思考力と注意力のトレードオフを因果ループ図で描いてみた
思考力と注意力のトレードオフを因果ループ図で描いてみた。
世の中の現象を因果ループ図で描く練習の一つ。
ラフなメモ。
【参考】
「情報」と「注意」のトレードオフ | 楠木建 ようするにこういうこと|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
【ロジックの流れ】
知識が増える
→思考する時間が増える
→知識をより要求する
一方、
知識が増える
→記憶した知識を整理する注意力が増える
→注意力は限度があるので、知識量を抑える
→思考力は限界で伸び悩む
人間の脳の処理能力には一定の限界がある
→注意力・意志力は有限のリソースになる
→知識が増えすぎるほど、思考力も限界に達する
では、どこで解決策を考えるのか?
パターンは3つある。
思考力を強化して、思考力向上ループを強める。
注意力を弱めて、注意力散漫ループを弱める。
知識量を調整して、注意力散漫ループよりも思考力向上ループを高めるようにする。
トレードオフがテーマなので、思考力や注意力を強めても、他要素に悪影響がある。
システム原型「成長の限界」と同じ。
限られた有限リソースの注意力を思考の質向上に使う。
よって、注意力散漫ループの負のループを弱めるために、知識量を減らす。
知識量を減らすには、情報収集チャネルを減らし、インプットすべき知識量を減らす。
一般には、雑念を増やすような媒体、テレビやスマホ、無駄なSNS、無駄なネットサーフィンは避ける、みたいなロジックなのかな。
【気づき】
システム思考の重要性は、アジャイル開発やスクラムの書籍でよく言われている。
しかし、実際にシステム思考を使いこなすのは非常に難しい。
因果関係を見つけるのも大変。
そのフィードバックで元に戻る、というロジックを見つけるのが難しい。
その因果関係は本当に正しいのか?
漏れている因果関係はもっとあるのでは?
と考え出すときりがない。
システム思考の研修で聞いてみたら、書き方は何種類もあっていい。
正しい回答はない、ということだった。
つまり、因果関係はその人のマインド、固定観念を表す。
そこからメンタルモデルを見つけて、新たな観点の気づきを得る、みたいな対症療法みたい。
今後も色々書きなぐってみる。
| 固定リンク
「モデリング」カテゴリの記事
- アーキテクチャ設計はベストプラクティスを参照するプロセスに過ぎないのか?~Software Processes are Software, Too(ソフトウェアプロセスもまたソフトウェアである)(2024.09.22)
- 「システム開発・刷新のためのデータモデル大全」を読み直した感想~親子頻出アンチパターンは初心者モデラーに多い(2024.08.31)
- 「システムアーキテクチャ構築の原理」の感想part2~非機能要件がシステムのアーキテクチャに影響を与える観点をプロセス化する(2024.05.06)
- 「システムアーキテクチャ構築の原理」の感想(2024.05.06)
- ソフトウェア工学の根本問題から最近のソフトウェア設計を考えてみる(2024.03.03)
「astahによるUMLモデリング」カテゴリの記事
- アーキテクチャ設計はベストプラクティスを参照するプロセスに過ぎないのか?~Software Processes are Software, Too(ソフトウェアプロセスもまたソフトウェアである)(2024.09.22)
- 「システムアーキテクチャ構築の原理」の感想part2~非機能要件がシステムのアーキテクチャに影響を与える観点をプロセス化する(2024.05.06)
- 「システムアーキテクチャ構築の原理」の感想(2024.05.06)
- astahにタイミング図がサポートされた(2024.03.12)
- 概念モデリングや設計原則は進化しているのか(2023.10.21)
コメント
私もastah*使いでして、因果ループ図をユースケース図で書いて、問題の読み解きをしています。
お遊び程度ですが、自己強化ループとバランスループを見つけて表示するプラグインを作っていたりもします。
https://github.com/snytng/inga
投稿: snytng | 2021/05/02 17:11