2022年11月19日(土)、箱根美術館に母と紅葉を見に行った。
2〜3日前にテレビで放映され、あまりの美しさに人が押し寄せているという。翌日は雨。紅葉を見るラストチャンス。
早朝3時に起き、4時に家を出る。まだ月が出ていた。寒い。池袋駅までのバスがない。有楽町線の要町駅から池袋駅までひと駅乗る。
池袋駅から新宿駅までは山手線。新宿駅から小田原駅までは小田急線急行に乗る。写真は小田急線から見た多摩川の朝焼け。きれいだ。
小田急線に乗っていると、新松田駅と小田原駅の間で美しい富士山が見えた。この日は快晴。美しい紅葉に期待が高まる。
小田原駅に到着。ここからは箱根登山電車に乗る。箱根美術館に着くまでは乗り物シリーズ。紅葉はしばし待たれよ。
箱根登山電車に風祭という駅がある。平岩弓枝の小説に同名のもの。ヨーロッパが舞台の小説で、サスペンスミステリー。
旅のお守り。母のポシェットにぶらさがっている。2021年7月に亡くなった猫のモモの写真。
あたしを見つめている写真と風呂に入れた写真(表と裏になっている)。風呂の写真は、モモがオッパイにキスしているように見えるがじつは母の膝(笑)。
箱根湯本駅に到着。
箱根登山電車にまた乗り継ぐ。先頭車両に景色がよく見える二人がけの椅子があった。
女性二人連れに聞く。「どちらまで行かれます?」。「強羅駅です」。残念! 母とあたしも、強羅駅に行くので、座るチャンスがない。
強羅駅に到着。時計を見ると9時だ。池袋駅から3時間。山深い。
強羅駅からは箱根登山ケーブルカーに乗る。
箱根登山ケーブルカー。ホームが坂になっていて、杖を持った母が後ろに転がりそうになる。
池袋駅から4回乗り換えて、箱根美術館にやっと到着。3時間32分かかった。この日は土曜日。写真に写っていないところまで長い列が伸びる。
でもね、アイフォンで「入館券と抹茶・和菓子セット券」を予約していたので、すんなり入れた。列に並ばずにQRコードを見せればOK。通常価格1620円がいまだけ1300円。
もみじの紅葉。木の橋を前に人が渋滞している。
もみじ、もみじ、もみじ! 3枚目はお茶室・真和亭の写真。
赤いもみじとまだ色付いていない薄緑色の葉。光に透けて、美しい。
百日紅(さるすべり)ともみじ。
紅葉が楽しめるお茶室・真和亭。
お茶室・真和亭でも長い行列だった。でも、大丈夫。ここでも、アイフォンのQRコードを見せるだけ。
おいしい栗きんとんとお抹茶(MOA自然農産法)。高校時代にお茶の授業があった。あたしのクラスは、お弁当を食べた後に授業があったので、食後のお菓子気分(笑)。
あれから30年以上、すっかり作法を忘れ、絵柄が付いている面の抹茶椀に口を付けてしまった。母は向島の尼寺で長くお茶を習っていたので、ダメ出し。「お椀の向きが反対よ」。
栗きんとんは、ミュージアムショップ・光琳堂で数量限定にて販売中。5個入り、1400円。買って帰ろう。
もみじが真っ赤だ。
富士見亭。この建物は、1936年に創立者・岡田茂吉が東京・玉川の玉川郷(現・世田谷区上野毛3丁目)の敷地内に住まいとして建築したもの。
居室からは富士山が見えるように西向きに建て、富士見亭と名付けた。
1944年に岡田がこの箱根に移転するまで使用され、1974年に箱根美術館に移築・復元された。現在は、富士山は見えない。
この一帯は苔庭。たくさんの苔が生えていた。係の人に触っていいと言われ、苔はモフモフだった。苔の上の紫色の落ち葉がきれいだ。
箱根美術館の敷地内には、約130種類の苔と200本のもみじがある。もみじは、イロハモミジや大きな葉を真っ赤に染めるオオモミジなど。
茅葺き屋根と赤と黄に色づくもみじ。
滝があった。黄色に色づく葉と苔むした岩。
石楽園と竜頭の滝の表札。「もっと高いところまで登ろうよ」と母。「馬鹿と煙は高いところへ登る(笑)」とあたし。
腰と膝が悪く、左目を失明している母。右目も緑内障で上半分が見えない。
足場の悪い石の階段。母の左手とあたしの右手をつなぎ、一段一段登っていく。
一段、二段、三段、四段、五段、六段、七段、八段、九段、十段。一段、二段、三段……。掛け声をかけながら、母と足をそろえて、登る。
「十段以上、数えられないの? 子供みたいね(笑)」と母。「十段以上は、数えにくいでしょ!」とあたし。
今度は、階段を降りると、普段は非公開の竜頭の滝があった。2本の細い滝が流れている。
6本の百日紅(さるすべり)。猿が落ちるほど、木の肌がつるつる。
つづく。
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