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オペラ「リゴレット」 2001年コヴェント・ガーデン王立歌劇場

芸術・表現
02 /17 2008
あまりオペラに馴染みのない人にとっては、オペラはクラシック音楽の楽曲としての印象が強い。オペラの出演者は一流の歌手であって、派手な衣装を着て劇をしたり、すばらしい歌唱力で聴衆を魅了させてくれるものだと思っていたし、そういう面では、オペラは高尚な芸術であって、シモの話には無関係だと思っていた。

なのに、実際にオペラを見てみると、男女の愛し合う場面や、出演者が全裸になって劇をしたり歌を歌うこともある。映画が出来るはるか以前よりあった舞台芸術は、大衆文化や人間らしさもうまく表現しているようだね。オペラは本当に何でもありの世界だ。

ベルディの「リゴレット」(2001年コヴェント・ガーデン王立歌劇場)には、冒頭で舞踏会場の場面がある。そこでは乱交パーティが行われている。杖を男性器に見立てて、相手の女性の股に刺して腰を振る動作など、卑猥な感じが伝わってくるね。ちょっと子供には見せられそうにはない。そのうち、一人の女性が服を剥ぎ取られて全裸にされ、横たえられる。もちろん前張りなんてない、素っ裸。そうして今度は酒に酔った男の方も服を脱がされて全裸にされる。ぶらぶらしているのが丸見え状態。裸の男は、裸の女の上に、乗せられた。こういう場面が音楽や歌と一緒に、舞台で進行していくのだからすごいよね。それもほんの一瞬チラリと見えるとかいうことでなく、また照明を暗くして控え目にするわけでもない。舞台の上で堂々と見せているようだ。

映画であれば、カットやカメラアングルによって見せ方を変えることができる。しかし舞台では、一旦全裸になったら、聴衆から注目されるのは避けられない。そこで変に隠そうとすることもなく、自然な状態のままで見られ放題だね。ただし劇場で後ろの方に座っている人からだと小さくてはっきりしないかもしれない。それこそオペラグラスが必要になりそうだ。こちらは日本でもDVDが出ているみたいだから、確認することができるはずだよ。

舞台で出演者が全裸になるオペラは多少なりとも注目度をあげたり、サプライズを考えた演出なのではないかと思う。同じ作品でも必ず出演者が裸になるわけではないみたいで、これは演出家の考えによるものらしい。

相撲中継でのハプニング

事件・ハプニング
02 /15 2008
相撲の中継で廻しが落ちたら、どうなるか。テレビはいったいどんな放送をするのだろうか。以前に、なぎら健一が「悲惨な戦い」で廻しの外れる取り組みを想定した歌を作っている。力士の廻しが落ちたとき、*HKは照明を消そうとしたり、カメラをそらすように努力したのだけどうまく行かず、力士のアソコがはっきりテレビで映り、巨体には小さい珍という事実が明らかになるという話だ。その後弟子が毛布を持って駆け寄るのだが、弟子は勢い余って転んでしまう。その体を支えるためつかもうとしたのが、丸出し力士の珍だったというオチまでついている。

実際に大相撲で廻しが外れる例はまれにあったらしいけど、テレビで大事なモノが映ってしまったことはないそうだ。有名な朝ノ霧事件のとき、「朝ノ霧の男性自信がテレビで映った」などと世界中にニュースが流れて大騒ぎしたらしいが、これは誇張しただけで、実際にテレビで大事なモノは見えていないという。

テレビ放送中に本当に廻しが外れて見えてしまったら、どんなことになるのだろう。本人のプライバシーや尊厳を考えた放送をするのが正しいとは思うけど、現実のテレビは週刊誌と一緒の動きをする。その事件はアマチュア相撲大会の準決勝で起こった。下手投げを受けたアメリカ人選手が、転がりながら廻しが外れて、本当に珍出しをしてしまった。この場面をテレビはどのように放送したか調べてみた。

中継番組:投げによって勝負が決まったあとの放送は、勝った選手は一瞬映るだけで、焦りまくる下半身丸出しの選手(かろうじて珍は暗く影になっている)ばかり映していた。ハプニングとしては仕方ないとしても、勝負の振り返りをスローで見せ始めたのだ。うそだろうと思ったけど、廻しが外れて選手の珍がポロリと飛び出す決定的週間がモザイクなしで再び放送された。アナウンサーが笑いながら「廻しが取れてしまいましたが」と話し、解説者は「まあ、しっかり締めていても、外れることはあります」と軽く流した。しかしそれって、あまりフォローになってない。

他番組1:廻しが外れる瞬間はモザイク入り。しかし生尻の方は特大アップにして放送した。スポーツ選手が下着を着けてるかどうかを話題にしたバラエティ番組の一場面で、相撲はパンツを着用してないことを説明する材料にこの映像を使った。パンツを着用してないので、ハプニングがあると、「完全ノーパン状態」すなわち丸出しになるとコメントした。

他番組2:相撲大会を振り返り面白い場面があったと総括する番組。廻しが外れる瞬間はモザイク入り。起き上がった場面では股間には「珍」マークを入れ、珍が丸見えになっていることを強調した。さらに、「技を出さずに別なモノを出しちゃいました」というナレーションが入った。一方丸見えの股間を注視した相手選手の立場からは「体はでかいのにたいしたものがついてない」というセリフが入り、今度は観客の視点から「小さくてちゃんと見えなかった」というセリフが入った。画面は恥ずかしそうに必死で前を隠そうとする選手の股間のアップ。最後は本人の立場から「ひと皮むいて出直します」とナレーションを入れて締めくくった。大事な部分の映像はお茶の間には見せられないけど、でっかい体に皮のかむった小さな珍がっちり見えてましたたよということを、面白おかしく伝えていた。

他番組3:大会のダイジェスト番組。勝負のポイントや廻しが外れる場面などを面白く解説した。この映像ソースは中継放送と同じものだが、今回はしっかしとモザイク入りだった。廻しが外れた理由については「まわしがゆるすぎる」とコメントした。この選手は次の決勝戦でも登場するが、決勝戦で再び廻しが外れるかもしれないなどど、多少あおったコメントをしている。

スポーツの大会の貴重な珍出しハプニング。中継番組では準決勝で豪快な投げで勝負がつく瞬間だから、映像として見せないわけにはいかないだろう。実はこの中継番組、生放送ではなく、中継録画放送なのだ。だから技術的にはモザイクを入れることも可能なのだが、あえてモザイクを入れなかったのは、中継放送としてのリアリティや臨場感をこわしたくないという配慮があったのだろう。一方、後日同じ映像ソースを使ったスポーツのダイジェスト番組ではモザイクは入れられていた。同じテレビ局で同じ映像ソースを使った番組なのに、片方は無修正で放送し、片方は修正する別の判断がされたわけだ。中継番組はリアリティを重視し無修正で冷静に放送し、バラエティはわざと恥ずかしいくなるようなコメントを入れて修正して放送する。目的が違うということだね。

映画一路

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