ボクは五才(1970年) 監督:湯浅憲明
映画
1970年の日本映画で、「ボクは五才」を紹介しよう。
IMDB なし
allinema
何年生のときかは忘れたけれども、小学校の体育館に児童が集められ映画鑑賞が行われた。ポータブルの映写機が設置されて長いフィルムが回っている様子も見えたので、面白かった記憶がある。
映画は実話をもとにして作られたという。小学生からみたら自分より年下の幼稚園児が主人公。この幼稚園児が高知の田舎から一人旅をして大阪まで行ってお父さんに会うというのはすごいなと思ったし、感動もあったので、映画のことを覚えていたと思う。お父さん役の宇津井健は、当時でも人気俳優だったが、久しぶりに映画をみると、若いときの姿がとても新鮮に感じられる。また、通天閣がそびえたつ大阪の街も懐かしさが感じられる。
なぜ5才の幼稚園児が大阪まで無銭旅行をすることになったのか、母親が早くに亡くなり、父親は出稼ぎで大阪。親と暮らせない幼な子の精一杯の行為だったと思う。日本で万博が開かれる頃、建設業で多くの雇用が必要とされ、田舎から都会へと労働者が移動していった時代を反映しているだろう。主人公が旅行をするために使ったのは、お父さんと以前大阪にいったときに書き残したスケッチブックの絵だった。絵を見ながら、行先を確認しながら進んだわけだ。
五才の男の子の珍場面は、おねしょのあとにパンツを脱ぐという形で3回見ることができた。追いかけられたりするようなこわい夢をみたときにおねしょをして目が覚めるのだ。前半では、家でおねしょをしたあと、その場でパンツを脱いで着替えをするときが1回目。後半は船を待つ港での出来事。おかれたタイヤの中で居眠りをした後、おねしょをして目を覚ました。ズボンがびしょびしょなのでお漏らししたことは明らか。そこでズボンとパンス下げたときが2回目。ところが港湾の職員に見つかりあわててズボン穿きなおしてトイレに走った。トイレでは、ズボンとパンツを脱いでしまって、お水を飲んでいるのだが、ここは下半身をじっくり見せていた。これが3回目。
この1回目の場面は、おねしょをしておちんちんが見える状況なので、どちらかというとちょっと笑いが漏れるような場面だと思う。そのあとおじさんが濡れた布団の上に顔を置いて、もうひと笑いみたいな感じだったろう。しかし3回目になると、空腹のあまり水を飲むというような悲壮感があるので、笑いの場面ではなくなっている。最初に床に脱ぎ捨てられた汚れたズボンとパンツ、汚れた靴、そして足、おちんちんというように、強調して映し出していくことで、かわいそうな様子をより演出したのだと思われる。
小学校で上映会をされたこのような映画であったが、最近は上映会が行われたりDVDで公開されるようになったので、今の人も見ることができるようになった。僕がこの映画を大人になってから見たのは、恵比寿のTSUTAYAでVHSをレンタルできたからだ。当時、映像作品を探すために、渋谷のTSUTAYAや恵比寿のTSUTAYAに通っていた。とりわけ恵比寿はそこでしか見つからない貴重な映像作品が多数保有されていて、まるで図書館みたいな場所だった。今の人に、当時の恵比寿がすごかったという話をしても、わからないだろうけどね。
IMDB なし
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何年生のときかは忘れたけれども、小学校の体育館に児童が集められ映画鑑賞が行われた。ポータブルの映写機が設置されて長いフィルムが回っている様子も見えたので、面白かった記憶がある。
映画は実話をもとにして作られたという。小学生からみたら自分より年下の幼稚園児が主人公。この幼稚園児が高知の田舎から一人旅をして大阪まで行ってお父さんに会うというのはすごいなと思ったし、感動もあったので、映画のことを覚えていたと思う。お父さん役の宇津井健は、当時でも人気俳優だったが、久しぶりに映画をみると、若いときの姿がとても新鮮に感じられる。また、通天閣がそびえたつ大阪の街も懐かしさが感じられる。
なぜ5才の幼稚園児が大阪まで無銭旅行をすることになったのか、母親が早くに亡くなり、父親は出稼ぎで大阪。親と暮らせない幼な子の精一杯の行為だったと思う。日本で万博が開かれる頃、建設業で多くの雇用が必要とされ、田舎から都会へと労働者が移動していった時代を反映しているだろう。主人公が旅行をするために使ったのは、お父さんと以前大阪にいったときに書き残したスケッチブックの絵だった。絵を見ながら、行先を確認しながら進んだわけだ。
五才の男の子の珍場面は、おねしょのあとにパンツを脱ぐという形で3回見ることができた。追いかけられたりするようなこわい夢をみたときにおねしょをして目が覚めるのだ。前半では、家でおねしょをしたあと、その場でパンツを脱いで着替えをするときが1回目。後半は船を待つ港での出来事。おかれたタイヤの中で居眠りをした後、おねしょをして目を覚ました。ズボンがびしょびしょなのでお漏らししたことは明らか。そこでズボンとパンス下げたときが2回目。ところが港湾の職員に見つかりあわててズボン穿きなおしてトイレに走った。トイレでは、ズボンとパンツを脱いでしまって、お水を飲んでいるのだが、ここは下半身をじっくり見せていた。これが3回目。
この1回目の場面は、おねしょをしておちんちんが見える状況なので、どちらかというとちょっと笑いが漏れるような場面だと思う。そのあとおじさんが濡れた布団の上に顔を置いて、もうひと笑いみたいな感じだったろう。しかし3回目になると、空腹のあまり水を飲むというような悲壮感があるので、笑いの場面ではなくなっている。最初に床に脱ぎ捨てられた汚れたズボンとパンツ、汚れた靴、そして足、おちんちんというように、強調して映し出していくことで、かわいそうな様子をより演出したのだと思われる。
小学校で上映会をされたこのような映画であったが、最近は上映会が行われたりDVDで公開されるようになったので、今の人も見ることができるようになった。僕がこの映画を大人になってから見たのは、恵比寿のTSUTAYAでVHSをレンタルできたからだ。当時、映像作品を探すために、渋谷のTSUTAYAや恵比寿のTSUTAYAに通っていた。とりわけ恵比寿はそこでしか見つからない貴重な映像作品が多数保有されていて、まるで図書館みたいな場所だった。今の人に、当時の恵比寿がすごかったという話をしても、わからないだろうけどね。