杜の都に散ったフルキャスト
杜の都に散ったフルキャスト
――――「フルキャストスタジアム」の消滅について
9月7日、宮城県教育委員会・広告審査委員会は、楽天イーグルスの今季ホームゲーム最終日10月4日をもってフルキャストスタジアムの命名権契約を解消する方針を決めた。
私たちガテン系連帯とフルキャストセントラルユニオンは、今年4月19日に宮城県を訪れ、県や楽天野球団などに対し「虚偽・誇大広告で騙して派遣労働者を募集しているような企業にネーミングライツを与えれば、それが企業の体質を隠蔽する道具に利用されていることになる」、「派遣社員の人権を軽視、蹂躙し、不当労働行為などの労働法令違反事件で裁判・労働委員会において係争中の企業に対しては、ネーミングライツの応募資格を認めない」よう要請した。同月28日には、フルキャストセントラルの実態を多くの県民の方々にアピールすべく、スタジアム周辺でビラ撒きを行ったのである。
今回の命名権契約解除は、労働組合や行政からの度重なる指摘にも関わらず、フルキャストがその体質を変えなかったためにである。私たちは、宮城県のこの措置を高く評価したい。
かつてロッテの本拠地として、数多くのプロ野球の試合が行われた「県営宮城球場」。ロッテ球団の撤退とともに老朽化が進んできたが、宮城県の野球人の聖地として親しまれてきた。特に、少年野球や高校野球の球児たちにとっては、県営宮城球場でプレーすることは、まさに夢であった。
そんな県営宮城球場に転機が訪れた。プロ野球界の再編に伴って、東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生し、宮城を本拠地とすることに決まったのである。県営宮城球場の改修が行われ、杜の都の野球熱は一気にヒートアップしていった。ネーミングライツは、派遣業を営む「フルキャスト」が取得し、フルキャストスタジアム宮城(通称フルスタ宮城)として、宮城県民に親しまれ、仙台駅からフルスタ宮城までの通りは、フルスタ通りとして、フルキャストカラーに埋め尽くされていった。どんなに弱くても、多くの野球ファンが楽天の応援に、フルスタ宮城まで足を運んだ。
しかし、華々しいフルキャストのイメージとは裏腹に、フルキャストは労働者派遣法違反を繰り返し、派遣労働者の人権を踏みにじってきた。労働者の容姿などの情報のデータ化(06年10月)、残業代の計算不備で労働基準監督署から是正指導(06年11月)、建設業への違法派遣で神奈川労働局が是正指導(06年12月)、警備業への違法派遣で本社や仙台市店などに家宅捜索(07年1月)、東京労働局から業務改善命令(07年3月)。そして07年8月、港湾業への違法派遣で東京労働局より、ついに業務停止命令を受けたのだった。
村井嘉浩・宮城県知事は「重大で許しがたい行為。県民は快く思わないのではないか」と述べ、これを機に、ネーミングライツ解除の機運は一気に高まり、やがて、杜の都・仙台から「フルキャストスタジアム宮城」は、跡形もなく消えることになった。表向きは、フルキャストが宮城県に対して解除を申し出たことになっているが、そうせざるを得なかったのが現実であろう。
行政や労働者から不正を指摘されても無視するかのように違法行為を繰り返したフルキャスト。一部上場企業であることに驕っていたのかもしれない。
誇大広告で多くの労働者を騙し、不正を続けて急成長してきたフルキャストは、杜の都で散ったのである。
しかし問題はフルキャストだけではないことを私たちは忘れてはならない。99年の労働者派遣法改悪が派遣事業を原則解禁して以来、派遣が急速に広がり、多くの派遣会社がフルキャストと同様に、労働者の尊厳や生活を踏みにじりながら自らを拡大しており、また派遣先大企業はそのことによって未曾有の利潤を上げている。
今後フルキャストと同様の事案について、私たちガテン系連帯は引き続き厳しく追及していく決意を表明しておきたい。
――――「フルキャストスタジアム」の消滅について
9月7日、宮城県教育委員会・広告審査委員会は、楽天イーグルスの今季ホームゲーム最終日10月4日をもってフルキャストスタジアムの命名権契約を解消する方針を決めた。
私たちガテン系連帯とフルキャストセントラルユニオンは、今年4月19日に宮城県を訪れ、県や楽天野球団などに対し「虚偽・誇大広告で騙して派遣労働者を募集しているような企業にネーミングライツを与えれば、それが企業の体質を隠蔽する道具に利用されていることになる」、「派遣社員の人権を軽視、蹂躙し、不当労働行為などの労働法令違反事件で裁判・労働委員会において係争中の企業に対しては、ネーミングライツの応募資格を認めない」よう要請した。同月28日には、フルキャストセントラルの実態を多くの県民の方々にアピールすべく、スタジアム周辺でビラ撒きを行ったのである。
今回の命名権契約解除は、労働組合や行政からの度重なる指摘にも関わらず、フルキャストがその体質を変えなかったためにである。私たちは、宮城県のこの措置を高く評価したい。
かつてロッテの本拠地として、数多くのプロ野球の試合が行われた「県営宮城球場」。ロッテ球団の撤退とともに老朽化が進んできたが、宮城県の野球人の聖地として親しまれてきた。特に、少年野球や高校野球の球児たちにとっては、県営宮城球場でプレーすることは、まさに夢であった。
そんな県営宮城球場に転機が訪れた。プロ野球界の再編に伴って、東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生し、宮城を本拠地とすることに決まったのである。県営宮城球場の改修が行われ、杜の都の野球熱は一気にヒートアップしていった。ネーミングライツは、派遣業を営む「フルキャスト」が取得し、フルキャストスタジアム宮城(通称フルスタ宮城)として、宮城県民に親しまれ、仙台駅からフルスタ宮城までの通りは、フルスタ通りとして、フルキャストカラーに埋め尽くされていった。どんなに弱くても、多くの野球ファンが楽天の応援に、フルスタ宮城まで足を運んだ。
しかし、華々しいフルキャストのイメージとは裏腹に、フルキャストは労働者派遣法違反を繰り返し、派遣労働者の人権を踏みにじってきた。労働者の容姿などの情報のデータ化(06年10月)、残業代の計算不備で労働基準監督署から是正指導(06年11月)、建設業への違法派遣で神奈川労働局が是正指導(06年12月)、警備業への違法派遣で本社や仙台市店などに家宅捜索(07年1月)、東京労働局から業務改善命令(07年3月)。そして07年8月、港湾業への違法派遣で東京労働局より、ついに業務停止命令を受けたのだった。
村井嘉浩・宮城県知事は「重大で許しがたい行為。県民は快く思わないのではないか」と述べ、これを機に、ネーミングライツ解除の機運は一気に高まり、やがて、杜の都・仙台から「フルキャストスタジアム宮城」は、跡形もなく消えることになった。表向きは、フルキャストが宮城県に対して解除を申し出たことになっているが、そうせざるを得なかったのが現実であろう。
行政や労働者から不正を指摘されても無視するかのように違法行為を繰り返したフルキャスト。一部上場企業であることに驕っていたのかもしれない。
誇大広告で多くの労働者を騙し、不正を続けて急成長してきたフルキャストは、杜の都で散ったのである。
しかし問題はフルキャストだけではないことを私たちは忘れてはならない。99年の労働者派遣法改悪が派遣事業を原則解禁して以来、派遣が急速に広がり、多くの派遣会社がフルキャストと同様に、労働者の尊厳や生活を踏みにじりながら自らを拡大しており、また派遣先大企業はそのことによって未曾有の利潤を上げている。
今後フルキャストと同様の事案について、私たちガテン系連帯は引き続き厳しく追及していく決意を表明しておきたい。
フルキャストセントラルと春闘で労使協定。
ご報告がすっかり遅くなってしまいましたが、三月から続いていたフルキャストセントラルとの春闘交渉で、去る9月7日、東京と労働委員会の斡旋を受ける形で、フルキャストセントラルと労使協定を結ぶことができました。
主な協定内容は、
①基本給を九月分から50円アップして時給1250円にする(勤続一年でさらにプラス10円)
②作業着一着目を無料支給する
③8/23の日野自動車直接雇用者の有給残余分の取り扱いを適切な措置を行う
④新潟地震に伴う休業について平均賃金の60%の保障を行う
ことなどです。
これで日研総業につづいて、フルキャストセントラルとも春闘について妥結することができました。
みなさまのご支援、ご協力に心から感謝します。
やはり、やればできる!!ですね。
今後とも労働条件改善に向けて頑張っていきたいと思います!!
主な協定内容は、
①基本給を九月分から50円アップして時給1250円にする(勤続一年でさらにプラス10円)
②作業着一着目を無料支給する
③8/23の日野自動車直接雇用者の有給残余分の取り扱いを適切な措置を行う
④新潟地震に伴う休業について平均賃金の60%の保障を行う
ことなどです。
これで日研総業につづいて、フルキャストセントラルとも春闘について妥結することができました。
みなさまのご支援、ご協力に心から感謝します。
やはり、やればできる!!ですね。
今後とも労働条件改善に向けて頑張っていきたいと思います!!
今季限りでフルキャストスタジアムがなくなります。
ガテン系連帯も2度にわたって訪れた宮城県営球場の命名権問題ですが、命名権が契約途中で解除されることになりました。
「フルキャストへの事業停止命令が、契約解除条件の「社会的信用の失墜」に当たる」(河北新報)と宮城県が判断したとのことです。
今シーズン楽天イーグルス公式戦最終日(予定通りなら10/3)をもって解除されることになるといいます。
ホームゲーム最終日で解消 フルキャストの球場命名権(東京新聞07/09/07)http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007090701000747.html
契約解消を決定 宮城県教委 フルキャスト命名権問題(河北新報07/09/07)http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/09/20070908t13020.htm
ガテン系連帯が以前宮城県を訪問したときのの報告。
http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-73.html
http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-73.html
そのとき撮った写真。なんだかとても懐かしく思えます。
「フルキャストへの事業停止命令が、契約解除条件の「社会的信用の失墜」に当たる」(河北新報)と宮城県が判断したとのことです。
今シーズン楽天イーグルス公式戦最終日(予定通りなら10/3)をもって解除されることになるといいます。
ホームゲーム最終日で解消 フルキャストの球場命名権(東京新聞07/09/07)http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007090701000747.html
契約解消を決定 宮城県教委 フルキャスト命名権問題(河北新報07/09/07)http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/09/20070908t13020.htm
ガテン系連帯が以前宮城県を訪問したときのの報告。
http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-73.html
http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-73.html
そのとき撮った写真。なんだかとても懐かしく思えます。
「死にたくない」・・・・・・よな。猛暑対策で団体交渉!!
「死にたくない」・・・・・・よな
工場の猛暑対策は万全か?
日野自動車で働く、社員、期間工、派遣社員のみなさん。
例年を上回る猛暑が続く毎日、ほんとうにご苦労さまです。
8月22日、FCC(フルキャストセントラル)ユニオンは、日野自動車に対して緊急の団体交渉実施を申し入れました。テーマは「猛暑対策」。8月24日午後には、その団交が行われます。
●「熱中症」で倒れる人が続出している。
「死にたくないよな」――この暑さの中、そんな会話があちらこちらで聞かれるほど、「熱中症」で倒れる人が相次いでいます。
8月21日(火)には、私たちFCCユニオンのAさんが、日勤の残業を終えた瞬間の夜8時頃、立っているのがやっとで、近くのパレットに座ったまま動けなくなってしまいました。その晩は立川中央病院で点滴治療を受けました(翌日工場を休んでふたたび診てもらったところ、熱中症と筋けいれん症で5日間の安静が必要と診断されました)。
【写真】倒れた当日のAさんの万歩計
同じ21日には、Aさんのほかにも、本社工場だけで3人(うち2人が組立ライン)が熱中症で倒れたと報告がありました。8月に入って、いったい何人が熱中症で倒れているのでしょう?
あまりに異常な事態。たかが熱中症、死ぬのは弱い老人やこどもだけなどと軽視するのは大間違いです。労働災害統計を分析した、有名なアメリカの技師ハインリッヒの法則(1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景に、29件の軽傷事故と300件のヒヤリ・ハットがある)を思い起こせば、適切な改善策がとられないかぎり、工場で死者が出ても不思議ではないのです。
水分補給や本人の健康管理も重要ですが、いちばん大事なのは会社の安全配慮。日野自動車が、環境省の以下の指導をもとに緊急の安全対策を講じてほしいと私たちは思います。
(熱中症保健指導マニュアル「高温環境下での労働」)
◆「作業場所の近隣に冷房室や日陰などの涼しい休憩場所を設けること。休憩場所は臥床できる広さを確保すること」
◆「気温条件、作業内容、労働者の健康状態などを考慮して、作業休止時間や休憩時間の確保に努めること」
◆「人力による掘削作業等のエネルギー消費量の多い作業や連続作業はできるだけ少なくすること」
●期間工のBさんはなぜ死んだのだろうか?
8月18日、熱処理を担当していた期間工のBさんが寮で死亡していました。ご冥福をお祈りします。
事件の経緯や原因について、日野自動車が丁寧な説明をして下さることを私たちは期待しています。
工場の猛暑対策は万全か?
日野自動車で働く、社員、期間工、派遣社員のみなさん。
例年を上回る猛暑が続く毎日、ほんとうにご苦労さまです。
8月22日、FCC(フルキャストセントラル)ユニオンは、日野自動車に対して緊急の団体交渉実施を申し入れました。テーマは「猛暑対策」。8月24日午後には、その団交が行われます。
●「熱中症」で倒れる人が続出している。
「死にたくないよな」――この暑さの中、そんな会話があちらこちらで聞かれるほど、「熱中症」で倒れる人が相次いでいます。
8月21日(火)には、私たちFCCユニオンのAさんが、日勤の残業を終えた瞬間の夜8時頃、立っているのがやっとで、近くのパレットに座ったまま動けなくなってしまいました。その晩は立川中央病院で点滴治療を受けました(翌日工場を休んでふたたび診てもらったところ、熱中症と筋けいれん症で5日間の安静が必要と診断されました)。
【写真】倒れた当日のAさんの万歩計
同じ21日には、Aさんのほかにも、本社工場だけで3人(うち2人が組立ライン)が熱中症で倒れたと報告がありました。8月に入って、いったい何人が熱中症で倒れているのでしょう?
あまりに異常な事態。たかが熱中症、死ぬのは弱い老人やこどもだけなどと軽視するのは大間違いです。労働災害統計を分析した、有名なアメリカの技師ハインリッヒの法則(1件の重大災害(死亡・重傷)が発生する背景に、29件の軽傷事故と300件のヒヤリ・ハットがある)を思い起こせば、適切な改善策がとられないかぎり、工場で死者が出ても不思議ではないのです。
水分補給や本人の健康管理も重要ですが、いちばん大事なのは会社の安全配慮。日野自動車が、環境省の以下の指導をもとに緊急の安全対策を講じてほしいと私たちは思います。
(熱中症保健指導マニュアル「高温環境下での労働」)
◆「作業場所の近隣に冷房室や日陰などの涼しい休憩場所を設けること。休憩場所は臥床できる広さを確保すること」
◆「気温条件、作業内容、労働者の健康状態などを考慮して、作業休止時間や休憩時間の確保に努めること」
◆「人力による掘削作業等のエネルギー消費量の多い作業や連続作業はできるだけ少なくすること」
●期間工のBさんはなぜ死んだのだろうか?
8月18日、熱処理を担当していた期間工のBさんが寮で死亡していました。ご冥福をお祈りします。
事件の経緯や原因について、日野自動車が丁寧な説明をして下さることを私たちは期待しています。
フルキャスト事業停止関連ニュースリンク
ご周知の通り、フルキャストが港湾業務への違法派遣で厚生労働省から事業停止命令を受けました。
以下、新聞記事などのリンクをつくりましたので、参考にしてください。
株はストップ安になり、私たちが四月に訪れたフルキャストスタジアムの命名権の解除もありえるようです。
フルキャストを事業停止へ 港湾業務で違法派遣 厚労省(朝日新聞 07/08/03)
http://www.asahi.com/job/news/TKY200708020381.html
フルキャスト株がストップ安=業績悪化懸念で売り殺到(時事通信 07/08/03)
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2007080300675
http://company.nikkei.co.jp/index.cfm?scode=4848
フルスタ名称消滅も 宮城知事「悪質、許し難い」(河北新報 07/08/04)
http://www.kahoku.co.jp/news/2007/08/20070804t13032.htm
フルキャスト問題/法令順守意識がなさすぎる(河北新報社説 07/08/04)
http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2007/08/20070804s01.htm
フルキャスト事業停止 違法派遣に厳しい監視の目を(愛媛新聞社説 07/08/05)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200708051094.html
フルキャストの楽天球場命名権解除も(スポニチ 07/08/04)
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2007/08/04/02.html
宮城県と球場名で協議へ 楽天がフルキャスト問題で(産経新聞 07/08/03)
http://www.sankei.co.jp/sports/baseball/070803/bbl070803003.htm
以下、新聞記事などのリンクをつくりましたので、参考にしてください。
株はストップ安になり、私たちが四月に訪れたフルキャストスタジアムの命名権の解除もありえるようです。
フルキャストを事業停止へ 港湾業務で違法派遣 厚労省(朝日新聞 07/08/03)
http://www.asahi.com/job/news/TKY200708020381.html
フルキャスト株がストップ安=業績悪化懸念で売り殺到(時事通信 07/08/03)
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2007080300675
http://company.nikkei.co.jp/index.cfm?scode=4848
フルスタ名称消滅も 宮城知事「悪質、許し難い」(河北新報 07/08/04)
http://www.kahoku.co.jp/news/2007/08/20070804t13032.htm
フルキャスト問題/法令順守意識がなさすぎる(河北新報社説 07/08/04)
http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2007/08/20070804s01.htm
フルキャスト事業停止 違法派遣に厳しい監視の目を(愛媛新聞社説 07/08/05)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200708051094.html
フルキャストの楽天球場命名権解除も(スポニチ 07/08/04)
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2007/08/04/02.html
宮城県と球場名で協議へ 楽天がフルキャスト問題で(産経新聞 07/08/03)
http://www.sankei.co.jp/sports/baseball/070803/bbl070803003.htm
5/18、フルキャストセントラル団体交渉の報告
去る、5月18日、フルキャストセントラルとの団体交渉が行われました。
フルキャストセントラルからは、釣井取締役営業部長、真鍋総務人事部長ら3名が参加。ユニオンからは、新たに加わった沖縄のメンバー3名も参加しました。
■「本人たちがどうしてもと言ったので来てもらった」???
「誤解を与えたことは謝罪する」
沖縄の三人が東京へ来て、自動車用シートのトップメーカー、タチエス(http://www.tachi-s.co.jp/)に赴任するまで経緯について、真鍋総務人事部長は、次のように説明しました(経緯については、こちらを参照ください:http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-81.html)。
沖縄の3人は「半年以上働きたい」ということで那覇事務所を訪れた。那覇事務所の担当者ソケン氏から羽村営業所に「沖縄から6ヶ月働きたい人がいるので、長く働ける場所はないか、車通勤、3人同室を希望している」との問合せがあり、羽村営業所の担当者の深津氏は、タチエスを紹介したが、「6ヶ月働ける見込みだが、最初は、3ヶ月であり、確実ではないからやめた方が良い」と説明した。これに対しソケン氏は当人らが「どうしても行きたいと言っている」ということで、タチエスへの赴任が決まった。
「騙したという意識はないが、確かに6カ月の約束だったと思う」
「言った言わないはあると思うが、誤解を与えたことは謝罪する」
しかし、3人が働いていたステップワゴンのシートの生産が3月忙しいということはタチエスで働く誰もが前々から知っていたことでした。また、那覇でも羽村でも健康診断は今回は必要ないと説明していましたし、3人は加入希望を伝えても社会保険にも雇用保険にも加入させてもらえませんでした。
フルキャストセントラルは、生産の見込みは3月中旬すぎまでわからなかったとありえないを説明し、社会労働保険と健康診断に関しては、ユニオンが事前の団交申し入れ文書で説明を要求していたのにもかかわらず、何の回答も用意していませんでした。
また、フルキャストセントラルは、沖縄に帰る旅費については交渉のの中で決めたい、「休業補償もできる限り検討する」と回答しました。
■以下の各点を今後すすめていきます。
ユニオンからは以下の4点を要求し、フルキャストセントラルはこれらを承諾しました。
1.事実関係調査を沖縄現地で行う
2.社会保険未加入問題については、21日までに書面回答する
3.雇用保険へ遡及的に加入させる
4.再発防止対策を組合と協議すること
また、求人広告との差額分の支給を求めていた、日野自動車で働いていた秋田の組合員の件についても今後話し合いで解決することが確認されました。
■不備なのか、計画的なダマシか?
「これは不備だった」。
真鍋総務人事部長も釣井取締役営業部長も、今回の団体交渉で繰り返し弁解しました。
しかし、「不備」というのは、しっかりした手続きがあらかじめあって、そこからのモレが生じた場合を言うのではないでしょうか。
フルキャストセントラルが所定の手続き通りに募集を行えば今回のようなケースが防げたというのでしょうか?
今回のようなケースは、あきらかにだましたというほかありません。
今後フルキャストセントラルユニオンは、会社を徹底的に追求して、二度とこのようなことが起きないように運動を強めていきます。
皆さんのご協力、よろしくお願いします。
フルキャストセントラルからは、釣井取締役営業部長、真鍋総務人事部長ら3名が参加。ユニオンからは、新たに加わった沖縄のメンバー3名も参加しました。
■「本人たちがどうしてもと言ったので来てもらった」???
「誤解を与えたことは謝罪する」
沖縄の三人が東京へ来て、自動車用シートのトップメーカー、タチエス(http://www.tachi-s.co.jp/)に赴任するまで経緯について、真鍋総務人事部長は、次のように説明しました(経緯については、こちらを参照ください:http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-81.html)。
沖縄の3人は「半年以上働きたい」ということで那覇事務所を訪れた。那覇事務所の担当者ソケン氏から羽村営業所に「沖縄から6ヶ月働きたい人がいるので、長く働ける場所はないか、車通勤、3人同室を希望している」との問合せがあり、羽村営業所の担当者の深津氏は、タチエスを紹介したが、「6ヶ月働ける見込みだが、最初は、3ヶ月であり、確実ではないからやめた方が良い」と説明した。これに対しソケン氏は当人らが「どうしても行きたいと言っている」ということで、タチエスへの赴任が決まった。
「騙したという意識はないが、確かに6カ月の約束だったと思う」
「言った言わないはあると思うが、誤解を与えたことは謝罪する」
しかし、3人が働いていたステップワゴンのシートの生産が3月忙しいということはタチエスで働く誰もが前々から知っていたことでした。また、那覇でも羽村でも健康診断は今回は必要ないと説明していましたし、3人は加入希望を伝えても社会保険にも雇用保険にも加入させてもらえませんでした。
フルキャストセントラルは、生産の見込みは3月中旬すぎまでわからなかったとありえないを説明し、社会労働保険と健康診断に関しては、ユニオンが事前の団交申し入れ文書で説明を要求していたのにもかかわらず、何の回答も用意していませんでした。
また、フルキャストセントラルは、沖縄に帰る旅費については交渉のの中で決めたい、「休業補償もできる限り検討する」と回答しました。
■以下の各点を今後すすめていきます。
ユニオンからは以下の4点を要求し、フルキャストセントラルはこれらを承諾しました。
1.事実関係調査を沖縄現地で行う
2.社会保険未加入問題については、21日までに書面回答する
3.雇用保険へ遡及的に加入させる
4.再発防止対策を組合と協議すること
また、求人広告との差額分の支給を求めていた、日野自動車で働いていた秋田の組合員の件についても今後話し合いで解決することが確認されました。
■不備なのか、計画的なダマシか?
「これは不備だった」。
真鍋総務人事部長も釣井取締役営業部長も、今回の団体交渉で繰り返し弁解しました。
しかし、「不備」というのは、しっかりした手続きがあらかじめあって、そこからのモレが生じた場合を言うのではないでしょうか。
フルキャストセントラルが所定の手続き通りに募集を行えば今回のようなケースが防げたというのでしょうか?
今回のようなケースは、あきらかにだましたというほかありません。
今後フルキャストセントラルユニオンは、会社を徹底的に追求して、二度とこのようなことが起きないように運動を強めていきます。
皆さんのご協力、よろしくお願いします。
宮城県から回答が届きました。
4/19にフルキャストスタジアムに関連して、宮城県に対して行った要請に対する回答が届きました(要請については、こちら)。
「宮城県知事 村井嘉浩」の名前で、知事印が押してあります。
その中で宮城県は、「応募企業における法令や社会的規範の遵守は当然のことと認識しています。」と、法令違反を繰り返すフルキャストに対して厳しい認識を示しています。
また、ユニオンの要請事項のうち、「裁判や労働委員会において係争中の企業は応募を認めるべきでない」との点についても、「ネーミングライツ応募の段階で排除」することはできないが、「募集後の内容審査の段階で判断すべきもの」と、これまた労働者の権利や人権が守られているかどうかも重要な判断材料となると回答しています。
今後この積極的な回答を活かして、フルキャストセントラルとの交渉を進めていきたいと思います。
以下、回答全文です。
要請に対する県の対応方針について(通知)
県政の推進につきましては、日ごろ格別の御理解を賜り厚くお礼申し上げます。さて平成19年4月19日付けで要請のありましたこのことについては、別紙のとおりですので、御理解お願いします。
(1)フルキャストグループに対し、上述の諸問題に関して労働組合と誠実な団体交渉を行い、解決を図るよう働きかけて下さい。
宮城県はフルキャストグループに対し、労働組合と団体交渉を行い、解決を図るよう働きかける立場にはありません。不当労働行為については、管轄の労働委員会に対して救済申し立てをすることができます。
(2)労働法令の遵守及び労働者の雇用安定にむけた努力を、ネーミングライツ応募企業の審査項目に加えて下さい。
・宮城県が県営運動施設にネーミングライツを導入したのは、それにより得られた収入を本県のスポーツ振興に役立てようとするもので、具体的には県営運動施設の管理運営費や選手強化費に充てられています。
・ネーミングライツを実施するに当たっては、広く県民の理解を得られるよう、公共性や信頼性を損なうものであってはならないと考えており、応募企業における法令や社会的規範の遵守は当然のことと認識しています。
・審査会においては、応募金額のみならず、応募企業の業績や社会的信頼性等を総合的に評価し、決定することにしています。
(3)不当労働行為などの労働法令違反事件で裁判・労働委員会において係争中の企業に対しては、ネーミングライツの応募資格を認めないで下さい。
・宮城県が実施しているネーミングライツ(命名権)の売却においては、次の業種又は事業者を規制しているところです。
・宮城県が定める規制業種又は事業者 *「宮城県教育委員会広告掲載等基準」による。
(1)風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条に規定するもの
(2)消費者金融に係るもの
(3)ギャンブルに係るもの
(4)民事再生法(平成11年法律第255号)又は会社更生法(平成14年法律第154号)による再生手続き及び更生手続き中の事業者(ただし、宮城県教育委員会広告審査委員会において特に認めたものを除く。)
(5)県の指名停止措置を受けている事業者
(6)その他県の広告事業として不適切と認められるもの *広告事業の中にネーミングライツ(命名権)の売却が含まれる。
・裁判や労働委員会において係争中の企業が応募した場合の対応としては、違法性等が確定されたものでないことや法令等の違反者の場合も違反行為を認めそれに対する処分を受け、改善の対応を取るなど再発防止に取り組んでいる場合も想定されることから、ネーミングライツ応募の段階で排除するのではなく、募集後の内容審査の段階で判断すべきものと考えています。
************************
こちらのブログもご参照ください。
・4/28にはフルキャストスタジアム前でのアピール
http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-78.html
「宮城県知事 村井嘉浩」の名前で、知事印が押してあります。
その中で宮城県は、「応募企業における法令や社会的規範の遵守は当然のことと認識しています。」と、法令違反を繰り返すフルキャストに対して厳しい認識を示しています。
また、ユニオンの要請事項のうち、「裁判や労働委員会において係争中の企業は応募を認めるべきでない」との点についても、「ネーミングライツ応募の段階で排除」することはできないが、「募集後の内容審査の段階で判断すべきもの」と、これまた労働者の権利や人権が守られているかどうかも重要な判断材料となると回答しています。
今後この積極的な回答を活かして、フルキャストセントラルとの交渉を進めていきたいと思います。
以下、回答全文です。
県政の推進につきましては、日ごろ格別の御理解を賜り厚くお礼申し上げます。さて平成19年4月19日付けで要請のありましたこのことについては、別紙のとおりですので、御理解お願いします。
(1)フルキャストグループに対し、上述の諸問題に関して労働組合と誠実な団体交渉を行い、解決を図るよう働きかけて下さい。
宮城県はフルキャストグループに対し、労働組合と団体交渉を行い、解決を図るよう働きかける立場にはありません。不当労働行為については、管轄の労働委員会に対して救済申し立てをすることができます。
(2)労働法令の遵守及び労働者の雇用安定にむけた努力を、ネーミングライツ応募企業の審査項目に加えて下さい。
・宮城県が県営運動施設にネーミングライツを導入したのは、それにより得られた収入を本県のスポーツ振興に役立てようとするもので、具体的には県営運動施設の管理運営費や選手強化費に充てられています。
・ネーミングライツを実施するに当たっては、広く県民の理解を得られるよう、公共性や信頼性を損なうものであってはならないと考えており、応募企業における法令や社会的規範の遵守は当然のことと認識しています。
・審査会においては、応募金額のみならず、応募企業の業績や社会的信頼性等を総合的に評価し、決定することにしています。
(3)不当労働行為などの労働法令違反事件で裁判・労働委員会において係争中の企業に対しては、ネーミングライツの応募資格を認めないで下さい。
・宮城県が実施しているネーミングライツ(命名権)の売却においては、次の業種又は事業者を規制しているところです。
・宮城県が定める規制業種又は事業者 *「宮城県教育委員会広告掲載等基準」による。
(1)風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条に規定するもの
(2)消費者金融に係るもの
(3)ギャンブルに係るもの
(4)民事再生法(平成11年法律第255号)又は会社更生法(平成14年法律第154号)による再生手続き及び更生手続き中の事業者(ただし、宮城県教育委員会広告審査委員会において特に認めたものを除く。)
(5)県の指名停止措置を受けている事業者
(6)その他県の広告事業として不適切と認められるもの *広告事業の中にネーミングライツ(命名権)の売却が含まれる。
・裁判や労働委員会において係争中の企業が応募した場合の対応としては、違法性等が確定されたものでないことや法令等の違反者の場合も違反行為を認めそれに対する処分を受け、改善の対応を取るなど再発防止に取り組んでいる場合も想定されることから、ネーミングライツ応募の段階で排除するのではなく、募集後の内容審査の段階で判断すべきものと考えています。
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こちらのブログもご参照ください。
・4/28にはフルキャストスタジアム前でのアピール
http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-78.html