不可解な体験、謎な話~enigma~ Part114
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1605777878/
498 :本当にあった怖い名無し:2021/03/02(火) 09:36:00.07 ID:gPwac4LU0.net
自分が子供の頃の話。
今はもう引退したけど祖父が養鶏場をしてた。
山を一つ持ってるからデカい鶏舎が3つ並んでた。デカい扇風機ついてた。
父ちゃん3男で爺ちゃんの面倒は長男さんが見てたからあんまり家族と帰る事無かったんでうろ覚えなんだけど
まあ鶏出荷するときには色々とあるらしいんだよね。
鶏ながら自分達の運命知ってるのか
必死で爺ちゃんを見つめてトラックに乗せられていくとか
とりあえず可哀想なんて言葉を言うのは絶対禁止。と父ちゃんから堅く言われていた。
爺ちゃんは鶏肉を絶対に食べない人。
理由は好き嫌いとかじゃなく
近隣の町で並ぶ鶏肉はほぼ全部自分が出荷した鶏だからと言うことらしい。
愛情が無い訳じゃないんだよ
雛から大事に育ててるんだから
ちなみに爺ちゃんとても育てるの上手いらしく入荷して出荷までほとんど鶏を落鳥させることなく出荷出来るから
新しく養鶏場する人のために講習までする凄腕の人だった(今は引退)
んで、そんな爺ちゃんから聞いた不思議な話。
続きます
499 :本当にあった怖い名無し:2021/03/02(火) 10:09:47.78 ID:gPwac4LU0.net
鶏を出荷するさい1羽づつ重さを量って基準の重さクリアしていて
初めて肉鶏として出荷出来る(今は知らない爺ちゃん現役時代の話)
重さをクリア出来なかった鶏は出荷出来ないんだよ
だからどうするかというと
「山に捨てる」らしい
だって鶏舎は掃除して換気して綺麗にしてからまた新しい雛を迎え入れるから
重さクリアするまで育てるって事をしない。
え?ってちょっとびっくりした。
愛情あるんじゃないのかよとも子供心に思った。
山には結構野犬とか猪とか野鳥だっているし。
絶対死んじゃうじゃない。
だいたい毎回同じ数の(数羽の差はある)鶏が重さクリア出来ずに山に放たれるんだけど(決して多い数じゃない)
山に吸い込まれるように同じ方向に消えていくんだって。
んで、なんでそんなことするのか聞いたら山の神様が欲しがってる数だけ渡してるみたいな事を言っていた。
自分も小さい時に話をきいただけだから詳しく覚えてないけど
だいたい同じ数の鶏を山に供物みたいに放してるって事だけはしっかり覚えてる。
ちなみに結構台風の通り道な地方なので毎年町に被害がわりに出るんだけど
爺ちゃんちの鶏舎と家や畑には一切被害が及んだ事はない。
文章下手くそですまん。
500 :本当にあった怖い名無し:2021/03/02(火) 11:14:39.41 ID:gPwac4LU0.net
もう一つ
これは自分と家族が爺ちゃんちに行った時の話
不思議というか可愛い話というか
うちの爺ちゃんは養鶏場を引退してもう長男さんの家に行ったから
山の家には誰も住んでいない。
けど婆ちゃんの墓があるので
田舎に帰った時は一応墓参りはする。
正月は長男さんの家に泊まり、1月3日の昼間に家族で墓参りい行った。
冬山だけに雪が結構降ってて道が真っ白だった。
ガードレールないし車幅ギリだし横は結構な崖だし怖いんだよ。よくこんな道に鶏乗せてトラック走ってたよなといつも思う。
車降りて誰も居ない家を素通りして
雪の積もった墓を掃除してお参りしてからその場を後にしました。
んで、車に向かってたら自分たちの車の上に小さな鳥がちょこんととまってるのが見えた。
近づいていくとハクセキレイだった。セキレイは自分たちが近づいてきても
動かないでじっとこっち見てたけど
3メートルほど近づいたら
パタタと飛んで車の前5メートルくらい離れてまたちょこんとおりてこっち見てる。
母親と可愛いねーとか気楽に話ししてた。
エンジンかけて少し動き始めると
セキレイがまた飛び立って
再び車の5メートルくらい前で止まる。そして後ろを振り向く。
雪のせいで下り坂なのでかなりノロノロ運転なんたけど。
そのセキレイは尻尾振りながらとにかく少し飛んでは5メートルくらい前に止まってこちらを見る。ってのを繰り返す。うねった道の場合は見えるギリのとこでとまって待つ。を何度も繰り返して
自分たちと同じ道を一緒に降りてくれるんだよね。
なんか婆ちゃんが心配して見送ってくれてるみたいだね。なんて父ちゃんや母ちゃんも言い始めて、なんとなく不思議な気分になった。
そして大通りに出る少し手前でそのセキレイは空に飛び立って行ったんだよね。
なんかの鳥の習性かもしれんのですべて不思議に結びつけるのも変かもしれないけど、個人的に不思議で可愛い体験でした。
501 :本当にあった怖い名無し:2021/03/02(火) 13:16:28.68 ID:h+7Fq4/20.net
へーー、興味深い話ありがとう
鶏は山の神様への生け贄かなぁと思ったわ
その見返りになんの被害も出さないっていう、ね
セキレイの話もそうだけど、とても鳥とご縁がある家系なのかなって
502 :本当にあった怖い名無し:2021/03/02(火) 18:53:51.45 ID:pAtujG0g0.net
んじゃあもう少し山の話を
つっても偶然と言ってしまえば
ただの偶然に過ぎない話なんたけど
なんかすごく面白いなと思ったので
爺ちゃんちの山の話
季節は5月GWの時かな
この当時は爺ちゃんまだ山の家に居ました。
筍の美味しい季節です。
婆ちゃんの墓参りが終わった後
爺ちゃんの家の畑挟んで向こう側にはでっかい竹林がありまして
うちの父ちゃんは筍掘りが大好きで
この季節に帰るととにかく大量に筍を掘って掘って自宅に持ち帰ります。
どうせ猪にもりもり食べられちゃいますしね。
私は竹林が結構な角度の斜面で怖いし虫が出るから爺ちゃんの家から一歩も出ません。
で、母ちゃんも斜面滑って怖いから家から出ないので父ちゃんだけ山に放置します。
墓参りの午前は天気よかったのに昼過ぎから天気は徐々に下り坂。
2時なのにかなり暗くて遠くでゴロゴロいってるし
なんかヤバくね?と母ちゃんと話してたら
爺ちゃんがそろそろ風も吹いてきて
大きな雨が来そうだから父ちゃん呼び戻した方が良いってなって
母ちゃんが呼びに行った。
もう空も時々光っててかなり暗くて
いつ雨が降ってもおかしくない状態なんだけど
雨は降らなかった。
んで、畑の向こうから父ちゃんと母ちゃんがデカい袋に山盛りの筍入れて2人で袋持ってよたよた歩いてくる。
自分はトタン屋根のあるガレージっぽい場所(車置いてるけどガレージなんて言える良い作りじゃない)で父ちゃんと母ちゃんに早く早くと声かけてた。
まあ手伝ってやるという優しい気持ちはなかった濡れたくないし雷鳴ってるし。冷たい子供ですまん。
そして空は真っ暗。
で、父ちゃんと母ちゃんがトタン屋根の下に入った途端に(洒落じゃない)
一気にポタポタポタと雨粒が落ちてきて
バケツひっくり返したような大雨と雷になりました。
前が雨で見えないくらいのレベルの豪雨です。
父ちゃんと母ちゃん間一髪。
というか両親が屋根に入るまで待っててくれたような感じ
偶然といえばほんとその通りなんだけど個人的にすごくいいタイミングで
なんか笑ってしまった出来事でした。
筍はおいしかった。