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 鹿を山に帰せないワケ
2008年06月06日 (金) | 編集 |
広島大学大学院理学研究科
附属宮島自然植物実験所


宮島の紹介 より 一部抜粋させて頂きました。
4、宮島でのシカの被害
http://www.digital-museum.hiroshima-u.ac.jp/~miyajima/7sikagai/newpage2.htm

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シカの被害状況の写真はこちらへ      

 宮島のシカの食害

 宮島では、最近になって特にシカの異常繁殖が目立ってきています。シカは、宮島にとっては宮島の紅葉とともに一種のシンボル的存在でもあり、観光客からも昔から親しまれてきています。
そもそものシカの宮島での数は、戦後宮島では数える位だったのが、大願寺境内で柵に入れて飼っていたのが繁殖し20~30頭になったころ柵を解除して自由にしたとのことである。その後の繁殖の勢いは止まらず現在に至っています。

 シカは本来野生の草食動物であるにかかわらず、宮島という限られた島嶼部での食べものには限りがあり、数が少ないときにはそれなりにある程度バランスがとれていたのですが、今の現実を見るととてもシカが充分補食するだけの食料は満ち足りないないと思います。

 特に宮島のシカは、確認している限りでは、生肉、生魚、海岸の漂着物の野菜果物等や、海草などその他人間が食べるものはすべて補食します。
以前は、シカは主に雑草・樹木の葉とか海岸の漂着物(特に野菜とか果物など)や観光客からの食べ物とかで何とか生息していました。

 ここ1998年後半くらいからは、シカの食料バランスが崩れはじめ特に、2002年になってはもやは異常事態と思える程になっています。
 宮島でシカでの被害はもはや植物にとっても多大の被害をもたらし現在では再生不可能の危機的状況にまでなっています。

特にここ1998年後半から目立ったことを列挙すれば。
1.1998年前頃はテイカカズラ等のツル植物の樹皮を囓りかなりのダメージを受けた。
2.また直径2~3cm前後の幼樹で角を研ぐために小さい樹木が殆ど枯死された。
3.その後2年前は下室浜~大江浦間のコバンモチの樹皮を囓られかなり打撃を
  受けた現在枯死しているのもたくさんある。
4.草木の新芽を食べられ植物に多大の被害を受けている。
植物でも貴重な植物をことごとく食い荒らされている。
主な例をあげれば以下の通り

シバナ
 以前は大川浦、多々良潟、包ヶ浦、入り浜などにたくさん生息していたが現在は、包ヶ浦に数株残っているだけである。
ただしそれも防御ネットを張って保護されたものだけである。絶滅危惧種でもあり、今後絶滅の危険大、宮島自然植物実験所で絶滅しないよう1株(種子保存のため)育てている。その後、みやじま未来ミーティングの呼坂達夫氏や金山芳之氏及び広島保険協会の上田康司氏らの協力を得ながら防護ネットなどの保護対策をし増えつつある。

ミヤジマシモツケ
 宮島の植物でも特に貴重、以前は宮島の駒ヶ林周辺にたくさんあったが2年前に探したが全くなかった。現在は宮島自然植物実験所で僅かに育てている。挿し木をして増すことを考えている。シカの大好物である。すでに絶滅している。

コバンモチ
 温帯系の植物で宮島では、ごく限られた一部にしか生息していない。2年前からかなりの打撃を受けて宮島には86本あるが41本が鹿に被害を受け枯死したのも多々ある。平成15年2月に宮島パークボランティア及び森林管理事務所並びに宮島自然植物実験所との共同で86本に防護ネットをし保護した。今後自然に増えることは考えにくい。

ヤブツバキ
 今年は特に被害がひどく樹皮をことごとく囓っている。多々良でも道路沿いでのヤブツバキの被害状況を見られても殆ど全滅状態である。海側幅6m長さ120m間でも57本,山側幅10m間でも72本の9割以上が全滅である。今後も被害拡大

幼木及びシダ類の被害
 幼木は、角を研ぐために枯死し今後の植物の再生が不可能になりつつある。シダ類もウラジロ、コシダ以外のシダ類は被害甚大であり、復活不可能の状況である。

その他
 大元公園などはモミ、ツガなどの大木があり貴重な森林であるが新芽が育たず森林内の他の植物も全くなく将来は絶滅の一途をたどると思われる。これらを見ていると、宮島は鹿による被害で草花が育たず樹木も新芽が育たないことから鹿の敬遠する限られた植物だけが育つことになるであろう。

フンの被害
シカの被害は、植物だけにとどまらずシカから排泄されるフンも寄生虫による被害をもたらす。観光地の街中でのフン害や、宮島町内の公園及び包ヶ浦の自然公園も観光客や町民の利用できる状況ではなく、フン害により衛生上も悪く全く公園の機能を果たさなくシカの別天地のようになっている。

 今後の対策は、害獣駆除としてシカを減らしていくことを早急に考えないと、もはや餌をやらないとか隔離するとかの対策では間に合わない状況まできていると思われる。
 宮島全島で現在何頭生息しているかわはっきりと把握できないが(おそらく500~600前後)、宮島だったらせいぜい100頭前後くらいで充分でなかろうか? 
観光客が宮島に来て、たまたまシカを見かけたことがあるとかの程度ならばどうだろうか?

 観光客から見れば残酷かもしれないが、現に島民は昔からシカの被害に悩まされており、現実に島に何年も住んでみなければ理解出来ないかもしれない。
 このまま放っておけば世界遺産でもある宮島は、台風による災害の他、シカによる被害により将来森林植生が変わってしまうであろう。貴重な弥山原始林もいつまで保持できるであろうか?




宮島の山の状況は、このデータからもかなり詳しく知る事ができます。
貴重な多種の植物が鹿の食害により絶滅、あるいは絶滅の危機にある中で、山の鹿さえも頭数管理が必要な深刻な状況です。

山へ帰すというのは、宮島の山の貴重な植物も鹿もどうなってもいいということです。
山の鹿も、市街地の鹿も、限られた面積の中では頭数管理は必要です。人口とてもひとつの島に無制限に住めるわけではありません。
私達は、その必要である頭数管理を害獣駆除や餌を与えないと言う方法ではなく、人道的な方法で求めているだけです。







宮島の鹿を救う人道支援の輪

オンライン署名にご協力お願い致します。



●高崎山のサル、避妊措置で(ホルモン剤を埋め込むインプラント法の手術・避妊効果は三―四年)10年かけて現在の約千三百匹から約八百匹まで減らす計画を明らかにした
大分のニュース
[2008年05月27日 09:50]
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2008_12118495515.html



●札幌円山動物園では、園内のすべてのエゾシカの雄にパイプカット(去勢ではなく、パイプカット)を施しています。

飼育担当の方のお話では、パイプカットの目的は
1)繁殖を調整する
2)季節によっての気性が激しくなるのを防ぐ
の両方だそうです。

パイプカットは 犬猫の手術をなさる獣医師なら可能であるとのこと。
詳細は、動物園勤務の獣医師に相談するとよいとのことでした。



財団法人奈良の鹿愛護会 
怪我をしたシカを救助し、治療をしています。
シカを収容する施設設備の充実と整備をしています。
保護育成を呼びかけ、事故防止の看板の設置を行います(音声が流れます)  




川崎市動物愛護センター・幼ねこ譲渡嘆願書.pdf

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