エンタープライズDX
ロジクール
人的資本経営に欠かせない
新しいワークスタイルを支えるツール
優秀な人材の能力をフルに引き出し、長く組織で働いてもらう「人的資本経営」の注目度が、重要な経営課題の1つとして高まっている。そのためにはワークスタイルやワークプレイスの変革が欠かせない。どうすれば働きやすい環境を実現し、従業員の満足度を高められるのか。変革のための視座とその具体的な方策を考えていく。
人的資本経営とは、人材を資源ではなく「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで企業価値の向上を目指す経営手法である。「利益や価値を生む存在」である人材に積極的に投資することが、生産性向上やイノベーションの源泉になる。こうしたことから、投資家をはじめとするステークホルダーも人材価値に注目しており、人的資本経営に対する社会的関心が高まっている。
「人的資本経営のKPIとして重要になるのが、従業員のウェルビーイングとエンゲージメントです」。こう話すのはロジクールの猪瀬小里江氏だ。同社が2023年9月に実施した調査結果がそれを裏付ける。リモートワーク経験者の64%が、オフィスでのフルタイム勤務に戻る場合、離職を検討するというショッキングな結果が明らかになったのだ。
一方で、従業員同士の断絶も希望退職者の主な要因の1つとなっている。「柔軟な働き方と従業員同士のコミュニケーションの両立を求めていることが見て取れます」と猪瀬氏は分析する。
こうした働き方が可能になれば、パンデミックや災害で出社できなくなっても、自宅やサテライトオフィスで仕事ができる。事業継続性の観点からも、会社にとってメリットが大きい。
臨場感のあるリモート会議を実現
多様なデバイスの一元管理も可能
従業員に対するウェルビーイングを推進し、エンゲージメントを高める。その実現に向け、まず手を付けるべきなのが、ワークスタイルやワークプレイスの見直しである。「従業員が求めているのは、どこでも自分らしく働ける環境です」と猪瀬氏は訴える。
ロジクールはワークスタイルやワークプレイス変革を支援する多様な製品を提供している。AI搭載の会議用カメラ「ロジクール Sight」はその1つだ。「卓上に設置し、会議室の前面のカメラと組み合わせることで、会議室内にいる人がカメラの方向を向かずに話していても、AIが話者の正面からの表情を捉えます。これにより、リモートからの参加者は、常に正面で向き合って話しているかのように感じられ、臨場感豊かなリモート会議が可能です」と猪瀬氏は説明する。
クラウド型管理ツール「ロジクール Sync」は、会議室用カメラや、従業員がリモートワークで使用するWebカメラ、ヘッドセットなどの一元管理が可能だ。「各種の設定変更、ファームウエアのアップデートなどをリモートで行えるのです。ニーズに応じて俊敏にユーザーのエンゲージメントを高めるための設定がどこからでも可能で、管理者側の負担も軽減できます」と猪瀬氏は続ける。
近年、ロジクールは製品の価値を高めるソフトウエアやサービス開発の投資を高め、ユーザーエクスペリエンスのさらなる向上に努めている。同社はサステナブルな活動にも力を入れる。製品には再生プラスチックを利用し、その使用率はWebで公開している。サステナブルな製品を使うことは、企業の社会的評価を高めることにつながる。この点でもロジクール製品は優位性が高い。