心(とは? わかりやすく解説

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うら【心】

読み方:うら

《「裏」と同語源で、表に見えないものの意から》

こころ。思い内心。→心(うら)もなし

形容詞動詞付いて心の中で、心の底からの意を表し、さらにその意が弱まって何ということなく、何とはわからずおのずからそのように感じられるの意を表す。「—悲しい」「—寂しい」「—荒(さ)ぶ」


けけれ【心】

読み方:けけれ

「こころ」の音変化東国方言

甲斐が嶺(ね)をさやにも見しが—なく横ほり伏せる小夜(さや)の中山」〈古今東歌


ここり【心】

読み方:ここり

「こころ」の上東国方言という。

群玉のくるにくぎ鎖(さ)し固めとし妹(いも)が—は動(あよ)くなめかも」〈四三九〇〉

[補説] 例歌の原文「去去里」の「里」は「ろ」の乙類仮名にも用いるので、「こころ」の誤読とする説がある。


こころ

[一](心)《原題Kokoro小泉八雲著作明治29年(1896)刊。副題は「日本内面生活暗示影響」。

[二](こゝろ)夏目漱石小説大正3年(1914)発表罪悪感孤独感人間憎悪の念がついには自己否定に至るという、個人主義思想極致を描く。


こころ【心】

読み方:こころ

人間理性知識感情意志などの働きのもとになるもの。また、働きそのものひっくるめていう。精神心情。「—の豊かな人」「—に浮かぶ思い」「—と—の触れ合い」「—を痛める」「—の晴れる時もない」

偽り飾りのない本当の気持ち本心。「—が顔に現れる」「—から感謝する」「—にもないほめ言葉」「口と—の違う人」

㋑身についた感じ方考え方傾向性分性根。「生まれついての—は変わらない」「ねじけた—」「—を入れ替える

物事について考え判断する働き考え思慮分別。「—を決めた迷わず進む」「会社再建に—を砕く」

他人状況察していたわる気持ち思いやり情け人情味。「—のこもった贈り物」「—をこめて編んだセーター

㋔あることをしようとする気持ち意志。「やるしかないと—を決める」「行こうという—が起こらない

物事対す関心興味。「遊びに—を奪われる

自分と異なるものを認め受け入れ余裕度量。「広い—の持ち主」「—の狭い人」

物事美しさおもしろさのわかる感覚風流心。「詩の—にふれる」「美を求める—」

覚えていること。記憶。「—に深く刻まれ痛み」「—に残る名演技

気をつけること。注意留意。「—が行き届く」「隅々にまで—を配る」

物事本質をなす意味。また、芸術上の理念。「演技の—を会得する」「能の—は幽玄にある」

なぞ解きなどで、その理由。わけ。「田舎便りとかけて豆腐ととく。—はまめ(豆)で稼いでいる」

全く異なる他の物事見立てること。つもり。

「まだ蓬莱(ほうらい)は飾らねども、まづ正月の—」〈浄・阿波の鳴門

おもしろくない思いまた、分け隔てする気持ち

「かく親しき御仲らひにて、—あるやうならむも便なくて」〈源・若菜上

[下接句] 気は心口は口心は心犬馬の心旅は情け人は心二千里の外(ほか)故人の心・人は見目(みめ)よりただ心

[補説] 書名別項。→こころ

[補説]  
2015年実施した「あなたの言葉辞書載せよう。2015キャンペーンでの「心」への投稿から選ばれた優秀作品。

漢字で書くのは簡単だが、読むのは極めて難しいもの。
へいしょさん

体の中にある細いのようなもの。強いストレスがかかるとポキッと折れことがある
ちいちゃんパパさん

◆ある者にとっては鋼であり、ある者にとってはガラスであるもの。
Kentaさん

世の中で一番売ってはいけないもの。
Shinさん

誰も見た事がないのに、誰もがその存在確信しているもの。
saraさん

◆無限のエネルギー。しかし時には熱を持ちすぎ制御不能になるときもある。二つ使用するときは特に注意恋愛など)。
まなぶさん

人間。不安定で常に変化しており、脆く弱く壊れやすく、ときに自分生死をも左右しうるもの。しかし、苦境乗り越えるたびに強くなる
bunbunさん

せかいいち性格の悪いともだち
ホンダマリコさん

人間存在する原点目に見えないが、感情思考、それに伴う行動などの人間には不可欠なものを動かす、なくてはならないもの。
水泳部のマネージャーさん

人間部分存在するようで存在せず存在しないようで存在する
ゆいおさん

目に見えず、触れることもできず、あったりなかったり、強かった細かったり、人によっては頻繁に折れたりする。なのに、時々、すべてに打ち克つ力になる
ふくにゃさん

◆頭の良きライバル
カリカリさん

簡単に開かない箱の中に存在する世界。「心友」にだけ合鍵渡しておく。
かぐやさん

他者感じるときにその存在初め気づくもの。
スエルテさん


しん【心】

読み方:しん

[音]シン(呉)(漢) [訓]こころ

学習漢字2年

[一]シン

五臓の一。心臓。「心悸心筋心室腹心狭心症

こころ。精神。「心境心魂心情心身・心配・心理/安心・一心改心・感心・疑心苦心細心執心小心傷心専心童心内心・熱心・変心放心発心(ほっしん)・本心民心無心野心用心(ようじん)・良心

まん中物事のかなめ。「心棒核心湖心重心中心天心都心灯心

[二]〈こころ(ごころ)〉「心得気心下心真心

名のり]うち・きよ・ご・ごり・さね・なか・み・むね・もと

難読心地(ここち)・心算(つもり)・灯心(とうしみ)・心太(ところてん)・稈心(みご)


しん【心】

読み方:しん

精神。こころ。また、こころの奥底。「—、技、体のそろった力士」「—の強い人」→心(しん)から

多くと書く)もののなか。中央中心

内部奥深いところ。「からだの—まで冷える」

中央にあって重要な役割をになう部分。「鉛筆の—」「蝋燭(ろうそく)の—」「一家の—となって働く」

㋒火が通っていない飯粒や麺の、中央の硬い部分。「—のある御飯

物の形状を保つために、その内部に入れるもの。「襟に—を入れる」

1宿るとされたところから心の臓心臓。「—不全

二十八宿の一。東方第五宿。蠍座(さそりざ)のアンタレスほか二星をさす。なかごぼし心宿

⇒真(しん)7

仲間友だち

「おいらも—に入れねえな」〈滑・浮世風呂・前〉


しん【真】

読み方:しん

うそや偽りでないこと。にせものでないこと。本当真実ほんもの。「—の芸術」「—の勇気

まじりけがないこと。本来の意味どおりであること。「—の紅」「—の正方形

道理として正しいこと。真理。「—を究める

まじめなこと。真剣なこと。また、そのさま。「—になって相談にのる」

論理学で、ある命題事実一致すること。また、そのさま。⇔偽(ぎ)。「逆もまた—なり」

楷書」に同じ。「—、行、

「心」とも書く)

華道で、構成中心となる役枝(やくえだ)。

㋑「真打(しんうち)」の略。


作者夏目漱石

収載図書新・ちくま文学 2 奇想天外
出版社筑摩書房
刊行年月1994.10

収載図書夢十夜 他二篇
出版社岩波書店
刊行年月2003.4
シリーズ名岩波文庫

収載図書明治大正小品
出版社おうふう
刊行年月2006.4

収載図書夢十夜 他二篇
出版社岩波書店
刊行年月2007.1
シリーズ名ワイド版岩波文庫


作者横溝正史

収載図書双生児は囁く―横溝正史未収録短編集
出版社角川書店
刊行年月1999.9
シリーズ名カドカワ・エンタテインメント

収載図書双生児は囁く
出版社角川書店
刊行年月2005.5
シリーズ名角川文庫


作者朝比奈敦

収載図書先生
出版社編集工房ノア
刊行年月2003.3


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/24 07:33 UTC 版)

(こころ)は、非常に多義的・抽象的な概念であり文脈に応じて多様な意味をもつ言葉であり、人間(や生き物)の精神的な作用や、それのもとになるものなどを指し、感情意志知識、思いやり[注釈 1]などを含みつつ指している。

多義的用法

"心"の広がりは、深く、広く、 感じるままに、思うがままに、 哲学の海、心理の森を旅する。 広辞苑は以下のようなものを挙げている。

他に 趣き、趣向、意味、物の中心、等。

概説

歴史概観

古代中国では、心は心臓部、部に宿っていると考えられていた[1]旧約聖書では心に相当する語としてはヘブライ語lebが用いられ、旧約がギリシャ語に翻訳されることになった時、ギリシャ語で心臓を意味する「kardia」が選ばれ[1]、それは広まった。 古代ギリシャアリストテレスは自著『ペリ・プシュケース』において[注釈 2]プシュケー、すなわちこころやや命について論じた。心をモノのひとつの性質・態と考え「モノの第一の"エンテレケイア"」と呼び、こころとからだはひとつであり、分離できるようなものではない、とした。

東洋では陸象山が「宇宙は便ち是れ吾が心、吾が心は即ちこれ宇宙」また「心は即ち理なり」として、「心即理」の宇宙の理やそれと一体化した吾が本心を内観によって把握しようとした。天台宗は、心には地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人界・天界・声聞界・縁覚界・菩薩界・仏界があるとした。これを十界論と言う。(→東洋における心の理解

17世紀の自然哲学者デカルトは「心は心で物は物」と完全に分断する論法(「デカルト二元論」)を展開した。(→心の哲学で参照可)

また主として存在論的な観点については、現在でも「心の哲学」という分野で様々な議論が行われており、様々な立場がある。(詳細については心の哲学を参照のこと。)

現代でも世界の人々の大半は「心」と言う場合、人間を人間らしく振舞わせる事を可能にしている何か、を想定している。

西洋における心の理解

聖書

聖書旧約聖書)におけるleb[注釈 3](eの音が長く、レーブ)というヘブライ語は、日本語の「心」に一致している点が多い[1]。イスラエル人にとっても、lebは心臓を意味するだけでなく、感情、記憶[2]、考え、判断[3]などの座とされた。旧約聖書がギリシャ語に翻訳されることになった時、このlebの訳語に、ギリシャ語で心臓を意味する「kardia」が当てられた[1]。こうして、kardiaはヘブライ語lebの意味も担いつつ 新約聖書で広い意味を与えられることになった[1]。心は容姿などと対比される人間の内面性全てを含み、人格全体を表したり、特に人間の良心、あるいは、神が人間と関わる場、人間の宗教的態度の決まる場[4]、として登場する[1]。なお、救いは旧約の『エゼキエル書』において「新しい心」の授与として約束されていた[5][1]とされる。

西洋哲学

西洋哲学でも心を扱ってきた。

ギリシャ語のpsyche プシュケーはもともとはを意味している[1]。そのpsycheがやがて心やも意味するようになり、また《動く力》や《生命力》なども意味するようになった[1]

「心はどこにあるのか」という疑問について言えば、バビロニアでは肝臓にあるとする説があり、ヒポクラテスは心は脳にあるとし、プラトンは脳と脊髄にこころが宿っていると考えた[1]アリストテレスは心臓にそれを求め、その考えは中世に至るまで人々に影響を与えた[1]。その後こころは脳室にあると考えられるようになり17世紀まで人々から支持されるようになったという[1]

カントメルロ・ポンティによる現象学、またヴィトゲンシュタインの言語分析などが、心と身体に関する哲学的な新領域を開拓した[1]。また、ロックヒュームコンディヤックらの哲学的考察が、時代を経て、やがて《心の学》としての心理学へとつながってゆくことになった[1]

最近でも心を巡ってさかんに哲学的な議論は行われている。その領域を心の哲学という。

心理学

現代において、人の心の働きを研究する学問のひとつに心理学があり、初期は内観から始まった。古典的な説をいくつか紹介すると、ジークムント・フロイトは「心では抑圧された願望が意識のなかに持ち込まれないように様々な心理機制の働きを借りようとしている」ととらえ、心の範囲を無意識にまで拡大し、自由連想法を体系化し、彼の治療法を精神分析と名付けた[1]カール・グスタフ・ユングは個人的無意識と集団的無意識があるとし、後者は全ての人間に共通のものとして人々の人格の基礎に伝わるものだ、とした[1]。こうして人間の心は次第に多層的に理解されるようになった[1]。現代の心理学では、以上のような古典的な説とは異なった観点で、人の反応を厳密な統計的手法で解析してもいる。様々な手法がある。

東洋における心の理解

心学

中国では陸象山、王陽明らが心学を樹立した。

陸象山は「宇宙は便ち是れ吾が心、吾が心は即ちこれ宇宙」と述べ、また「心は即ち理なり」として、「心即理」の宇宙の理やそれと一体化した吾が本心を内観によって把握しようとした。

王陽明は、心によって理が発現する、とした。これは、それまで朱子学では理というものが客観的に存在するとしていたのに対して異を唱えたのである。心の能動的で主体的な発用を主張する内容であったため、陽明学は心学と呼ばれるようになった。

もともと中国では「心学」という語は、中国仏教における戒学・心学・慧学という分類用語として用いられてはいたが、陽明学が登場してからは「心学」はもっぱら陽明学を指すようになった。

仏教哲学

東洋では、心のありかたを求めたり心のしくみを把握しているものに仏教や仏教心理学(仏教哲学)がある。

仏教、特に大乗仏教では、慈悲智慧と並んで中心的なテーマとなっている。慈悲は初期仏教においてすでに説かれていた。最古の仏典のひとつとされる『スッタニパータ』にも慈悲の章があるのである。

あたかもが己の独り子をば身命を賭けて護るように、一切の生きとしいけるものに対しても、無量の慈しみのこころを起こすべし。全世界に対して無量の慈しみの心を起こすべし(『スッタニパータ[6][7]

部派仏教においては、「世界の実相」(勝義諦)を構成する法(ダルマ、ダンマ)として、「色法」などと共に、「心法」「心所法」の分析が進められた。今日、その分析論は、「分別説部」・南伝「上座部仏教」の170法、「説一切有部」の75法、その影響を受けた大乗仏教唯識派」やその東アジア後継である「法相宗」の100法などとして伝わっている。

日本では、空海は『秘密曼荼羅十住心論』において、心の段階を10の層に分けて、最後の密教的な境地への悟りが深まる道筋を説いた。

天台宗では、心には地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人界・天界・声聞界・縁覚界・菩薩界・仏界があるとする。これを十界論と言う。日蓮は、ひとりの人の心に十界が同時に備わっていると説いた。

心と脳と身体

近年[いつ?]神経科学者らは、心の状態はの物理的状態と密接な関連がある、と考えている。たとえば脳内の各部位と機能との関連(例:ブローカ野視覚野)、神経伝達物質気分との関連(例:ドーパミンエンドルフィン)などが次々と発表されている。

ただし最近では、アントニオ・ダマシオらによって、脳だけで説明しようとする理論では不十分なところがあり、脳に加えて身体まで含めた総体のダイナミックな相互作用が意識や心という現象を作り出しているとすべきだ、と指摘されるようになっている[8]

唯脳論を超える近年の諸見解

ロジャー・ペンローズ スチュアート・ハメロフ
ケンブリッジ大学の数学者ロジャー・ペンローズアリゾナ大学スチュワート・ハメロフは、意識は何らかの量子過程から生じてくると推測している。ペンローズらの「Orch OR 理論」によれば、意識はニューロンを単位として生じてくるのではなく、微小管と呼ばれる量子過程が起こりやすい構造から生じる。この理論に対しては、現在では懐疑的に考えられているが生物学上の様々な現象が量子論を応用することで説明可能な点から少しずつ立証されていて20年前から唱えられてきたこの説を根本的に否定できた人はいないとハメロフは主張している[9]
臨死体験の関連性について以下のように推測している。「脳で生まれる意識は宇宙世界で生まれる素粒子より小さい物質であり、重力・空間・時間にとわれない性質を持つため、通常は脳に納まっている」が「体験者の心臓が止まると、意識は脳から出て拡散する。そこで体験者が蘇生した場合は意識は脳に戻り、体験者が蘇生しなければ意識情報は宇宙に在り続ける」あるいは「別の生命体と結び付いて生まれ変わるのかもしれない。」と述べている[9]

心と意志

「こころ」は、意思などが「宿る何か」だけでなく、意思的な作用そのものを指すこともある。「心を受け継ぐ」などと表現する。 現代風に譬えるならば、PCのハードではなく、ソフトウェアを指している、とでも表現できよう。ソフトウェアはPCからPCへと自在に移りながら働いてゆく。見方によっては、ソフトウェアのほうが主体で、ひとつひとつのPCはただの乗り物にすぎない、とも言える。同じように、「こころ」がそれ自体ひとつの"生きもの"であり、人間はそれを受け取っている器という発想もある。

チャールズ・サンダース・パースは「人間記号論」において、「ことば」そのものが独自のいのちを持っており、成長し、増殖・衰退もするのであり、人間の集団はその「ことば」の"interpretant"(解釈体)としての面があることを指摘している。

これは伝統的に、カトリック教会において「教会はイエス・キリストのからだ」としばしば表現されることにも通底している。ここでいう「教会」とは建物のことではなく「信者の集団」のことである。イエス(の意思、アガペー)が「こころ」であり、信者ひとりひとりがその「からだ」ということである。

心と情動と共感・他者理解

他者の喜怒哀楽などの感情面を感じ取りそれを共有することを共感と言う。

1970年代ころから、他者の心の動きを類推したり、他者が自分とは違う信念を持っているということを理解したりする機能は心の理論と呼ばれ、研究されている。

従来、学問の世界では、心や精神を扱う時は知能(IQ)面ばかりが重視され情動面が軽視される風潮もあったが、近年では、人が実社会の中でうまく生きてゆけるか、また幸福人生を送れるかどうか、ということに関しては、統計的に調査してみると、実は知能の高さの影響はさほど高くはなく、ただ知能(IQ)が高いというだけではかえって人生が破綻することも多く、IQよりも、むしろ他の人々と情動面で健全な交流をして人間関係を築く能力や、自分の情動を見つめて自制する能力などのほうが大きな要素だということが指摘されるようになっている[10]。こうした情動に関係する能力は、「EI」や「EQ」(心の知能指数)と呼ばれている。

心の病気

心の病気は医学的には精神疾患と呼び、標榜科目としては精神科、神経科、心療科、心療内科などがそれにあたる。

心療内科は日本で1996年に標榜科として認可された。内科疾患の中でも、消化性潰瘍気管支喘息狭心症糖尿病などは心身相関のある疾患であり、身体面に併せて心理的要因・社会的要因が複雑に影響している。同標榜科においては心身一元論的視点から、それらの要因も含めて全人的治療を行っている。現在のところ同標榜科の医師には心療内科を専門とする心療内科医もいるが、大半は精神科医である。

心の病の専門家としては、精神科医心療内科医臨床心理士などがある(日本の心理学に関する資格一覧も参照可)。 心の病を対象とした学問としては、精神医学心身医学臨床心理学などがある。詳細はそれぞれの項目を参照のこと。

心と知能と人工知能

人の心の中でも認知知能に関わる面に関しては認知科学などで研究されている。

人工的に知能を実現することが人工知能である。現代的な人工知能に対する研究は1950年代から始まった[11]。初期の段階で「そもそもコンピュータが心を持ちうるのか」という疑問や「何をもって心と定義するのか」という哲学的な疑問が提示された。当初、PascalやLispなどの高級言語による抽象的な記述により知能を実現しようとする試みが一定の成果を挙げたが、その後ニューラルネットワーク・プログラミングも(一時期存在した障壁を乗り越えて)成果を出している。最近では、感情的な面も含めて、できるだけ人間の心に似た反応を示すコンピュータを作ろうとする研究者も一部にはいるが、まだまだ課題は山積している。

脚注

注釈

  1. ^ 他人の心情や身の上などに心を配ることやその気持ちを指すこと
  2. ^ 翻訳としては、アリストテレス著、桑子敏雄訳『心とは何か』 講談社学術文庫、1999年 ISBN 978-4061593633 など。
  3. ^ 発音を正しく表記するにはeの上に横棒を書く

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 新カトリック大事典 第2巻』研究社、2002年。 
  2. ^ 申命記』 4:9
  3. ^ ヨシュア記』14:7
  4. ^ ローマ人への手紙』10:9-10
  5. ^ エゼキエル書』 36:25-26
  6. ^ 並川孝儀『スッタニパータ ―仏教最古の世界』岩波書店、ISBN 4000282859
  7. ^ 中村元『ブッダのことば―スッタニパータ』岩波文庫、1958、ISBN 4003330110
  8. ^ アントニオ・ダマシオ『生存する脳―心と脳と身体の神秘』講談社、2000。など
  9. ^ a b モーガン・フリーマン 時空を超えて 第2回「死後の世界はあるのか?」
  10. ^ ダニエル・ゴールマン『EQ こころの知能指数』講談社、1998
  11. ^ http://www-formal.stanford.edu/jmc/whatisai/whatisai.html

関連項目

外部リンク


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 04:31 UTC 版)

五臓六腑」の記事における「心」解説

神を臓する。 五臓六腑統括し知覚記憶思考意識判断などの精神活動支配五臓六腑調和保ったりしている。 「生の本」「君主の官」「五臓六腑の大主」と呼ばれる血脈司る。 脈を介して血を全身くまなく運行させる身体器官活動支える。 は面 舌に開竅している。ここが悪くなると心の機能低下する。 液は汗。 志は喜 五行は火(君火)、陽中の陽(老陽、太陽)に属する。三焦では上焦に属する。 経は手の少陰心経(てのしょういんしんけい)

※この「心」の解説は、「五臓六腑」の解説の一部です。
「心」を含む「五臓六腑」の記事については、「五臓六腑」の概要を参照ください。

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出典:『Wiktionary』 (2021/08/24 14:37 UTC 版)

発音(?)

名詞

  1. こころ
  2. シン心臓

熟語

手書きの字形について

第3画の終筆ははねても止めてもよい。[1]


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