あなた幸せ者だ
以前食通の知人に博多の鮨屋を紹介してもらった事があった。 なんでもイチオシだとのこと。
いざ向かえば、結構な大店である。 つけ場内には戦隊ヒーローのように板前がズラリと並んでこちらを見ている。 中でも目についたのが、真ん中のいる恰幅の良い若者であり、その奇抜な髪型、そしてなによりも着用している白衣から目を離せなかった。
その理由は、あたかも暴走族の特攻服みたいに、原色系の刺繍で埋め尽くされていたからだ。 もはや白い部分が少ない。 あっけにとられて席にもつけず、ただ呆然と、何と刺繍されているのかをただただ読むしかなかった。
(more…)え、長崎で飲んだ帰りのお土産は何が良いって? それなら志乃多寿司でカブっちゃいなよ!
夜桜を腹一杯見物し、酒もたらふく飲んで、少し酔いも冷めるかなと歩きながら目指したのは銅座にある志乃多寿司。 もう何十年も、呑んだ後のシメとして利用させてもらっている老舗だ。
店構えは、知っていなきゃ通りすぎてしまうほど小さい。 店の中がまた、カウンター数席ばかりの鰻の寝床。
(more…)入船寿司
(more…)「あなた、せっかく東京来たんなら、入船寿司にでも寄って帰りなさいよっ!」
鯖寿司
何気に東京から長崎まで、新幹線で帰ってみたところ7時間半もかかってしまった。
道中退屈かと思えたが、窓から流れる景色は新鮮で、富士山見えたらウチの子みたいに興奮し、時折トートバッグから文庫を取り出して読みふけり、眠くなり・・・。
(more…)恵方巻き
長崎仕様の寿司
東北から長崎に移住している女性と会話していたときのこと。
この前、テレビで皿うどんの特集をやってて、長崎市内のアーケード街でリポーターが黒い液体の入った瓶を道行く通行人に差し出すと、長崎の人はみんな「皿うどんのソース」と答えるんです。 長崎で皿うどんの出前をとると、ソースはあの瓶に入ってくるんですってね。
といわれた。 まさにその通りである。 皿うどんの出前をとると、ウスターソースが付属しており、そのソースは必ずといってよいほど栄養ドリンクの空き瓶に入れられている。 長崎人ならば誰もが知る事であるといっても過言ではない。 しかし、他県の方からすると、かなり不思議だという話。
ウチの田舎へ行くと、来客の際には必ず皿うどんと寿司の出前をとる。 長崎人と話すと「ああ、うちもそうだった」という声を度々聞く。
先日田舎の法事に呼ばれた。 お経の後、皆で食事をしたが、ここにもやはり、寿司と皿うどんはあった。 ソースはもちろん、栄養ドリンクの空き瓶に入れられていた。
酒飲みばかりで場はかなり盛り上がっていて、ひとりのおじさんが息巻いている。
「長崎じゃ、お通夜の時に刺身の出るけんね、ちょっとビックリするけんね、考えられん」
ん? 刺身ダメなの?
とつい尋ねてしまったが、この近辺では通夜の際、生ものは食べないそうだ。 ちなみにこの近辺も長崎県である。 長崎の田舎に行くと、長崎市内に住む人を「長崎の人」という。 「長崎市内に住んでいる人」という意味らしい。
この田舎に、おいしくて安い寿司屋があり、結構繁盛している。 腹いっぱい食べたあと、かぶりをお願いした。
「かぶりで並握り5人前ください」
大将に、どこまで持ち帰るのか、時間はどのくらいかかるのかを尋ねられ、答えた。
「あー、長崎に持って帰るとね、あいあいわかりやした。」
家についてかぶりを開けてみると、上等の握り寿司がでてきた。 この店の普段の寿司よりもちょっと頑張って作っている様子がうかがえる。 使われているネタはどれも新鮮そのもので、食べずとも「オレ美味しいから」と訴えかけてくる。 たぶん、長崎持ち帰り専用に頑張って作ってくれたのかもしれない。 近所の住人だけではなく、長崎市内の人間にも喜ばれたいという心だったのかもしれない。
おととい最悪の寿司を食べた。
カミさんの実家ではいつもその某寿司屋から出前をとる。 寿司の出前をとるならば絶対にここと決めているらしい。
でも、その寿司を食べた人の評判はいつも悪いそうだ。 寿司がデカ過ぎておにぎりみたいだとか、ネタがどれも、いつも古いとか。
だったらどうして他の寿司屋から出前をとらないのかとつい問い詰めたくもなるが、カミさんのかーちゃんがそうしたいのだからしょうがない。 なにか理由があるのだろう。
その場で寿司を食べた全員が(いや子供以外を除いて)マズいと言った。
ウワサ通り、おにぎりのような寿司であり、ネタが古く、マグロは黒づみ水気でシャリがベチャベチャ、ヒラスはまるで乱切りであるように分厚く巨大で一口で噛み切れず、シャリは冷や飯でこしらえたように所々カチカチボロボロであり、その握り方といったらまるで素人のおにぎりのようであった。 ガリの表面はうっすら干からびていたのでたぶん使い回しかなにかだろう。
子供たち用のサラダ巻きは大胆に、豪快に、もはや巻物とは呼べないほどレタスがはみ出しているというか、飛び出してしまっており、寿司桶の中でもひときわ目立っていた。 子供が作ったのではなかろうか。 ウワサ通りの驚くべき寿司だった。
それでもこの近所では相当古い寿司屋だそうで、逆の意味で有名らしい。
安キャバクラにて
浮ついている。
声が、である。
イトウミサキ似の女を前に、嬉しそうにMBTの話をしている男の顔は終始たるんだノモヒデオのようだ。
MBTとはマサイ ベアフット テクノロジーのことで、詳しい話はこのサイトを見ればわかる。
ミサキ嬢は職業上、どうでもよい話でもあたかも興味があるかのように熱心に聞き入る態度をとり続ける必要がある。 MBT男は、その靴をまるで自分が開発したもののように、鬼の首とったように、自ら履いている靴を片方手にとり、ためつすがめつしながら、熱心にその長所を語り続けている。 姿勢がよくなるとか腰の負担を軽減するとか歩く姿が美しくなるとか、なによりもその厚底のために足長効果が得られるのだとか(どうやらそこが一番嬉しいようだ)。
終始半ニヤケ状態で、男は延々とMBTの良さを語り続ける・・・・。
薄すぎる水割りを飲んだか飲んでないかわからないぐらい口にあて、薄暗い店内を見渡す。 薄毛の50代の男が、マツタケを買い占めた話をしている。 マツタケ山の持ち主と交渉して山を2、3個押さえ、マツタケ業者が介入しマツタケの相場が上がるのを阻止しているのだとか。 ふ-ん。 これとよく似た話を飲み屋で2、3度聞いたことがある。 日本人はやはりマツタケが大好きなのだ。
また別の男は、来週から明石に寿司を食いに行くそうだ。 彼が今一番言いたいことは、作ってから6時間以上経過した豆腐は、どんなに上等なものでも食えたものではないということらしく、もう3、4回同じ話を繰り返している。
オイと同行した女によると、初めてお酒を飲まされた際、目薬が大量に投与されていたという話を後で聞かされて激怒したらしく、でもちっともなんともなかったそうだ。 この前焼酎を飲みすぎてツブレタそうで、それ以来焼酎のことは避けているのだとか。 へーえ。(いつも潰れているじゃないか)
MBT男はどうしても「ソンナノカンケエネェ」をやりたいらしくて強引に連呼しまくる。 もうしばらくしたら「ドンダケー」とか言い出すに違いない。 このような客にイチイチ対応しなければならないお姉さま方々は本当に大変なお仕事をされておられる。
オイは、さっき入った寿司屋で客に横柄な態度をとり続ける雇われ店長のことを思い出しつつ、やけにマズかったニギリの一体どのへんが一番問題だったのかを隣に座る自称アユに似ているというネエチャンのことをシカトしながら模索中であった。 やはりシャリか。
大村寿司の資格
長崎に「大村」という場所があり、そこの名物に「大村寿司」がある。
県内のスーパーや小店ではこの寿司が昔からよく売られており、たいへん馴染み深い食べ物なワケだが、これは買って食べるよりもむしろ「もらって」食べたほうがもっと美味しい。
(more…)銀座 寿司幸 本店
オイには某カニがウニャウニャしている看板で有名な会社に勤務している 知人がいる。 そいつがオイと同じ結婚披露宴に出席するということで、 来崎するとのこと。 じゃーお土産かってこいというのが当然の流れですな。
そいつの泊まるホテルの近所には、ものすごい人の良いお母さんが営業 している焼き鳥屋さんがあるのでそこで落ち合うことにしよう。 ちなみに その店にたまにいるものすごい横柄な態度で接客をする女はそのお母さんの 娘である。 あの親からこんな子が生まれるなんて不思議。
そんな話は置いといて、カニからのお土産は、3つあった。 洋菓子1つ、和菓子1つ、そしてこの寿司幸のばらちらしだったのです。
寿司幸といえば、ちらほら長崎県内にも同じ名前のお寿司屋さんがあるくらいけっこうありがちな寿司屋の名前で、その中の一軒では7人前の船盛を一人で平らげたこともあるオイでありますが、このお土産の寿司幸は、銀座数寄屋橋にあるという高級寿司店のちらし寿司だとか。 ほー。
田舎者のオイにとっては、この上ないお土産たいね。 さ、食おうか。 まずは包み。 うーん銀座にあると聞いただけで、なんだかこの包み紙も高級そうに見えてくるというオイ。 寿司幸本店なんて書いてある。 ヒモをほどいて、早速ガブつく。
うんウマカ。 ウマカですよこのちらし寿司。 メイン8つの具が渾然一体となってオイの口の中でほどけていくのであります。
具は、煮シイタケ、たまごやき、ムキエビ、煮アナゴ、白身と青魚の酢〆、海苔、おぼろ。 ちなみにばらちらしの定義としては、火を通したり、ヅケにした魚などを具に使用したものをいう。 一方生魚メインのものは吹き寄せちらしと呼ばれる。
一気に食べ終えると、ワッパの底には殺菌効果のある笹の葉が敷かれてありやす。 葉についた米粒も、こすりとって食いたいぐらい。
バラン(だったかな)は職人さんが丁寧に素早く飾り切りしたものと思われますよ。 いやぁー満足なちらし寿司でした。 もう一個ちょうだいというかんじ。
すしの味
すしの味は
たねとしやりとさびと
親父の手あかにある
森繁久弥-緋鞘-
小田急線千歳船橋駅ホームの、すしやの宣伝看板に書いてあるそうな。
かぶり寿司
寿司屋っていえば長崎にも沢山あるとさー。
ネタケースの前に座って一杯やりながらつまむっていうともウマカばってんが、
たまにはかぶりもよかとばい。 上の写真は平戸の宝寿司っていうところの寿司ばおみやげにもろうたとばってんがね、ネタの大きくて素朴なよかお寿司やったとばい。 飲みながら食うっていうかさ、腹減っとるお昼時にかぶりつきたいって感じの寿司やったとばい。 あー緑茶のうまか。
長崎市内で美味しか店っていうたらね、めがね橋の近くの鯛政 っていうお寿司屋さんのあるとばってんここはものすごう人気ばい。