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    「72時間」に登場する「超短波通信機」はR-105 (2025年1月5日 「朝鮮中央TV」)

    「<朝鮮芸術映画>72時間」に登場する「超短波通信機」について調べてみたところ、R-105であることが判明した。ただし、R-105はFM専用機なので、映画の効果音として使われている電信(CW)は使えない。

    20250105 r105lukket
    Source: Russian/German Military Radios, https://feldfunker-la7sna.com/radio_r105d.htm

    20250105 r-105
    Source: KCTV, 2025/01/03

    CIAの資料
    https://www.cia.gov/readingroom/docs/CIA-RDP82-00046R000500320005-6.pdf

    映画では、このR-105で近距離の音声(FM)通信を行い、短波用トランシーバーRBM-1を使って電信で長距離通信を行っているようだ。

    右の通信兵が使っているのがRBM-1、左奥がR-105のように見える。
    20250105 rbm-1
    Source: KCTV, 2025/01/03

    RBM-1で懐かしき「平壌放送」を受信している動画。


    R-105も入手して、こんな動画を作りたいのだが、シリーズによってはアマチュア無線の周波数帯もカバーしているものの、この周波数帯は雑音しか聞こえないような気がする。

    <追記>
    ついでに、「傀儡軍」の無線機も調べてみた。PRC-6を使ってほしかったが、さすがの「元帥様」も調達できなかったのか、日本製のCBトランシーバーを使っているようだ。戦場で使う通信機に伸縮型のホイップアンテナなど使うはずがない。あっという間に折れて使えなくなるからだ。

    20250105 kairaigun
    Source: KCTV, 2025/01/03

    過去に日立の1960年代製のCBトランシーバーをレストアした記事を書いたが(使えたと書いたような気もするが、確認したところ、終段のトランジスターが死んでいたので交換した)、そのトランシーバーの対として手に入れた日立製のCH-580の横に着いている電源スイッチの形状が似ている。類似した形状のCBトランシーバーは多種あるので、何とも言えないが…

    20250105 DSC05859

    <追記2>
    こんな通信機も出てきたが、何だろうか。手の動きと比べて、モールスが速すぎの感じがする。
    20250105 radio2
    Source: KCTV, 2025/01/03

    <追記3>
    「傀儡軍」もRBM-1を使っているのは、ちょっとまずい。
    20250105 kairai3
    Source: KCTV, 2025/01/03

    <追記4>
    RBM-1の背面からはしごフィーダーでアンテナ(これもなんか変)に給電しているが、RBM-1は前面にアンテナ出力端子があり、背面はカバーで囲われている。
    20250105 rbm feed
    Source: KCTV, 2025/01/03

    また、通信をしている演出として、「朝鮮芸術映画」に出てくるRBM-1は、いつも電球が点滅しているが、この電球は送信出力を最大にするためにチューニング用の電球で、交信中は点灯しないようにした方が送信出力のロスがなくなる仕様になっている。

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    川口智彦

    Author:川口智彦
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    「元帥様」=金正恩朝鮮労働党委員長(上の絵の人物)、2016年12月20日から「最高領導者同志」とも呼ばれる
    2021年1月11日から「総秘書同志」
    「首領様」=金日成主席
    「将軍様」=金正日総書記
    「政治局員候補」=金ヨジョン(「元帥様」の妹)、2018年2月11日から「第1副部長同志」とも
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