金剛山をハイペースで登っていて、先に登っていた人をも追い抜いてしばらくして、
ちょっと休憩をと、立ち止まって水を飲んだりしていると、
わずか一、二分ほどの間に、追い抜いたはずの人が追いつけないほど先に行ってしまっていた
なんてことがよくある。
たとえどんなにゆっくり歩きでも、立ち止まるのとは大違いであることを思い知らされる。
そんな感じのする記事がありました。
【産経新聞ファンクラブ ウェーブ産経】テーマ投稿「山の思い出」2008/08/17 産経新聞 大阪朝刊 25ページより部分引用◆歩の積み重ね 偉大さに感動
神戸市須磨区 河津幹夫(73)
ある年の夏、山友3人で立山から五色ケ原、薬師岳のコースを縦走していた。
2日目、お花畑の五色ケ原ヒュッテを出てスゴの頭で一服したときのこと。
ふと振り返ると、今しがた越えた越中沢岳の左後方にうす青くかすんだ山並みが続き、その中に
今朝出発したばかりの五色ケ原が小さく見える。
あれっ! 6時間ほどでこんなに歩いたのか。気が遠くなるような距離に見える。人間の1歩は
せいぜい50~60センチ、足の運びも山道では亀のようにのろいのに…。歩くことの偉大さ、
一歩一歩の積み重ねのすごさに感動した。その感動はいまも私の中に生き続けている。
(元中学校長)