熊野古道 乙女の寝顔が見れるスポットにて【動画編】※使用している楽曲の関係でPCでは広告が入ります
悠久の歴史に思いを馳せて、再び。
歩いたコースマップ<牛馬童子~秀衡桜(小広峠)>
https://www.wakayama-kanko.or.jp/worldheritage/recommendedroutes/nakahechi/takijiri.html前回、熊野古道とは何ぞや?とロクな知識も無いまま行った結果、
外国人のほうが熱心であることに気付かされたり、
ハンコを押すことだけが目的で、暑さに参って歩くだけで精一杯だったりだった。
帰ってきてブログを書くための復習をしていると徐々にその歴史の深さを知ることとなった。
またどういう縁なのか、本屋で
熊野古道特集ムック本に出会ったりもしたもんだから
ますます興味を持つこととなって、またすぐに行くだろうと思っていたが、
季節や天候、他の涼しい山へ行く機会に恵まれたことなどから疎遠になっていた。
そのうちすっかり熱も覚め・・・。
雪も無い冬のこの時期に、ふと思い出したようにまた歩いてきたという次第。
前回は
ヤマレコ高橋さんが歩かれたのを参考に後追いした形となったが、
寒い季節になったら続きをしたいと思っていたところ、
またまた高橋さんが先に歩かれたので追っかけることになった。(^^ゞ
前回のゴール地点「道の駅 熊野古道 中辺路」からスタートする続編となる。
往路は
前回記事にコメントいただいた山友あーちんに教えもらったルート。
昨年4月に開通した和泉市と和歌山県かつらぎ町を結ぶ国道480号父鬼バイパス、鍋谷峠道路
にて大阪から和歌山まで山越えをして京奈和自動車道(無料)に乗り、
阪和道に乗り入れて有田ICで下車(普通車640円)。
県道22号、国道424号、県道198号、国道311号で快適に中辺路まで辿りつけた。
復路は、立ち寄った湯の峰温泉からだと最短な十津川を抜けて帰るルートにて。
カーブの多いルートは疲れるが、直線化するトンネル整備が来るたびに進んでおり
およそ二時間半で帰ってこれた。
スタンプ的にはスタートは「牛馬童子」からとなる。
今回のコースの大部分は舗装路でフラットな区間が多いので、
山歩きというよりやっつけ仕事的な消化試合となるかと思いきや、
来て歩いてみないとわからないもので、
どこか離島的雰囲気のある近露集落、不思議なほど澱みなく水が湧く「野中の清水」、
枝が一方向を向く「野中の一方杉」など目を楽しませてくれるスポットもある。
それでも真夏だと暑すぎてそんな思いに耽ってる精神的ゆとりは無かっただろう。
そんな中、大きさ的に目立たないながらも、今回の最大の核心となるのは
何といっても「牛馬童子像」だろう。
今から千四十年ほど前、花山天皇(かざんてんのう)の熊野巡礼を模して
明治24年ごろに作られた造られたと言われている、牛と馬に同時に跨った像。
道の駅にあったレプリカが大きかっただけに、どれくらいのものかと思いきや、
本物はわずか50cmほどの大きさであった。
地元住民によって大切に受け継ぎ守られてきた本物の牛馬童子像に会って感激ひとしお。
牛馬童子像は近年になって苦難の連続。
2008年6月、何者かによって牛馬童子の頭部を切り取られて持ち去られるという事件発生。
どこかに捨てられていないかと地元住民ら延べ約330人が大捜索するも見つからず。
彫刻家に頼んでレプリカを参考に同じ材質の石を使って復元された。
約2年後に市内バス停のベンチで発見されて本物と断定されたが、
すでに復元が完了していたものを再び取り替えるにはさらに壊れる恐れがあり
本物の頭部に戻すことは見送られた。
2013年2月には、復元された頭部が亀裂に染み込んだ水の凍結膨張により自然破損。
いよいよ像そのものをレプリカに置き換えることまで検討に入ったとか。
そんな牛馬童子をピークに下りとなってすぐに開けてきたかと思うと眼下に
近露集落が広がる。それらをちょうど見下ろせるビューポイントに東屋があった。
まだスタートしたばかりであって休憩するほどではなかったが、
せっかくなので道の駅で買っためはり寿司を一個だけほうばりながら眺めを楽しむ。
そうこうしていると何やら子どもの声が聞こえてきた。
近露集落から親御さんが連れて登ってきたんだと思ったら3人の童子だけだった。
「こんにちは」と言うと、愛想よく「こんにちは」と返してくる。
もっと警戒されるかと思ったらフレンドリーだった。
どうやってここまで来たのかと思ったら、麓まで自転車で乗り付けて
歩いて登ってきたらしい。遊び場所がいっぱいあってええなぁと。
さすが田舎の童子はワイルドで行動範囲が広い。
自撮り撮影している様子に興味深々の様子。
近露集落まで降りてくると、のどかでストレス知らずな田舎風景。
そこはあたかも瀬戸内の離島にでも迷い込んだかのように
ゆっくり時間が流れている感じであった。
童子たちは自転車に飛び乗ると、ひらひらと自由に舞って行った。
こんどは遠くに見える美術館の回りの広大なところを走り回ってるのが見えた。
平和すぎて川の畔で昼寝でもしたくなったなぁ。。
まだお昼には早すぎたが、せっかくなので、あーちんのオススメ、
近露集落外れにある「
田舎ごはんとカフェ 朴」に行ってみた。
お昼には早いので天然酵母パンだけ買おうと思って尋ねてみたが、
たまたま今日は作ってないとのことなので諦めて店を後にした。
それにしてもポカポカ陽気で1月であることを忘れる暖かさだ。
歩くと汗ばむほどで、1月でこうなのに7月なんかによぉ歩いたなぁと思う。
古道歩きは冬季が閑散期なのか、今回のコース上で出会ったのはひと組のみ。
近露集落を出てからは実のところあまり記憶にない。
おそらく変化のない舗装路が延々と続いていたのだろう。
比曽原王子あたりでは半作嶺などの山並みの眺めの良いスポットがあった。
山を見上げている時点で、今日の自分は山登りじゃなくて、
ただのウォーキングをやってるだけという気分になって覚めそうになった。
そこからしばらく歩いて、下に並走する道まで下ったところに
「野中の清水」。
実はここに来たのは初めてではない。
すぐ近くにある茅葺き屋根の「
とがの木茶屋」や
「野中の一方杉」も含めて
10年ほど前、よく買ってたバイク雑誌「
ツーリングGoGo」で
武田哲さんや
地元在住の女性ライダーみどっちが紀州を走り回るレポーターで、
よく取り上げていたスポットだったのでバイクで何度か訪れたものだ。
雑誌でいつも見ていたあの二人にはついぞ出会えないまま、
バイクを降りてしまったというエピソードの地だ。
その、一方杉のある場所が「継桜王子」スタンプ場所だった。
そしてそこからすぐ近くに「秀衡桜」があった。
通常、ここで終わって野中一方杉バス停のある国道311号線まで
20分ほどかけて下ってバスに乗るというパターンが多いみたいだが、
バス停まで遠いので、それならそのまま古道歩きを続け、
小広峠バス停でバスに乗るほうが古道からバス停までが近いと判断。
そのまま延々ととりたてて何もない舗装路を歩いた。
今回のルートは、小広峠までの間であれば国道310号線にエスケープしやすいので
好きなところで打ち切ることができたが、
次回の熊瀬川王子からのルートは国道から遠く離れてしまう山の中なので
ほぼエスケープ不可なのではないかと思うので(知らんけど)、
気合い入れて歩かないといけないと思っている。
そしてそのまま熊野本宮大社まで歩ききれるのではないかなと。
そうなると夏場は避けたいところだ。
舗装路中心の区間であった今回だが、心に残るものはたくさんあった。
その他の写真は以下より。
あれから半年、また中辺路までやってきた。
道の駅 熊野古道 中辺路にある牛馬童子像のレプリカ(本物に比べてかなり大きい)
道の駅(右側)から国道311号線を渡ったところからスタート
水路のようである
一里塚跡 他の場所にもあった
牛馬童子像(本物)
近露の集落が見えてきた
風光明媚な東屋
近露集落
道の駅で買ったキーホルダー(250円) 裏側は「なかへち」と「世界遺産」バージョンがある
童子たちに遊んでもらった
本日2個目の近露王子のスタンプをゲット
古民家レストラン
田舎ごはんとカフェ 朴
素晴らしい場所にある「田辺市立近野小学校」
これはなんの仕掛けだろう。。
1kmも我慢できないよぉ
野中の清水
こんこんと湧き出る大量の水が不思議
とがの木茶屋 10年前にバイクで来たときは、予約制の茶がゆ定食(二千円)などがあった
8年前に閉店して無料開放となったらしい
この前で持参したパンと道の駅で買っためはり寿司でお昼とした
おひとついただきました
野中の一方杉
眼科に見えるのは国道311号船(バス道)だ
右手の柵のところから下るのが順路
左下手前に進めば熊野古道継続で、バス停は道なりに舗装路を下ったところ
ところかわって、湯の峰温泉
約90℃の源泉 オススメは源泉そのまま冷ました薬湯だ
温泉たまごはそのまま食べても十分おいしかった
つぼ湯は空いてなかった
写真を見る限り静かな場所のようですが・・・
このルートも歩いてみたいとは思っていますが、
なかなか足が向きません。
食べ物屋さんとかお土産屋さんとかあるようですが、テン泊できそうな場所はありましたか?