労政審公益委員の「派遣法改正案」は「名ばかり改正案」 だ
私たちは、労働者派遣法の抜本改正をもとめます
昨日の労働政策審議会で公益委員から、厚労省が作成したという派遣法改正案が提出されました。厚労省は来年の通常国会に派遣法改正案を提出する方針といいます。
この改正案は、「登録型派遣の禁止」、「製造業派遣の禁止」を謳っていますが、製造業派遣の禁止は「常用型を例外的に除外する」という例外規定が設けられており、その常用型雇用も「期間の定めのない雇用」とはしていません。また、「派遣先の団交応諾義務」などの派遣先強化の規定がなくなっています。この公益委員案は財界の意向を受け、現政権の連立合意にもある派遣法改正の骨抜きを図ったものとしか思えません。これでは「名ばかり改正案」です。「派遣法改正」の名を借りて、現場の労働者を愚弄する公益委員案に対し、私たちは強い憤りを覚えます。
公益委員案は、製造業派遣の禁止について、「常用型派遣」を除外するといいますが、「常用型派遣」というのは、派遣会社との間に「期間の定めのない雇用」を結んでいる派遣のことを一般的に意味していますが、このことは明確に規定されておらず、実際には常用型派遣の労働者の3分の2が有期雇用であるのが実態です(厚生労働省「2008年派遣労働実態調査」)。また、今年2月の厚労省調査では調査対象の常用型派遣労働者1万2456人のうち1万320人(82.9%)が失職していることが明らかになっています。常用型派遣も不安定さでは代わりがありません。これでは「登録型派遣の禁止」も実際上は骨抜きになってしまいます。
もし仮に「常用型派遣」が安定した雇用であるとしても、一定期間雇用する常用雇用の負担は派遣会社に押しつけられます。そして、そのツケは派遣会社が負うのではなく、派遣労働者の賃金切り下げによってなされることになるでしょう。
また、製造業工場で派遣社員が担わされるのは非熟練労働である場合が多く、教育訓練からは排除されています。「いつまでも一年生」というのが私たちの実感です。「いつまでも一年生」のままで各地の職場を転々としながら、将来に希望を持ちながら生き続けることができるでしょうか?
派遣法が適用される限り、派遣契約の解除・非更新によってなされる派遣労働者の使い捨ては、従来通りであり、企業の非人間的な「メリット」は変わりません。加えて、全産業で働く派遣社員の41.6パーセント(厚労省「2009年派遣労働実態調査」)が製造業派遣であるという事実を鑑みれば、例外なしに製造業派遣を禁止すべきです。
そもそも労働者派遣法の抜本的な改正が「三党連立合意」にまで明記される政治の大きな課題となったでしょうか。それは、昨年秋来、大企業によって断行された「派遣切り」や、それに対して各地の派遣社員らが立ち上げたユニオン、たくさんの人々の力で開設された「年越し派遣村」の取り組みが明らかにした通り、派遣労働が多くのワーキングプアを生み出し、すでに労働者の命すら脅かされかねないほどまでの状態が日本社会に広がってしまっているからです。
いま派遣法改正をめぐって問われているのは、この現実を放置するのか、否か、です。
私たちは労働者の立場からの労働者派遣法の抜本改正早期実現を強く求めます。
2009年12月19日
NPO法人 ガテン系連帯
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000002k37.html
平成22年度厚生労働行政モニターの募集
★平成22年1月4日(月)から1月15日(金)(当日消印有効)★
詳しくははリンク先をご参照下さい。
厚生労働省では、福祉、医療、年金、働く環境の整備及び職業の安定など、国民生活に密着している厚生労働行政について、広く一般国民から意見、要望をきく厚生労働行政モニターを募集する。
募集人員は504人。依頼期間は平成22年4月1日から23年3月31日までの1年間の予定。
応募は、葉書、FAX、Eメールで受付ける。応募期間は平成22年1月4日から同年1月15日(当日消印有効)まで。なお、応募方法、応募資格など詳細についての問い合わせは、厚生労働省大臣官房総務課広報室(03-5253-1111(内線)7142)まで。
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募集人員は504人。依頼期間は平成22年4月1日から23年3月31日までの1年間の予定。
応募は、葉書、FAX、Eメールで受付ける。応募期間は平成22年1月4日から同年1月15日(当日消印有効)まで。なお、応募方法、応募資格など詳細についての問い合わせは、厚生労働省大臣官房総務課広報室(03-5253-1111(内線)7142)まで。
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2010年度(平成22年度)厚生労働行政モニターの募集 (厚生労働省)
福祉、医療、年金、働く環境の整備及び職業の安定など、国民生活に密着している厚生労働行政について、直接厚生労働省に意見を述べられ...2010年01月05日 村野瀬玲奈の秘書課広報室