勤め先は札幌市中心部、創成川の東側にあります。川に近いせいなのか、街なかにしてはカゲロウやカワゲラ、トビケラなどをよく見かけます。それぞれの違いについては煩雑になるので書きません。まあざっくりいうと、カゲロウは儚げで妖精っぽいけど、カワゲラやトビケラはいかにも虫っぽい。
今回はカゲロウです。
勤め先があるビルのエントランスの壁に、白い虫みたいなものを見つけました。
よく見ると、抜け殻のようです。下を見ると、抜けでた本体がいるじゃないか!
古い皮を脱ぎ捨てて、壁にぶら下がるようにして体が乾くのを待っているのかな。
やや黄色みを帯びた体と、トンボのような文様が見える羽の特徴から、モンカゲロウじゃないかと思います。
わからなかったのが、
カゲロウの幼虫は水の中に棲んでいるのに、どうして川からずいぶん離れたビルの壁で成虫になってるんだ?
ということです。
色々と調べてみると、カゲロウは幼虫から亜成虫という段階を経て成虫になるんだとか。亜成虫というのは、ほとんど成虫と同じ姿だけども、飛ぶ力も弱いんだとか。
その「飛ぶ力が弱い」状態で、川から百メートル近く離れたビルまで来て、成虫へと脱皮していたのか。だとすると、ずいぶんと貴重なものを見たのだなあ。
抜け殻には羽の痕跡はなく、羽は成虫に引き継がれたようにも見えます。
コトバンクの日本大百科全書(ニッポニカ)による亜成虫の解説では、「(亜成虫から成虫への脱皮は)体のみならず、はねや付属肢すべてにわたる」とありますが、どうなんだろう?
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