7月15日はJCP創立86周年だったので、16日の朝、赤旗を見る前に「昨日は『アレ』があったけど、多分扱いそんなに大きくないだろうなぁ」とあんまり期待していなかったが、その考えは裏切られた・・・良い意味で。
この日のしんぶん赤旗一面トップは
『漁民瀬戸際 休漁20万隻 燃油補てん早く』
紅星が確認した他紙では、毎日・日経・高新(高知新聞)が一面に数行で簡単に報じただけで、社会面でも高新が県内漁民の声を紹介し、原油高騰と絡めた記事を書いた程度で、他に見るべきものが無かったのに対して、この日の赤旗は1・3・5・14・15面で大々的に報じ、さながら『漁民ゼネスト連帯特集号』の感があった。
『大漁旗怒る/東京・霞ヶ関を漁師がゆく』
紅星の所属団体、MINSHO・ZENSHORENなども毎年3月13日に『3.13重税反対全国統一行動』を行い、全国で20万人近くの参加者があるが、こんなにも大きく取り上げられたことはない。
とはいえ、今まで漁民は政府に愚直なまでに従順で、選挙ともなれば漁協は自民の集票マシーンと化していた事を考えると、今回の行動は前代未聞といえる訳で、むしろ赤旗の取り上げ方のほうがまともなのかも知れない。
ところで、MINSHOといえば『商売人の集まり』と思われる人が殆どだろうが、中村MINSHOはハウス農家・タバコ農家・漁師など一次産業の会員比率が2割超あり、特に土佐清水の会員の半数近くは漁師だったりする。
会員訪問で土佐清水に行くと、「油代これ以上上がったらもうやって行けん」、「生活できん」という切実な声ばかりが寄せられ、事務局として応える事ができず、いつも歯がゆい思いをしている。
さらに、大多数の漁師が2年前の売上(=水揚げ)が1000万円を超えており(それぐらい水揚げしないと油代や船関連など経費がペイできず、生業としてやっていけないのだ)、来年3月の申告で経営の良し悪しに関係なく、消費税を納税しなくてはならない。油代高騰に加えて、消費税への不安が、漁師の焦燥感に拍車をかけている。
そのような切迫した状況が、これまで漁業切捨てをされても沈黙してきた漁師をして『ゼネスト』に踏み切らせたといえるが、原油高騰は、他業種、例えばハウス農業、クリーニング業などでも業者を廃業の瀬戸際に追い込んでいる。
こうなってくると小手先の救援策などではとても全業者を救うことなどできず、どう考えても『投機マネーの規制』に行き着くのが必然だろう。
ところが、である。
大手全国紙は今回のいっせい休漁について社説を書いているが、
『全国一斉休漁 漁師らの窮状を救うには』(読売・16日)
『一斉休漁 漁業の構造改革につなげたい』(毎日・16日)
『危機の漁業―原油高に耐える体質を』(朝日・17日)
『漁業の構造改革こそ必要』(日経・16日)
リンクから飛んで一読してもらえれば分かるが、揃いもそろって
『漁師の窮状も分かるが、他の業種だって大変だ。補てんだけを求めるのでなく、流通形態や省エネなどの経営改善・構造改革に自ら努力するべきだ』
と、まるでコピーして貼っただけのような内容である。赤旗が指摘する『投機マネーの規制』など、単語すら出てこない。それどころか、この論調、霞ヶ関の官僚や投機マネーゲームに興じている財界人どもの屁理屈そのまんまだ。
年配の党員がこれら大手全国紙を未だ『ブル新』と呼ぶのを聞いて、それってどうよと常日頃思っている紅星だけれど、この社説を読むとそういいたくなるのも分かる気がする。
都会に住み高給を取っている大手全国紙の記者には、地方の港町や漁村の漁民がどれだけ追い込まれているのか分かりっこないのだろうか。それとも、彼ら新聞記者などという者は、所詮投資家や大資本家の提灯持ちに過ぎないということなのか・・・
今回の一件で、大手新聞の言う事を鵜呑みにしていたらとんでもないところに連れて行かれることがいよいよはっきりしたと思う。
今こそ、『バクチ資本主義』(※「カジノ資本主義」より、こっちの方が事の本質示していて良いと紅星は思う)による穀物高騰、原油高騰の煽りをくって塗炭の苦しみを強いられている世界諸人民がグローバルに団結し、自らの政府に『投機マネー』の規制を実行させる
『世界庶民革命』
を起こすしかない!と紅星は考えるが・・・
いささか飛躍しすぎだろうか?
・・・何か今回は、明日早朝から3日ほど留守にしなきゃいかんくて、慌てて打ったので、いつも以上に支離滅裂な文章になってしまい、どうも済みませんです。
この記事に対するコメント
「新聞記者などという者は、所詮投資家や大資本家の提灯持ちに過ぎないということなのか・・・」とお嘆きあるが、、
記者が一生懸命に記事を書いてもそれを取り上げない、、そんなもどかしさが、、やがて採用される記事に偏っていく、、残念ながらそういう時代では、
小泉や橋下の持ち上げぶりにそのことが、、
先日の赤旗記事にあった大手2社の政治部表の講演からしても、、そのことが窺えるのでは、、
政治の反動、その露払いにマスコミの右傾化やボロ娯楽番組が、、
思考を誘導、停止させる役割を、、
真面目な記者にはいいすぎかなともおもいますが、、
報道各社に対しては
いやいやまだまだ言い足りない、地方新聞はちがいますね「玉石混合ですが」
かつての朝日
コメの輸入自由化圧力の時代。
「フジ三太郎」にまで、「もういくつ寝ると安いコメ~♪・・・日本のコメも下がるでしょう。早く来い来い安いコメ~♪」などと歌わせて、コメ輸入の推進をしてたことがありました。
で、朝日が値上げするとき、
「農民に、(タイ人なみの)安いコメを要求するんなら、朝日の社員もタイ人なみの賃金で我慢して新聞代を下げて当然やろ」
「広告の少ない『赤旗』のほうが安いやんかい」
「【日本のコメは高いキャンペーン】を止めるまで、朝日は取らない」
・・・と宣言したことがありました。
店のオバチャンには悪いけど。