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キヤノン本社への申し入れ

ガテン系連帯と日研総業ユニオン大分キヤノン分会は12月4日、東京のキヤノン本社を訪れ、下記の申入書を提出しました。

そのときの様子がこちらに紹介されています。どうぞご覧ください。
http://video.labornetjp.org/Members/akira/videos/1204canon.wmv/view

この日はそのほかに日研総業、厚生労働省と交渉、経団連への申し入れなども行いました。
おってご報告します。

2008年12月4日
キヤノン株式会社
代表取締役 御手洗 冨士夫 様
代表取締役 内 田 恒 二 様

大分キヤノン株式会社
代表取締役 飯 塚  守  様
                         NPO法人ガテン系連帯
                         共同代表  池 田 一 慶


                         全日本建設運輸連帯労働組合
                         関 東 支 部
                         執行委員長 中 塚 大 介

                         労働組合日研総業ユニオン
                         執行委員長 和 田 義 光


申  入  書

 
 拝啓 貴社ご清栄の段お慶び申し上げます。
 私たち「ガテン系連帯」は、派遣、請負社員の権利向上のために活動するNPO法人で、また、全日本建設運輸連帯労働組合は、建設、セメント、生コン労働者をはじめ製造工場で働く派遣・請負社員を組織する労働組合です。
 今般、貴社らの大分工場で、デジタルカメラの製造業務に従事してきた派遣・請負社員が当組合に加入し、労働組合日研総業ユニオン大分キヤノン分会を結成しました。

1.結成のきっかけは、貴社らによる「派遣切り」です。
  大分キヤノン大分工場には、日研総業、フジワーク、テクノスマイル、ワールドインテックなど数社の派遣業者(もしくは業務請負業者)が派遣・請負社員を送り出しています。
  これら業者は、派遣・請負社員に対し、10月中旬から下旬にかけて、「11月下旬から減産が始まる」と通知。11月に入ると、派遣・請負雇用契約を中途解約して解雇すると相次いで予告しました。
  改めて指摘するまでもなく、現在、貴社をはじめ多数の大企業が競い合うようにして「派遣切り」「期間工切り」を中心とした人員削減を発表しており、これら派遣・請負社員が解雇後の新たな仕事先を自力で見つけるのは至難の業というべき状況にあります。そればかりか、他府県からやって来た大半の派遣・請負社員は寮に住み込んで働いていたので、解雇されたがために、この年の瀬になって、その住まい(寮)からも追い立てられようとしています。まさに生存権が脅かされる事態です。

2.ところで、この一連の過程で、貴社らがこれら派遣・請負社員の雇用確保措置を検討、実施した形跡が全くみられません。
  それどころか、貴社らは、派遣・請負社員を「減産」を理由に大量に使い捨てる一方で、まさにそれと同じ時期に、かれらが働いてきた同じ大分工場の同じデジタルカメラ製造業務のために、新たに「期間社員」を大量に募集している事実が判明しました。
  募集は、キヤノン株式会社や大分キヤノン株式会社のホームページ、フリーペーパー形式の求人誌、さらには、沖縄や九州の各地のハローワークで行われており、その数も、ハローワークの求人票によれば、大分キヤノンが100人、大分キヤノンマテリアルが50人にものぼります。神奈川、栃木、茨城の各事業所でも募集は行われています。
  こうしてみると、貴社らが、これまで業務を行わせていた派遣業者(もしくは業務請負業者)と話し合って、これまで働いてきた派遣・請負社員を期間社員として優先的に採用することによってかれらの雇用を維持・確保することが十分可能なはずです。すでに業務に習熟した派遣・請負社員を採用することは、業務の安定的な継続性を確保し、余分な募集コストを省くことにもつながるので、貴社らにとっても合理的な選択であるはずです。
  大分キヤノンは、「国内唯一のキヤノンカメラ生産拠点」、「世界に広がるカメラ生産の拠点」の名の通り、キヤノンのデジタルカメラ製品の製造を一手に担い、02年から5カ年間で売上高は2,511億円から4,425億円へとほぼ2倍に伸ばしました。
  この空前の業績を製造現場から支えたのは、いうまでもなく無数の派遣・請負社員です。貴社らは、「企業理念」として「共生」をかかげ、「文化、習慣、言語、民族などの違いを問わずに、すべての人類が末永く生き、共に働いて、幸せに暮らしていける社会」をめざすと表明しています。
  この理念通りであるなら、正社員とともに汗を流して来た派遣・請負社員の雇用確保に、いまからでも遅くはないので、ぜひともあらゆる手だてを尽くしてほしいものです。

3.そこで、下記の通り申し入れますので、派遣・請負社員の危機的現状を速やかに打開 するために検討してください。



1.新たな「期間社員」の募集について
  大量の派遣・請負社員の契約解除の一方で、多数の期間社員を新規に募集する理由を説明してください。
  また、大分キヤノンの当面の人員規模は現状と比べてどうなるのでしょうか。
  さらに、これら新規の期間社員が行う業務とこれまでの派遣・請負社員の行ってきた業務との間に差異があるのか否か、期間社員に期待する業務遂行能力と派遣・請負社員のそれとの間に決定的な違いがあるのか否かについても説明してください。

2.派遣・請負社員の優先的採用について
これまで大分キヤノンで働いてきた派遣・請負社員のうち、希望する者については、貴社らが新規募集する期間社員として優先的に採用してください。
  なお、このために、かれらの所属する派遣・請負業者と協議して転籍が円滑に行われるよう措置してください。

                                     敬具

2008年12月06日 大分キヤノン トラックバック:0 コメント:0












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