調査会社のマクロミルは2011年1月28日、国内ユーザーを対象にしたソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「Facebook」(フェイスブック)の利用実態調査「Facebookユーザ500人 利用実態調査」の結果を公表した。調査結果からは、大多数のユーザーがFacebookに実名でプロフィールを登録しているものの、半数以上が個人情報の公開に不安を抱えているという実態などが浮かび上がった。
調査ではまず、「Facebookの使い方」について複数回答で尋ねた。これに対する回答は、「友達の近況をチェックする」が50%で最も多く、「昔の友達を探す」(39.4%)、「自分の近況報告をする」(32.4%)と続く(図1)。「就職やビジネスの人脈を作る」は10.8%(第10位)で、今のところ趣味や友達付き合いのためのツールとしてFacebookを活用している国内ユーザーが多いという結果となった。
興味深いのは、「Facebookで公開している情報」と「Facebookで個人情報を公開することに不安はあるか」という質問についての回答結果である。前者は複数回答、後者は単一回答で尋ねた。Facebookで公開している情報の種類については、「性別」が87.6%で最も高く、「実名」は78.6%で第2位だった。以下、「年齢」「出身地、出身校など過去の経歴」「趣味・関心ごと」「居住地」と続き、「顔写真」を掲載しているユーザーは38.6パーセントにとどまった。今のところ、実名までは公開しても構わないが、顔写真の公開にはかなり抵抗を感じているユーザーが多いことがうかがえる。
一方、Facebookで個人情報を公開することに不安があるかどうかについては、「どちらかといえば不安がある」「不安がある」と答えたユーザーは合計51.6%に達し、わずかではあるものの半数を超えるユーザーが実名を含む個人情報の公開に何らかの不安を感じながら使っていることが分かった(図2)。
男性は30代と40代、女性は20代と30代が利用の中心
回答者の年齢分布(世代ごと)については、男性(348人)では40代が120人で最も多く、次が30代の116人で、合わせて全体の7割弱を占めている。また、50代以上が56人と、20代(53人)と肩を並べる人数になっているのも特徴的だ。男性の場合、かなりユーザーの年齢層が高めであるという結果になった。
一方、女性(152人)では、30代が最も多く60人、次が20代で51人と、この2世代で合計73%ほどを占めている。男性で最も多かった40代は女性では31人と大きく減っており、50代以上はわずか5人しかいなかった。女性の場合は男性と異なり、年齢が若いほどFacebookに興味を持ち、積極的に利用しているという傾向が見て取れる。
調査方法は同社のモニター会員(全国のインターネットユーザー)を対象にしたインターネット調査で、調査期間は2011年1月26日と27日の2日間。有効回答数は500となっている。