まだそこまでの実感はないですけど、どうやら大恐慌が進行中のようです。
アメリカは言うに及ばず、ヨーロッパも失業率がうなぎのぼりで、財政破綻した国やこれから財政破綻が予想される国を多く抱えています。
資本主義が世界中で一斉にガラガラと音を立てて崩れ落ちていくようです。
日本もやばいんですけど、相対的に見て他の国の通貨よりはましだってことで、異常に円高が進んでいる。
日本だってず~っと不景気なんですが、それでも現状は各国に比べてマシってのは感覚的にはよく理解出来ないですね。
『日本以外全部沈没』みたいな感じでしょうか。
サブプライムローンの問題とか、産業の空洞化とか、ハゲタカファンドの跳梁であるとか、新興国(特に中国)の近代化だとか、いろいろ言っているけれども、結局のところ、資本主義のシステム的欠陥が一気に露呈してきた、ということでしょう。
以前から資本主義は巨大なねずみ講に過ぎない、と思っていたのですが、どうやらそれは正しかったらしいです。
資本主義ってのは大量生産した商品を不良在庫にしない為に、無理やり需要をつくりだして無限に市場を拡大していかなくては成立し得ないんですよね。
開拓されていない市場がある限りはうまく回るんだけど、地球は狭いですから、んなもんどこからで必ず破綻しますよね。
それでも余剰在庫を出さないために、企業は商品を安く売りさばこうと安価な労働力に頼る方向へとシフトするわけですが、それで短期的には利益を出しても、結果肥え太るのは企業だけです。
資本は持てるものに集中し、持たざるものからどんどん収奪していく。
そして、持っているものも不況になると金を使わなくなるからどんどん世の中は動脈硬化を起こしていく。
結局、我々はマルクス主義経済学から一歩も外へ出ていないのだということを思い知らされます。
80年前の大恐慌時は世界中で戦争して、工場や市場を破壊しつくすことで、それまで積み上げていた資本の集積をいったんリセットしたのですが、戦争という選択肢は現状、かなり難しいと思います。
たとえば中国やインド、韓国あたりの工場が灰燼に帰したら、別の国やもとの先進国で製造業が力を得ると思うのですが、韓国はともかく中国インドは核を持っているのでまずありえないですね。
このまま行くとどうなるか。
資本の集積は止むことがなく、貧乏人はますます貧乏人に、という流れになってしまうのですが、その前に治安が悪化して暴徒が街をうろつくようになるでしょう。
共産主義革命なんてのはほんとだったら今のような状況下で起こるべきなんですが、あんな壮大な失敗を見てしまった今、世界があれを選択するとは思えません。
起こっていることはマルクスが予言したとおりなんですけどね。
でもこのまま資本主義を続けることもできない。
次なるイデオロギーとして、
拡張プラウト主義なんてのが一部で取りざたされていますけど、全然現実的ではない。
となると、やはり金持ちから金をむしり取るしかないですよね。
世界3位の富豪バフェット氏、米富裕層への増税訴えるついにウォーレン・バフェットまでがこんなことを言い出す始末です。
ですが、バフェットはそれでいいとしても、普通の金持ちは了承しませんよね。
どこかの国で累進課税や資産税を強化したとしても、金持ちは資産を移動するだけです。
というわけで、いずれは世界的な規模で
「税制サミット」を開いて、世界中の政府が協調して金持ちの資産を収奪しにかかる、という方向にシフトするのではないか、と私は踏んでいます。
核戦争とどちらがリアリティのある未来か、よくわからないですけど、できうることなら、戦争は避けたいところです。
私は別に経済学を学んだわけではないですけど、今の原理的資本主義に固執して金持ちの力を掣肘しなかったら、世界は破滅すると思います。
それでも、わかっちゃいるけどやめられないってことなんですかね。
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