イエメン
★2024/11/25のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。フィナンシャル・タイムズはロシアがイエメンの傭兵を採用していると報じているが、違法な人身売買組織のやっていることとロシアが国家としてやっていることを意図的に混同して読者をミスリードしている。
ロシアがフーシの傭兵を採用していると云う報道はミスリードだ(抄訳)
★2024/09/05のインターセプトのニック・タース氏の記事の抄訳。ガザやウクライナ等の陰になって殆ど注目されていないが、被害規模ははそれらを上回っている米帝の非人道的なイエメン介入についての解説。
米国は20年間イエメンで戦争を続けているが、フーシは今尚紅海を封じ込めることが出来る(抄訳)
★クレイドルの記事の抄訳。フーシはイエメンの代理勢力や傀儡なのか? 2024/01/14のNYタイムズの報道に拠ると、米諜報機関はそうではないと言っている。
米国諜報部の結論:イランはフーシに紅海封鎖を命令していない(抄訳)
★2024/01/08のベン・ノートン氏の解説動画の要点を纏めてみた。フーシ派についてだけでなく、2015年以来続くイエメン戦争や湾岸地域全体の状況を理解する上でも参考になる。日本語圏ではシリア同様、これを「内戦」などと呼んで、侵略者の加害者責任を曖昧にする無責任で恥知らずな解説しか出回っていないので、少しでも参考になればと思う。
イエメンのフーシとは何者か? 彼等は何故紅海でイスラエル関連の船舶を攻撃するのか?(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/10の安保理決議で、ロシアは西洋がそれをフーシ攻撃を正当化する為に悪用するだろうと予見していたにも関わらず、拒否権を発動してそれを阻止しようとはせずに棄権した。誤解の無いよう、ロシアのこの決断の意図について解き明かしておかねばならない。
何故ロシアは西洋がフーシへの攻撃に悪用した安保理決議に拒否権を発動しなかったのか?(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。主流メディアも非主流メディアも、ロシアは紅海でのフーシによる海上攻撃を支持していると主張しているが、2024/01/03のネベンジア国連常任代表の発言からも判る通り、ロシアは親フーシではない。ロシアは米国にこれ以上紅海の軍事化を進める口実を与えたくない。
人気の有る話とは異なり、ロシアはフーシの海上攻撃を非難している(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/11/20、フーシがイスラエルと関係が有るとされる船を拿捕したが、紅海の安全を確保すると云う使命を、紅海評議会は怠ったことになる。これによりNATOが紅海を軍事化する口実が生まれてしまったが、これはエリトリアやスーダン等の加盟国にとって、予期せぬ安全保障上の課題を引き起こすかも知れない。
フーシがイスラエル関連と言われる船を拿捕した事件で、紅海評議会の信用が失墜(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/11/02のイエメンのフーシによるイスラエル爆撃未遂は、イランによって承認された可能性が有る。その場合イランとサウジとの関係は再び悪化し、地域全体に広範な影響を齎す可能性が有る。
フーシによるイスラエル爆撃未遂は何が目的だったのか?(抄訳)
2023/10/31、イエメン北部を実効支配する親イラン組織のフーシ派(アンサール・アッラー)はパレスチナ情勢を巡ってイスラエルとの戦争状態に入ったと正式に認めた。西洋がジェノサイドを煽った所為で紛争がどんどん拡大する。
イエメン・フーシ派 イスラエルとの戦争状態を宣言
★キット・クラレンバーグ氏の記事の要点。クレードルのスクープを扱っている。大英帝国は曾ての栄光を取り戻す為にイエメンで何をやらかしているか。
リークされたファイル:イエメンでの英国の秘密プロパガンダ作戦(要点)
2023/04/17、国連事務総長のイエメン担当特使ハンス・グルンドベリは、イエメンが行われた大規模な捕虜交換について、ここ8年間で平和を齎す最大のチャンスだと発言し、一定の慎重さを示しつつも、和平努力に向けた「建設的な対話」を歓迎すると述べた。
Best Chance for Peace in Yemen in Eight Years: UN Envoy
2023/04/17、世界最悪の人道危機が続くイエメンでは、サウジが主導する軍事連合が104人のフーシ派の捕虜を釈放。この前日には700人以上のフーシ派と、180人以上のサウジやスーダンの兵士達の捕虜交換が成功している。また同日、イエメンのフダイダ港に人道支援物資を積んだ3隻の貨物船が入港し、非人道的な海上封鎖が緩和されたことが明らかになった。2015年に米国の完全な支援を受けて始まったイエメンの戦争では、2021年末の時点で少なくとも377,000人が死亡しており、和平交渉は今だに実現していないが、これは非常に前向きな展開だ。
Saudis Release More Houthi Prisoners, Relief Ships Dock in Hodeidah
2020/06/21、イエメン沖に位置するソコトラ諸島は、イエメンの南部暫定評議会(STC)を支援するUAEによって軍事支配を受け、住民が追い出されて軍地基地に変えられた。その後イスラエルの軍事専門家がそこを訪れたことが確認された。この展開はUAEとイランと云う共通の敵を共有するイスラエルが、イランが支援するイエメン北部のアンサララ運動(フーシ)に対する攻撃の拠点を確保する可能性を意味すると同時に、フーシから屈辱的な敗北を嘗めさせられているサウジが、フーシと和平交渉を進める可能性を危険に曝すことになる。イエメンに於けるUAEとサウジの関心は既に分裂している。
Tyranny on the waters: The UAE-Israeli occupation of Yemen’s Socotra Island
2023/03/24、UNICEFの発表に拠れば、イエメンでは8年間の壊滅的な紛争により、1,100 万人以上の子供達が人道支援を必要としている。5歳未満の220 万人の子供が急性栄養失調で苦しんでいるが、その中でも54万人以上の子供達が、生命を脅かす重度の急性栄養失調に苦しんでいる。10分毎に1人の子供が、予防可能な原因で死亡し続けている。徴兵された子供はこれまでに4,000人を超え、教育施設や医療施設への攻撃や軍事利用は900件を超える。230万人以上の子供達が避難キャンプで暮らしており、基本的な健康、栄養、教育、保護、洗浄等へのアクセスを妨げられている。2023年度には4億8,400万米ドルの支援が早急に必要だ。何度も指摘して来ているが、現在世界最悪の人道危機が起こっていると国連が発表しているのはウクライナではなくイエメンだ。ミサイルなんかを送るカネが有るなら、人道的にもっと他に優先すべき使い方が幾らでも有る。マスコミでの扱いが小さいからと云って、問題が小さいと云うことにはならない。
8 years of crushing conflict in Yemen leave more than 11 million children in need of humanitarian assistance
UNICEF Yemen @UNICEF_Yemen
★コリブコ氏の分析。現時点で最も流血の少ない方法で「世界最悪の人道危機」を終わらせる方法を模索している。
イエメンの三分割は略既成事実だ(要点)
コリブコ氏の記事。イエメン紛争についてロシアは2015年以来中立を堅持しているが、イエメンを事実上支配している3つの勢力それぞれに対して関係を維持している。どれかひとつを優遇することは、残り2つの勢力との関係を損ないかねないので、これは合理的な戦略だと言える。
1)国連が承認するサウジの傀儡政府はエネルギー調整に不可欠。
2)イランが支援するフーシ派は貴重な軍事ライフライン。
3)UAEが支援する南部暫定評議会は外国金融取引を促進する為の鍵。
What Explains Russia’s Conspicuous Neutrality Towards The Yemeni Conflict?
2022/11/20の「女性と子供の権利保護の為の Entesaf 組織」の発表では、イエメンでは2015年にサウジ主導連合運の攻撃が開始されて以来、3,860人の子供が殺され、4,256人が負傷した。1,060万人の子供達の内、240万人が依然として学校に通えていない。国際的に禁止されている地雷やクラスター爆弾により、毎日80人以上の新生児が死亡している。そしてイエメンの天然資源の強奪は続いている為、国連が仲介した人道的停戦協定の延長は実現困難。「国際社会」の無関心に支えられて、「価値無き犠牲者」達は今日も死に続けている。
Over 8,000 Yemeni children killed, injured since 2015
★「世界最悪の人道危機」に中国が加担している件についての纏め。
中国はイエメン人を殺害するドローンをサウジとUAE政権に提供し、イエメンの石油を略奪しているのだろうか?(要点)
世界最悪の人道危機が起こっているイエメンの戦争の経緯を、19世紀まで遡って解説した動画。色々な要因が複雑に絡み合っているので、一口に戦争に反対すると言っても、全体的な状況を理解した上で戦争に反対するにはその歴史的背景を知らなければならない。
Why Yemen is Dying (and Nobody Cares)
ウクライナより遙かに酷い状況にも関わらず、西側大手メディアからは殆ど関心を払われていない人道危機のひとつが起こっているイエメンでは、年末までに2,340万人が人道支援を必要とし、1,900万人が深刻な食糧不安に苦しむと予想されている。ここ4年で最悪の食糧不安の原因はサウジ主導の侵略と国の封鎖、そして外国からの援助の不足。商品と燃料価格は上昇している。サウジが支援するイエメン政府の支配地域に住んでいる家族の58%と、フーシ派の支配地域に住んでいる家族の51%が、最低限の食糧にありつけていない。国連食糧計画は「我々は現在、これらの人々の内500万人への支援を1日の必要量の50%未満に縮小し、残りの800万人への支援を1日の必要量の約25%に縮小することを余儀無くされている」とツイートした。
Yemen facing worst food crisis in four years
★RTの記事の要点。
西洋は対ロシア経済戦争を煽る為にイエメンを再び犠牲にするつもりだ(要点)
イエメンのフーシと、サウジが支援するイエメン傀儡政府との間で、2022/04/02に停戦が宣言されていたのだが、国連特使の発表では、この停戦は同じ条件の下で08/02〜10/02まで延長される。2015年以来続いて来た戦争に於いて、この停戦は最も長い。
UN brokers extension of Yemen ceasefire
赤十字に拠ると、イエメン人は「想像を絶する恐怖」に直面している。3,050万人の人口の約66%が基本的な医療を受けられず、まだ稼働している51%の医療施設に行くことすら屢々命懸け。医療専門家が立ち会う出産は50%未満に過ぎず、1人の母親と6人の新生児が2時間毎に死亡している。2014年の内戦の勃発以来、避難した推定420万人の73%が女性と子供。国連はイエメンの紛争を「世界最悪の人道的危機」と評しており、2021年末の国連の数字に拠ると、37万7,000人、5歳未満の子供の3分の2以上が死亡している。イランが支持している(但し武器の供与は否定している)フーシと、西側諸国が支援するサウジ連合軍とイエメンの傀儡政府との対立は既に8年も続いているが、「国際社会」の関心は低い。何故か? 最大の原因はマスコミが報じないからだろう(同じく2014年以来続いているウクライナのクーデター政府によるドンバスの人々に対するジェノサイドの様に)。
Yemeni mothers and babies facing ‘unimaginable horror,’ Red Cross tells RT
世界食糧計画(WFP)は2022/06/27、世界的インフレ、資金のギャップ、ロシア=ウクライナ戦争の影響を理由に、これを更に削減すると発表。500万人分の支援を1日の要件の50%未満に、残りの800万人分を約25%に縮小するらしい。WEPは今年3月、イエメンでの人道的活動の遂行を可能にする為必要な42億3,000万ドルの内、約13億ドルしか資金提供の約束を得られなかったと発表している。米帝の代理侵略戦争によってもう7年も、ウクライナよりも遙かに酷い人道的危機が起こっているのに、「国際社会」の関心は一体何処に?
WFP announces further reduction of food rations in Yemen
サウジ連合軍によるイエメン侵略を支援し、経済制裁によってイエメンに甚大な人道的危機を引き起こしてい米帝のグリーンフィールド国連大使は、ロシアのウクライナ侵略による小麦価格の上昇とウクライナからの輸入不足がイエメンに食糧危機を引き起こしていると主張し、イエメンへの攻撃を続けているサウジとUAEがイエメンへの人道支援を行ったと称賛。ここまで図々しいといっそ見事。人間のクズと言う他無い。
US Claims Russia to Blame for Yemen Food Shortages, Praises Saudi Role
★ジャーナリストのヴァネッサ・ビーリィ氏によるダマスカス駐在のイエメン大使のインタビューの要点。
独占:ヴァネッサ・ビーリィがダマスカスのイエメン大使にインタビュー(要点)
ウクライナ紛争の陰で殆ど忘れ去られている、米帝が支援するサウジアラビアによるイエメンの侵略は、今や7周年を迎えた。3,000万人の人口の内約80%が人道支援を必要とし、5歳未満の36万人の子供が重度の栄養失調。壊滅的な飢餓人口は2022年末までに31,000人から161,000人の約5倍になると予想されている。だがイエメン軍は反撃能力を高め(これによる原油価格の高騰は西側のマスコミでは「ウクライナ危機の影響」などと言われている)、2022/03/26には全国で大規模な抗議行動が起こり、人々は欺瞞的な国連の停戦を拒否し、封鎖からの完全な解放を誓っている。
On Its Seventh Anniversary, Yemen Seeks to End a War the World Has Forgotten
★2018/03/23、04/03、04/26のニコラス・J・S・デイヴィス氏のシリーズ記事3本の要点を1本に纏めた。2001年以降、アメリカ帝国の「対テロ作戦」によって6つの国が被った被害の一端の実態を計算している。
9.11以降の数々の戦争でアメリカは何百万人殺したのか?(要点)
★少しデータが古いが、2015年に始まったイエメン戦争の勢力図。アル=ジャジーラから拾って来た。イエメンの軍事行動の勢力図
イエメンに関する私のTwitterスレッド。
川流桃桜@UnmasktheEmpire @kawamomotwitt
ロシアがフーシの傭兵を採用していると云う報道はミスリードだ(抄訳)
★2024/09/05のインターセプトのニック・タース氏の記事の抄訳。ガザやウクライナ等の陰になって殆ど注目されていないが、被害規模ははそれらを上回っている米帝の非人道的なイエメン介入についての解説。
米国は20年間イエメンで戦争を続けているが、フーシは今尚紅海を封じ込めることが出来る(抄訳)
★クレイドルの記事の抄訳。フーシはイエメンの代理勢力や傀儡なのか? 2024/01/14のNYタイムズの報道に拠ると、米諜報機関はそうではないと言っている。
米国諜報部の結論:イランはフーシに紅海封鎖を命令していない(抄訳)
★2024/01/08のベン・ノートン氏の解説動画の要点を纏めてみた。フーシ派についてだけでなく、2015年以来続くイエメン戦争や湾岸地域全体の状況を理解する上でも参考になる。日本語圏ではシリア同様、これを「内戦」などと呼んで、侵略者の加害者責任を曖昧にする無責任で恥知らずな解説しか出回っていないので、少しでも参考になればと思う。
イエメンのフーシとは何者か? 彼等は何故紅海でイスラエル関連の船舶を攻撃するのか?(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2024/01/10の安保理決議で、ロシアは西洋がそれをフーシ攻撃を正当化する為に悪用するだろうと予見していたにも関わらず、拒否権を発動してそれを阻止しようとはせずに棄権した。誤解の無いよう、ロシアのこの決断の意図について解き明かしておかねばならない。
何故ロシアは西洋がフーシへの攻撃に悪用した安保理決議に拒否権を発動しなかったのか?(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。主流メディアも非主流メディアも、ロシアは紅海でのフーシによる海上攻撃を支持していると主張しているが、2024/01/03のネベンジア国連常任代表の発言からも判る通り、ロシアは親フーシではない。ロシアは米国にこれ以上紅海の軍事化を進める口実を与えたくない。
人気の有る話とは異なり、ロシアはフーシの海上攻撃を非難している(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/11/20、フーシがイスラエルと関係が有るとされる船を拿捕したが、紅海の安全を確保すると云う使命を、紅海評議会は怠ったことになる。これによりNATOが紅海を軍事化する口実が生まれてしまったが、これはエリトリアやスーダン等の加盟国にとって、予期せぬ安全保障上の課題を引き起こすかも知れない。
フーシがイスラエル関連と言われる船を拿捕した事件で、紅海評議会の信用が失墜(抄訳)
★アンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。2023/11/02のイエメンのフーシによるイスラエル爆撃未遂は、イランによって承認された可能性が有る。その場合イランとサウジとの関係は再び悪化し、地域全体に広範な影響を齎す可能性が有る。
フーシによるイスラエル爆撃未遂は何が目的だったのか?(抄訳)
2023/10/31、イエメン北部を実効支配する親イラン組織のフーシ派(アンサール・アッラー)はパレスチナ情勢を巡ってイスラエルとの戦争状態に入ったと正式に認めた。西洋がジェノサイドを煽った所為で紛争がどんどん拡大する。
イエメン・フーシ派 イスラエルとの戦争状態を宣言
★キット・クラレンバーグ氏の記事の要点。クレードルのスクープを扱っている。大英帝国は曾ての栄光を取り戻す為にイエメンで何をやらかしているか。
リークされたファイル:イエメンでの英国の秘密プロパガンダ作戦(要点)
2023/04/17、国連事務総長のイエメン担当特使ハンス・グルンドベリは、イエメンが行われた大規模な捕虜交換について、ここ8年間で平和を齎す最大のチャンスだと発言し、一定の慎重さを示しつつも、和平努力に向けた「建設的な対話」を歓迎すると述べた。
Best Chance for Peace in Yemen in Eight Years: UN Envoy
2023/04/17、世界最悪の人道危機が続くイエメンでは、サウジが主導する軍事連合が104人のフーシ派の捕虜を釈放。この前日には700人以上のフーシ派と、180人以上のサウジやスーダンの兵士達の捕虜交換が成功している。また同日、イエメンのフダイダ港に人道支援物資を積んだ3隻の貨物船が入港し、非人道的な海上封鎖が緩和されたことが明らかになった。2015年に米国の完全な支援を受けて始まったイエメンの戦争では、2021年末の時点で少なくとも377,000人が死亡しており、和平交渉は今だに実現していないが、これは非常に前向きな展開だ。
Saudis Release More Houthi Prisoners, Relief Ships Dock in Hodeidah
2020/06/21、イエメン沖に位置するソコトラ諸島は、イエメンの南部暫定評議会(STC)を支援するUAEによって軍事支配を受け、住民が追い出されて軍地基地に変えられた。その後イスラエルの軍事専門家がそこを訪れたことが確認された。この展開はUAEとイランと云う共通の敵を共有するイスラエルが、イランが支援するイエメン北部のアンサララ運動(フーシ)に対する攻撃の拠点を確保する可能性を意味すると同時に、フーシから屈辱的な敗北を嘗めさせられているサウジが、フーシと和平交渉を進める可能性を危険に曝すことになる。イエメンに於けるUAEとサウジの関心は既に分裂している。
Tyranny on the waters: The UAE-Israeli occupation of Yemen’s Socotra Island
2023/03/24、UNICEFの発表に拠れば、イエメンでは8年間の壊滅的な紛争により、1,100 万人以上の子供達が人道支援を必要としている。5歳未満の220 万人の子供が急性栄養失調で苦しんでいるが、その中でも54万人以上の子供達が、生命を脅かす重度の急性栄養失調に苦しんでいる。10分毎に1人の子供が、予防可能な原因で死亡し続けている。徴兵された子供はこれまでに4,000人を超え、教育施設や医療施設への攻撃や軍事利用は900件を超える。230万人以上の子供達が避難キャンプで暮らしており、基本的な健康、栄養、教育、保護、洗浄等へのアクセスを妨げられている。2023年度には4億8,400万米ドルの支援が早急に必要だ。何度も指摘して来ているが、現在世界最悪の人道危機が起こっていると国連が発表しているのはウクライナではなくイエメンだ。ミサイルなんかを送るカネが有るなら、人道的にもっと他に優先すべき使い方が幾らでも有る。マスコミでの扱いが小さいからと云って、問題が小さいと云うことにはならない。
8 years of crushing conflict in Yemen leave more than 11 million children in need of humanitarian assistance
UNICEF Yemen @UNICEF_Yemen
★コリブコ氏の分析。現時点で最も流血の少ない方法で「世界最悪の人道危機」を終わらせる方法を模索している。
イエメンの三分割は略既成事実だ(要点)
コリブコ氏の記事。イエメン紛争についてロシアは2015年以来中立を堅持しているが、イエメンを事実上支配している3つの勢力それぞれに対して関係を維持している。どれかひとつを優遇することは、残り2つの勢力との関係を損ないかねないので、これは合理的な戦略だと言える。
1)国連が承認するサウジの傀儡政府はエネルギー調整に不可欠。
2)イランが支援するフーシ派は貴重な軍事ライフライン。
3)UAEが支援する南部暫定評議会は外国金融取引を促進する為の鍵。
What Explains Russia’s Conspicuous Neutrality Towards The Yemeni Conflict?
2022/11/20の「女性と子供の権利保護の為の Entesaf 組織」の発表では、イエメンでは2015年にサウジ主導連合運の攻撃が開始されて以来、3,860人の子供が殺され、4,256人が負傷した。1,060万人の子供達の内、240万人が依然として学校に通えていない。国際的に禁止されている地雷やクラスター爆弾により、毎日80人以上の新生児が死亡している。そしてイエメンの天然資源の強奪は続いている為、国連が仲介した人道的停戦協定の延長は実現困難。「国際社会」の無関心に支えられて、「価値無き犠牲者」達は今日も死に続けている。
Over 8,000 Yemeni children killed, injured since 2015
★「世界最悪の人道危機」に中国が加担している件についての纏め。
中国はイエメン人を殺害するドローンをサウジとUAE政権に提供し、イエメンの石油を略奪しているのだろうか?(要点)
世界最悪の人道危機が起こっているイエメンの戦争の経緯を、19世紀まで遡って解説した動画。色々な要因が複雑に絡み合っているので、一口に戦争に反対すると言っても、全体的な状況を理解した上で戦争に反対するにはその歴史的背景を知らなければならない。
Why Yemen is Dying (and Nobody Cares)
ウクライナより遙かに酷い状況にも関わらず、西側大手メディアからは殆ど関心を払われていない人道危機のひとつが起こっているイエメンでは、年末までに2,340万人が人道支援を必要とし、1,900万人が深刻な食糧不安に苦しむと予想されている。ここ4年で最悪の食糧不安の原因はサウジ主導の侵略と国の封鎖、そして外国からの援助の不足。商品と燃料価格は上昇している。サウジが支援するイエメン政府の支配地域に住んでいる家族の58%と、フーシ派の支配地域に住んでいる家族の51%が、最低限の食糧にありつけていない。国連食糧計画は「我々は現在、これらの人々の内500万人への支援を1日の必要量の50%未満に縮小し、残りの800万人への支援を1日の必要量の約25%に縮小することを余儀無くされている」とツイートした。
Yemen facing worst food crisis in four years
★RTの記事の要点。
西洋は対ロシア経済戦争を煽る為にイエメンを再び犠牲にするつもりだ(要点)
イエメンのフーシと、サウジが支援するイエメン傀儡政府との間で、2022/04/02に停戦が宣言されていたのだが、国連特使の発表では、この停戦は同じ条件の下で08/02〜10/02まで延長される。2015年以来続いて来た戦争に於いて、この停戦は最も長い。
UN brokers extension of Yemen ceasefire
赤十字に拠ると、イエメン人は「想像を絶する恐怖」に直面している。3,050万人の人口の約66%が基本的な医療を受けられず、まだ稼働している51%の医療施設に行くことすら屢々命懸け。医療専門家が立ち会う出産は50%未満に過ぎず、1人の母親と6人の新生児が2時間毎に死亡している。2014年の内戦の勃発以来、避難した推定420万人の73%が女性と子供。国連はイエメンの紛争を「世界最悪の人道的危機」と評しており、2021年末の国連の数字に拠ると、37万7,000人、5歳未満の子供の3分の2以上が死亡している。イランが支持している(但し武器の供与は否定している)フーシと、西側諸国が支援するサウジ連合軍とイエメンの傀儡政府との対立は既に8年も続いているが、「国際社会」の関心は低い。何故か? 最大の原因はマスコミが報じないからだろう(同じく2014年以来続いているウクライナのクーデター政府によるドンバスの人々に対するジェノサイドの様に)。
Yemeni mothers and babies facing ‘unimaginable horror,’ Red Cross tells RT
世界食糧計画(WFP)は2022/06/27、世界的インフレ、資金のギャップ、ロシア=ウクライナ戦争の影響を理由に、これを更に削減すると発表。500万人分の支援を1日の要件の50%未満に、残りの800万人分を約25%に縮小するらしい。WEPは今年3月、イエメンでの人道的活動の遂行を可能にする為必要な42億3,000万ドルの内、約13億ドルしか資金提供の約束を得られなかったと発表している。米帝の代理侵略戦争によってもう7年も、ウクライナよりも遙かに酷い人道的危機が起こっているのに、「国際社会」の関心は一体何処に?
WFP announces further reduction of food rations in Yemen
サウジ連合軍によるイエメン侵略を支援し、経済制裁によってイエメンに甚大な人道的危機を引き起こしてい米帝のグリーンフィールド国連大使は、ロシアのウクライナ侵略による小麦価格の上昇とウクライナからの輸入不足がイエメンに食糧危機を引き起こしていると主張し、イエメンへの攻撃を続けているサウジとUAEがイエメンへの人道支援を行ったと称賛。ここまで図々しいといっそ見事。人間のクズと言う他無い。
US Claims Russia to Blame for Yemen Food Shortages, Praises Saudi Role
★ジャーナリストのヴァネッサ・ビーリィ氏によるダマスカス駐在のイエメン大使のインタビューの要点。
独占:ヴァネッサ・ビーリィがダマスカスのイエメン大使にインタビュー(要点)
ウクライナ紛争の陰で殆ど忘れ去られている、米帝が支援するサウジアラビアによるイエメンの侵略は、今や7周年を迎えた。3,000万人の人口の内約80%が人道支援を必要とし、5歳未満の36万人の子供が重度の栄養失調。壊滅的な飢餓人口は2022年末までに31,000人から161,000人の約5倍になると予想されている。だがイエメン軍は反撃能力を高め(これによる原油価格の高騰は西側のマスコミでは「ウクライナ危機の影響」などと言われている)、2022/03/26には全国で大規模な抗議行動が起こり、人々は欺瞞的な国連の停戦を拒否し、封鎖からの完全な解放を誓っている。
On Its Seventh Anniversary, Yemen Seeks to End a War the World Has Forgotten
★2018/03/23、04/03、04/26のニコラス・J・S・デイヴィス氏のシリーズ記事3本の要点を1本に纏めた。2001年以降、アメリカ帝国の「対テロ作戦」によって6つの国が被った被害の一端の実態を計算している。
9.11以降の数々の戦争でアメリカは何百万人殺したのか?(要点)
★少しデータが古いが、2015年に始まったイエメン戦争の勢力図。アル=ジャジーラから拾って来た。イエメンの軍事行動の勢力図
イエメンに関する私のTwitterスレッド。
川流桃桜@UnmasktheEmpire @kawamomotwitt
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