SIビジネスに将来性はあるのか?
くらぬきさんの記事「ディフェンシブな開発 ~ SIビジネスの致命的欠陥」は、SIビジネスの欠陥を突いている。
IT業界で仕事していると、どうしても土建業界に似ているんじゃないか、と感じてしまう。
姉歯問題はIT業界でも、実はよく起きているはずだ。
いくら要件定義や設計に労力を費やしても、ウォーターフォールの開発プロセスをガチガチに守っても、仕様変更や最新技術の検証、ステークホルダーのコントロールなどのリスクを制御できずに、テスト工程で手を抜くなどして、システムの品質が落ちたりするプロジェクトは、結構多くありませんか?
だから、システムの品質を保ちながらも、いかにローコストでシステム開発するか、そのビジネススタイルを洗練させる方向へ向かっているように見える。
2006年の日本という状況でSIビジネスを展開する時、日本人SEは、20万円/月の中国人SEと競争せざるを得ない。ベトナム人SEなら、更に10万円/月だ!
結局、ローコストでシステム開発を早く回す大量受注型のビジネスか、システムの運用保守や会計パッケージなど何かしらの技術に特化したコンサルタントになってコバンザメの様に顧客にしがみつくコンサルビジネスか、選択肢が限られてしまう。
IT技術は、本来は、AppleのMacintoshやiPodのように、普通の人の生活をよりよい方向へ変化させる原動力になるべきなのに、IT技術をサービスとして売り物にすると、結局、人材派遣ビジネスと何ら手法が変わらなくなる。
何層にも連なる下請け構造、人材派遣ビジネス、中国へのオフショア開発、などの事象を見ると、将来性がないように見える。
IT技術こそがビジネスの中核であると認識している企業。そこに希望があるのかも。はてな、みたいに。
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