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米国債:4日ぶりに下落、上げ過ぎ感が台頭-10年債2.53%

5月16日(ブルームバーグ):16日の米国債は4日ぶりに下落した。
米国の景気が強さを増していることが示され、トレーダーの間ではこれまでの上げは行き過ぎていたとの見方が広まった。

10年債利回りは昨年10月以来の低水準から上昇。朝方発表された4月の米住宅着工件数が予想以上に増加したことが影響した。
30年債のリターンは年初から前日までに13%と、同時期としては1995年以来で最大のリターンとなった。

BTIGのチーフ・グローバル・ストラテジスト、ダン・グリーンハウス氏は、「リスクとリターンのトレードオフは、利回りが高かった時期に比べるとかなり投資妙味が低下している」と述べ、「この水準でロングポジションを建てようとするのは難しい。今後の利回りの展開は上昇だ」と続けた。 
 
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時5分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.53%。同年債(表面利率2.5%、2024年5月償還)価格は8/32下げて99 26/32。
30年債利回り は2bp上昇して3.34%。前日は一時3.30%と、昨年6月以来の低水準となった。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、30年債のリターンは昨年、15%のマイナスだった。


消費者マインド指数

5月の米トムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は81.8と、前月の84.1から低下した。
ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は84.5への上昇だった。

ブルームバーグ米国債指数によると、年初から前日までの米国債のリターンは3.3%。
ブルームバーグ・グローバル先進国ソブリン債指数 は同期間に4.4%のプラスだった。
ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニューヨーク在勤)は「利回りを大幅に押し上げることに対して市場はためらっている」と述べた。


ネットロングの増加

RBSセキュリティーズのストラテジスト、ガブリエル・マン氏は、「日々あるいは週間ベースの勢いを見ても、今はかなり買われ過ぎている」と述べた。
米商品先物取引委員会(CFTC)の統計によれば、ヘッジファンドなど大口投機家の30年債先物に対するネットロングポジションは13日終了週では前週比で76%増加していた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、米経済が完全な健全性を実現するにはさらなる道のりがあると述べた。
議長は先週、米経済は当局による刺激策をなお必要としているとの認識を示した。当局は資産購入策の縮小を進める一方で、政策金利は2008年以降、事実上のゼロ金利としている。

日本銀行の黒田東彦総裁は15日、「追加緩和を行う選択肢はあまりないのではないかという人もいるが、私はそうは思わない。必要であれば、2%の物価目標を達成するための方法、手段、選択肢はたくさんある」と述べた。
    
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は先週、必要であればECBが6月に利下げを実施することを示唆した。
またイングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は14日、政策金利の引き上げを来年まで待つ意向を示唆した。
米商務省の発表によると、4月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算、以下同じ)は107万戸と、前月の94万7000戸から13.2%増加した。
ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は98万戸だった。


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