踊る小児科医のblog

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『この国はどこで間違えたのか 沖縄と福島から見えた日本』青森の悲喜劇は「福島にすらなれなかった」こと

2013å¹´01月31æ—¥ | æ±æ—¥æœ¬å¤§éœ‡ç½ãƒ»åŽŸç™ºäº‹æ•…
<短評>誤解を恐れずに言えば、青森で起きている悲喜劇は「福島にすらなれなかった」ことによるのではないか。青森の人は「事故が福島で良かった。福島で起きたから青森ではもう起きないだろう」と思っている。福島の人もかつては「チェルノブイリで良かった。福島では起きない」と思っていたし、チェルノブイリの人も「スリーマイルで良かった…」(01/22)

『この国はどこで間違えたのか 沖縄と福島から見えた日本』
http://www.tokuma.jp/book/tokumabooks/3053306e56fd306f3053959390553048305f306e304b

どこで間違えたのかと言うからには「間違えた」ことは自明との前提だが、現在のこの国の中枢(政官財学メディア)は「間違えていない」との認識で「成長戦略・原発再稼働・強い日本」という過去の幻想を追い求め続けている。

本書で言及されている一つのポイントは1972年(沖縄返還・日中国交)~1973年(オイルショック・ベトナム戦争終結)。1973年には名護市から「逆格差論」が提案された。

沖縄返還からの40年間は、団塊の世代(1945-50年生)が働きだして現役引退するまでとぴったり重なる。1972年:27~22歳 → 2012年:67~62歳。(蛇足だが、1972年には私は小学校4年生)

無論、福島第一原発1号機が運転開始し(1971年)、3機がメルトダウンを起こして4機が爆発する(2011年)までの40年間ともぴったり重なる。名護市の「逆格差論」は無視され、高度経済成長の終焉とバブル崩壊のあとも成長神話を追い求め続け、フクシマのカタストロフィから何も学ばずに「強い日本の復活」という過去の幻想を今また掲げる安倍政権。

司馬遼太郎は、日露戦争・ポーツマス条約を不服とする日比谷焼討事件(1905年9月5日)が、その後の十五年戦争(1931年満州事変~1945年太平洋戦争)へ突き進んでいく転機だったと何度も述べている。ここで民衆を煽って国家を滅ぼす道へ導いたのはメディア。

戦後も考え方や体質はほとんど変わらないまま、表面だけ民主主義に付け替えて経済成長、バブル崩壊、東日本震災・福島原発事故へと突き進んでしまった。日比谷焼討事件から今までずっと続くのは、本当の事を言わず、伝えず、隠したまま先送りしようとする体質。

中高生必読 堤未果 著『政府は必ず嘘をつく』 歴史は偽りを理解し政府を鵜呑みにせず判断するためにある

2013å¹´01月07æ—¥ | æ±æ—¥æœ¬å¤§éœ‡ç½ãƒ»åŽŸç™ºäº‹æ•…
堤未果著『政府は必ず嘘をつく』の「読書メーター」への短評と、本文から一部メモしたものを引用しておきます。

中高生必読。NIEでメディアを信じて学びましょうなどという馬鹿げた教育をするより、本書と『社会の真実のみつけ方』を必須課題に指定して、政府・学校・メディアに騙されない人間をつくっていくしかない。無論、政府・学校・メディアが支配されている現状では困難だが。。第3章の「アメリカ型資本主義から脱出したアルゼンチン」から、国民があきらめずに国を変えていくことを学ぶ。

「政府は嘘をつくものです。ですから歴史は、偽りを理解し、政府が言うことを鵜呑みにせず判断するためにあるのです」 ハワード・ジン(歴史学者)

「私の国であれだけ政府に都合がいい報道をさせようとしたら、ジャーナリストを拷問することになるでしょう。いったい日本政府は、どんな方法を使っているのですか?」 ジプシー・トーブ(ロシア人ジャーナリスト)

「あなたたち日本人は、リビアのことを何もわかっていない。西側のマスコミしか見ないからです。私にはリビアにたくさん友人がいるけれど、彼らは高学歴・高福祉の国であるリビアを誇りに思っています。アフリカ大陸で最も生活水準が高いリビアでは、教育も医療も無料で、女性も尊重されている。日本の人たちは、そういうことを知っていますか?」 ヴェロニカ・ランソデール(チリ出身・東京在住)

「いったいアメリカの子供たちは、どこで情報リテラシーを身につければいいのでしょう? 自分の頭で考えなくなる点数至上主義教育と、この国を支配する企業メディアのダブルパンチを受けながら」

「私たちが忘れてはならないことは、フェイスブックもツイッターも民間企業だということです。すみずみまで<コーポラティズム>が支配するこの国で、8億以上のアカウント人口を持つフェイスブックと2億人のユーザーが利用するツイッターが、政治から中立だと考えるほうが不自然ですよ」

「資本主義が犯した最大の罪は、人間性を破壊したことです」 アルバート・アインシュタイン

「ネットで見る限り、日本の大手マスコミの報道は全体国家に近いですね。9.11後のアメリカの報道とそっくりだ」 マーク・オルセン(イラク帰還兵)

「それでも、人間を壊すこの価値観に飲み込まれそうな世界の中で、未来をあきらめない大人たちの存在が、子供たちの勇気になると信じたい。世界が変わるのを待っていないで、それを見る私たち自身の目を変えるのだ」

-- 堤未果『政府は必ず嘘をつく』より

堤未果『政府は必ず嘘をつく』によると、アメリカでは低所得者層ほどテレビの視聴時間が長い。データがあるかどうか知らないが、おそらく日本でも同様だろう。低所得者層ほど肥満も多く、喫煙率も高い。多分パチンコも。中高年でテレビをよく見てネットは利用せず選挙では投票する。メディア操作は簡単。

「このまま安倍自民党政権が圧勝の元に誕生したら、真っ先に手をつけるのは言論統制、ネット規制の強化だろう。」(2012.12.13のtwitter)

2012年12月に読んだ本

2013å¹´01月04æ—¥ | ART / CULTURE
2012年12月の読書メーター
読んだ本の数:24冊
読んだページ数:2314ページ
ナイス数:2ナイス

におい山脈 (椋鳩十・梶山俊夫ものがたりえほん 1)におい山脈 (椋鳩十・梶山俊夫ものがたりえほん 1)
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コン・セブリ島の魔法使いコン・セブリ島の魔法使い
読了日:12月27日 著者:別役 実
夏天の虹―みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 (時代小説文庫))夏天の虹―みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 (時代小説文庫))
読了日:12月25日 著者:高田 郁
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読了日:12月25日 著者:
ルフラン ルフランルフラン ルフラン
読了日:12月25日 著者:荒井 良二
福島第一原発 ―真相と展望 (集英社新書)福島第一原発 ―真相と展望 (集英社新書)の感想
3号機爆発が即発臨界だというビデオは多くの人が見て驚愕しつつも納得したが、著書も一読の価値あり。興味深いのは、事故3週間前にTMIのような事故がGE社のマーク1で起きるだろうと語っていたことだ。フクシマは不運が重なったように思われがちだが、実は必然の積み重ねだったのだ。
読了日:12月22日 著者:アーニー・ガンダーセン
村山籌子作品集〈3〉 川へおちたたまねぎさん村山籌子作品集〈3〉 川へおちたたまねぎさん
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村山籌子作品集〈1〉 リボンときつねとゴムまりと月村山籌子作品集〈1〉 リボンときつねとゴムまりと月
読了日:12月19日 著者:村山 籌子,村山 知義,村山籌子作品集編集委員会
ぞうのはなは なぜながいぞうのはなは なぜながい
読了日:12月16日 著者:寺村 輝夫,長 新太
ちえちゃんのおはじき (クローバーえほんシリーズ)ちえちゃんのおはじき (クローバーえほんシリーズ)
読了日:12月16日 著者:山口 節子
茶色の朝茶色の朝
読了日:12月15日 著者:フランク パヴロフ,ヴィンセント ギャロ,藤本 一勇,高橋 哲哉
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読了日:12月14日 著者:堤 未果
村山籌子作品集〈2〉 あめがふってくりゃ村山籌子作品集〈2〉 あめがふってくりゃ
読了日:12月11日 著者:村山 籌子,村山 知義,村山籌子作品集編集委員会
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読了日:12月10日 著者:たかどの ほうこ
えりなの青い空えりなの青い空
読了日:12月10日 著者:あさの あつこ
鼻のこびと鼻のこびと
読了日:12月10日 著者:ヴィルヘルム ハウフ
いろいろへんないろのはじまりいろいろへんないろのはじまり
読了日:12月9日 著者:アーノルド・ローベル
さかさまさかさま
読了日:12月9日 著者:安野 光雅
雪の女王雪の女王
読了日:12月9日 著者:アンデルセン
月刊 たくさんのふしぎ 2013年 01月号 [雑誌]月刊 たくさんのふしぎ 2013年 01月号 [雑誌]の感想
たくさんのふしぎ2013年1月号『桜島の赤い火』。「火山雷」という現象は知らなかったし写真も初めて見た。一読の価値あり。検索してみたらご本人のブログに公開されている。http://blogs.yahoo.co.jp/pu_suke_pu_chan/49962472.html ダウンロードしてiPhoneの壁紙にしてみたら大変なことになった。
読了日:12月6日 著者:
心星ひとつ みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 時代小説文庫)心星ひとつ みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 時代小説文庫)
読了日:12月3日 著者:高田 郁
ポケットに砂と雪 (おはなしのたからばこ 19)ポケットに砂と雪 (おはなしのたからばこ 19)
読了日:12月2日 著者:和田 誠
モケモケ (おはなしのたからばこ 32)モケモケ (おはなしのたからばこ 32)
読了日:12月2日 著者:荒井 良二
おばけむらおばけむらの感想
「もう、むかしの、ひなびたむらには、もどれない。それなりのしあわせは、もどらない。」2004年発行。いま、深く心に突き刺さる。
読了日:12月1日 著者:南部 和也

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