アカバラ
アカバラという名の魚だ。
外見はブリのようでいて、ヒラスのようでもあり、いつ見かけても小型だ。 これが大人の大きさなのか、まだ子供のなのかはよくわからない。 おろしてみると、ヒラスのようでもあり、ブリのようでもあり、脂が乗っているようでもあり、乗っていないようでもある。
刺身にして食べてみると、天然ヒラスのようでもあり、どこかイシダイを感じさせるようなところもなきにしもあらず、脂が乗っているようでいて、そうでもないような味がする。
居酒屋の店主は「アカバラは高級魚だ」と教えてくれたが、旨いのか旨くないのか、何口か食べてみてもちょっと判断できかねる旨さ、というより他ないような味がする。
いつおろしてみても、身がうっすらと赤い。 だからアカバラと言う名前なのか。 いやしかし、「アカバナ」と呼ばれることもあるようだ。 アカバラを辞書で調べても出てこないし、どうせ地方固有の呼び名なのだろう。
アカバラ、一体誰なんだよオマエ。
追記180211:アカバナ
NHKの「ごごナマ」を流し見していたら衝撃の事実が。 鹿児島でのアカバナの話が出てきて、こちらではカンパチの8キロ以上のサイズをアカバナと呼ぶそうで。
アカバナの天然物は幻と言われているらしい…。
鹿児島垂水市に日本唯一のアカバナ養殖場があるとのこと。 ちなみに垂水市の養殖カンパチ生産量は全国一。
養殖アカバナは10キロを超えてようやく出荷できるといい、そこまで成長するには3、4年が必要だという。
魚体の画像が流れたところ、まさしく当時私がよく見た姿のアカバラだった。 ブリと比べて頭が大きく、全体的にうっすらアカネ色をしているのが大きな特徴。 個人的にはブリヒラスとは別種であるという見解がさらに強まった。
いやはや魚の地方名は分類という型にはめれるものではない。
アカバラは初めて耳にしましたが、アカバナはカンパチのことを指すはずです。
いつも楽しく拝見しております。初めてコメントします。
今回の魚の名前、興味があったので調べてみました。
「魚 方言 名前 アカバラ(アカバナ)」で検索したところ、アカバナもアカバラもカンパチを指すようです。
長崎おさかな方言辞典(長崎魚市編)なるHPによると、アカバナ=カンパチは長崎の方言のようです。
http://www.medaka.org/~shinjin/na/hogen/uo_ich.html
対して、アカバラ=カンパチは鹿児島の方言とのこと。
http://www.maruha-shinko.co.jp/uodas/syun/78-kanpachi.html
しかし、カンパチってそんなに赤い身でしたっけ。写真だけ見たらビンチョウくらい赤く見えますが・・・。
じむきょくさんへ
なるほどアカバナはカンパチのことなんですねえ。 とても気になったので、色々と聞いてまわってみたら「アカバラカンパチ」が正式名称だ、という方もおりました。
アカバナ=カンパチ、胸のつかえがとれました。 大変勉強になりました!
スズトモさんへ
いつも読んでいただいてありがとうございます。
何と、アカバナは長崎の方言でしたか。 カナガシラをガッツという呼ぶようなものなんですね。 あぁ、アカバラってそういうことなんですねー。 魚の名前は地方名が色々とあってホント難しいです。 大変勉強になりました、ありがとうございます!
今回のカンパチはですね、写真のように赤い身をしていました。 ヒラスのように白い身の時もあり、時期や脂の乗り加減で違ってくるのかもしれません。 ともすると、アカバナもヒラスやブリのように大きくなるのでしょうか。
10キロオーバーとかになれば、また風味も違ってくるでしょうし、是非食ってみたいです。 でも見たことがないんですよねアカバナの大きいの。
>>アカバナもヒラスやブリのように
>>大きくなるのでしょうか
ヒラスやブリのように大きくなります。
http://shimancyuu.com/mt/2010/11/post-454.html
私の知っている限り、唐津のジギング船が釣り上げた190cm、70kgオーバーのものも存在します(笑)
小さいものはネリゴと呼んでいて、船からじゃなくても堤防から釣ることも可能です。味は同サイズのヒラゴやヤズ(ブリ)よりも美味しいと個人的には思います。
190cm、70kgオーバー!・・・・・・すさまじいですね。
やはりオイは、本当のアカバナの味を知らないということがわかりました。 せめて10キロぐらいのものでも見つけて、食ってみたいと思います。 色々と教えていただきまして、ありがとうございます。