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本日の朝日新聞にボッシュの日研総業ユニオンが紹介されています。

 本日の朝日新聞朝刊にボッシュのユニオンが紹介されています。

 「結局、最初に切られるのは僕たち派遣社員なんだと、格差を痛感しました」という仲間のコメントが紹介されていますが、これがまさに私たち派遣社員がいま痛切に感じていることです。

 この記事には紹介されていませんが、派遣先の事情で派遣社員を中途解約するときには派遣先による就労斡旋をしなくてはならないことになっています(厚生労働省指針)。しかし実際は就労あっせんがあったことも、その経過についても説明はないままに派遣社員は契約を打ち切られてしまいました。ユニオンではこの指針に基づく就労のあっせんを引き続き求めています。

□日研総業ユニオンボッシュ分会についてはこちら。
http://gatenkei2006.blog81.fc2.com/blog-entry-189.html

□朝日新聞「雇用悪化 派遣・中小社員「最初に切られた」 」
http://www.asahi.com/business/topics/TKY200808250347.html

記事は一部のみご紹介します。

雇用悪化 派遣・中小社員「最初に切られた」
2008年8月26日0時44分
  
 景気減速が鮮明になり、雇用環境も悪化してきた。とりわけ、正社員に比べ企業の人員調整の対象になりやすい派遣社員や、経営が苦しい中小企業の社員ら、弱い立場の労働者にしわ寄せが出始めている。

 「社員と同じように何年も働いてきたのに、こんなにあっさりと切られるなんて、ひどすぎる」

 自動車部品メーカー、ボッシュの富岡工場(群馬県)で働く男性派遣社員(45)は、突然の契約解除に憤る。

 請負契約で働いていた時期を含め、同工場で4年近くトランスミッションの部品の洗浄を担当してきた。だが、7月29日、派遣会社から呼び出され、8月末での契約解除を通告された。男性を含め、対象は同じ製造ラインで働く約10人。9月末の契約期限を前倒しする中途解約だった。

 男性はすぐに、派遣社員でつくる労働組合に相談し、ボッシュ側に団体交渉を要求。今月7日、ボッシュ側は、北米の自動車販売が不振で、減産対象の部品は7月の生産量が昨年の3分の1ほどに減っており、人員整理に踏み切らざるを得ない、と説明したという。「結局、最初に切られるのは僕たち派遣社員なんだと、格差を痛感しました」。就業先のあっせんを求めているが、次の仕事のめどはたっていない。

(中略)

 こうした動きは、輸出に頼っていた製造業全体に広がりつつある。製造派遣最大手の日研総業は「今年に入り、派遣の依頼は前年より1~2割少ない状態。7月からは解約も出始め、派遣稼働人数が減ってきた」という。厚労省幹部も「従業員に占める派遣社員の割合が増えているので、前回の景気後退期より速いテンポで失業者が増え始める可能性がある」と警戒する。

(後略)

2008年08月26日 ボッシュ トラックバック:3 コメント:0

中途解約を目前に、派遣社員が立ち上がりました!

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 エンジン燃料噴射装置やトランスミッション部品を製造するボッシュ株式会社(本社 東京都渋谷区)の富岡工場(群馬県富岡市)で働く日研総業の派遣社員が、日研総業ユニオンボッシュ富岡工場分会を結成しました。

 ボッシュは先月末、富岡工場でステアリング部品の加工・検査に携わる派遣社員の9月末までの契約を8月末で1ヶ月繰り上げて中途解約しました。

○何年も働いてきたのに、説明なしに急な中途解約の通知
 立ち上がった派遣社員は富岡工場で三年以上も働き続けてきましたが、ボッシュからは中途解約の経緯について何の説明はおろか、派遣先指針に従った就労あっせんについての説明も全くありませんでした。
 そして7月29日、出勤前に突然日研総業から派遣期間終了日通知書を手渡され、サインを求められたのです。

 これまで何年も働き続けてきたのに、最後は説明もなしに使い捨てなのか? それはあんまりではないか、とガテン系連帯に駆け込んだ仲間が、中途解約の経緯の説明、就労先の確保などを求め、ユニオンを立ち上げました。

 ユニオンは今月4日、ボッシュ及び日研総業に対して、ユニオン結成を通知し、団体交渉を申し入れていましたが、昨日(7日)ボッシュ及び日研総業との話し合いがもたれました。

○原油高騰で減産。
 ボッシュの説明会は富岡工場内で開かれました。ボッシュの説明によれば、原油高騰に伴い、北米の日産のキャントン工場が減産となり、これを受けてボッシュが部品を納入するジャトコでも減産。やがてボッシュでも予想外の規模での減産を余儀なくされたといいます。7月22日に大幅な減産が判明した後に、ボッシュの別職場で仕事の斡旋を検討したが、実現は難しく、結果的に7月29日に各派遣会社に対し、8月末で解約することを通知することになったとのことです。


○ボッシュ「これから誠意をもって対応していきたい」
 派遣社員に対して説明がなかったことに対して人事グループの安倍セクション・マネージャーは、「みなさんが(ボッシュから説明してもらいたいという)要求を持ったことに対しては率直に配慮が足りなかったと思う。これには謝りたい。申し訳ありませんでした」。「今後どうして行くのか、みなさんの要望をしっかりと受け止めて、これから誠意をもって対応していきたい」と話しました。
 具体的な交渉はお盆明けに設定されています。

○日研総業「もっと丁寧に対応すべきだった」
 ボッシュの説明会の後、日研総業との団体交渉が開かれました。
 日研総業・本社法務室の澁川法務室次長は、「中途解約について日研からも十分な説明をしなかった。ボッシュから急に解約の話が来てもボッシュに対して派遣社員のために申し入れをしっかりすべきだった」とした上で、「他の仕事が見つかるようにしたい。やめてしまうケースでも補償をできるようにしたい」とはなしました。また、現在ボッシュに対して九月までの仕事を要請していることも明かしました。いずれにしても長く働いてきた派遣社員が損をしないようにしていきたいとのことでした。
 こちらも具体的な話し合いはお盆明けになります。

○本格的な交渉は盆明けから
 今回、ボッシュ、日研総業は、ユニオンの要請に対しすばやく対応してくださいました。また、ボッシュは富岡工場で働く派遣社員が参加できる時間をとの配慮から、業務時間内に自社及び日研総業の団体交渉を開催することを承諾しました。

 ボッシュ、日研総業の速やかな対応を私たちは評価したいと思います。 
 しかし事態は急を要します。盆明けから本格的な交渉が始まりますが、これが良い方向に進んでいくよう強く望みます。

 みなさんのご協力よろしくお願いします。

2008年08月08日 ボッシュ トラックバック:7 コメント:0