小型PCボード「Raspberry Pi」やその上で動くプログラミング環境「Scratch」を取り入れたプログラミング学習に取り組む小学校や中学校が増えている。品川区立 京陽小学校は今年度から全校児童約340名を対象に、一人1台体制でRaspberry Piを配布、教科学習の理解を深めるための手段としてプログラミングを取り入れている(写真1)。台東区立 柏葉中学校は継続的な取り組みを視野に入れ、ScratchやRaspberry Piを使ったプログラミング学習体験会を実施した。
小中学校におけるRaspberry Piを用いたプログラミング学習としては、東京学芸大学附属国際中等教育学校の事例(関連記事:中学1年生自らが子ども向けプログラミングワークショップを企画して開催、プログラミング学習に効くたった一つのことわざ)などがあるが、こうした動きが公立校にも広がりつつあるようだ。
全児童にRaspberry Piを配布、教科学習に取り入れる
京陽小学校では、「1年生から6年生までの各学年ごとに『目指す児童像』を定め、それを実現するための手段として、プログラミング学習を取り入れた各教科ごとのカリキュラムを作成している」(守田由紀子校長)という。プログラミング学習そのものを目的にするのではなく、教科学習の理解を深めるための手段としてプログラミングを取り入れているのが特徴である。