かっている〈十戒〉自身も同様である。 ゼルドリス 声 - 梶裕貴 身長:152cm / 体重:52kg / 血液型:A型 / 種族:魔神 / 誕生日:2月5日 / 年齢:252歳 闘級:61000(魔力10000/武力47200/気力3800) 「敬神」のゼルドリス。メリオダスとエスタロッサの弟。メリオダスとは容姿など酷似しているが、敵対心と復讐心を抱いている。〈十戒〉でも年少であるが癖のある仲間を指揮している。剣技に長けており、その剣速は「神速」と称される。性格はメリオダスやエスタロッサと違い、冷静で思慮深い性格。また、恋人であるゲルダへの愛情は深く、魔神王の座に固執するのも彼女への想いが関係している。 果てしない強さを誇ったかつてのメリオダスを畏れつつも慕っていたが、当時メリオダスは十戒の統率者になったばかりなのもあり、兄弟としての会話は出来なかった。かつては聖戦を終わらせ、魔界に平和をもたらせることを望んでいた。エジンバラに封じられていた吸血鬼、ゲルダとは恋人同士であり、彼女を護るためにひたすらに強くなろうとしていたが、その最中のメリオダスの裏切りに乗じて逆乱を企てた吸血鬼一族の処刑を請け負う事となり、自らの手で恋人を処刑している。それ故に〈十戒〉の中でも一際メリオダスに深い憎悪を抱いている。 魔神王の代理としてキャメロットにて魔神軍の指揮をとっている。魔神王になる事に強いこだわりを持っており、魔神王になるべく現れたメリオダスに対して感情を露わにして斬りかかるが、彼からゲルダの生存について耳打ちされた後は一転して彼に協力する様になり、指示に従い戒禁の回収に動き出す。赴いた先で出くわしたマーリンと取引を行い、キャメロットに囚われている人間たちを解放し、対価として戒禁を要求するも遠方からのリュドシエルの攻撃を受ける。その後キャメロットにて強襲部隊として現れたリュドシエルらと交戦し、一進一退の攻防の末、最後はマエルとの直接対決に敗れた。直後にメリオダスが魔神王として覚醒するも、それがメリオダスでなく父であることに驚愕、同時に父の目論見を知ったことで彼に反旗を翻しバンに加勢する。魔神王の魔力体を破壊するなどしたが一撃を受けて重傷を負い、何処へと弾き飛ばされた。その後キューザックによって戒禁を吸収させられ、魔神王の新たな依り代とされる。その後精神空間内で意識を取り戻し、魔神王の意思を反映したゲルダの幻に心を囚われていくも、それが幻である事は見抜いており、精神世界に突入してきたメリオダスや本物のゲルダの助力を得て拘束を逃れた。そして魔神王に対して己の意思を宣言して打ち破ることに成功し、体を取り返すことに成功する。自身を助けに来たメリオダスの行動と、兄に裏切られたというのが自身の勘違いであったことから彼への怒りは沈静化しており、決着後の彼からの祝い酒の提案に顔を逸らしながら「一対一なら考える」と返した。魔力「魔神王(ゴッド)」 魔神王代理として、その魔力「支配者」の一部を借り受けたもの。非常に強力でマーリンの魔法や四大天使の恩寵の魔力も無効化できるが、あくまで一部かつ借り物であるため、無力化できるのは魔力攻撃のみ。また、不意打ちに攻撃を食らうなどして一度解除してしまうと、後述の「凶星雲」同様再使用までにタイムラグが生じる。 魔力「凶星雲(オミノス・ネビュラ)」 自身が持つ本来の魔力。自身を中心に闇を高速回転させ、敵味方を問わず周囲の生命体を引き寄せる。間合いに入った存在は生命体や物体を問わず、「全反応(フルリアクト)」を使用しての超高速自動反応で切り刻む。魔界随一の剣速を持つ自身の必殺技ともいえる合わせ技であり、一見、間合いに入り込んだものが自動的に消滅、また攻撃を反射されているように見えることから、見切られない限り戦いにおける絶対的優位を持てるという利点もある。 「全反応(フルリアクト)」 自分の間合い内に入ったものを感知し、半自動的に体を動かして迎撃する技術。 「怒りの日(ディエス・イレ)」 対象の上空に広範囲に渡る闇を発生させそこから強力な獄炎を浴びせる。リュドシエル達がいた天空宮を丸ごと消し去るほどの威力。 戒禁「敬神」 この戒禁を持つ者に背を向ける者を、魔神王の代理への「背信」とみなし、強制的に服従させる。 エスタロッサ 声 - 東地宏樹、植木慎英(幼少期) 身長:200cm / 体重:95kg / 血液型:AB型 / 種族:魔神 / 誕生日:1月6日 / 年齢:380歳 闘級:60000(魔力3000/武力53000/気力4000)→闘級:88000(戒禁2つ) 「慈愛」のエスタロッサ。銀髪の魔神で手配書に描かれるメリオダスの想像図に瓜二つの姿をしている。メリオダスの弟でゼルドリスの兄。 ブリタニア制圧開始後、一人外の世界を満喫するなどマイペースな性格の持ち主。飄々とした振る舞いの裏で、魔神族を裏切ったメリオダスに対して非常に屈折した愛情と執着を抱いている。 兄や弟と違って闇の力を持たずして生まれ、幼少期は虫を殺す事も出来ない小心者であった。それを哀れんだ魔神王によって戒禁を与えられるも、闇の力を得ると共に精神的に不安定になってしまった。また兄であるメリオダスに強く憧れ、いつしか「兄になりたい」と思うようになっていった。 その正体は死亡したと思われていた〈四大天使〉マエル。上記の人格は全て、後述の「禁呪」によって作られた設定であり、魔神族のエスタロッサという男はそもそも存在しない。 幼少期は兄であるリュドシエルに憧れる一方で、自身の心の弱さに悩んでいた。兄の教えのままにひたすら魔神族と戦い続け、いつしか「最強の〈四大天使〉」「死の天使」と称され、魔神族から畏れられる存在となった。またエリザベスに恋心を抱いていたが、彼女の眼中にはメリオダスしかいない事に苦悩していた。その最中にゴウセルによる禁呪の客体として選ばれ、以降は自身をエスタロッサという架空の人物と認識し、女神族としての記憶、リュドシエルとの思い出は魔神族、メリオダスとのものに入れ替わった。そして同じく禁呪をかけられたマエルを知る者たちからは魔神王の次男として認知される事となり、今に至る。 メリオダス殺害後城でバン達と交戦し自分の戒禁で追い詰めるも自分と同様の理由で戒禁を乗り越えたエスカノールにゼルドリスともども吹き飛ばされて重傷を負った。その後はキャメロットで傷を癒しており、メリオダスのキャメロットの来訪に際して復活、ゼルドリスと共に戒禁の回収に動き出し、戒禁の影響で石化していたガランを殺し、ゼルドリスに戒禁を渡そうとするデリエリとモンスピートと交戦する。一度はモンスピートによって追い詰められるも、デリエリを庇った彼を殺し戒禁を奪う。さらにデリエリを追った先でエリザベスらとも遭遇し、自身を恨む〈四大天使〉二人と交戦。戦いの中で奪った二つの戒禁を次々に取り込み自我が崩壊、暴走する。その最中、エリザベスにエスタロッサとの記憶に疑問が生じた事を皮切りに禁呪が崩壊、全ての記憶が元に戻り、〈四大天使〉マエルとして復活した。自身に禁呪をかけたゴウセルを攻撃し、それを庇うキングや闇に蝕まれる自身を救おうとするサリエルらを圧倒的な力で退け、更にデリエリをも手にかけて戒禁を吸収し、4つの戒禁を完全に操った魔の権化として大罪たちを相手にするも、彼らの抵抗を押さえられず、更に覚醒したキングによって敗北、消滅を迎えようとしたが、精神に侵入してきたゴウセルによって禁呪の客体として選ばれた理由を知りゴウセルから諭され、生きる意志を取り戻したことで消滅を免れた。その後、エリザベスの頼みもあって聖戦を終わらせる目的で大罪たちと共にキャメロットへ赴く。道中、原初の魔神に敗れて飛ばされてきたエスカノールから恩寵の返還を提案され、一度は固辞するも貸し与えるという条件付きで恩寵を返還された。キャメロットでは原初の魔神を一撃の下に消し飛ばし、ゼルドリスに偽りとはいえ兄弟だったのだからきっと分かり合えると説得を試みるも失敗。やむを得ずゼルドリスとの一騎打ちを行い勝利したが、復活した魔神王には圧倒され、その後はリュドシエルに守られた。勝利の宴の際にはゴウセルとも無事和解したようで共に酒を飲んでいた。聖戦後は天空へ姿を消していたが、エスカノールの願いを聞きつけて再び彼の前に現れ、恩寵の返還を頼まれるも、既にエスカノールの身体が限界を迎えてるのを気づいており、次に太陽の恩寵の力を使えば死ぬと言うも、それでも構わないと仲間のために命を賭けたいという彼の決意を聞いた上で、エスカノールに恩寵を受け渡した。その後エスカノールを他の七つの大罪の元へ送るも、戦いの規模からもはや自分では戦力にならないとし七つの大罪に全てを託す。魔神王の死後死にゆくエスカノールを七つの大罪と共に見届けた。魔力「全反撃(フルカウンター)」 メリオダスの魔力と対になる能力。メリオダスが魔力を跳ね返すのに対して、こちらは物理攻撃を跳ね返す。 「反逆剣(リベリオン)」 無数の剣を精製し攻撃する。 「暗黒回帰(ブラックアウト)」 対象を闇で包み込む。 「キリング・ソーサー」 両手の平で闇の回転刃を形成し斬りつける。斬られた相手は闇に包まれ崩れ散る。 魔力「獄炎(ヘルブレイズ)」 魔神族特有の闇の力。メリオダスのものと同様。「邪悪な猟犬(エビルハウンド)」 犬を象った獄炎による攻撃。獄炎は全てを焼き尽くすまで消える事はない。 戒禁「慈愛」 この戒禁を持つ者の前で「憎悪」を抱く者は、何人をも傷つける術を失う。 「慈愛の光玉」 「慈愛」の戒禁による爆破攻撃。受けた者の苦痛を快楽に変換し眠らせて死に至らしめる。 「真実の鐘」 「真実」の戒禁を具体化させた鐘。ゴウセルによる幻術を打ち破った。 「沈黙の大鎌」 「沈黙」の戒禁を具体化させた大鎌。これで傷つけた者の魔力を封じる。 「純潔の香」 「純潔」戒禁を具体化させた香。対象の望む夢を幻として見せつける。 魔力「不明」 女神族としての魔力。マエルとして復活してから使用。「救済の矢」 合わせた手から光の矢を放つ。魔神族には苦しみを一切与えない一方で、それ以外の者が受けると苦痛をもたらす。 恩寵「太陽」 エスカノールと同様の力だが膨大な太陽の力を体内に循環させる事で、より強力な技を行使する。「偉大なる太陽(グレイテスト・サン)」 小さめの火炎球を放ち、巨大化させ爆発させる。 「太陽の剛拳(ヘリオス・フェア)」 握り拳に魔力を集め、殴りつける勢いで連なる炎を放つ。 ガラン 声 - 岩崎ひろし 身長:408cm / 体重:329kg / 血液型:B型 / 種族:魔神 / 誕生日:1月4日 / 年齢:991歳 闘級:27000(魔力1000/武力24000/気力2000) 「真実」のガラン。非常に背が高く、甲冑のような姿を持つ老人。大鎌を振るう。〈十戒〉の中でも古株である。991歳という齢は、平均寿命が1000年前後の魔神としてはかなりの老齢。 好々爺を絵に描いたような性格で、戦いを楽しむ武人気質の一方、弱者には一切の興味を示さずに容赦なく一瞬で葬り去る。本来の力のメリオダスとの再戦を望む一方で、敗北の屈辱に対して強く激するなど直情的な思考を見せる。かなりの酒好き。 キャメロットでメリオダス一行と交戦になり、終止圧倒する。フラウドリンが彼らをあっさり倒したことに疑問をもち、再び赴こうとした矢先記憶を消されたディアンヌに遭遇する。マトローナに足止めされ止めを指すことはできずに終わる。その後、本来の力を取り戻したメリオダスに完膚なきまでに叩きのめされ、打倒メリオダスを誓う。 メラスキュラとともに盗賊都市レイブンズでバンやジェリコ、エレインと交戦。一進一退の攻防の後、エスカノールと三人を懸けて一騎討ちで対峙した際、魔力によって急激に闘級が跳ね上がった彼の威圧に臆してしまい「逃げない」という約束を破ってしまったため、自分の戒禁によって石化してしまう。その後は意識を保ちつつ動けない状態でいたが、戒禁を回収するべく現れたエスタロッサに体をバラバラに砕かれて死亡した。魔力「臨界突破(クリティカルオーバー)」 自らの魔力をそのまま武力に変換するシンプルな能力。極限まで変換を行った際は無数の棘が生えた禍々しい姿に変容した。メラスキュラ曰く、この状態のガランの闘級は40000に及ぶとのこと。 「惨散斬(ざんばらざん)」 大鎌を連続かつ高速で突き入れ粉砕する。 「紊粗断(ぶんざらだん)」 大鎌を振り回し、周囲を斬りつける。 「伐裟利(ばっさり)」 大鎌で敵を両断する。大地をも深く斬り裂く威力。 戒禁「真実」 この戒禁を持つ者の前で「偽り」を口にすれば、何人であろうとその身は石化する。なお本人が真実だと思っていれば偽の情報でも石化しない。 メラスキュラ 声 - M・A・O 身長:154cm / 体重:43kg / 血液型:A型 / 種族:魔神 / 誕生日:10月10日 / 年齢:362歳 闘級:34000(魔力31500/武力500/気力2000) 「信仰」のメラスキュラ。黒い霧のようなものを纏った前髪をおかっぱにしている長髪の女性。死者、魂を操る専門家。 常に沈着冷静に物事を見ており、暴走するガランを諌める発言も目立つ。一方で酒好きな一面もあり、バーニャエールを振る舞ったエスカノールだけは生かしてやるという放言も行った。 魔界で三百年間、強い瘴気を浴び続けながら生きた毒蛇が魔力を得たものであり、本来の姿は巨大な毒蛇である。 過去の聖戦ではゴウセルに操られ、彼の脱出に協力させられた。 エスカノールの魂を食らうも逆に焼き尽くされ谷に落ち体が真っ二つになり重体となる。その後のバイゼル大喧嘩祭りの際に起こったメリオダスと〈十戒〉の戦いにて、メリオダスの魂を喰おうとした為、メリオダスを助けに来たバンにさらに心臓を潰され倒れた。その後、コランドにてやって来た大罪たちを始末しようとしたが、彼らの実力を甘く見たが故に悉く圧倒され、エリザベスによって瘴気を抜かれてただの毒蛇に戻され、マーリンに捕獲された。魔力「獄門(ヘルゲート)」 「暗憺の繭(あんたんのまゆ)」 対象を影で包こむ。 「怨反魂の法(おんはんごんのほう)」 死者の未練を増幅させ、憎悪に凝り固まった存在として蘇生させる禁呪。蘇生させられた死者は生前と変わらず魔力を扱うことができ、身体能力は向上さえしているものの、増幅させられた怒りに抗うと即時に衰弱する。「修羅の怨讐(しゅらのおんしゅう)」 「怨反魂の法」で蘇った死霊に「暗憺の繭」内の負のエネルギーを追加する術。しかし異常なまでのエネルギーを追加すると体が耐えきれず破裂してしまう。 「招来魂(しょうらいこん)」 呪文を唱え、対象の魂を取り出す。 戒禁「信仰」 この戒禁を持つ者の前で「不信」を抱く者は、何人だろうとその眼を焼かれる。 グレイロード 声 - 遊佐浩二 身長:480cm / 体重:250kg / 血液型:なし / 種族:魔神 / 誕生日:3月30日 / 年齢:156歳 闘級:39000(魔力26500/武力10000/気力2500) 「不殺」のグレイロード。黒い布切れに無数の「灰色(アッシュ)」の顔の仮面をつけている珍しい「女王型」の魔神。雌雄の区別のない下位魔神から突然変異的に誕生した上位魔神。女性。ドゲットになりすますなど他人の姿を模することができる。顔の数だけ分離する事も可能。 ゴマ程度の卵を埋め込み、人を魔神に変えることができる。卵は非常に優秀なため失敗がなく、更に宿主の姿を残すことなく純度の高い魔神を生み出す。卵の中身は外気に触れ、一定の温度に達すると急速に成長する。 フラウドリンと共にリオネス城を襲撃し、城内の非戦闘員を捕らえ魔神族の卵の宿主としたが、現れたマーリンによって捕獲された。 比較的古株の魔神であり、メリオダスの裏切りによって欠員が出た際の補充要員。魔力「不浄(カース)」 「呪縛怨鎖(じゅばくえんさ)」 魔力で作った黒い鎖を相手の体に巻きつける。受けた者は自由に動くことはできるが、その場所から一定距離を置くと再びその場に戻されてしまい、逃げることは不可能。使用者を倒すか倒されるかしなければ解除できない。 「五識是空(ファイブロスト)」 振れた者の五感を遮断する球体を放つ。 「五分の魂群(ブレイカブルバグ)」 口から大量の蟲を吐き出す。グレイロードの前でこの蟲を殺すと「不殺」の戒禁によって時間を奪われ死んでしまう。 戒禁「不殺」 この戒禁を持つ者の前で「殺生」を行う者は、全ての時を奪われる。これは全ての寿命を消費するということに等しく、戒禁を破ると一瞬で老衰し死に至る。 モンスピート 声 - 津田健次郎 身長:182cm / 体重:78kg / 血液型:O型 / 種族:魔神 / 誕生日:8月8日 / 年齢:415歳 闘級:53000(魔力34000/武力16000/気力3000) 「沈黙」のモンスピート。マントを羽織った、体に黒い帯を巻き付けている成人男性の魔神族。冷静沈着。気配感知に優れている。登場初期には剣を所持している描写があったものの、現在ではなくなっている。デリエリの発する略語を理解できるようで、主に通訳をかって出る。 かつて聖戦にて、女神族相手にインデュラ化した為に心臓が一つしかなく、その事を知っておきながら自分たちを殺さなかったメリオダスに疑問を抱いている。聖戦にて殺害されたデリエリの姉から好意を寄せられていたが、本人はデリエリを好いていた。しかし、戒禁故にその思いを告げる事は出来なかった(メリオダスが裏切った際に遠回しに告白したが当時のデリエリは気づかなかった)。 リオネス城の戦いの後デリエリと共に行動していた際にエリザベス達と出会い、復活したメリオダスと交戦。デリエリとの連携攻撃を仕掛けるも跳ね返され、敗れた。その後、自分たちを介抱してくれた人間が提供したあばら家でデリエリと2人で暮らしている。その暮らしについては割と気に入っており、後にかかったゼルドリスからの招集にも応じなかった。その後デリエリと共に戒禁をゼルドリスに渡し、デリエリに思いを告げようと思っていた矢先、戒禁を回収するべく現れたエスタロッサと交戦になり、追い詰めるも殺されそうになったデリエリを庇って自らが身代わりになり、残る心臓を潰され死亡し、デリエリを逃して戒禁を奪われた。聖戦初期から戦いに疑問を感じていたが、最期までそのことをデリエリに伝えることはなかった。魔力「遊撃星(トリックスター)」 「獄炎鳥(ごくえんちょう)」 鳥のような形をした炎を放つ。対象を追尾する事ができ、使用者はその反応を感知できる。 「灰燼龍(かいじんりゅう)」 全魔力を使用した巨大な炎を放つ。 「手品師の悪戯(コンジュラー・ジョーク)」 自分の手の内にある物体か、自分自身とほぼ同様の大きさもしくは質量のものの位置を入れ替える。 戒禁「沈黙」 この戒禁を持つ者の前で心に秘めた思いを口にした者の声を奪う。 デリエリ 声 - 高垣彩陽 身長:162cm / 体重:62kg / 血液型:O型 / 種族:魔神 / 誕生日:10月30日 / 年齢:377歳 闘級:52000(魔力1500/武力48000/気力2500) 「純潔」のデリエリ。全身の所々に影を巻き付けている髪がボサボサで目つきの悪い女性。「ケツから言って」から始まる非常に端的な物言いを好む。 聖戦時、自分の姉を含む仲間を卑怯な手段で殺害されたため、女神族に対して強い恨みを抱いている。またこの時モンスピートと同様にインデュラ化した為、心臓は一つしかなく、左腕も消えたため、闇で隠している。 〈光の聖痕〉やそれに味方する他種族を敵と認識する一方、聖戦にて自分たちを救ったエリザベスや自分たちを介抱してくれた人間の存在に対し、複雑な思いを持っている。あばら家で暮らすうちに〈十戒〉でいる事の自信を喪失し、戒禁を返上する事を提言した。直後に現れたエスタロッサに自身達の恩人を殺された事に激昂し交戦するも、相性の悪さからモンスピートに止められる。モンスピートに庇われ、エスタロッサから逃げる中でエリザベスの魔力を感じ、彼女の前に現れた。彼女が連れ去られると、その後を追おうとするサリエルたちに同行し、マエルを止めるべく奮戦したが心臓を撃ち抜かれて死亡した。その後モンスピートが自身に遠回しに告白していた事を知り、モンスピートに感謝した。魔力「連撃星(コンボスター)」 相手に遮られずに殴れば殴るほど、その連撃(コンボ)回数に応じて打撃の威力が向上するシンプルな魔力。累積すると防御行為もまるで役に立たないほどの威力になる。 戒禁「純潔」 この戒禁を持つ者の前で不純な行いをした者に病を冒させる。 グロキシニア 声 - 小林裕介 身長:162cm / 体重:53kg / 血液型:B型 / 種族:妖精 / 誕生日:3月18日 / 年齢:1400歳前後 闘級:50000(魔力47000/武力0/気力3000) 「安息」のグロキシニア。古の聖戦で命を落としたとされる初代妖精王。妖精王としての姿を表すと揚羽蝶のような巨大な羽が背部に出現する。「霊槍バスキアス」を操る。一人称は「アタシ」で中性的だが、性別は男性。普段は霊槍をタコ足のようにして体に纏い、巨大な羽を隠している。 古の聖戦時、「聖痕の戦士」の中に入り込んでいた裏切り者の人間たちに同胞と妹のゲラードを害されたことから、人間に対して強い憎しみと侮蔑を持つようになり、気づけば魔神族の側に立っていたと述懐する。 バイゼル喧嘩祭りの主催を乗っ取り、「願いを叶える」ことを褒章に強者を集めて潰し合わせ、弄ぶような素振りをみせたが、メリオダスらとの交戦で当時の自分の選択に疑問を持つ。後に踊りの最中にゲラードが生きている事を知り、キングとディアンヌを拉致し、鍛え上げる代償として自分たちと違う選択ができるかどうかの試練を与えた。そして彼らが自分たちとは違う道を選んだ事で、自らの過ちに気づき、後にドロールと共に〈十戒〉を脱退、キングの代わりに森を守っていた。その後チャンドラーの攻撃を受ける大罪たちの前に現れ、キングに羽が完全になった時歴代最強の妖精王になれると告げ、自分たちを盾に大罪たちを逃し、肩の荷がようやく降りたと述べ、ドロールと共に十戒でも王でもない唯の妖精と巨人としてチャンドラーと交戦する。メリオダスとエリザベスとが幸せになる事を祈りながら敗北し、死亡した。魔力「災厄(ディザスター)」 対象の「状態」を促進する魔力でキングと同様のもの。「呪蔓樹(ジュマンジュ)」 巨大な樹の人形を生み出す。ゲラードと良く似ている。 武器「霊槍バスキアス」 神樹に選ばれし最初の者に授けられた伝説の霊槍。 神樹の上層に生る。シャスティフォルと同じように変化する。第一形態「霊槍(バスキアス)」 通常の槍形態。 第二形態「守護虫(ガーディアン)」 巨大な虫の形態。尻の針を使って攻撃する。「壊死毒(ネクロシス)」 守護虫の針を刺して相手に動きを封じる毒を注入する。 第五形態「神樹の鎧(ユグドラ・アーマー)」 霊槍を変形させた鎧を纏う。 第七形態「月の華(ムーンローズ)」 触手の先を華に変化させる。「生命の雫(いのちのしずく)」 華から滴る雫を受けた者の傷を癒す。 使用するには時間をかけて雫を溜める必要がある。 第九形態「死荊(デスソーン)」 光華(サンフラワー)でも排除しきれない害悪を死滅させる為、神樹の遥か上層に生える恐怖の蔦。 荊には身体に掠り傷を負っただけでも、全身から血を噴出させて命を奪う程の致死性がある。 第十形態「翠蛸(エメラルド・オクト)」 巨大な蛸の足の形状。足を叩きつけて攻撃する。 戒禁「安息」 この戒禁を持つ者の前で不眠不休に活動する者の能力を封じる。 ドロール 声 - 小野大輔 身長:2580cm / 体重:2950kg / 血液型:A型 / 種族:巨人 / 誕生日:4月6日 / 年齢:880歳前後 闘級:54000(魔力14000/武力36500/気力3500) 「忍耐」のドロール。石のような肌色と四本の腕を持つ巨人族。大地の神にして巨人族の始祖とされる。 人間からは「バロール」と呼ばれ、本人はこの名を忌避している。全てを見通す魔眼を持ち、マーリンたちが使う「バロールの魔眼」のモデルとなった存在と推測できる。 実際は種族の祖などではなく、巨大な肉体と圧倒的な魔力を恐れた他の巨人に祀り上げられていた存在に過ぎない。見た目に似合わない沈着冷静な立ち振舞いを見せるものの、巨人の中でも輪をかけた異形として生まれたため真なる意味での同胞を持たない孤独を感じていた。聖戦時はメリオダスと肩を並べて戦っていたが、ゼルドリスに魔力を封じられて圧倒された後に、自分と同じ異端の存在が集まる魔神の勢力へと誘いをかけられ、それに乗ってしまう。巨人として「魔神に与する」か「死を選ぶ」という選択しか有り得ないと考えていたが、ディアンヌが「逃げる」という第三の選択を取った時は唖然とするなど、良くも悪くも融通の効かない性格の持ち主。後にグロキシニアと共に〈十戒〉を脱退。そしてチャンドラーに追われる〈七つの大罪〉の前に現れ、時間稼ぎのためグロキシニアと共に交戦する。そしてディアンヌに未来の巨人族の繁栄に必要であると見込み、希望を託す。そしてチャンドラーに敗北し、メリオダスとエリザベスの幸せを願いながらグロキシニアと共に死亡した。魔力「大地(グラウンド)」 巨人族特有の「創造」と相似しているが、それとは比較にならない大規模な魔力の行使を可能としている。また巨人族に伝わる舞を踊ることで、継続的に闘級を高めていく特性も持っている。「巨神の手甲(ギガント・ガントレット)」 大地を盛り上げ、巨大な手の形を形成する。 「占盤術」 大地の一部を浮かせる。 「巨神の抱擁(キガント・エンブレス)」 「巨神の手甲」で造った手を動かし、包み込む。 「砕破 (ギガ・クラッシュ)」 大地から形成した巨大な岩石を空に向けて大量に放ち、空中にいる相手へぶつける。 「落山(ギガ・フォール)」 「砕破 (ギガ・クラッシュ)」で浮かせた岩石を一気に降り注ぐ。 「重金属(ヘビー・メタル)」 「重金属(ヘビメタ)」の強化版。金剛の硬さを持ち「獄炎」すら無効化する。 「大地の鎚頭(ギガ・ピック)」 巨大な石柱を敵の足元から突き出す。 「縛錠(ギガ・ロック)」 岩で相手の足を封じる技。 「大地の鎧(ガイア・フォーム)」 戒禁「忍耐」 この戒禁を持つ者の前で忍耐ができない者に更なる痛みを与える。 ゴウセル 声 - 藤原啓治(第3期)→多田野曜平(第4期) 「無欲」のゴウセル。車椅子に乗ったくたびれた感じの男性。〈七つの大罪〉のゴウセルを作った張本人であり、マーリンに師として術を教えた凄腕の魔術師。 様々な魔術を操り高い実力を有している一方で、争いを好まない温和な性格でもある。しかしその腕前により〈十戒〉の一員に選ばれてしまい、更に「無欲」の戒禁が魔神王自身にも影響を及ぼすために幽閉されてしまう。以降は自身が作った人形を介して外界と接触し、聖戦の終盤にメラスキュラを操って脱獄、人形に命とゴウセルの名を与え、試練のために過去にやって来たディアンヌに人形ゴウセルの行く末を託し、友への2人のゴウセルからの贈り物としてディアンヌの記憶を元に戻した。 後述の「禁呪」によって、〈四大天使〉マエルをエスタロッサに仕立て上げることで聖戦を終わらせた終戦の立役者であり、数多くの女神族や魔神族を同時に騙す禁呪の使用と引き換えに力尽きた。かつて聖戦のさなかに恋人グラリーザをマエルの手によって殺害されており、その事件から聖戦集結に固執するようになる。禁呪の対象にマエルを選んだことにはその出来事からの復讐心も存在しており、この事実が最終的に複数の戒禁を取り込んだマエルの暴走を止める一因となった。魔力「創作(クリエイト)」 戒禁「無欲」 私欲、野心、情欲など欲という欲を抱く者全ての記憶と感情を奪う。「禁呪(正式名称不明)」 技の中心となるある人物を別の架空の人物に生まれ変わらせ、その人物を知る者たちの記憶を書き換える大呪術。使用者の全生命、全魔力を必要とする。マエルに対して使用され、マエルはエスタロッサとして生まれ変わり、他の者たちは〈十戒〉エスタロッサが端から存在する者だと思い込んだ。 その他にも「時の繭(クロノス・コフィン)」などの禁呪も確認されている。 カルマディオス 声 - 木内太郎 「敬神」のカルマディオス。元〈十戒〉の一人。六本の腕と巨人族にも劣らない巨大な体格を持つ魔神族。聖戦にてメリオダス、グロキシニア、ドロールと対戦した。 アラナク 元〈十戒〉の一人で「安息」の戒禁の前任者。髭が濃く筋骨隆々としている。メリオダスに裏切られ、殺害された。 ゼノ 元〈十戒〉の一人。「忍耐」の戒禁の前任者。小柄で白い体色をしている。アラナクと同じくメリオダスに殺害された。
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