龍
竜
「竜」とは、体が大蛇で猛獣や猛鳥の頭に角を持ち翼が生えている空想上の動物のことを意味する表現である。
「竜」の基本的な意味
竜は空想上の生物である。体は大蛇、頭には鹿のように2本の角を持つ。背中は硬い鱗で覆われ、翼を持っている。くちには長い髭が生えており、鋭い爪を持つ4本の足が生えている。中国では、古来鱗虫の長とされ、麟、鳳、亀とともに、四瑞の一つとされていた。日本においては、航海の守護神や、雨乞いの神として信仰されてきた。日本には、もともと自然を神とする信仰があり、そこに中国から伝来した文化や、中国の竜が融合して日本の竜が誕生したと考えられる。また、剣は炎の竜の化身とされており、竜は水の神や戦いの神として崇められていた。「竜」の発音・読み方
「竜」はリュウ、タツ、リョウと発音される。動物の竜を指す場合はリュウという読みである。「竜」の語源・由来
漢字の「竜」は、頭に冠を被り、胴体をくねらせた大蛇の姿が語源である。また、竜をタツと読むのは、竜が身を立てて天に立ち昇る姿から、立つ、立ち上るという意味から由来する。「竜」と「龍」の違い
竜の旧字体が龍である。また、竜は常用漢字であるが、龍は常用漢字ではない。竜を西洋のリュウ、龍を東洋のリュウと連想する場合があるが、それは間違った認識であり、どちらも意味は同じである。「竜」を含む様々な用語の解説
竜とそばかすの姫(映画)とは
「竜とそばかすの姫」とは、2021年に公開された、日本のアニメ映画である。監督は細田守。主人公は、高知に住む17才の女子高生・すず。すずは幼い頃に母を水難事故で亡くし、父親と暮らしている。心に傷を負ったすずは、母を亡くして以来、人前で歌うことができなくなってしまう。すずは、インターネット上の仮想空間・Uでベルというアバターとして、歌を披露する。50億人が利用するUで、ベルの歌声はまたたく間に世界中から注目を集める。すずはベルとして、Uにのめり込んでいく。そんなある日、ベルは心に傷を持つ竜と出会う。竜の声優を佐藤健が務めた他、成田凌、染谷将太などが声優として出演している。
竜王戦(将棋)とは
竜王戦とは、将棋のタイトル戦のひとつである。予選を勝ち抜いた棋士と、タイトル保持者が7番勝負で対戦し、勝者が竜王のタイトルを獲得する。
竜星涼(俳優)とは
竜星涼とは、1993年生まれの日本の俳優である。代表作は、「獣電戦隊キョウリュウジャー」である。
竜速(まとめブログ)とは
竜速とは、中日ドラゴンズ情報とプロ野球ニュースの5ch、おーぷん2chのなんJまとめブログのことである。
竜胆(植物)とは
竜胆とは、リンドウと読む、リンドウ科の植物である。青や水色、紫などの寒色の花を咲かせる。竜胆の花言葉は、「正義」や、「悲しんでいるあなたを愛する」などの意味を持つ。
竜宮城とは
竜王や龍神が住む宮殿のことであり海底に存在するとされている。浦島太郎でもよく知られており、日本の伝承などにたびたび登場する。
竜頭の滝(景勝地)とは
竜頭の滝とは、栃木県日光市にある観光名所である。奥日光地域を代表する滝のひとつで、華厳滝、湯滝と共に奥日光三名瀑のひとつである。
竜王とは
竜王とは、仏教における人面蛇身の半神ナーガの王のことを指し、ナーガラージャとも呼ばれる。
「竜」の使い方・例文
・天橋立で股の下から景色を眺めると、まるで竜が天に昇っていく姿が見られるらしい。・かつて日本では、河川の氾濫を鎮めるため、竜神に生贄を捧げていた。
・わたしの好きな花は竜胆だ。
「竜」の英訳
「竜」の英訳はdragonであり、ドラゴンと発音する。また、ドラゴンはヨーロッパの文化上で共有されている空想上の生物であり、もとは天使で天上から落ちた天使とされている。ドラゴンはトカゲや蛇に似ていて、元は実在の動物だと考えられていた。龍
「龍」とは、伝説や神話に登場する空想上の生き物のことを意味する表現である。
「龍」の基本的な意味
「龍」は、数多くの伝説や神話に登場する、空想上の生き物を指す言葉である。大抵の場合は、蛇のような細長い身体を持ち、4本の脚があるとされる。そして、顔には角と髭がある。龍は古代中国で生まれた存在であり、九似という特徴があるとされる。角が鹿、頭部は駱駝、目はうさぎという風に、全部で9箇所、他の動物と似た部分を持つというのが、龍の九似である。その龍は、弥生時代の日本に伝わったと考えられている。そのことがきっかけで、龍を神話における重要な存在として扱うようになった。日本には古くから、蛇を神として祀る信仰があったが、その蛇と見た目が似ている龍が、同一視される場合もある。また、日本神話において龍は、神そのもの、あるいは神を生み出した存在として扱われることもある。
日本では、自然現象の例えとしても、龍という言葉が用いられた。特に川の氾濫は、龍が引き起こしていると考えられたり、龍がのたうち回っている様子に例えられたりすることが多かった。そのため、かつて川の氾濫が頻発した場所の名前に、龍の字が使われていることはよくある。また、自然現象と繋がりが深いという理由で、日本の至るところで、龍は土着神として扱われている。神としての龍は、水を操るものとみなされることが多い。そして、雨を降らせたり、海を荒れさせたりするなど、具体的な能力は地域によって異なる。
神としての龍は、スピリチュアルな存在と見なされることも珍しくはない。何らかのパワーを与えるもののシンボルとして、龍が使用されることも多い。また、龍が土着神になっている場所が、パワースポットとして扱われる例もある。
架空の生物としての龍は、西洋の伝説や神話に登場するドラゴンとは別のものだとされる。ドラゴンは、龍とは違い、背中に翼を持つものがほとんどである。また、必ずしも蛇のような見た目とは限らず、四足歩行を行う獣のようなドラゴンも存在する。
「龍」の発音・読み方
「龍」の一般的な読み方は、「りゅう」あるいは「たつ」である。熟語で使用する場合は、「りょう」になることもある。また、特殊な状況下では、中国語の読み「ろん」が使用される。「龍」の書き方
「龍」を書く際にはまず、「立」と「月」を書く。そして、右上は、「与」のような形で書いていく。右の上から3番めに当たる横線は、右から左ではなく、左から右へと書くのが正しい。そのため、上から線を続けるのではなく、一度筆を離す必要がある。その後、跳ねの部分までの線を書いてしまう。最後に仕上げとして、3本の横線を書いたら、龍の字の完成である。「龍」の語源・由来
「龍」という漢字は、4本の脚が生えた生き物の絵が元になっている、象形文字である。龍とされる生き物が上を向き、全ての脚を右側に出している構図が変化して「龍」となった。「龍」と「竜」の違い
「龍」と混同されることが多い漢字としては「竜」が挙げられる。竜は、龍を簡略化した文字であり、意味は同じである。そのため、東洋の龍を指すために、竜を使用しても問題はない。ただ、西洋のドラゴンを指すために、龍の字を使用することは望ましくない。日本に西洋のドラゴンの存在が伝わった際、龍ではなく、簡略化された竜の字が当てられたためである。よって、現代では、東洋の蛇に似た生き物を龍、西洋のドラゴンを竜として、区別することが多い。また、恐竜も同様に、簡略化された竜の字が当てられたものであるため、恐龍と表現することはまずない。「龍」の使い方・例文
「龍」は、架空の生き物そのものを指す言葉である。そして、「彼女が作っているタペストリーには、龍の刺繍が入っている」「この地域では毎年、龍の怒りを鎮めるための祭りが開催される」「日本のサブカルチャー文化では、龍が取り入れられることが多い」という風に使用する。たつ【竜】
りゅう【竜〔龍〕】
読み方:りゅう
〈リュウ〉
1 想像上の動物。たつ。「竜王・竜宮・竜頭蛇尾/天竜・登竜門」
2 すぐれた人物。英雄。「竜象・竜攘虎搏(りゅうじょうこはく)/独眼竜」
〈リョウ〉
1 の1・2に同じ。「竜頭鷁首(りょうとうげきしゅ)/臥竜(がりょう)・亢竜(こうりょう)・潜竜・屠竜(とりょう)・白竜・飛竜・画竜点睛(がりょうてんせい)」
[補説] 「リュウ」と「リョウ」の音は特定の語を除いて多く互用する。
〈たつ〉「竜巻」
[名のり]かみ・きみ・しげみ・とおる・めぐむ
りゅう【竜】
読み方:りゅう
1 想像上の動物。体は大きな蛇に似て、4本の足、2本の角、耳、ひげをもち、全身鱗(うろこ)に覆われている。多く水中にすみ、天に昇り雲を起こして雨を降らすという。中国では、鳳(ほう)・亀(き)・麟(りん)とともに四瑞(しずい)として尊ばれる。竜神や竜王はこれを神格化したもの。たつ。
2 「ドラゴン」に同じ。
㋐天子、または天子に関する物事の上に付けていう。「—顔」「—車」
㋑特に、すぐれている、りっぱであるなどの意を表す。「—馬(め)」「—姿」
りょう【▽竜】
読み方:りょう
⇒りゅう
りょう【▽竜】
読み方:りょう
⇒りゅう(竜)
竜
作者芥川龍之介
収載図書芥川龍之介全集 3
出版社筑摩書房
刊行年月1986.12
シリーズ名ちくま文庫
収載図書芥川龍之介小説集 1 王朝小説篇
出版社岩波書店
刊行年月1987.6
収載図書芥川龍之介全集 第4巻 あの頃の自分の事 蜜柑
出版社岩波書店
刊行年月1996.2
収載図書ザ・龍之介―芥川龍之介全一冊 増補新版
出版社第三書館
刊行年月2000.7
収載図書芥川龍之介妖術伝奇集―伝奇ノ匣 3
出版社学習研究社
刊行年月2002.7
シリーズ名学研M文庫
収載図書地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇
出版社岩波書店
刊行年月2003.4
シリーズ名岩波文庫
収載図書大活字版 ザ・龍之介―全小説全一冊
出版社第三書館
刊行年月2006.7
収載図書王朝小説集
出版社ランダムハウス講談社
刊行年月2007.8
シリーズ名ランダムハウス講談社文庫
竜
竜
竜
竜
竜
竜
竜
龍(りょう)
竜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 15:11 UTC 版)
竜(りゅう、りょう、たつ、旧字体:龍󠄂)は、神話・伝説の生きもの。西洋のドラゴンとの違いについては当該項目参照。
旧字体では「龍󠄂」で、「竜」は略字である[1]が、古字でもある[2]。龍󠄂は今日でも広く用いられ、人名用漢字にも含まれている。中華人民共和国で制定された簡体字では「龙」の字体が用いられる。「りょう」は正音、「りゅう」は慣用音となる。
英語の dragon(や他の西洋諸語におけるこれに相当する単語)の訳語として「竜」が用いられるように、巨大な爬虫類を思わせる伝説上の生物を広く指す場合もある。さらに、恐竜をはじめとする爬虫類の種名や分類名に用いられる saurus(σαῦρος、トカゲ)の訳語としても「竜」が用いられている。このように、今日では広範な意味を持つに至っている。
中国の竜
中国の竜は神獣・霊獣であり、『史記』における劉邦出生伝説をはじめとして、中国では皇帝のシンボルとして扱われた。水中か地中に棲むとされることが多い。その啼き声によって雷雲や嵐を呼び、また竜巻となって天空に昇り自在に飛翔すると言われ、また口辺に長髯をたくわえ、喉下には一尺四方の逆鱗があり、顎下に宝珠を持っていると言われる。秋になると淵の中に潜み、春には天に昇るとも言う。
中華人民共和国内モンゴル自治区東南部、遼寧省西部に紀元前4700年頃-紀元前2900年頃に存在した紅山文化の墳墓からは、ヒスイなどの石を彫って動物などの形にした装飾品が多く出土している。
恐竜など大型動物の化石は竜の骨(竜骨)と信じられ、長く漢方の材料として使用された。
竜を意味する辰は、十二支における12種類の動物の一つである。また、竜生九子という9つの子を産んだという。
竜(やドラゴン)の伝承の発端としては、クジラや恐竜などの大型動物の骨や化石、ワニやオオトカゲなどの爬虫類、人間の本能的な蛇などへの恐怖などの仮説が挙げられている[3]。青木良輔は、竜の起源は、古代に長江や漢水に残存していたワニの一種(マチカネワニ)であり、寒冷化や人類による狩猟により絶滅した後、伝説化したものだと主張している[4]。これは現在残っている竜の図像の歴史的変化からも窺えるとのことである。
ナーガと仏教の竜王
竜の起源に関する正確な定説は存在しないが、インドの蛇神であり水神でもあるナーガの類も、仏典が中国に伝わった際、「竜」や「竜王」などと訳され、八部衆の一として組み込まれた。そうした関係から、仏教伝来以後の中国の竜もまた、蛇神ナーガのイメージから影響を受けたことは想像に難くない。例えば、道教における竜王は、ほとんどインドのナーガラージャと同じ性質を持つ。しかし、仏教が中国に伝わる前に、中国の竜はすでに雨水をつかさどるイメージがあった(例えば応竜)。ちなみに日本でヒンドゥー教など他の聖典や文学などを翻訳する場合でも、それらインドの神格を「蛇」ないし「竜」とするのが通例となっている。
竜にも善悪があり、法行竜と非法行竜があるとされる。また竜には、一つに熱風熱沙に焼かれる苦悩、二つに住居を悪風が吹きさらし宝を失い衣が脱げる苦悩、三つに金翅鳥(こんじちょう、迦楼羅)に食される苦悩があるとされる(ただし阿耨達池に住む竜王にはこの苦悩はない)。
仏教では、釈迦が生誕した際に二匹の竜が清浄水を灌ぎ、成道時に七日間の降雨を釈迦の身を覆って守護した。また仏が毒龍を降伏させたり盲竜を治癒させるなどの多くの説話がある。また法華経提婆達多品では、八歳の竜女の成仏が説かれている。
日本の竜
彦火火出見尊(初代天皇の神武天皇)は、竜の腹から生まれており、日本神話に登場する高志(のちの越)の八岐大蛇、海神の八尋和邇の龍宮が、現在に伝わる。もともと日本にあった自然を神として崇拝する信仰と中国から伝来した文様や中国の竜とが融合して日本の竜とされる。四神・五獣と繋がり、特に青竜は古墳などに現在の姿で描かれて有名である。神話の八岐大蛇伝説と仏教の八大竜王伝説などが習合した倶利伽羅竜、九頭竜、善女竜王(清瀧権現)伝承も有名。玄武とも繋り北の越国など辺りの竜を黒竜とした。蜃気楼に竜宮・霊亀蓬莱山が現れて吉祥とされる。
治水や灌漑技術が未熟だった時代には、河川の氾濫や旱魃が続くと、竜神に食べ物や生け贄を捧げたりした。その象徴が、神道では櫛名田比売(くしなだひめ)などとして語られ、仏教では、高僧が祈りを捧げるといった雨乞いの行事が行われた。神泉苑(二条城南)で空海が祈りを捧げて善女竜王(清瀧権現)を呼び、雨を降らせたという逸話が有名である。
また、剣は、炎の竜の化身とされており、八岐大蛇から生まれた剣は天皇であることを表す神器として伊勢神宮(後に熱田神宮)に天叢雲剣(のちに草薙剣)が祭られ、また、守り神とされた。中世ころには刀剣、兜に竜をかたどり戦が行われた。
他にも水の神として、また戦いの神として各地で民間信仰の対象として広まった。日本列島が水の国であることを象徴する。
道教の竜王
- 四海竜王 - 四海(東西南北四方の海)を司る竜王。
ドラゴン(西洋の竜)
ドラゴンは、ヨーロッパの文化で共有されている伝承や神話における伝説上の生物である。もとは天使で、天上から堕ちた天使のうちのひとつとされる。その姿はトカゲあるいはヘビに似ている。想像上の動物であるが、かつては実在の生きものとされていた。
英語では、小さい竜や竜の子はドラゴネット (dragonet) という。
脚注
- ^ 『大漢語林』 大修館書店
- ^ 『新明解漢和辞典 第四版』966頁、三省堂
- ^ Joseph Stromberg, 2012年, Where Did Dragons Come From?, スミソニアンマガジン, スミソニアン博物館
- ^ 青木良輔 (2001), ワニと龍 - 恐竜になれなかった動物の話, 平凡社, ISBN 978-4582850918
関連項目
竜(テーミス)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 07:59 UTC 版)
「サンサーラ・ナーガ」の記事における「竜(テーミス)」の解説
※この「竜(テーミス)」の解説は、「サンサーラ・ナーガ」の解説の一部です。
「竜(テーミス)」を含む「サンサーラ・ナーガ」の記事については、「サンサーラ・ナーガ」の概要を参照ください。
竜
出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 00:31 UTC 版)
発音(?)
名詞
熟語
龍
竜
龍
龍
「竜」の例文・使い方・用例・文例
- 竜巻やハリケーンは天災と見なされる
- 風はだんだん強くなり竜巻になった
- 竜は伝説上の怪物である
- 竜巻の進路
- 竜巻の威力
- その竜巻のあと,われわれの家はほとんど跡形も残っていなかった
- 恐竜が昔は地球を支配していた
- 竜巻きだ!急いで逃げろ!
- 恐竜の骨格
- その竜巻はマイアミをすっかり破壊してしまった
- 今息子は恐竜に夢中だ
- 竜巻の動きについて気象庁からの情報はない
- 恐竜は人間より数百年前から存在していた。
- 翼竜には手のひらに乗せられるほどの大きさのものもいる。
- 翼竜は爬虫類の一種で、恐竜ではない。
- 勇ましいその竜騎兵の胸像は我が家の家宝だ。
- 竜騎兵たちの一糸乱れぬ行進
- 城はあっというまに竜騎兵たちで陥落した。
- あの時計屋は竜頭巻きの時計の品揃えが豊富だ。
- 大きな竜巻が建物をそばを通過しています。
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