異性体
英訳・(英)同義/類義語:isomerism, isomer
不斉炭素原子の存在が原因で生じる立体異性の一種で、偏光の振動面をそれぞれ逆向きに変化させるため、右旋性、左旋性を示すといい、D型、L型ということもある。もしくは、そのような性質のこと。
構造異性体
異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/22 15:48 UTC 版)
異性体(いせいたい、英語: isomer、発音:([ˈaɪsəmər])とは同じ数、同じ種類の原子を持っているが、違う構造をしている物質のこと[1]。分子A1と分子A2が同一分子式で構造が異なる場合、A1はA2の異性体であり、A2はA1の異性体である。また同一分子式の一群の化合物をAと総称した場合、A1もA2もAの異性体である。「ジエチルエーテルはブタノールの異性体である」というのが前者の使い方であり、「ブタノールの構造異性体は4種類ある」というのが後者の使い方である。分子式C4H10Oの化合物の構造異性体と言えば、ブタノールに加えてジエチルエーテルやメチルプロピルエーテルも含まれる。
- ^ Petrucci R.H., Harwood R.S. and Herring F.G. "General Chemistry" (8th ed., Prentice-Hall 2002), p. 91
- ^ ベルセリウス著(田中豊助、原田紀子訳)『化学の教科書』p28 内田老鶴圃 ISBN 4-7536-3108-7
- ^ See: Jac. Berzelius (1830) “Om sammansättningen af vinsyra och drufsyra (John’s säure aus den Voghesen), om blyoxidens atomvigt, samt allmänna anmärkningar om sådana kroppar som hafva lika sammansättning, men skiljaktiga egenskaper” (題名邦訳:全体的な観察に基づく、同じ組成を持ちながら性質の異なる酒石酸とラセミ酸(ヴォージュのジョンの酸)の組成および酸化鉛の化学式量、Kongliga Svenska Vetenskaps Academiens Handling (誌名邦訳:スウェーデン王立科学アカデミーの取引), vol. 49, p.49–80;特にp.70。ドイツにて重版: J.J.ベルセリウス (1831) “Über die Zusammensetzung der Weinsäure und Traubensäure (John's säure aus den Voghesen), über das Atomengewicht des Bleioxyds, nebst allgemeinen Bemerkungen über solche Körper, die gleiche Zusammensetzung, aber ungleiche Eigenschaften besitzen," Annalen der Physik und Chemie, vol. 19、p.305–335;特にpage 326。フランスにて重版: J.J. Berzelius (1831) “Composition de l’acide tartarique et de l’acide racémique (traubensäure); poids atomique de l’oxide de plomb, et remarques générals sur les corps qui ont la même composition, et possèdent des proprietés différentes,” アナーレス・デ・キミー・エト・デ・フィジーク, vol. 46, p.113–147;特にp.136。
- ^ Smith, Janice Gorzynski. General, Organic and Biological Chemistry. The McGraw-Hill Companies. 1st ed 2010. pg. 450
- ^ IUPAC definition of geometric isomerism
- ^ IUPAC definition of cis and trans
- ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版: (2006-) "isomerization".
- ^ F. Kurzer (2000). “Fulminic Acid in the History of Organic Chemistry”. ジャーナル・オブ・ケミカル・エデュケーション 77 (7): 851–857. Bibcode: 2000JChEd..77..851K. doi:10.1021/ed077p851 .
- ^ Esteban, Soledad. (2008). “Liebig–Wöhler Controversy and the Concept of Isomerism”. ジャーナル・オブ・ケミカル・エデュケーション 85 (9): 1201. Bibcode: 2008JChEd..85.1201E. doi:10.1021/ed085p1201 .
- ^ F. Kurzer (2000). “Fulminic Acid in the History of Organic Chemistry”. ジャーナル・オブ・ケミカル・エデュケーション 77 (7): 851–857. Bibcode: 2000JChEd..77..851K. doi:10.1021/ed077p851 .
異性体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 05:23 UTC 版)
3つの光学異性体と4つの幾何異性体が存在する。 光学異性 3および3'位のヒドロキシ基の位置により (3R,3'R) 体 (3R,3'S) 体(meso 体) (3S,3'S) 体 の三種が存在する。 幾何異性 分子中央部の共役二重結合の cis-, trans- による異性体も存在する。 All-E 9Z 13Z 15Z
※この「異性体」の解説は、「アスタキサンチン」の解説の一部です。
「異性体」を含む「アスタキサンチン」の記事については、「アスタキサンチン」の概要を参照ください。
「異性体」の例文・使い方・用例・文例
- 乳酸には2つの光学異性体が存在する。
- 異性体に変化する
- 異性体に変化させる
- 中枢神経刺激剤として用いられるアンフェタミンの異性体(商標名デクセドリン)
- 複合物のそれ自体の異性体への転換
- 異性体である状態
- 染料で使用されるナフトールの異性体
- (CNOH)シアン化酸の異性体である爆発性の塩およびエステルの形で存在する不安定な酸
- 濃緑濃い黄色い果実、および野菜で見られるカロテンの異性体
- 黄色カロチノイド、(ルテインによる異性体の起こる、広く、それ) それをもって、黄色いインディアンコーンの主な顔料があります
- 酸化防止剤としてゴムに使用されるナフトールの異性体
- 2つまたはそれ以上の異性体アルコールの混合物
- 3つの異性体の炭化水素C4H8のいずれか
- 3つの有毒無色の異性体フェノール類
- 蜂蜜や果物に含まれるグルコースの異性体
- 異性体にその基質の触媒作用を及ぼす酵素
- 石油に存在する飽和炭化水素の異性体で、燃料および溶剤として使われる
- トルエンに由来する異性体酸
- 多くの植物に見られる不飽和炭化水素のオレンジ色の異性体
異性体と同じ種類の言葉
- 異性体のページへのリンク