【部隊】(ぶたい)
軍隊(及び治安・防災機関)における1人の指揮官と、その人間が指揮する全ての人間の集まり。
原則として一つの部隊には1人の指揮官しか存在せず、ある部隊の隊員は他の部隊からの命令を受けない。
指揮官が統制能力を失った場合、階級などに応じてその場で臨時指揮官の引き継ぎが行われる。
ほとんどの部隊はより巨大な部隊の一部であり、指揮官自身も上位からの命令に従って部下を指揮している。
複数の指揮官から相互に矛盾する命令が下された場合、基本的には最上位の指揮官が優先。
ただし、改めて指示を請う事ができない場合は現場に居合わせた指揮官が判断を行う。
ある一連の作業に必要な兵站や人員を集める事で、その作業を担当する部隊とする。
大規模な作戦では、規模に合わせて必要な部隊を組み合わせた大規模な部隊をさらに編制する。
近代軍隊は常に全面戦争を想定するため、最大の部隊は数万人規模にまで達する。
編制単位
部隊の編制方法は非常に多岐にわたり、時代や国によって大きく違う。
一般に、近代以降の陸軍ではおおむね以下のような編制が採られている。
- 方面軍・方面隊・軍団・軍(Corps)
- 複数の師団・旅団を擁する最大の単位。
日本の陸上自衛隊では「方面隊」と呼称するが、国によって大きく異なる。
指揮階級:将官(大将・中将) - 師団(Division)
- さまざまな兵科を擁し、完結した作戦行動を行える部隊単位。
規模はおおむね7000~15000名程度。
師団や旅団は、複数の連隊や大隊からなることが多い。
指揮階級:将官(中将・少将) - 旅団(Brigade)
- 単独の兵科で師団に組み込まれている場合もあるが、師団と同じくさまざまな兵科を擁し「準師団」的な位置づけがなされることもある。
師団より規模が小さいため、兵站を持たないことがある。
指揮階級:将官(少将・准将) - 混成団(Combined Brigade)
- 日本(陸上自衛隊)独自の編制。
師団・旅団と同様に複数の兵科からなるが、規模は旅団よりもさらに小さい。
指揮階級:将官(将補=少将) - 連隊(Regiment)
- 「普通科連隊」「特科連隊」というように、単独の兵科で編成される最大の単位となることが多い編制。
複数の中隊で連隊や大隊が構成される。
指揮階級:佐官(大佐・中佐) - 大隊 (Battalion, Squadron)
- 連隊と並び、単独の兵科における最大の単位となることが多い編成。
数個の大隊で連隊が構成されることもあるが、複数の大隊や連隊が組み合わされて師団や旅団を成す場合が多い。
また、このクラス以上の部隊指揮官には、意志決定を補佐する参謀がつけられる。
なお、自衛隊の普通科には存在しない。
指揮階級:佐官(中佐・少佐) - 中隊(Company, Squadron, Battery, Troop)
- 数個の小隊が集まってできる単位。
戦車・砲兵・通信などの諸兵科は、この単位まで分けられることが多い。
指揮階級:尉官(大尉・中尉) - 小隊(Platoon)
- 数個の分隊が集まってできる単位。
歩兵30名ないしは戦車3~4両程度から構成される。
指揮階級:尉官(中尉・少尉) - 分隊(Squad)
- 歩兵(普通科)の場合はおおむね10名程度で、下士官が指揮官となることが多い。
近年では機械化の進展でAPC・歩兵戦闘車や輸送ヘリコプターに搭載されることを前提とした員数構成になることが多くなった。
また、この下に「班」や「組」というさらに小さい編制が作られることもあるが、自衛隊の教育隊では分隊のことを「班」と呼ぶ。
指揮階級:下士官(曹長・軍曹) - 班(team)
- 分隊の下に位置し、4~6人程度で構成される。
狙撃班など用途に応じて使用されることが多い。
指揮階級:下士官・兵(伍長・一等兵)
部隊
部隊 (Korps)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 01:53 UTC 版)
「ノイス市民射撃祭」の記事における「部隊 (Korps)」の解説
連隊は時代を経た現代では、総計10個部隊から構成されている。1823年の第1回射撃祭から参加しているのは、擲弾兵部隊 (Grenadierkorps) と猟兵部隊 (Jägerkorps) の2個部隊のみである。 部隊ごとに制服が定められ、祝祭行列の彩に変化を与える。全射撃兵に共通の制服はない。小姓 (Edelknaben)、標的射撃兵 (Scheibenschützen)、砲兵 (Artillerie)、 騎兵部隊 (Reiter-Corps) に至る全部隊は、15人から30人で編成する小隊に分かれている。
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「部隊」の例文・使い方・用例・文例
- 空挺部隊
- 我々の部隊は彼の指揮下にあった
- 機動部隊
- 医療部隊
- 彼は落下傘部隊に属していた。
- 陸軍婦人部隊員たちは第二次世界大戦中に米国陸軍で働いた。
- 全部隊を列車に乗せる
- 根無し草のような外人部隊の一員
- レーンジャー部隊は暗闇に紛れて一人一人すべるように静かに船へと下りていった。
- 社運をかけた新製品の拡販のため、新しい営業部隊が結成された。
- それは五千人の兵員の擁する大部隊なのです。
- 平和部隊にいる頃に彼女は教職の第一歩を踏み出した。
- 部隊は全滅した。
- 部隊は陣地を守り続けた。
- 彼らはレスキュー部隊が来るまで歌を歌い続けた。
- 私は特殊部隊に勤務する。
- その部隊は戦線から撤退させられた。
- その大尉はうまく部隊を指揮している。
- 軍隊の主力部隊が行進中である.
- 〈部隊が〉(行進中に)歩調を乱す.
部隊と同じ種類の言葉
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