世界旅行をした父にだまされた母。
- 2020/06/07
- 16:41

イタリアは特に気に入ったようで、親友と二人で、骸骨寺(がいこつでら)のそばに安アパートを借り、半年ほど住んでいたとか。亡くなる時も、ローマのテベレ川に遺骨を流してくれと言ってましたっけ。
父は若い頃、JALの広報誌に載ったことがあります。大会社の会長さんだの、社長さんだのと、海外旅行のノウハウについて語った座談会です。
父の肩書きは「○○商店 取締役」と書いてありました。取締役と言っても、雑貨の卸をする小さな有限会社なんですけどね。
問題はここから(笑)。父と母はお見合い結婚なんですが、お見合いの席に釣書(つりがき・プロフィール )として、この広報誌を持って来たんです。
母は、「こんなエラい人とJALの広報誌に載るなんて! 海外旅行にも、こんなに行って、素敵な人。結婚したら、きっと私も、たくさん海外旅行に連れて行ってくれるわ」と思ったそう。
実際に結婚してみると……。ケチンボだし、オナラはたくさんするし、55歳で早死にしてしまうし、海外旅行には4回しか連れて行ってくれなかった。
「あの人には、だまされたから、愛してなんかない」とまで言う母。父が亡くなって、23年。いまだに、相当怒ってます(笑)。