カテキンとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 物質 > 化合物 > フェノール > カテキンの意味・解説 

カテキン【catechin】

読み方:かてきん

植物色素一種多く植物中に存在し酵素または酸と反応してタンニン様の物質生成する


カテキン

分子式C15H14O6
その他の名称カテルゲン、d-カテキン、シアニドール、シアニダノール、(+)-カテキン、(+)-カテコール、カテキン【フラバン】、デクスシアニダノール、(+)-3-シアニダノール、(+)-シアニダノール-3、KB-53、Catergen、Cianidol、Cyanidanol、d-Catechin、(+)-Catechin、(+)-Catechol、Dexcyanidanol、(+)-3-Cyanidanol、(+)-Cyanidanol-3、Catechin【flavan】、Catechuic acid、カテク酸、カテキン、Catechol【flavon】、Catechinic acid、D-(+)-Catechin、Catechin、カテクン酸、D-カテコール、カテコール【フラボン】、カテキン酸、Cianidanol、D-Catechol、D-(+)-カテキン、(2R,3S)-2-(3,4-Dihydroxyphenyl)-3,4-dihydro-2H-1-benzopyran-3,5,7-triol、(2R)-2α-(3,4-Dihydroxyphenyl)-3β,5,7-chromantriol、(2R)-2α-(3,4-Dihydroxyphenyl)-3,4-dihydro-2H-1-benzopyran-3β,5,7-triol、[2R,3S,(+)]-2-(3,4-Dihydroxyphenyl)-3,4-dihydro-2H-1-benzopyran-3,5,7-triol、(+)-3,3',4',5,7-フラバンペンタオール、(+)-3,3',4',5,7-Flavanpentol、(+)-カテシン、3,4-ジヒドロ-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2H-1-ベンゾピラン-3,5,7-トリオール、カテチン、(2R)-2-(3,4-Dihydroxyphenyl)-3β,5,7-trihydroxychroman、(2R,3S)-3,4-Dihydro-2-(3,4-dihydroxyphenyl)-2H-1-benzopyran-3,5,7-triol、(2R)-2α-(3,4-Dihydroxyphenyl)chroman-3β,5,7-triol、(2R)-2α-(3,4-Dihydroxyphenyl)-3β,5,7-trihydroxy-3,4-dihydro-2H-1-benzopyran、2α-(3,4-Dihydroxyphenyl)-3,4-dihydro-2H-1-benzopyran-3β,5,7-triol、バイオカテキン、Biocatechin、NSC-2819、D-カテキン、D-Catechin、スンカトールNo.1、Sunkatol No.1、ティフラン30A、Teafuran 30A、ティフラン30E、Teafuran 30E、(2R,3S)-2-(3,4-Dihydroxyphenyl)chroman-3,5,7-triol、3,4-Dihydro-2-(3,4-dihydroxyphenyl)-2H-1-benzopyran-3,5,7-triol
体系名:3,4-ジヒドロ-2α-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2H-1-ベンゾピラン-3β,5,7-トリオール、(2R)-3,4-ジヒドロ-2α-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2H-1-ベンゾピラン-3β,5,7-トリオール、(2R)-2α-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3β,5,7-クロマントリオール、(2R)-2α-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-3β,5,7-トリオール、[2R,3S,(+)]-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-3,5,7-トリオール、(2R,3S)-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-3,5,7-トリオール、(2R)-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3β,5,7-トリヒドロキシクロマン、(2R,3S)-3,4-ジヒドロ-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2H-1-ベンゾピラン-3,5,7-トリオール、(2R)-2α-(3,4-ジヒドロキシフェニル)クロマン-3β,5,7-トリオール、(2R)-2α-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3β,5,7-トリヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン、2α-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-3β,5,7-トリオール、(2R,3S)-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)クロマン-3,5,7-トリオール


(−)‐カテキン

分子式C15H14O6
その他の名称l-カテキン、l-カテコール、(-)-カテキン、(-)-カテコール、l-Catechin、l-Catechol、(-)-Catechin、(-)-Catechol、[2S,(-)]-2β-(3,4-Dihydroxyphenyl)-3,4-dihydro-2H-1-benzopyran-3α,5,7-triol、(2S,3R)-2-(3,4-Dihydroxyphenyl)-3,4-dihydro-2H-1-benzopyran-3,5,7-triol、(2S)-2β-(3,4-Dihydroxyphenyl)-5,7-dihydroxychroman-3α-ol
体系名:(2S)-3,4-ジヒドロ-2β-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-2H-1-ベンゾピラン-3α,5,7-トリオール、(2S)-2β-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-3α,5,7-トリオール、[2S,(-)]-2β-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-3α,5,7-トリオール、(2S,3R)-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-3,5,7-トリオール、(2S)-2β-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-5,7-ジヒドロキシクロマン-3α-オール


カテキン

抗酸化作用のあるフラボノイドで、特に (+)-カテキンと(-)-エピカテキン(シス型)が木本類の植物によく見られる。 (MeSH)

名前Catechin
カテキン

関連するタンパク質

CC Attribution-Noncommercial-Share Alike 3.0 Unported
Bio Wikiの記事を複製・再配布した「分子生物学用語集」の内容は、特に明示されていない限り、次のライセンスに従います:
CC Attribution-Noncommercial-Share Alike 3.0 Unported


カテキン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/26 02:15 UTC 版)

カテキン

(+)-カテキン

(-)-カテキン
識別情報
CAS登録番号 7295-85-4 (±), 154-23-4 (+), 18829-70-4 (−)
PubChem 9064
日化辞番号 J220.358H (±)
J9.391B (+)
J21.708E (−)
KEGG C06562 (+)
C14079 (−)
特性
分子式 C15H14O6
モル質量 290.26 g/mol
精密質量 290.079038
外観 白色固体
融点

175–177 °C

λmax 276 nm
比旋光度 [α]D +14.0°
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

カテキン (catechin) は、狭義には化学式C15H14O6 で表される化合物であり、フラボノイドの1種である。分子量は 290.27。

広義にはその誘導体となる一連のポリフェノールも含み、この意味での使用例の方が多い。広義のカテキンはの渋み成分である。これらは酸化によって重合タンニンとなる。

語源

インドに産するマメ科アカシア属の低木ペグノキAcacia catechu、別名「アセンヤクノキ」)から採取される生薬「カテキュー」(英語: catechu(発音は「キャティチュー」)、日本語では「ペグ阿仙薬」とも)から、1821年ルンゲが結晶状の物質を分離。その後エーゼルベックにより catechu にちなんで命名された。なお、-in は塩基等の化学物質を示す一般的な語尾である。

異性体

鏡像異性

(+)-カテキンと(−)-カテキンは鏡像関係にある。
(+)-エピカテキンと(−)-エピカテキンは鏡像関係にある。

ジアステレオマー

カテキンとエピカテキンはジアステレオマーの関係にある。

茶カテキン

一方、日本人になじみの深い茶のカテキンは、1929年から辻村みちよらによって結晶状に単離されていった。カテキンの主要成分は、エピカテキン(epicatechin、EC) とそのヒドロキシ体のエピガロカテキン (epigallocatechin、EGC)、およびそれらの没食子酸エステルであるエピカテキンガレート (epicatechin gallate、没食子酸エピカテキン、ECg) とエピガロカテキンガレートepigallocatechin gallate没食子酸エピガロカテキン、EGCg)の4つである。これらの化合物は緑茶の渋み成分として含有量は EGCg>EGC>ECg>EC の順であり、合計すると茶葉中の水分を除いた総重量中の13~30%程度を占める。紅茶を作る際の発酵の工程では、カテキンはポリフェノールオキシダーゼ(polyphenol oxidase)によって酸化重合し、テアフラビンテアルビジンへと変化する。

生理活性

カテキンには実に多様な生理活性があることが報告されており、それらを列挙すると、血圧上昇抑制作用[1][2]、血中コレステロール調節作用、血糖値調節作用[3]抗酸化作用[4][5][2]、老化抑制作用[6]、抗突然変異、抗癌[1][2]食道癌胃癌大腸癌結腸癌膵臓癌肺癌前立腺癌乳癌膀胱癌[7])、抗菌、抗う蝕[1][2]アレルギー作用[要出典]などとなる[8]

チャノキの抽出物は米国でシネカテキンスとして、性器ヘルペス(HPVウイルス)の治療に承認されている。

チャ抽出物は1988年ごろより虫歯予防の食品コンセプトで産業的に使われるようになり、特に子供向けの菓子に利用されている。また茶カテキンの各種生理効果を特徴とした特定保健用食品が数点認可・販売されている。

高濃度茶カテキン

日本国内では、茶カテキンを有効成分として、消費者庁により「体脂肪が気になる方に」という、その機能性を示唆する表示が許可された特定保健用食品が販売されている。カテキンが体脂肪の蓄積を抑える機構は未解明であるが、一説には飲用したカテキンが、肝臓筋肉中の脂肪消費酵素の活性を増強させ、脂肪をエネルギーとして消費しやすくする、胆汁酸の排出を促進すること等に起因するものと言われている。また、高濃度のカテキンを含有した各種サプリメントも、日本や欧米にて販売されている。

茶カテキンの安全性

カナダフランススペインなどでは緑茶カテキン摂取が原因と疑われる肝臓障害が報告されている。またこれまでに、カテキンは従来ヨーロッパにおいて一般医薬品として販売されていたが、肝臓移植まで必要とするような重症例がみられたことを受けて販売禁止措置がとられた[9][10][11]

日本でも茶カテキンを利用した製品は販売されているが、現時点では類似の健康被害の報告は見当たらない。ただし、一度に多量のカテキンを摂取する場合には、飲用方法などに注意する必要がある。

脚注

  1. ^ a b c 田中達郎,石垣正一:食品と科学,12,110(1989)
  2. ^ a b c d 梶田 武俊、お茶の話 調理科学 Vol.25 (1992) No.1 p.51-59, doi:10.11402/cookeryscience1968.25.1_51
  3. ^ 詳細はサポニンを参照のこと
  4. ^ 梶本五郎:日食工誌,10,365(1963)
  5. ^ 山口真彦:日食工誌,22,270(1975)
  6. ^ 詳細は老化#糖化反応説サポニンを参照のこと
  7. ^ 渡辺 敦光、「生活習慣による癌予防」、『日本未病システム学会雑誌』Vol. 9 (2003) No. 1 P 99-108
  8. ^ 池ケ谷 賢次郎、茶の機能と衛生 食品衛生学雑誌 Vol.30 (1989) No.3, doi:10.3358/shokueishi.30.254
  9. ^ Green Tea Extract Banned In France And Spain - Functional Foods & Nutraceuticals の報告
  10. ^ Green tea extract (Green Lite): suspected association with hepatotoxicity - Health Canada の報告
  11. ^ カナダ保健省が緑茶抽出物摂取との関連が疑われる肝毒性の事例を公表 - 独立行政法人 国立健康・栄養研究所

関連項目

外部リンク


カテキン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 21:16 UTC 版)

COVID-19に対する薬剤転用研究」の記事における「カテキン」の解説

緑茶飲用する習慣のある地域とそうではない地域では新型コロナウイルス感染率有意な差がある事が判明しており、緑茶含まれるエピガロカテキンガレート (EGCG) がウイルス表面突起結合することにより感染力弱める効果があると報告されている。

※この「カテキン」の解説は、「COVID-19に対する薬剤転用研究」の解説の一部です。
「カテキン」を含む「COVID-19に対する薬剤転用研究」の記事については、「COVID-19に対する薬剤転用研究」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「カテキン」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「カテキン」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



カテキンと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

','','','','','','','','','','','','','','','','','',''];function getDictCodeItems(a){return dictCodeList[a]};

すべての辞書の索引

「カテキン」の関連用語











カテキンのお隣キーワード
検索ランキング
';function getSideRankTable(){return sideRankTable};

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カテキンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
Bio WikiBio Wiki
Bio Wikiの記事を複製・再配布した「分子生物学用語集」の内容は、特に明示されていない限り、次のライセンスに従います:
CC Attribution-Noncommercial-Share Alike 3.0 Unported
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカテキン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、WikipediaのCOVID-19に対する薬剤転用研究 (改訂履歴)、ルバーブ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS