「百戦で輝く栄光の5年」:金正恩「最高司令官」就任5周年記念特別番組 (2016年12月30日 「朝鮮中央TV」)
30日、「元帥様」が「最高司令官」に就任してから5周年を記念する特別番組が放送された。番組では、過去、5年間の朝鮮人民軍各軍が歌を歌い、「最高司令官同志」に関するエピソードを紹介している。以下、その一部を紹介しておく。
オープニングで歌われた『金正恩将軍賛歌』
Source: KCTV, 2016/12/30
朝鮮初の女性超音速戦闘機飛行士の歌とエピソード紹介。エピソード部分は、日本語字幕付き。
Source: KCTV, 2016/12/30
オープニングで歌われた『金正恩将軍賛歌』
Source: KCTV, 2016/12/30
朝鮮初の女性超音速戦闘機飛行士の歌とエピソード紹介。エピソード部分は、日本語字幕付き。
Source: KCTV, 2016/12/30
「敬愛する最高領導者金正恩同志をお招きして第1回全党初級党委員長大会参加者のためのモランボン楽団、功勲国家合唱団合同公演盛大に開催」:3人のおじさんはモランボンメンバー?、「元帥様」不機嫌か、公演「録画実況」放送はあるのか? (2016年12月29・30日 「朝鮮中央TV」)
<追記9>
「録画実況」の曲タイトル字幕付き動画。
Source: KCTV, 2016/12/30
<追記8>
「元帥様」、演奏中に1度も写らず。退場場面も横から顔が見えない程度にちらっと会場に手を振る様子。やはり、ご不満のご様子。これで、「モランボン楽団」が元に戻ってくれれば良いのだが。
こればかりは「元帥様」と同感。
<追記7>
『我々は万里馬騎手』のアレンジ、もっと何とかならないのか!
<追記6>
演奏を聞いていると、「元帥様」の不満顔の理由も分かる気がする。
<追記5>
「これ見よがしに」は、迫力がない。年齢が高い歌手も歌唱組に加わったような。
<追記4>
サックスは悪くないが、奏者は女性の方が良い。
<追記3>
おじさん3名、「モランボン楽団員」確定の模様。「功勲国家合唱団」の演奏中は、休んでいる。
「万里馬時代の進軍歌を新しく、特色を持って形象し、意味深い公演舞台を展開した(만리마시대의 진군가를 새롭고 특색있게 형상하여 뜻깊은 공연무대에 펼쳐놓았다)」と「朝鮮記録映画」では報じているが、「新しく、特色を持って」これだったとはガッカリ。
<追記2>
公演の「録画実況」放送開始。
<追記>
17時15分(PST)の「これからの放送順序」では、公演の放送は紹介されなかった。しかし、21時台の番組が「朝鮮芸術映画」から何とか「舞台」に変更されていた(ただし、モランボン公演とは無関係)。この辺りに組み入れてくる可能性はあるかもしれない。
*************
29日、「朝鮮中央TV」の「朝鮮記録映画」として、「元帥様」が「モランボン楽団と功勲国家合唱団」公演を観覧する様子が報じられた。公演の録画実況が放送されるまで記事にするのは待とうと思っていたのだが、コメントも頂戴しているので、記事にしておく。
まず、この公演、とても規模が大きい。聴衆の数では、過去最高ではないだろうか。過去記事で公演があるだろうと予想したが、何人かの代表だけを招くとばかり思っていた。ところが、全員招待しているようだ。
公演形式はいくつかのパターンを予測したが、結局、「モランボン+功勲国家」というよくある組み合わせになった。今回は、「功勲国家」の合唱団も参加しており、功勲国家の歌手が歌っている楽曲もある。
興味深いのは、「モランボン楽団」と同じ衣装の男性3名がいて、バイオリン、チェロ、サクソフォーン(と思われる管楽器)を演奏している点である。「功勲国家合唱団」のメンバーが衣装だけ「モランボン楽団」と同じにしているのか、あるいは男性が「モランボン楽団」に加わったのかは今のところ確認できていない。
Source: KCTV, 2016/12/29
Source: KCTV, 2016/12/29
コメントを下さった方は、「モランボン楽団も終わり」と仰っているが、確かに男性メンバーが加わったとすると、同楽団のイメージは一変してしまい、「青峰楽団」と差別化できなくなってしまう。
公演全体の録画実況が放送されれば、登場の仕方や演奏の仕方から、男性3名が新モランボン・メンバーなのかははっきりするであろう。
もう一つ気になるのは、これもコメントを下さった方が書いているとおり、公演終了後の「元帥様」が実に不満そうな顔をしていることである。「朝鮮記録映画」では、「元帥様」の不満そうな顔を1度見せているだけで、退場シーンは会場からの拍手に応えて手を振っている場面だけである。
Source: KCTV, 2016/12/29
「元帥様」がこの構成にご不満であれば、仮に男性メンバーが今回加えられたとしても、女性バンドに戻される可能性はあるのだが、今夜あたり「録画実況」放送があるのか。
これまでの全てについては確認していないが、動画による「朝鮮記録映画」で公演の様子を紹介することは少ない(あるいは、ない)。今回、動画で「朝鮮記録映画」として流しており、さらに「元帥様」が不満な顔をしているところからすると、今回の公演の「録画実況」はお蔵入りとなり、放送されないのかもしれない。
今朝の番組予告は見ていないが、昨夜の番組予告には公演の「録画実況」は含まれていない。公演の「録画実況」の初回は、予告なく放送されることがほとんどなので、放送予定の「朝鮮芸術映画」の時間帯に組み入れてくる可能性はあるが、どうなるのだろうか。
경애하는 최고령도자 김정은동지를 모시고 제1차 전당초급당위원장대회 참가자들을 위한 모란봉악단, 공훈국가합창단 합동공연 성대히 진행
「録画実況」の曲タイトル字幕付き動画。
Source: KCTV, 2016/12/30
<追記8>
「元帥様」、演奏中に1度も写らず。退場場面も横から顔が見えない程度にちらっと会場に手を振る様子。やはり、ご不満のご様子。これで、「モランボン楽団」が元に戻ってくれれば良いのだが。
こればかりは「元帥様」と同感。
<追記7>
『我々は万里馬騎手』のアレンジ、もっと何とかならないのか!
<追記6>
演奏を聞いていると、「元帥様」の不満顔の理由も分かる気がする。
<追記5>
「これ見よがしに」は、迫力がない。年齢が高い歌手も歌唱組に加わったような。
<追記4>
サックスは悪くないが、奏者は女性の方が良い。
<追記3>
おじさん3名、「モランボン楽団員」確定の模様。「功勲国家合唱団」の演奏中は、休んでいる。
「万里馬時代の進軍歌を新しく、特色を持って形象し、意味深い公演舞台を展開した(만리마시대의 진군가를 새롭고 특색있게 형상하여 뜻깊은 공연무대에 펼쳐놓았다)」と「朝鮮記録映画」では報じているが、「新しく、特色を持って」これだったとはガッカリ。
<追記2>
公演の「録画実況」放送開始。
<追記>
17時15分(PST)の「これからの放送順序」では、公演の放送は紹介されなかった。しかし、21時台の番組が「朝鮮芸術映画」から何とか「舞台」に変更されていた(ただし、モランボン公演とは無関係)。この辺りに組み入れてくる可能性はあるかもしれない。
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29日、「朝鮮中央TV」の「朝鮮記録映画」として、「元帥様」が「モランボン楽団と功勲国家合唱団」公演を観覧する様子が報じられた。公演の録画実況が放送されるまで記事にするのは待とうと思っていたのだが、コメントも頂戴しているので、記事にしておく。
まず、この公演、とても規模が大きい。聴衆の数では、過去最高ではないだろうか。過去記事で公演があるだろうと予想したが、何人かの代表だけを招くとばかり思っていた。ところが、全員招待しているようだ。
公演形式はいくつかのパターンを予測したが、結局、「モランボン+功勲国家」というよくある組み合わせになった。今回は、「功勲国家」の合唱団も参加しており、功勲国家の歌手が歌っている楽曲もある。
興味深いのは、「モランボン楽団」と同じ衣装の男性3名がいて、バイオリン、チェロ、サクソフォーン(と思われる管楽器)を演奏している点である。「功勲国家合唱団」のメンバーが衣装だけ「モランボン楽団」と同じにしているのか、あるいは男性が「モランボン楽団」に加わったのかは今のところ確認できていない。
Source: KCTV, 2016/12/29
Source: KCTV, 2016/12/29
コメントを下さった方は、「モランボン楽団も終わり」と仰っているが、確かに男性メンバーが加わったとすると、同楽団のイメージは一変してしまい、「青峰楽団」と差別化できなくなってしまう。
公演全体の録画実況が放送されれば、登場の仕方や演奏の仕方から、男性3名が新モランボン・メンバーなのかははっきりするであろう。
もう一つ気になるのは、これもコメントを下さった方が書いているとおり、公演終了後の「元帥様」が実に不満そうな顔をしていることである。「朝鮮記録映画」では、「元帥様」の不満そうな顔を1度見せているだけで、退場シーンは会場からの拍手に応えて手を振っている場面だけである。
Source: KCTV, 2016/12/29
「元帥様」がこの構成にご不満であれば、仮に男性メンバーが今回加えられたとしても、女性バンドに戻される可能性はあるのだが、今夜あたり「録画実況」放送があるのか。
これまでの全てについては確認していないが、動画による「朝鮮記録映画」で公演の様子を紹介することは少ない(あるいは、ない)。今回、動画で「朝鮮記録映画」として流しており、さらに「元帥様」が不満な顔をしているところからすると、今回の公演の「録画実況」はお蔵入りとなり、放送されないのかもしれない。
今朝の番組予告は見ていないが、昨夜の番組予告には公演の「録画実況」は含まれていない。公演の「録画実況」の初回は、予告なく放送されることがほとんどなので、放送予定の「朝鮮芸術映画」の時間帯に組み入れてくる可能性はあるが、どうなるのだろうか。
경애하는 최고령도자 김정은동지를 모시고 제1차 전당초급당위원장대회 참가자들을 위한 모란봉악단, 공훈국가합창단 합동공연 성대히 진행
「永生する我が党の革命戦友達 チョン・ビョンホ」:「元帥様」授与された「金正日時計」 (2016年9月23日 「朝鮮中央TV」)
少し前になるが、ずっと気になっていた時計があるので、動画を掲載しておく。9月23日、「朝鮮中央TV」で放送された「<連続紹介編集物>永生する我が党の革命戦友達 チョン・ビョンホ」の中に動画で「金正日時計」が出てくる。静止画での「金正日時計」は、「元帥様」がこれを作ったときに写真が紹介されたかもしれないが、ざっと検索しただけでは出てこなかった。ましてや、動画の「金正日時計」はとても珍しい。
Source: KCTV, 2016/09/23
下には、SWISS MADEと記されているように見えるので、OMEGA製だと思う。6時上にある文字は読み取れないが、「XX Jewels」のような感じがする。「金日成」時計よりも名前の文字が大きい。日付が「8」というのは、「元帥様」の誕生日を意識してなのか。
<追記>
「金正日時計」の静止画が下記にあった。
http://plaza.rakuten.co.jp/peace3world/diary/201302260001/
これと同じなのかは分からないが、形はよく似ている。やはり、下に書かれているのは宝石数であった。上にOMEGAと書いたが、制裁による輸出規制に伴い、OMEGAの時計は使えなくなっている可能性がある。というのは、OMEGAの25石ムーブメントを使った最近の時計を調べてみたのだが、出てこなかった。カスタムメイドの方針を「元帥様」が変えたのか、スイス製のムーブメントを使って、マイナーな業者に作らせているのであろうか。「将軍様」の「尊名」時計なので、安物にすることはないと思うが。
Source: KCTV, 2016/09/23
下には、SWISS MADEと記されているように見えるので、OMEGA製だと思う。6時上にある文字は読み取れないが、「XX Jewels」のような感じがする。「金日成」時計よりも名前の文字が大きい。日付が「8」というのは、「元帥様」の誕生日を意識してなのか。
<追記>
「金正日時計」の静止画が下記にあった。
http://plaza.rakuten.co.jp/peace3world/diary/201302260001/
これと同じなのかは分からないが、形はよく似ている。やはり、下に書かれているのは宝石数であった。上にOMEGAと書いたが、制裁による輸出規制に伴い、OMEGAの時計は使えなくなっている可能性がある。というのは、OMEGAの25石ムーブメントを使った最近の時計を調べてみたのだが、出てこなかった。カスタムメイドの方針を「元帥様」が変えたのか、スイス製のムーブメントを使って、マイナーな業者に作らせているのであろうか。「将軍様」の「尊名」時計なので、安物にすることはないと思うが。
「<朝鮮映画>服務の足跡」:新しく出た「朝鮮映画」、「苦難の行軍期」に「ガス車」、恋愛も (2016年12月24日 「朝鮮中央TV」)
24日、「朝鮮中央TV」で新しく制作されたと思われる「朝鮮映画」が放送された。「服務の足跡」と題するこの映画は、「苦難の行軍」時期、とある部隊の大隊長が「自力更生」のために「ガス車」製作に奮闘する映画である。その中に「軍医ドンム」に愛を告白するシーンがあったりして、なかなか面白い。後日、全編に日本語字幕を付ける予定であるが、取りあえず予告編として告白シーンを公開しておく。YouTube等にuriminzokkiriがアップロードしているが、残念ながらこの告白シーンは画像が乱れている。elufatv等、総連系投稿者が別系統で受信・編集した動画であれば問題ないかもしれない。アップロードするファイルは、ストリーミングをダウンロードしたものなので、画質は今一つであるが、肝心の告白の言葉は聞こえる。
Source: KCTV, 2016/12/24
Source: KCTV, 2016/12/24
韓国映画『仁川上陸作戦』:似ていない「首領様」、「元帥様」の髪型の司令官、マッカーサーは似ている、北朝鮮訛りを強調しすぎ、人民軍弱すぎ、1950年代にQUARTZの「金日成時計」 (2016年12月24日)
昨夜、韓国映画『仁川上陸作戦』のDVDを見た。もう少し後にならないとリリースされないのかと思っていたら、既に販売しているサイトがある。
この映画、『ヨンピョン海戦』と共に、北朝鮮を激怒させた映画であるが、その最大の理由は、「首領様」を登場させ「最高尊厳を冒涜」しているからであろうが、その「首領様」、役者がいなかったのか、全く似ていない。敢えて似ていない役者を使って「最高尊厳冒涜」のレベルを下げようとしているのではないかと思うほどである。「首領様」は、北朝鮮の「朝鮮記録映画」の中で本人を、「朝鮮芸術映画」の中で「首領様」役の役者をしばしば見るているが、とにかく、服装が「首領様」的であるという以外、突然出てきたら絶対に誰なのか分からない。もしかすると、南朝鮮人民のイメージにある「首領様」がああいう顔なのかもしれない。
また、「首領様」と「最高司令部」で会議をする様子も出てくるが、全く北朝鮮らしくない。「首領様」との口の利き方も態度も全くなっていないし、「首領様」の言葉遣いもよろしくない。もちろん、現実の「首領様」がどうだったのかは分からないが、もう少し北朝鮮らしく「首領様」を演出することは出来なかったのだろうか。
さらに、この映画にはソウルを占領している「司令官」という悪役が出てくるが、明らかに「元帥様」を意識している。特に、髪型を「元帥様」そっくいりにしており、その意図がはっきりと分かる。ご丁寧に、床屋のシーンまである。
その一方で、マッカーサーはそっくりさんを使っている。マッカーサーについては、常日頃、米国の古い記録映画を見ているわけでもないのでよく分からないが、静止画を比較してみるだけでもよく似ている。言動についてはよく分からないが。
この映画にはたくさんの人民軍人が登場するが、彼らが話す北朝鮮訛りは強調されすぎていて不自然極まりない。とにかく、特徴的な部分、例えば「ク」という音が「キ」になるような部分だけを強調しすぎているあまり、こんなふうに話す北朝鮮人はいるのというほど不自然だ。私が直接会った北朝鮮人の数など知れているが、それでも「朝鮮中央TV」に登場する人々は数多く見ている。その人々の中で、これほどおかしな北朝鮮訛りを使う人は見たことがない。映画の演出だといえばそれまでだが、不快なほどにおかしい。ハリウッドの英語がベースの映画の中で、変な日本人が変な日本語を話す場面は時々あるが、『仁川上陸作戦』は韓国語がベースとなっているので、もう少し何とかならなかったのだろうか。
この映画が、どこまで事実に基づいて製作されているのかは分からないが、ともかく「人民軍」が弱すぎる。これについては、北朝鮮映画の中に登場する「傀儡軍」が弱すぎるのと同じではあるが、「人民軍」はバタバタと倒れるし、間抜けのように描かれている。
しかし、この映画製作には、優秀な「元帥様」の工作員が関与していたようで、北朝鮮の先端技術もちらっと紹介している。映画の中で、「司令官」が北朝鮮の工作員に賞として「金日成時計」を手渡すシーンがある。一応、1950年代のオメガを模して作られはいるのだが、そこでは北朝鮮の驚くべき最先端技術が紹介されている。なんと、1950年代にQUARTZ腕時計を作る技術を有していたのである。オメガの機械式ムーブメントを取り出し、「首領様」の「尊名」をプリントするついでに、超先端技術で作ったQUARTZムーブメントに入れ替えていたのであろう。
商用映画なので、映像を紹介するのは気が引けるが、これだけは拡大して紹介しておく。
Source: 『仁川上陸作戦』
南朝鮮人民にとってはどうでもよいことなのであろうが、この辺り、作りが甘すぎる。「首領様」の「尊名」も形がおかしい。本物は下の写真。
ともあれ、映画自体はとてもおもしろい。「傀儡軍」を応援しながら見るもよし、私のように「人民軍」がやられるのでやきもきしながら見るもよし、DVDも安価で通販しているので、お勧めしておく。
『仁川上陸作戦』オフィシャルプレビュー
Source: YouTube
この映画、『ヨンピョン海戦』と共に、北朝鮮を激怒させた映画であるが、その最大の理由は、「首領様」を登場させ「最高尊厳を冒涜」しているからであろうが、その「首領様」、役者がいなかったのか、全く似ていない。敢えて似ていない役者を使って「最高尊厳冒涜」のレベルを下げようとしているのではないかと思うほどである。「首領様」は、北朝鮮の「朝鮮記録映画」の中で本人を、「朝鮮芸術映画」の中で「首領様」役の役者をしばしば見るているが、とにかく、服装が「首領様」的であるという以外、突然出てきたら絶対に誰なのか分からない。もしかすると、南朝鮮人民のイメージにある「首領様」がああいう顔なのかもしれない。
また、「首領様」と「最高司令部」で会議をする様子も出てくるが、全く北朝鮮らしくない。「首領様」との口の利き方も態度も全くなっていないし、「首領様」の言葉遣いもよろしくない。もちろん、現実の「首領様」がどうだったのかは分からないが、もう少し北朝鮮らしく「首領様」を演出することは出来なかったのだろうか。
さらに、この映画にはソウルを占領している「司令官」という悪役が出てくるが、明らかに「元帥様」を意識している。特に、髪型を「元帥様」そっくいりにしており、その意図がはっきりと分かる。ご丁寧に、床屋のシーンまである。
その一方で、マッカーサーはそっくりさんを使っている。マッカーサーについては、常日頃、米国の古い記録映画を見ているわけでもないのでよく分からないが、静止画を比較してみるだけでもよく似ている。言動についてはよく分からないが。
この映画にはたくさんの人民軍人が登場するが、彼らが話す北朝鮮訛りは強調されすぎていて不自然極まりない。とにかく、特徴的な部分、例えば「ク」という音が「キ」になるような部分だけを強調しすぎているあまり、こんなふうに話す北朝鮮人はいるのというほど不自然だ。私が直接会った北朝鮮人の数など知れているが、それでも「朝鮮中央TV」に登場する人々は数多く見ている。その人々の中で、これほどおかしな北朝鮮訛りを使う人は見たことがない。映画の演出だといえばそれまでだが、不快なほどにおかしい。ハリウッドの英語がベースの映画の中で、変な日本人が変な日本語を話す場面は時々あるが、『仁川上陸作戦』は韓国語がベースとなっているので、もう少し何とかならなかったのだろうか。
この映画が、どこまで事実に基づいて製作されているのかは分からないが、ともかく「人民軍」が弱すぎる。これについては、北朝鮮映画の中に登場する「傀儡軍」が弱すぎるのと同じではあるが、「人民軍」はバタバタと倒れるし、間抜けのように描かれている。
しかし、この映画製作には、優秀な「元帥様」の工作員が関与していたようで、北朝鮮の先端技術もちらっと紹介している。映画の中で、「司令官」が北朝鮮の工作員に賞として「金日成時計」を手渡すシーンがある。一応、1950年代のオメガを模して作られはいるのだが、そこでは北朝鮮の驚くべき最先端技術が紹介されている。なんと、1950年代にQUARTZ腕時計を作る技術を有していたのである。オメガの機械式ムーブメントを取り出し、「首領様」の「尊名」をプリントするついでに、超先端技術で作ったQUARTZムーブメントに入れ替えていたのであろう。
商用映画なので、映像を紹介するのは気が引けるが、これだけは拡大して紹介しておく。
Source: 『仁川上陸作戦』
南朝鮮人民にとってはどうでもよいことなのであろうが、この辺り、作りが甘すぎる。「首領様」の「尊名」も形がおかしい。本物は下の写真。
ともあれ、映画自体はとてもおもしろい。「傀儡軍」を応援しながら見るもよし、私のように「人民軍」がやられるのでやきもきしながら見るもよし、DVDも安価で通販しているので、お勧めしておく。
『仁川上陸作戦』オフィシャルプレビュー
Source: YouTube
「第1回全党初級党委員長大会」:「元帥様」スーツで開会の辞 (2016年12月24日 「朝鮮中央TV」)
24日、「第1回全党初級党委員長大会」の様子を「朝鮮中央TV」で放送中。「元帥様」スーツで登場。濃いグレーのスーツで登場し、開会の辞を読み上げる。
「元帥様」が参席するとは思っていなかったが、「歴史的な」「第1回」ということで、出てきたのであろう。
雰囲気的には、この後、「第1回大会参加者のため」の「モランボン楽団」か「青峰楽団」、あるいは「功勲国家合唱団」の公演がありそうなので期待したい。
Source: KCTV, 2016/12/24
アナウンスを聞き逃したが、フロア(参加者)から討論に対する意見が出た形にしている様子。フロアにマイクを設置して討論させる様子は金正恩時代では初めて見た。
「大会は継続します」とアナウンスがあり、「金正恩将軍賛歌」を流している。やはり、長い大会なので、大会終了後には、大きな公演がありそうだ。
Source: KCTV, 2016/12/24
제1차 전당초급당위원장대회
「元帥様」が参席するとは思っていなかったが、「歴史的な」「第1回」ということで、出てきたのであろう。
雰囲気的には、この後、「第1回大会参加者のため」の「モランボン楽団」か「青峰楽団」、あるいは「功勲国家合唱団」の公演がありそうなので期待したい。
Source: KCTV, 2016/12/24
アナウンスを聞き逃したが、フロア(参加者)から討論に対する意見が出た形にしている様子。フロアにマイクを設置して討論させる様子は金正恩時代では初めて見た。
「大会は継続します」とアナウンスがあり、「金正恩将軍賛歌」を流している。やはり、長い大会なので、大会終了後には、大きな公演がありそうだ。
Source: KCTV, 2016/12/24
제1차 전당초급당위원장대회
「敬愛する最高領導者金正恩同志が『マシンリョンスキー競技-2016』を観覧された」:北朝鮮初の大規模スキー競技大会か (2016年12月20日 「朝鮮中央TV」)
20日、「朝鮮中央TV」などの北朝鮮メディアが、「元帥様」が「マシンリョンスキー競技-2016」を「観覧」した様子を報じた。「マシンリョンスキー場」ができる前は、こうした大規模なスキー競技ができるスキー場はなかったはずで、事実上、北朝鮮初のスキー競技大会なのであろう。
「元帥様」、以前、「将軍様」とおそろいで着ていた薄いグレーのジャケットではなく、ベージュ系のジャケットを着ている。この競技のために新調したのであろうか。よく見ると、同行した幹部が皆、少しずつ異なるジャケットを着ているところがおもしろい。ジャッケットで格付けがされているようにも見える。崔龍海「国家体育指導委員会委員長」のコートがやはり高級そうだが。
Source: KCTV, 2016/12/20
「マシンリョンスキー競技-2016」では、一通りの競技が行われた。
アルペン回転競技(朝鮮語からの直訳は「回り降り競技」) 「6mあるいは15m間隔で600m区間に設置されたポールの間を滑り抜ける競技」と解説。総合2位の「両江道サジャ峰チーム」の選手と思われる。
Source: KCTV, 2016/12/20
ジャンプ競技(同、「スキー跳躍競技」) 「数十メートルの直線スロープを下り、跳躍し飛行した距離を測定する競技」と解説。ただし、「マシンリョンスキー場」のジャンプ台は紹介されたことがなく、この「録画報道」でも、ジャンプ中の選手の姿ばかりで、ジャンプ台は見せていない。簡易ジャンプ台を設置したのであろう。
Source: KCTV, 2016/12/20
アルペン大回転競技(同、「大きく回り滑り降り競技」)「幅4ないし8メートル、長さ10m間隔で600m区間に設置された数十のポールの間を滑り降りる競技」と解説。競技大会で総合優勝した「朝鮮人民軍メボン山チーム」の選手。
Source: KCTV, 2016/12/20
アルペン滑降競技(同、「下り滑り競技」)。総合3位の「慈江道チャンジャ山チーム』の選手。
Source: KCTV, 2016/12/20
「元帥様」、この双眼鏡が本当に気に入っているようで、またもや持参している。
Source: KCTV, 2016/12/20
「元帥様」、「スキー運動を大衆化、生活化すれば、今後、世界的なスキー強者をいくらでも輩出できるという核心を持ったと」。競技会の規模からして北朝鮮が「スキー強国」になるのは、まだ先であろうが、「マシンリョンスキー場」をレジャー目的だけではなく、「スキー競技会」に使ったというのは、その第一歩といえるのかもしれない。
Source: KCTV, 2016/12/20
「元帥様」、以前、「将軍様」とおそろいで着ていた薄いグレーのジャケットではなく、ベージュ系のジャケットを着ている。この競技のために新調したのであろうか。よく見ると、同行した幹部が皆、少しずつ異なるジャケットを着ているところがおもしろい。ジャッケットで格付けがされているようにも見える。崔龍海「国家体育指導委員会委員長」のコートがやはり高級そうだが。
Source: KCTV, 2016/12/20
「マシンリョンスキー競技-2016」では、一通りの競技が行われた。
アルペン回転競技(朝鮮語からの直訳は「回り降り競技」) 「6mあるいは15m間隔で600m区間に設置されたポールの間を滑り抜ける競技」と解説。総合2位の「両江道サジャ峰チーム」の選手と思われる。
Source: KCTV, 2016/12/20
ジャンプ競技(同、「スキー跳躍競技」) 「数十メートルの直線スロープを下り、跳躍し飛行した距離を測定する競技」と解説。ただし、「マシンリョンスキー場」のジャンプ台は紹介されたことがなく、この「録画報道」でも、ジャンプ中の選手の姿ばかりで、ジャンプ台は見せていない。簡易ジャンプ台を設置したのであろう。
Source: KCTV, 2016/12/20
アルペン大回転競技(同、「大きく回り滑り降り競技」)「幅4ないし8メートル、長さ10m間隔で600m区間に設置された数十のポールの間を滑り降りる競技」と解説。競技大会で総合優勝した「朝鮮人民軍メボン山チーム」の選手。
Source: KCTV, 2016/12/20
アルペン滑降競技(同、「下り滑り競技」)。総合3位の「慈江道チャンジャ山チーム』の選手。
Source: KCTV, 2016/12/20
「元帥様」、この双眼鏡が本当に気に入っているようで、またもや持参している。
Source: KCTV, 2016/12/20
「元帥様」、「スキー運動を大衆化、生活化すれば、今後、世界的なスキー強者をいくらでも輩出できるという核心を持ったと」。競技会の規模からして北朝鮮が「スキー強国」になるのは、まだ先であろうが、「マシンリョンスキー場」をレジャー目的だけではなく、「スキー競技会」に使ったというのは、その第一歩といえるのかもしれない。
Source: KCTV, 2016/12/20
「我々の目標」:「青い空電子製品工場」を紹介する動画、「赤い星」の新バージョンはインストールされているのだろうか (2016年12月18日 「朝鮮の今日」)
18日、「朝鮮の今日」にアップロードされた動画。以前にも紹介した「青い空電子製品工場」を紹介する動画である。以前に紹介した以上の新しい製品は見せていないが、プリント基板製作が、国内でできるようになったことは、大きいようだ。「我々のプログラム」と言っているが、「赤い星」の新バージョンは、これらのPCにインストールされているのであろうか。日本でも、NEC全盛期には日本語化されたMS-DOSが、あたかも「我々のプログラム」のように使われていたので、北朝鮮が言おうとすることは何となく分かる。
日本語字幕付き。
Source: 朝鮮の今日, 2016/12/18
日本語字幕付き。
Source: 朝鮮の今日, 2016/12/18
『金正恩同志に捧げる歌』:「国立交響楽団」の演奏、トランペットはテラスで演奏 (2016年12月18日 「朝鮮中央TV」)
18日、「朝鮮中央TV」の「器楽鑑賞時間」に放送された「金正日同志に捧げる歌」。トランペッターをコンサートホールのテラスに配置している。
Source: KCTV, 2016/12/18
Source: KCTV, 2016/12/18
「赤い星3」:「ソグァン3.0」は使える (2016年12月19日)
「赤い星3」は、USBは問題なく認識しているので、USBメモリを介してファイルのやりとりをしてみた。
統合文書ソフト「ソグァン3.0」では、MS Office Wordで作成した日本語文も問題なく読むことが出来る。罫線が入ったファイルも試してみたが、問題ないようだった。逆に、「ソグァン3.0」で作成した、日本語・朝鮮語混じりの文書をdocあるいはdocx形式で保存しておけば、MS Office Word(拙宅は2016)で問題なく開くことが出来る。どうやら「ソグァン3.0」は、Libre Officeを改造して作っているようだ。パワポについては、MS Office PowerPoint、文字主体のシンプルなものであれば開ける。逆に、「ソグァン3.0」で作ったファイルはpptあるいはpptxで保存すれば、MS Office PowerPointで開くことが出来る。
フォントはそのまま表示されているようで、朝鮮語の「千里馬」フォントはそのまま出ている(フォントの窓には「千里馬」と出る)。しかし、続けて打ち込もうとすると、MS Officeで新たに入力する部分は、BatangなどOfficeにインストールされているフォントでしか入力できない。プリントアウトした結果については、まだ試していない。
「赤い星3」は、お遊びのつもりでインストールしてみただけだが、実用機として使えそうな気がしてきた。
統合文書ソフト「ソグァン3.0」では、MS Office Wordで作成した日本語文も問題なく読むことが出来る。罫線が入ったファイルも試してみたが、問題ないようだった。逆に、「ソグァン3.0」で作成した、日本語・朝鮮語混じりの文書をdocあるいはdocx形式で保存しておけば、MS Office Word(拙宅は2016)で問題なく開くことが出来る。どうやら「ソグァン3.0」は、Libre Officeを改造して作っているようだ。パワポについては、MS Office PowerPoint、文字主体のシンプルなものであれば開ける。逆に、「ソグァン3.0」で作ったファイルはpptあるいはpptxで保存すれば、MS Office PowerPointで開くことが出来る。
フォントはそのまま表示されているようで、朝鮮語の「千里馬」フォントはそのまま出ている(フォントの窓には「千里馬」と出る)。しかし、続けて打ち込もうとすると、MS Officeで新たに入力する部分は、BatangなどOfficeにインストールされているフォントでしか入力できない。プリントアウトした結果については、まだ試していない。
「赤い星3」は、お遊びのつもりでインストールしてみただけだが、実用機として使えそうな気がしてきた。
「赤い星3」:音が出ない問題を解決、「銀の鈴」で『金日成将軍の歌』演奏 (2016年12月18日)
「赤い星3」で、最後に残されたミッションは、音を出すこと。これについては、「赤い星3」だからということではなく、Linuxで音が出なくて困っている人がたくさんおり、かなり情報があった。
まず、ドライバーが当たっているかということであるが、GUIから見ると「音声」は「装置を見つけることが出来ません」というメッセージが出てくるが、コマンドラインから確認してみると、ディバイスが出てくる。その方法については、理解もせず、ネット情報を参考にしただけであるから省略しておく。
どうやら、ディバイスの音量設定に問題があるようで、コマンドラインからalsamixerというコマンドを打ち込む。すると、GUI的なミキサーが立ち上がる(ターミナルウィンドウの中で立ち上がるGUIとでもいおうか。私のLinuxの極めて限られた経験では初めて見る)。
その中に「外部の増幅装置」なる項目があり(出ない場合はF5を押す。ミュートするにはM)、それをミュート(使用せず)にしてしまうと、スピーカーから音が出るようになる。取りあえず問題解決だが、これだけだと起動毎に設定しなければならないので、コマンドラインから alsactl store というコマンドを入れて設定を保存する。
理屈は分からないが、とにかく音声は出力されるようになった。しかし、起動時に『金日成将軍の歌』が流れることはなかった。ガセネタだったのかもしれない。
では、ということで「銀の鈴(은방울)」というアプリから『金日成将軍の歌』を打ち込んでみる。グラフィックの動きが遅いので、音符の位置決めなどに苦労するが、取りあえず打ち込み完了。プレイバックするとピアノ音で演奏してくれた。
ということで、YouTubeに「赤い星3」を大体紹介する動画をアップロードしておいた。やっていることが分かるように、字幕を付けておいた。
まず、ドライバーが当たっているかということであるが、GUIから見ると「音声」は「装置を見つけることが出来ません」というメッセージが出てくるが、コマンドラインから確認してみると、ディバイスが出てくる。その方法については、理解もせず、ネット情報を参考にしただけであるから省略しておく。
どうやら、ディバイスの音量設定に問題があるようで、コマンドラインからalsamixerというコマンドを打ち込む。すると、GUI的なミキサーが立ち上がる(ターミナルウィンドウの中で立ち上がるGUIとでもいおうか。私のLinuxの極めて限られた経験では初めて見る)。
その中に「外部の増幅装置」なる項目があり(出ない場合はF5を押す。ミュートするにはM)、それをミュート(使用せず)にしてしまうと、スピーカーから音が出るようになる。取りあえず問題解決だが、これだけだと起動毎に設定しなければならないので、コマンドラインから alsactl store というコマンドを入れて設定を保存する。
理屈は分からないが、とにかく音声は出力されるようになった。しかし、起動時に『金日成将軍の歌』が流れることはなかった。ガセネタだったのかもしれない。
では、ということで「銀の鈴(은방울)」というアプリから『金日成将軍の歌』を打ち込んでみる。グラフィックの動きが遅いので、音符の位置決めなどに苦労するが、取りあえず打ち込み完了。プレイバックするとピアノ音で演奏してくれた。
ということで、YouTubeに「赤い星3」を大体紹介する動画をアップロードしておいた。やっていることが分かるように、字幕を付けておいた。
『交響曲 将軍様は太陽として永生される 国立交響楽団』:「将軍様」関連楽曲で構成された30分の演奏 (2016年12月17日 「朝鮮中央TV」)
2016年12月17日、「朝鮮中央TV」で放送された「国立交響楽団」による、「将軍様」逝去5周年スペシャルのような演奏。いつ収録されたかは不明ながら、なかなか良い。
曲名にのみ字幕付き。クリスマスソングのような雰囲気の曲もある。まあ、「将軍様」をイエスキリストに置き換えれば、それもありなのかもしれないが。
Source: KCTV, 2016/12/17
曲名にのみ字幕付き。クリスマスソングのような雰囲気の曲もある。まあ、「将軍様」をイエスキリストに置き換えれば、それもありなのかもしれないが。
Source: KCTV, 2016/12/17
「我が党と我が人民の偉大な領導者金正日同志の逝去5周年中央追慕大会」:「元帥様」が「思想文化浸透」で何かつぶやく (2016年12月17日 「朝鮮中央TV」)
17日、「将軍様」の「逝去5周年中央追慕大会」は、「朝鮮中央TV」で放送された部分だけでも約1時間に及んでいる。何時に行われたのかは不明であるが、気温は0度前後ではなかったのかと思われる。「元帥様」もだんだんと体を揺らすようになり、足を斜めに出して立っているかのような姿勢に変わってきている。あの体重を立ったまま1時間支えるのは、なかなか辛いのであろう。
最後の演説者として登壇した「金日成-金正日主義青年同盟中央委員会1秘書チョン・ヨンナム」の演説中、「元帥様」が下の方を見ながら何かつぶやいている。机の下に警護員でも潜んでいるのか(あるいは「副部長同志」が潜んでいるとか)、あるいはマイクが設置されており何か指示できる仕組みになっているのかもしれないが、そうでなければ、「チョン・ヨンナム」の演説に反応したのであろう。
「敵共の悪辣な心理謀略戦と思想文化的浸透策動を先軍青年文化で断固として粉砕し」という部分。
Source: KCTV, 2016/12/17
その他の事情による偶然の一致でなければ、チョン・ヨンナムの演説と合わせて考えると、なかなか興味深い。
最後の演説者として登壇した「金日成-金正日主義青年同盟中央委員会1秘書チョン・ヨンナム」の演説中、「元帥様」が下の方を見ながら何かつぶやいている。机の下に警護員でも潜んでいるのか(あるいは「副部長同志」が潜んでいるとか)、あるいはマイクが設置されており何か指示できる仕組みになっているのかもしれないが、そうでなければ、「チョン・ヨンナム」の演説に反応したのであろう。
「敵共の悪辣な心理謀略戦と思想文化的浸透策動を先軍青年文化で断固として粉砕し」という部分。
Source: KCTV, 2016/12/17
その他の事情による偶然の一致でなければ、チョン・ヨンナムの演説と合わせて考えると、なかなか興味深い。
「赤い星3」: root取得、ネットip制約ファイル削除、当ブログも見られるように (2016年12月17日)
「将軍様」逝去5周年中央追慕大会を見ながら、「赤い星3」を再びいじっていた。今日のミッションは、拙ブログを「我が国閲覧機3.5」ブラウザで見ること。
英語で書かれたHPを検索すると、非常にシンプルに端的な情報が書かれている。しかし、こうしたHPを書いている人たちは、朝鮮語は読めないようで、GUI上ではかなり苦労しているようである。しかし、Linuxには精通している人々のようで、コマンドラインからは、バシバシと問題を解決していく。
まず、拙宅のNEC謹製赤い星3号ノートPCは、ネットワークに接続する必要がある。構成を調べてみると、ほとんどのディバイスにドライバーは当たっており、USBポートやEthernetも認識している。しかし、残念ながらオーディオディバイスは認識できておらず、そのため起動時の音が出ないようだ。どこかに音声ファイルが格納されていると思うので、その内容を確認するのは次のミッションにしておく。
Ethernetが認識されているので、あとはネットに接続すれば良いだけである。デフォルトのDHCPのままLANケーブルを接続しても、IPを拾ってこない。
画面をよく見ると「イーサーネット非活性化」と書かれている。これを活性化すれば繋がるのではないのかと思い、枠の下にある歯車をクリックしてみた。すると、「奉仕活性化」という項目があるので、それをクリックする。
しばらく待つと、「イーサーネット活性化」と変わり、左側の点が緑になる。そして、グレーの枠内に拾ってきたIPなどが表示される。
pingを飛ばすと、DNSからは戻ってくる。この際、DNSの外のIPかurlを入れてpingを飛ばしてみれば良かったが、それを忘れてしまった。これで、インターネットには接続されたと思う。早速、「我が国閲覧機3.5」を起動させ、取りあえず「労働新聞」HPにアクセスを試みる。しかし、「検索中」という状態がしばらく続き、「奉仕機(サーバー)を見つけられず」というエラーが出てしまう。
ここで、英語で書かれた関連サイトを読んでみると、どうやら「赤い星3」OSのiptablesの設定で、北朝鮮の特定IPにのみ接続できるようにされているようだ。したがって、このiptablesを削除してしまえば、どこにでも繋げられることになるのだが、これを削除するためには、root権限を取得する必要がある。root権限の取り方もこのページに書かれており、/usr/sbin/rootsetting というコマンドで「取れるようだ」とのこと、早速試してみる。
すると、下の写真のように「Root設定」というウィンドウが出て、「変更するならば、鍵を解除しなければなりません」と出てくる。キーをクリックすると、passwordを入力する画面が出て、ログオンする時と同じpasswordを入れてやると開錠できる。
「Root使用者活性化」にチェックが付いている。
これでrootが取れたと思い、rm /etc/sysconfig/iptables と入力しiptablesの削除を試みるが、アクセスが拒否される。どうやら、上の方法では、rootが取れていないようだ。下の写真は、殲滅戦闘の痕跡。
何かうまくいかないので、昔、使ったことがあるsuコマンドを入れてみた。すると、いとも簡単にrootが取れ、rmコマンドも実行できた。上でやったことがあったのでsuが使えたのか、何もしなくても最初からsuが使えたのかは不明。Linuxのコマンドをきちんと勉強すれば分かるのかもしれないが、目的が達成されたので、それはパスしておく。
<追記>ここで、PCを再起動する必要がある。とても重要。
そして、再び「我が国閲覧機3.5」を立ち上げ、yahoo.co.jpを開いてみる。ブラウザのバージョンの関係から来るエラーメッセージは出るが、iptablesが消えたのでアクセスできるようになった。
yahooで拙ブログを検索し、検索結果をクリックすると警告画面が出た。「本接続は信頼できず」と書かれており、「我が国閲覧機が安全にsearch.yahoo.co.jpに接続しようとしましたが、実際の保安が達成されるのか確認できません。一般的に安全な接続をする時、ウェブホームページは、信頼される認証情報を提供しなければなりませんが、現在のホームページは、そうした確認情報をきちんと送ってきていません。」とあり、続けて「考慮する事項。万一、これまで問題なくホームページを接続してきたのであれば、このエラーは誰かがホームページを攻撃した可能性があるので、接続し続けないことを勧めます。」と書かれている。
こうした機能が「我が国閲覧機3.5」固有のものなのか、「赤い星3」にインストールされている「宝剣」というウィルス対策ソフト(らしきもの)によるのかは追って確認する必要がある。
しかし、直接拙ブログのurlを打ち込んでやると、なぜか、問題なく拙ブログを表示できた。
ノートPCが古いので、動きはモソモソしているが、もう少しパワーのあるPCにインストールすれば、サクサクと動くのではないかと思う。ワイアレスLANディバイスも認識させられれば、もう少し使い道は広がりそうだ。
英語で書かれたHPを検索すると、非常にシンプルに端的な情報が書かれている。しかし、こうしたHPを書いている人たちは、朝鮮語は読めないようで、GUI上ではかなり苦労しているようである。しかし、Linuxには精通している人々のようで、コマンドラインからは、バシバシと問題を解決していく。
まず、拙宅のNEC謹製赤い星3号ノートPCは、ネットワークに接続する必要がある。構成を調べてみると、ほとんどのディバイスにドライバーは当たっており、USBポートやEthernetも認識している。しかし、残念ながらオーディオディバイスは認識できておらず、そのため起動時の音が出ないようだ。どこかに音声ファイルが格納されていると思うので、その内容を確認するのは次のミッションにしておく。
Ethernetが認識されているので、あとはネットに接続すれば良いだけである。デフォルトのDHCPのままLANケーブルを接続しても、IPを拾ってこない。
画面をよく見ると「イーサーネット非活性化」と書かれている。これを活性化すれば繋がるのではないのかと思い、枠の下にある歯車をクリックしてみた。すると、「奉仕活性化」という項目があるので、それをクリックする。
しばらく待つと、「イーサーネット活性化」と変わり、左側の点が緑になる。そして、グレーの枠内に拾ってきたIPなどが表示される。
pingを飛ばすと、DNSからは戻ってくる。この際、DNSの外のIPかurlを入れてpingを飛ばしてみれば良かったが、それを忘れてしまった。これで、インターネットには接続されたと思う。早速、「我が国閲覧機3.5」を起動させ、取りあえず「労働新聞」HPにアクセスを試みる。しかし、「検索中」という状態がしばらく続き、「奉仕機(サーバー)を見つけられず」というエラーが出てしまう。
ここで、英語で書かれた関連サイトを読んでみると、どうやら「赤い星3」OSのiptablesの設定で、北朝鮮の特定IPにのみ接続できるようにされているようだ。したがって、このiptablesを削除してしまえば、どこにでも繋げられることになるのだが、これを削除するためには、root権限を取得する必要がある。root権限の取り方もこのページに書かれており、/usr/sbin/rootsetting というコマンドで「取れるようだ」とのこと、早速試してみる。
すると、下の写真のように「Root設定」というウィンドウが出て、「変更するならば、鍵を解除しなければなりません」と出てくる。キーをクリックすると、passwordを入力する画面が出て、ログオンする時と同じpasswordを入れてやると開錠できる。
「Root使用者活性化」にチェックが付いている。
これでrootが取れたと思い、rm /etc/sysconfig/iptables と入力しiptablesの削除を試みるが、アクセスが拒否される。どうやら、上の方法では、rootが取れていないようだ。下の写真は、殲滅戦闘の痕跡。
何かうまくいかないので、昔、使ったことがあるsuコマンドを入れてみた。すると、いとも簡単にrootが取れ、rmコマンドも実行できた。上でやったことがあったのでsuが使えたのか、何もしなくても最初からsuが使えたのかは不明。Linuxのコマンドをきちんと勉強すれば分かるのかもしれないが、目的が達成されたので、それはパスしておく。
<追記>ここで、PCを再起動する必要がある。とても重要。
そして、再び「我が国閲覧機3.5」を立ち上げ、yahoo.co.jpを開いてみる。ブラウザのバージョンの関係から来るエラーメッセージは出るが、iptablesが消えたのでアクセスできるようになった。
yahooで拙ブログを検索し、検索結果をクリックすると警告画面が出た。「本接続は信頼できず」と書かれており、「我が国閲覧機が安全にsearch.yahoo.co.jpに接続しようとしましたが、実際の保安が達成されるのか確認できません。一般的に安全な接続をする時、ウェブホームページは、信頼される認証情報を提供しなければなりませんが、現在のホームページは、そうした確認情報をきちんと送ってきていません。」とあり、続けて「考慮する事項。万一、これまで問題なくホームページを接続してきたのであれば、このエラーは誰かがホームページを攻撃した可能性があるので、接続し続けないことを勧めます。」と書かれている。
こうした機能が「我が国閲覧機3.5」固有のものなのか、「赤い星3」にインストールされている「宝剣」というウィルス対策ソフト(らしきもの)によるのかは追って確認する必要がある。
しかし、直接拙ブログのurlを打ち込んでやると、なぜか、問題なく拙ブログを表示できた。
ノートPCが古いので、動きはモソモソしているが、もう少しパワーのあるPCにインストールすれば、サクサクと動くのではないかと思う。ワイアレスLANディバイスも認識させられれば、もう少し使い道は広がりそうだ。
「将軍様」逝去5年スペシャル放送中:「将軍様」の最後の文字は「魚」と (2016年12月17日 「朝鮮中央TV」)
17日、8時(平壌時間)から「朝鮮中央TV」が放送されている。李チュンフィ放送員が「愛国歌」直後に一言。その後、いつものように「金日成将軍の歌」、「金正日将軍様の歌」と続き、番組紹介などを経て、今は「将軍様」逝去から5年を振り返る詩を動画付きで朗読中。その中で、「将軍様」が最後に書いた文字は「魚」と。だから、「元帥様」は「魚熱風」を巻き起こしていると。
「核」でも「ロケット」でもないところがおもしろい。
<追記>
2015年12月1日に流した「将軍様を仰ぎ見歌う歌」を流している。しかし「将軍様」、よく見ると結構可愛い目をしている。可愛すぎて迫力がないので、いつもサングラスで隠していたのだろうか。
Source: KCTV, 2015/12/01
<追記2>
2016年12月17日、番組開始前のテストパターン、『愛国歌』、李チュンフィ放送員アナウンス、『金日成将軍の歌』、「金正日将軍の歌』、今日の放送順序、「敬愛する金正恩同志の名言」、「将軍様」の歌2曲、「元帥様」の歌1曲。金正日「将軍様」逝去5周年朝の「朝鮮中央TV」。日本語字幕付き。
Source: KCTV, 2016/12/17
<追記3>
夜の「放送順序」がスカスカの感じがするので、何か特番が入るのかもしれない。
「核」でも「ロケット」でもないところがおもしろい。
<追記>
2015年12月1日に流した「将軍様を仰ぎ見歌う歌」を流している。しかし「将軍様」、よく見ると結構可愛い目をしている。可愛すぎて迫力がないので、いつもサングラスで隠していたのだろうか。
Source: KCTV, 2015/12/01
<追記2>
2016年12月17日、番組開始前のテストパターン、『愛国歌』、李チュンフィ放送員アナウンス、『金日成将軍の歌』、「金正日将軍の歌』、今日の放送順序、「敬愛する金正恩同志の名言」、「将軍様」の歌2曲、「元帥様」の歌1曲。金正日「将軍様」逝去5周年朝の「朝鮮中央TV」。日本語字幕付き。
Source: KCTV, 2016/12/17
<追記3>
夜の「放送順序」がスカスカの感じがするので、何か特番が入るのかもしれない。
「 転禍為福の奇跡」:uriminzokkiri-TV、咸鏡北道被害地域の新住宅紹介、日本語版 (2016年12月16日 「uriminzokkiri-TV」)
16日、uriminzokkiri-TVにアップロードされた咸鏡北道被害地域の新住宅を紹介する動画。オリジナル日本語版。
Source: uriminzokkiri-TV, 2016/12/16
Source: uriminzokkiri-TV, 2016/12/16
「民俗公園」は完全に取り壊された:やはり張成沢?、ヒャンドンムの歯切れの悪い答え (2016年12月16日)
ヒャンドンムとの話で思い出した。過去記事に「元帥様」が建設した「記念碑的創造物」についてヒャンドンムに話したと書いたが、その際、「そういえば、民俗公園もありましたね」と言ってみた。それに対しヒャンドンム、肯定も否定もしないような歯切れの悪い返事だった。
それを思い出し、Google Earthで確認したところ、2016年10月13日に撮影した写真では、ゲートや主体塔などを含め、ほとんど全ての建物が取り壊されている。
Source: Google Earth, 2016/10/13撮影
参考までに、過去記事に掲載した2015年10月27日の写真と比べてみると、道路だけ残して更地になっていることが分かる。
Source: Google Earth, 2015/10/27撮影
本当に張成沢が憎くて壊したのかどうかは分からないが、ヒャンドンムの反応からしても、特別な理由で取り壊された可能性はある。
<追記>
取り壊された理由、唯一無比ではならないもののレプリカを小さく作ってしまったことが問題視されたのではないだろうか。特に、「主体塔」や「凱旋們」など、「将軍様」の「偉業」とされる「記念碑的建造物」をお手軽に小型化してしまったのが良くなかったのかもしれない。かといって、「新朝鮮」以前の建物ばかりにしてしまうと、「新朝鮮」の歴史がなくなってしまうので、いっそのこと「全て取り壊し」という決定が成されたのかもしれない。「高句麗村」とか「高麗村」とかにしておけば良かったのかもしれないが。
それを思い出し、Google Earthで確認したところ、2016年10月13日に撮影した写真では、ゲートや主体塔などを含め、ほとんど全ての建物が取り壊されている。
Source: Google Earth, 2016/10/13撮影
参考までに、過去記事に掲載した2015年10月27日の写真と比べてみると、道路だけ残して更地になっていることが分かる。
Source: Google Earth, 2015/10/27撮影
本当に張成沢が憎くて壊したのかどうかは分からないが、ヒャンドンムの反応からしても、特別な理由で取り壊された可能性はある。
<追記>
取り壊された理由、唯一無比ではならないもののレプリカを小さく作ってしまったことが問題視されたのではないだろうか。特に、「主体塔」や「凱旋們」など、「将軍様」の「偉業」とされる「記念碑的建造物」をお手軽に小型化してしまったのが良くなかったのかもしれない。かといって、「新朝鮮」以前の建物ばかりにしてしまうと、「新朝鮮」の歴史がなくなってしまうので、いっそのこと「全て取り壊し」という決定が成されたのかもしれない。「高句麗村」とか「高麗村」とかにしておけば良かったのかもしれないが。
北京「玉柳館」:夜の部、「27号探査隊員」の「200日戦闘」を勝利の中で貫徹する輝かしい成果 (2016年12月15日)
前線司令部(ホテル)に戻った「27号探査隊員」は、かなり歩き回ったこともあり疲れていた。「訓練も戦闘だ!」という「元帥様」の「教示」を実践できていない自分を反省しつつ、前日に買っておいた変わったデザインの缶に入っている燕京ビールを飲んだ。ところが、このビール、甘い!何も考えずに買ってきたのだが、よく見ればフルーツビールと。確かにパイナップルの味がする。アルコールも含まれてはいるようだが、よく言ってもビールよりはカクテルのような味だった。捨てるのも勿体ないので、飲み干したのだが、疲れにはこの適当な甘さが良かったのか、次の作戦計画策定作業を始める「ベッチャン(度胸)」が湧いてきた。
既に予定していた作戦項目は達成していたので、新たに作戦地点を検討する必要があるのだが、取りあえず考えられるのは、ミファドンムの玉柳館に再浸透するか、新規目標ととしてヘダンファ(海棠花)館に浸透するのかという程度。ヘダンファ館については、事前に戦略地図を準備していなかったので、前線司令部でBaiduを検索したところ、すぐに出てきた。しかも、なんと朝鮮大使館から東大橋駅に向かう道の近くに位置しているではないか。Baidu地図で見るとこんな感じに出てくるのだが、1とマークされているのがヘダンファ館で、その南に朝鮮大使館がある。そんなことが分かっていれば、前線司令部に戻ることなく、そのままヘダンファ館に浸透することも出来たのだが、作戦準備が甘かった。ミファドンムは、「ヘダンファ館は、玉柳館から遠いです」と言っていたが、確かに地下鉄に20分ぐらい乗ったので、遠いことは遠い。
Source: Baidu, http://map.baidu.com/?newmap=1&l=5&tn=B_NORMAL_MAP&s=s%26contp%3D1%26on_gel%3D0%26wd%3D%E6%9C%9D%E9%B2%9C+%E6%B5%B7%E6%A3%A0%E8%8A%B1%26c%3D1%26sc%3D0%26sfrom%3Dmap_pc&from=alamap&tpl=text01
玉柳館にするかヘダンファ館にするか迷っていると、学術会議主催者の先生が「夕食を一緒に食べよう」と部屋まで迎えに来て下さった。いずれかの朝鮮食堂で「公演」を見たいという思いはあったのだが、わざわざ部屋まで来て下さった先生に申し訳ないので、その先生方と夕食を共にすることにした。幸い、お酒を大量に飲む方々ではなかったので、8時少し前には夕食会は終わり、解放された。しかし、「7時20分から」の「公演」にはもちろん間に合わない。上海の「モランボン音楽食堂」や延吉の「千年白雪館」のように何回も演奏してくれればよいのだが、ミファドンムは「7時20分の1度だけ」と言っていた。
しかし、「27号探査隊員」は、「200日戦闘」を栄光的な勝利の中で貫徹するという鋼鉄のような信念を抱き、玉柳館再浸透を決意した。ヘダンファ館という選択肢もあったのだが、8時からの作戦計画としては、ヘダンファ館は遠すぎた。「朝鮮の友達に会いに行きます」と一緒にホテルに向かっていた先生方と途中で別れ、再び牡丹駅から望京駅に向かった。2度目の行軍なので、乗り換えなどは迷うことなくスムーズだったのだが、それでも玉柳館に到着したのは9時近かった。
しかし!玉柳館、客の姿は見えず、計算台ではドンムが片付けを始めている。店内の照明もなんとなく暗い。ここで撤退しては「200日戦闘」を勝利的に貫徹できないので、取りあえずドアを開ける。もちろん、この時間は、ドアで出迎えをしてくれる接待員ドンムなどいるはずもない。中に入ると、チマチョゴリを着たドンムが奥からやって来た。営業時間は過ぎたので帰ってくれと言われると思いきや、「お食事ですか。まだ大丈夫です」と焼き肉席の方に案内される。昼に座ったのと近い、店内を見渡せる場所に座り、「もう片付けを始めているのに申し訳ない」と言うと、接待員ドンム(ヒャンドンム)は「いえ、まだ2階にお客さんがいるから大丈夫です」と。歌声こそ聞こえてこなかったが、2階の個室を使っている人々がいたのかもしれない。
ヒャンドンム「昼間も来られましたね。もっと早く来れば公演も見られたのに」と。「27号探査隊員」は、来られなかった事情を説明した上で、「ミファドンムと約束をしたので、遅くなったが来てみた」と。ところが、ヒャンドンム「ミファドンムですか?」と。また、例によって名前間違えをしてしまったのかと思ったが、今回は昼間、店を出て直ぐに名前をメモしておいたので絶対に間違いはないはず。「3年目のドンムですよ」などと説明すると、しばらく知らない素振りをした後、「ミXX(XXの部分は失念)ドンムですよ」と教えてくれた。ネームプレートを付けているので、本名ではないにしろ、名前は極秘事項ではないと思うのだが、少し不思議だった。まあ、拘っていても仕方がないので、「環境美化(ミファ)と混同したのかなぁ」などと冗談を言いながら名前問題は終了。
「夕食は食べたので、大同江ビールをお願いします」とビールを注文し飲んだは良いが、零下の寒空の中の行軍だったので体が冷え切っている。そこで「テンジャンチゲ」も追加注文。ちょっとしたキムチ類もセットで出てくるので、ビールのつまみとしてはちょうど良かった。
2階の状況について質問してみると、「個室があり、歌を歌えるようになっている」と。しかし、どうやら個室を使うためのセット料理があり、それが事実上の個室利用料金となるシステムのようだ。ドンムとデュエットすると追加料金が発生するのかまでは未確認。
さて、ヒャンドンム、ミファドンムとは違い1年目の新米工作員。まだ来たばかりで、中国語も勉強中と言っていた。この店のシステムなのか、朝鮮語を話す親善的日本人民が来たからなのかは不明ながら、ヒャンドンムも横に立ってずっと話し相手になってくれた。今回は、上海で調達した偽装用の人民服を着用していったので、さらなる親近感を醸し出すことが出来たのかもしれない。話が逸れるが、この人民服、偽装以外の目的でも今回は大活躍した。会議中も着用していたのだが、暑くもなく寒くもなく非常に快適で、さらに前がしっかりとしまっているので、この上にダウンジャケットを着ると、外を歩いていても特段の寒さは感じなかった。さらに北京空港では、後ろを歩いていた日本人老年夫婦の「中山服かっこいいね」という声が聞こえ、ちょっと嬉しかった。
ヒャンドンム、新米ながらもミファドンム同様、色々と「尋問」してきた。年齢を尋ねてきたので、「何歳か当ててみろ」と。まあ大体正しい年齢を当てたので、「ドンムのお父さんぐらいかな」とか言いながら、こちらの「尋問」主導権を確保し、ヒャンドンムの家族について「尋問」を開始。ヒャンドンムのお父さんは「化学者」というので、「(金日成)総合大学ですか?」と質問すると、「総合大学よりは少し落ちますが、金策工業大学です」と。「金策工業大学は、総合大学と同じぐらい優秀な大学ですよ。羊角島ホテルから見えました」と言うと、嬉しそうな顔をした。続けて、「では、元帥様が建設して下さった教員住宅に住んでいるのですか?」と質問すると「そうです」と。「元帥様が現地指導された上層階からは平壌の素晴らしい風景が見えますね」というと、「私達の部屋は14階ですから、それほど高くありません」と。しかし、「朝鮮中央TV」で紹介されたとおり、「各フロアには、遊び場やくつろぎの場所があり、休日はそこで過ごす人もたくさんいます」と言っていた。お母さんは「平凡な料理士」と。お兄さんがおり、大学を卒業して事業所で働いていると言っていた。「お父さんが優秀な方だから、ドンムも優秀なんでしょ?」と言うと、「頭は似ませんでした」と恥ずかしそうに答えた。
そんな話をしていると、奥の方から「ドンム達、食事しよう!」という声が聞こえてきた。ヒャンドンムに「私は、一人でビールを飲んでいるから、食事をしてきなさい」と言うと、「私は奉仕時間なので大丈夫です」と。新参兵だから夜遅くまで「奉仕」させられているのか、シフトが組まれているのか分からないが、少し気の毒だった。トイレに行く途中、厨房の様子も見えるのだが、接待員ドンム達が床掃除をしていた。営業時間終了後にやってきた迷惑な客にも、しっかりと「奉仕」してくれるヒャンドンムに感謝。
食事に向かうミファドンムが平服を着て通りかかった。「7時20分と言ったのに、遅く来られましたね」と叱られたので、「それでも、ドンムとの約束は守ったよ」と言うと、「コマスムニダ(ありがとうございます)」と言いながら、食事をしに行った。
食事が終わり、平服を着たドンム達が円卓の方に集合した。20人以上いたであろうか。ヒャンドンムと話をしながらその様子を見ていた。「平壌は、どこを見物されましたか?」と聞かれたので、通常の観光スポットをいくつか列挙した上で「当時は、今のように記念碑的創造物が多くありませんでした。元帥様の時代になってから、ムンス・ウォーターパーク、ミリム乗馬クラブ、ローラースケート場、ルンラ・イルカ館などたくさん建設されましたね。本当に元帥様の時代になってから、文字通り万里馬速度で平壌は発展しているようです」と褒めると、「そうです。お若い元帥様なので、発展速度も早いです。青年大国ですよ」と模範解答。
そんな話をしていると、拍手が聞こえたので、「あれは何をしているのですか?」と聞くと「総話です」と。まさか、「朝鮮中央TV」のドラマや映画でしか見たことがない「総話」を実際に見られるとは思ってもみなかった。まさに、「200日戦闘」の輝かしい成果。そして、「立って拍手をされているドンムは、お客さんにたくさん売ることが出来たドンムです」と大変ストレートな答え。「祖国のために良い仕事をたくさんしたということですね」と返しておいた。ミファドンムも500元の切手帳を売ったわけだが、恐らく500元程度は物の数にも入らず、金満中国人に数千元、否、数万元の売り上げをしたドンムなのであろう。続いて、3人のドンムが立たされ、うつむいていた。ヒャンドンムに聞くまでもなく、売り上げに貢献できなかったドンム達が叱られていたのであろう。かなり距離があったので、中心になって話していた女性の顔や年齢は分からなかったが、支配人なのかもしれない。
大同江ビールが38元と書いてあったので、「平壌で飲んだら、このビールはいくらですか?」と質問すると、ヒャンドンム、困った顔をしながら「このビールは輸送費や・・・・」と苦しそうに説明を始めたので、「様々な費用がかかっているので、平壌より高いのは当然です。でも、平壌での値段を知りたいです」と言うと、「4~5元ぐらいです」と答えた。「そんなに安いのなら、今度平壌で1番から7番まで全部飲んでみます」と返すと、「11と書いてるのはアルコール度数ですよ」とヒャンドンム。どうやら、ビールの味別番号は知らないようだ。
その他にも、あれこれとヒャンドンムと話をしていたのだが、何を話したのか忘れてしまった。それほど多くのことを話したということだが、時計を見ると10時半頃になっていた。中国の地下鉄の最終列車は早いと聞いていたので、ヒャンドンムに会計をしてもらった。大同江ビール数本とテンジャンチゲで100元ちょっと。200元出して、おつりを持って来たので、「いらない」というと、「駄目です」と手渡そうとする。直ぐに受け取らないところがいじらしい。「これは、1時間以上、平壌の発展の様子などを聞かせてくれたドンムへの感謝の気持ちです。こういう感謝の気持ちの表し方は、社会主義朝鮮でもあるでしょ」と言うと、やっと受け取ってくれた。
望京駅に着いて切符を買おうとしたが、自動販売機は全て販売終了。窓口で買えたのかもしれないが、途中で電車が終了してしまうともっと困るので、タクシーで帰ることにした。幸い、駅周辺に空車がいたので、空港からホテルに行くために用意しておいた紙を運転手に見せ、無事ホテルに帰着。北京のタクシーは、メーターで動いてくれるので、本当に安心して乗れる。日本のタクシーと同じで、到着するとレシートを印刷する機械がカチャカチャと音を出している。
以上、今回の北京での生産計画は、200%、否、300%ぐらいの超過達成をした。まさに「200日戦闘」を勝利の中で貫徹した輝かしい成果と言えよう。
既に予定していた作戦項目は達成していたので、新たに作戦地点を検討する必要があるのだが、取りあえず考えられるのは、ミファドンムの玉柳館に再浸透するか、新規目標ととしてヘダンファ(海棠花)館に浸透するのかという程度。ヘダンファ館については、事前に戦略地図を準備していなかったので、前線司令部でBaiduを検索したところ、すぐに出てきた。しかも、なんと朝鮮大使館から東大橋駅に向かう道の近くに位置しているではないか。Baidu地図で見るとこんな感じに出てくるのだが、1とマークされているのがヘダンファ館で、その南に朝鮮大使館がある。そんなことが分かっていれば、前線司令部に戻ることなく、そのままヘダンファ館に浸透することも出来たのだが、作戦準備が甘かった。ミファドンムは、「ヘダンファ館は、玉柳館から遠いです」と言っていたが、確かに地下鉄に20分ぐらい乗ったので、遠いことは遠い。
Source: Baidu, http://map.baidu.com/?newmap=1&l=5&tn=B_NORMAL_MAP&s=s%26contp%3D1%26on_gel%3D0%26wd%3D%E6%9C%9D%E9%B2%9C+%E6%B5%B7%E6%A3%A0%E8%8A%B1%26c%3D1%26sc%3D0%26sfrom%3Dmap_pc&from=alamap&tpl=text01
玉柳館にするかヘダンファ館にするか迷っていると、学術会議主催者の先生が「夕食を一緒に食べよう」と部屋まで迎えに来て下さった。いずれかの朝鮮食堂で「公演」を見たいという思いはあったのだが、わざわざ部屋まで来て下さった先生に申し訳ないので、その先生方と夕食を共にすることにした。幸い、お酒を大量に飲む方々ではなかったので、8時少し前には夕食会は終わり、解放された。しかし、「7時20分から」の「公演」にはもちろん間に合わない。上海の「モランボン音楽食堂」や延吉の「千年白雪館」のように何回も演奏してくれればよいのだが、ミファドンムは「7時20分の1度だけ」と言っていた。
しかし、「27号探査隊員」は、「200日戦闘」を栄光的な勝利の中で貫徹するという鋼鉄のような信念を抱き、玉柳館再浸透を決意した。ヘダンファ館という選択肢もあったのだが、8時からの作戦計画としては、ヘダンファ館は遠すぎた。「朝鮮の友達に会いに行きます」と一緒にホテルに向かっていた先生方と途中で別れ、再び牡丹駅から望京駅に向かった。2度目の行軍なので、乗り換えなどは迷うことなくスムーズだったのだが、それでも玉柳館に到着したのは9時近かった。
しかし!玉柳館、客の姿は見えず、計算台ではドンムが片付けを始めている。店内の照明もなんとなく暗い。ここで撤退しては「200日戦闘」を勝利的に貫徹できないので、取りあえずドアを開ける。もちろん、この時間は、ドアで出迎えをしてくれる接待員ドンムなどいるはずもない。中に入ると、チマチョゴリを着たドンムが奥からやって来た。営業時間は過ぎたので帰ってくれと言われると思いきや、「お食事ですか。まだ大丈夫です」と焼き肉席の方に案内される。昼に座ったのと近い、店内を見渡せる場所に座り、「もう片付けを始めているのに申し訳ない」と言うと、接待員ドンム(ヒャンドンム)は「いえ、まだ2階にお客さんがいるから大丈夫です」と。歌声こそ聞こえてこなかったが、2階の個室を使っている人々がいたのかもしれない。
ヒャンドンム「昼間も来られましたね。もっと早く来れば公演も見られたのに」と。「27号探査隊員」は、来られなかった事情を説明した上で、「ミファドンムと約束をしたので、遅くなったが来てみた」と。ところが、ヒャンドンム「ミファドンムですか?」と。また、例によって名前間違えをしてしまったのかと思ったが、今回は昼間、店を出て直ぐに名前をメモしておいたので絶対に間違いはないはず。「3年目のドンムですよ」などと説明すると、しばらく知らない素振りをした後、「ミXX(XXの部分は失念)ドンムですよ」と教えてくれた。ネームプレートを付けているので、本名ではないにしろ、名前は極秘事項ではないと思うのだが、少し不思議だった。まあ、拘っていても仕方がないので、「環境美化(ミファ)と混同したのかなぁ」などと冗談を言いながら名前問題は終了。
「夕食は食べたので、大同江ビールをお願いします」とビールを注文し飲んだは良いが、零下の寒空の中の行軍だったので体が冷え切っている。そこで「テンジャンチゲ」も追加注文。ちょっとしたキムチ類もセットで出てくるので、ビールのつまみとしてはちょうど良かった。
2階の状況について質問してみると、「個室があり、歌を歌えるようになっている」と。しかし、どうやら個室を使うためのセット料理があり、それが事実上の個室利用料金となるシステムのようだ。ドンムとデュエットすると追加料金が発生するのかまでは未確認。
さて、ヒャンドンム、ミファドンムとは違い1年目の新米工作員。まだ来たばかりで、中国語も勉強中と言っていた。この店のシステムなのか、朝鮮語を話す親善的日本人民が来たからなのかは不明ながら、ヒャンドンムも横に立ってずっと話し相手になってくれた。今回は、上海で調達した偽装用の人民服を着用していったので、さらなる親近感を醸し出すことが出来たのかもしれない。話が逸れるが、この人民服、偽装以外の目的でも今回は大活躍した。会議中も着用していたのだが、暑くもなく寒くもなく非常に快適で、さらに前がしっかりとしまっているので、この上にダウンジャケットを着ると、外を歩いていても特段の寒さは感じなかった。さらに北京空港では、後ろを歩いていた日本人老年夫婦の「中山服かっこいいね」という声が聞こえ、ちょっと嬉しかった。
ヒャンドンム、新米ながらもミファドンム同様、色々と「尋問」してきた。年齢を尋ねてきたので、「何歳か当ててみろ」と。まあ大体正しい年齢を当てたので、「ドンムのお父さんぐらいかな」とか言いながら、こちらの「尋問」主導権を確保し、ヒャンドンムの家族について「尋問」を開始。ヒャンドンムのお父さんは「化学者」というので、「(金日成)総合大学ですか?」と質問すると、「総合大学よりは少し落ちますが、金策工業大学です」と。「金策工業大学は、総合大学と同じぐらい優秀な大学ですよ。羊角島ホテルから見えました」と言うと、嬉しそうな顔をした。続けて、「では、元帥様が建設して下さった教員住宅に住んでいるのですか?」と質問すると「そうです」と。「元帥様が現地指導された上層階からは平壌の素晴らしい風景が見えますね」というと、「私達の部屋は14階ですから、それほど高くありません」と。しかし、「朝鮮中央TV」で紹介されたとおり、「各フロアには、遊び場やくつろぎの場所があり、休日はそこで過ごす人もたくさんいます」と言っていた。お母さんは「平凡な料理士」と。お兄さんがおり、大学を卒業して事業所で働いていると言っていた。「お父さんが優秀な方だから、ドンムも優秀なんでしょ?」と言うと、「頭は似ませんでした」と恥ずかしそうに答えた。
そんな話をしていると、奥の方から「ドンム達、食事しよう!」という声が聞こえてきた。ヒャンドンムに「私は、一人でビールを飲んでいるから、食事をしてきなさい」と言うと、「私は奉仕時間なので大丈夫です」と。新参兵だから夜遅くまで「奉仕」させられているのか、シフトが組まれているのか分からないが、少し気の毒だった。トイレに行く途中、厨房の様子も見えるのだが、接待員ドンム達が床掃除をしていた。営業時間終了後にやってきた迷惑な客にも、しっかりと「奉仕」してくれるヒャンドンムに感謝。
食事に向かうミファドンムが平服を着て通りかかった。「7時20分と言ったのに、遅く来られましたね」と叱られたので、「それでも、ドンムとの約束は守ったよ」と言うと、「コマスムニダ(ありがとうございます)」と言いながら、食事をしに行った。
食事が終わり、平服を着たドンム達が円卓の方に集合した。20人以上いたであろうか。ヒャンドンムと話をしながらその様子を見ていた。「平壌は、どこを見物されましたか?」と聞かれたので、通常の観光スポットをいくつか列挙した上で「当時は、今のように記念碑的創造物が多くありませんでした。元帥様の時代になってから、ムンス・ウォーターパーク、ミリム乗馬クラブ、ローラースケート場、ルンラ・イルカ館などたくさん建設されましたね。本当に元帥様の時代になってから、文字通り万里馬速度で平壌は発展しているようです」と褒めると、「そうです。お若い元帥様なので、発展速度も早いです。青年大国ですよ」と模範解答。
そんな話をしていると、拍手が聞こえたので、「あれは何をしているのですか?」と聞くと「総話です」と。まさか、「朝鮮中央TV」のドラマや映画でしか見たことがない「総話」を実際に見られるとは思ってもみなかった。まさに、「200日戦闘」の輝かしい成果。そして、「立って拍手をされているドンムは、お客さんにたくさん売ることが出来たドンムです」と大変ストレートな答え。「祖国のために良い仕事をたくさんしたということですね」と返しておいた。ミファドンムも500元の切手帳を売ったわけだが、恐らく500元程度は物の数にも入らず、金満中国人に数千元、否、数万元の売り上げをしたドンムなのであろう。続いて、3人のドンムが立たされ、うつむいていた。ヒャンドンムに聞くまでもなく、売り上げに貢献できなかったドンム達が叱られていたのであろう。かなり距離があったので、中心になって話していた女性の顔や年齢は分からなかったが、支配人なのかもしれない。
大同江ビールが38元と書いてあったので、「平壌で飲んだら、このビールはいくらですか?」と質問すると、ヒャンドンム、困った顔をしながら「このビールは輸送費や・・・・」と苦しそうに説明を始めたので、「様々な費用がかかっているので、平壌より高いのは当然です。でも、平壌での値段を知りたいです」と言うと、「4~5元ぐらいです」と答えた。「そんなに安いのなら、今度平壌で1番から7番まで全部飲んでみます」と返すと、「11と書いてるのはアルコール度数ですよ」とヒャンドンム。どうやら、ビールの味別番号は知らないようだ。
その他にも、あれこれとヒャンドンムと話をしていたのだが、何を話したのか忘れてしまった。それほど多くのことを話したということだが、時計を見ると10時半頃になっていた。中国の地下鉄の最終列車は早いと聞いていたので、ヒャンドンムに会計をしてもらった。大同江ビール数本とテンジャンチゲで100元ちょっと。200元出して、おつりを持って来たので、「いらない」というと、「駄目です」と手渡そうとする。直ぐに受け取らないところがいじらしい。「これは、1時間以上、平壌の発展の様子などを聞かせてくれたドンムへの感謝の気持ちです。こういう感謝の気持ちの表し方は、社会主義朝鮮でもあるでしょ」と言うと、やっと受け取ってくれた。
望京駅に着いて切符を買おうとしたが、自動販売機は全て販売終了。窓口で買えたのかもしれないが、途中で電車が終了してしまうともっと困るので、タクシーで帰ることにした。幸い、駅周辺に空車がいたので、空港からホテルに行くために用意しておいた紙を運転手に見せ、無事ホテルに帰着。北京のタクシーは、メーターで動いてくれるので、本当に安心して乗れる。日本のタクシーと同じで、到着するとレシートを印刷する機械がカチャカチャと音を出している。
以上、今回の北京での生産計画は、200%、否、300%ぐらいの超過達成をした。まさに「200日戦闘」を勝利の中で貫徹した輝かしい成果と言えよう。
北京の「27号探査隊員」:南朝鮮に接収された「平壌大成山館」、朝鮮大使館と朝鮮人民、大使館周辺 (2016年12月14日)
ミファドンムに後ろ髪を引かれつつ、「革命的気勢」を高めて玉柳館から戦略的後退をした「27号探査隊員」は、次の作戦目標地点である平壌大成山館に向かった。望京駅を中心に平壌大成山館は、玉柳館の正反対にあり、同駅を通り越して北東に向かった。この方向には朝鮮語の看板を掲げた店舗は見られなかったが、目標地点に近づくとぼちぼち目に付いた。望京周辺のコリアンタウン、かなり広い範囲に点在するような雰囲気だ。
目標地点が記された地図を参照しながら、平壌大成山館が入店するビルに到達するも、平壌大成山館なるものは見当たらず。ただ、古びた看板がビル壁面に残されているだけであった。
場所は間違いないし、看板の下にはカフェもあるのだが、どう見ても南朝鮮謹製。
写真には写っていないが、店内にいる女性従業員は、チマチョゴリを着ているわけでもなく、制服を着ているわけでもなく、そこらにいる中国人か韓国人のような服装で仕事をしていた。「27号探査隊員」は、さらなる探査は不要と判断し、南朝鮮資本(か中国市場経済資本)に接収された平壌大成山館跡地を後にした。(今思えば、2階まで探査した方が良かったのかもしれないが、夕闇に包まれる前に次の作戦地点に向かいたかった)
これでは、ミファドンムが平壌大成山館を知っているはずがない。
探査作戦を決死貫徹できずに撤退する悔しさを胸に抱きつつ、次の作戦地点である朝鮮大使館に向かうべく、望京駅から地下鉄に乗る。何回か乗り継ぎをして向かうのは東大橋駅。同駅は朝暘街に隣接しており、駅から出ると大きな百貨店などが並んでいる。
作戦地図を参考に目標地点に向かうと、朝鮮文字の看板が目に付き出す。普通江商店、開城メガネ店など、北朝鮮の地名を店名に付けた商店が並んでいる。看板を見る限り、これらの商店で売られているのは家電製品や日用品。下の写真の白い看板の店では、航空券も販売している。この一角を見る限りでは、ちょっとしたノースコリアンタウンといった感じがする。
それもそのはず、右側には広大な敷地の中に北朝鮮大使館があった。下の写真中央(木が茂っている一角)が北朝鮮大使館で、商店はその右側に並んでいる。「27号探査隊員」は北から歩いてきたので、商店は道の左側、大使館は道の右側ということになる。北朝鮮大使館、もっと小規模だと思っていたが、歴史的経緯からして広大な敷地を提供されているようだ。写真下が大使館本体、上の方が大使館員の宿舎のようで、アパートのような建物が何棟か建てられていた。
Source: Google Earth
「27号探査隊員」は、大使館の周囲をぐるっと歩いてみることにした。朝鮮大使館の東門。ちょうど、大使館敷地内に入る女性がいた。内側には2メートルほどの古い壁があり、外側を5メートルぐらいの高い鉄柵が囲っている。北朝鮮大使館に駆け込む脱南者もいないと思うのだが。
大使館の敷地内には、スローガンが掲げられていた。
東門から見えるスローガン、「先軍朝鮮の太陽金正恩将軍万歳!」
大使館正面には、「元帥様」などの「革命活動」を紹介する写真ボードがあったが、大使館正面を警備する中国公安がいたので、トラブルを避けるために写真撮影はしなかった。少し離れたところから撮影した、共和国旗と国章。
大使館西側には、ショッピングモールがあり、こちらはロシア街になっている。こちらはこちらでおもしろそうなのだが、時間がなかったので、通過するだけに留めておいた。周囲をロシア人がかなりたくさん歩いていた。
そして、西側にもスローガンがある。「皆、党第7回大会決定貫徹へと!」
スローガンが刻まれた塔があり、その背景にあるのは館員用の宿舎。
そして、大使館敷地北西角辺りには、銀畔館という朝鮮食堂があったが、改装工事中で休業との張り紙が出ていた。場所からして、朝鮮大使館員御用達なのかもしれない。
「27号探査隊員」は、大使館北側道路を大使館員宿舎を眺めつつ東に向かって歩いた。朝鮮文字の看板を掲げる商店の探査をすることを考えていたのだが、商店が建ち並ぶ道路に至ったところで、平壌方言を話す親子連れに遭遇、どこから出てきたのかは分からないが、間違いなく大使館員家族だと判断し尾行した。親子連れなので、話していたことは、日本の親子連れと変わらないような内容であった。この家族連れ、タクシーを拾って、どこかに行ってしまった。普通の話をしながらタクシーを捕まえていたので、尾行に気付いてということはないと思う。男の子は耳にヘッドフォン(革命歌謡でも聴いているのか、モランボン楽団の歌を聞いているのか、それとも「思想・精神的」に良くない楽曲を聴いているのか)、女の子はスマホの画面を見詰めている。お母さんはタクシーを捕まえようと車が来る方向を見ている。本当にどこにでもいる家族連れの姿だ。
夕方になり、気温もどんどん下がってきた。「27号探査隊員」は、ここで作戦行動をいったん中断し、体勢を立て直すために一度前線司令部(ホテル)に戻ることにした。
目標地点が記された地図を参照しながら、平壌大成山館が入店するビルに到達するも、平壌大成山館なるものは見当たらず。ただ、古びた看板がビル壁面に残されているだけであった。
場所は間違いないし、看板の下にはカフェもあるのだが、どう見ても南朝鮮謹製。
写真には写っていないが、店内にいる女性従業員は、チマチョゴリを着ているわけでもなく、制服を着ているわけでもなく、そこらにいる中国人か韓国人のような服装で仕事をしていた。「27号探査隊員」は、さらなる探査は不要と判断し、南朝鮮資本(か中国市場経済資本)に接収された平壌大成山館跡地を後にした。(今思えば、2階まで探査した方が良かったのかもしれないが、夕闇に包まれる前に次の作戦地点に向かいたかった)
これでは、ミファドンムが平壌大成山館を知っているはずがない。
探査作戦を決死貫徹できずに撤退する悔しさを胸に抱きつつ、次の作戦地点である朝鮮大使館に向かうべく、望京駅から地下鉄に乗る。何回か乗り継ぎをして向かうのは東大橋駅。同駅は朝暘街に隣接しており、駅から出ると大きな百貨店などが並んでいる。
作戦地図を参考に目標地点に向かうと、朝鮮文字の看板が目に付き出す。普通江商店、開城メガネ店など、北朝鮮の地名を店名に付けた商店が並んでいる。看板を見る限り、これらの商店で売られているのは家電製品や日用品。下の写真の白い看板の店では、航空券も販売している。この一角を見る限りでは、ちょっとしたノースコリアンタウンといった感じがする。
それもそのはず、右側には広大な敷地の中に北朝鮮大使館があった。下の写真中央(木が茂っている一角)が北朝鮮大使館で、商店はその右側に並んでいる。「27号探査隊員」は北から歩いてきたので、商店は道の左側、大使館は道の右側ということになる。北朝鮮大使館、もっと小規模だと思っていたが、歴史的経緯からして広大な敷地を提供されているようだ。写真下が大使館本体、上の方が大使館員の宿舎のようで、アパートのような建物が何棟か建てられていた。
Source: Google Earth
「27号探査隊員」は、大使館の周囲をぐるっと歩いてみることにした。朝鮮大使館の東門。ちょうど、大使館敷地内に入る女性がいた。内側には2メートルほどの古い壁があり、外側を5メートルぐらいの高い鉄柵が囲っている。北朝鮮大使館に駆け込む脱南者もいないと思うのだが。
大使館の敷地内には、スローガンが掲げられていた。
東門から見えるスローガン、「先軍朝鮮の太陽金正恩将軍万歳!」
大使館正面には、「元帥様」などの「革命活動」を紹介する写真ボードがあったが、大使館正面を警備する中国公安がいたので、トラブルを避けるために写真撮影はしなかった。少し離れたところから撮影した、共和国旗と国章。
大使館西側には、ショッピングモールがあり、こちらはロシア街になっている。こちらはこちらでおもしろそうなのだが、時間がなかったので、通過するだけに留めておいた。周囲をロシア人がかなりたくさん歩いていた。
そして、西側にもスローガンがある。「皆、党第7回大会決定貫徹へと!」
スローガンが刻まれた塔があり、その背景にあるのは館員用の宿舎。
そして、大使館敷地北西角辺りには、銀畔館という朝鮮食堂があったが、改装工事中で休業との張り紙が出ていた。場所からして、朝鮮大使館員御用達なのかもしれない。
「27号探査隊員」は、大使館北側道路を大使館員宿舎を眺めつつ東に向かって歩いた。朝鮮文字の看板を掲げる商店の探査をすることを考えていたのだが、商店が建ち並ぶ道路に至ったところで、平壌方言を話す親子連れに遭遇、どこから出てきたのかは分からないが、間違いなく大使館員家族だと判断し尾行した。親子連れなので、話していたことは、日本の親子連れと変わらないような内容であった。この家族連れ、タクシーを拾って、どこかに行ってしまった。普通の話をしながらタクシーを捕まえていたので、尾行に気付いてということはないと思う。男の子は耳にヘッドフォン(革命歌謡でも聴いているのか、モランボン楽団の歌を聞いているのか、それとも「思想・精神的」に良くない楽曲を聴いているのか)、女の子はスマホの画面を見詰めている。お母さんはタクシーを捕まえようと車が来る方向を見ている。本当にどこにでもいる家族連れの姿だ。
夕方になり、気温もどんどん下がってきた。「27号探査隊員」は、ここで作戦行動をいったん中断し、体勢を立て直すために一度前線司令部(ホテル)に戻ることにした。
北京の朝鮮食堂「玉柳館」:昼の部、鋼鉄の工作員ミファドンム編 (2016年12月14日)
先週末は、国際学術会議に出席するために、北京にいた。本来、会議は10~11日午後までの予定だったので、朝鮮食堂は行けても11日夜の夕食だけかと思っていたが、会議が短縮され、11日が完全フリーになったので、かなり余裕が出来た。
今回の「27号探査隊員」の作戦計画は、1.北朝鮮大使館親善訪問、2.大使館周辺探査、3.朝鮮食堂における接待員ドンムとの情報交換を想定し、それぞれの作戦計画の準備として、事前にBaiduを検索し、地図等を準備しておいた。モランボン時計について調べるまでは、中国語が分からないからと、中国語のネットを見ることはほとんどなかったが、Baiduは非常に便利であることが分かり今回は大いに活用した。特に地図機能は大変有用で、目的地周辺の地図をプリントアウトしておけば、確実にその場所に行けることも分かった。入力は特に中国語で入れる必要はなく、取りあえず、日本語のIMEのまま日本語の漢字を入れてやると、それらしい検索結果が表れ、その中からそれらしい中国語を探して(多少中国語の知識を要するが)、再検索をすると大体、目的の結果に到達できる。
ということで、朝鮮食堂については、いくつか出てくるが、午後3時頃からの作戦計画であったので、朝鮮食堂は玉柳館と平壌大成山館のみ準備しておいた。前者では夕食と公演、後者ではその前に軽く「革命的」なコーヒーを飲むという計画であった。
ところが、余裕が出来たので、玉柳館で昼食として平壌冷麺を食べることにした。北京の地下鉄望京駅周辺にはコリアンタウンがあり、玉柳館もその一角に位置する。実際、どこからどこまでがコリアンタウンなのか分からないが、地下鉄出口から出て少し歩くと、朝鮮文字の看板が見えてくる。ほとんどは食堂で、朝鮮族か韓国人経営する店のように思われた。西望京方面に進むと、玉柳館があった。とにかく大きい。これまで行った朝鮮食堂とは比較にならない規模で、食堂のフロアが円卓と焼き肉が焼けるテーブルが置かれている区画に分けられており、さらに2階にはドンムと歌を歌える個室があるらしい(今回、2階は未探査だが)。
北京は寒く、ドンム達はドアの中に立ってお客を待っている。「ニーハオ」と挨拶され、取りあえずは焼き肉席に案内された。円卓はステージの前に並べたれており、夜の公演時間にはそちらに案内されるのであろう。店内には中国人らしき人々がおり、焼き肉を食べている人もたくさんいた。「27号探査隊員」は、店内全てを見渡せる、ほぼ中央の焼き肉席に座った。
さすがに食堂だけあり、上海の「モランボン音楽食堂」や延吉の「千年白雪館」(3階)と異なりメニューは豊富で、焼き肉も何種類もあった。平壌冷麺を注文したが、これにも100グラム、200グラム、300グラムと3種類用意されていた。その後、平壌大成山館にも行く予定だったので、一番軽い100グラムの冷麺を注文し、しばらく待っていたら、ミファドンムがやって来た。これまでの例だと、少し離れた所に立っているドンムを「27号探査隊員」が呼びつけ、色々と質問をするのだが、今回はドンム自らやって来て「27号探査隊員」に「尋問」し始めた。こちらに質問させる前に先に「尋問」攻勢をかける、相当に訓練された工作員のミファドンム。この店はどうやって調べたのか、北京に何しに来たのか、どこから来たのか、国籍はどこなのか、在日同胞なのか、どうして朝鮮語を話すのか、職業は何か、いつまで北京にいるのか、家族構成は等々、矢継ぎ早に「尋問」され、全て「自白」させられた。とにかく、いつもはドンムと会話はするが、対話にはなっていないのだが、今回は会話ではなく、横に立ったミファドンムとずっと話し続けた。
一通りの「尋問」が終わったので、今度は「27号探査隊員」が工作を仕掛けた。まず、次の作戦地点を確認するために、平壌大成山館を知っているか質問したところ、「知らない」と。同じ望京エリアにあるにもかかわらず「知らない」ということはあり得ないと思いつつ、北京の朝鮮食堂について質問したところ、5軒ほどあり、中でも有名なのが「我々の玉柳館とヘダンファ館」だと教えてくれた。平壌大成山館をなぜ知らないのだろうか、その謎は後で明らかになる。
ミファドンム、「ここにいる接待員は実習生で、3年間の実習後、祖国に戻る。自分は3年目」だと。「実習生」という言葉は、よく聞くようになったが、朝鮮食堂従業員に外貨稼ぎをさせているという批判を避けるために、「実習生と言え」という指示が本国からあったのかもしれない。ミファドンム曰く、「ここにいるのは、音楽や踊りを専攻した人だけではなく、会計などを専攻した人も来ている」と。まあ、食堂経営には会計を専攻した人も必要であろう。中国語については、平壌での事前学習はなく、「中国に来てから覚えた」と言っていた。初めは、中国のお客さんの言っていることが分からず苦労したとも。客層について質問したところ、最近は中国人ばかりだと。「以前は南朝鮮のお客さんが団体でたくさん来て、南北交流が出来たのですが…」と残念そうに言っていた。さすがに、その原因を作った「李明博逆徒」や「朴槿恵逆徒」の話には至らなかったが。「27号探査隊員」の詰めが甘くしっかりと確認をしなかったのだが、この食堂では南朝鮮人民の入場は制限していないような雰囲気だった。
店に入ったときは、『モスクワ郊外の夕べ』が流れていた。途中から「モランボン楽団」の楽曲に変わったので、朝鮮音楽の話へと話題を進めた。「せっかく朝鮮食堂に来たのに『モスクワ郊外の夕べ』が流れていたので、ガッカリしました」と言うと、「朝鮮音楽は好きですか?」と聞いてくるので、「モランボン楽団の歌も青峰楽団の歌もたくさん知ってますよ」と答えると、どこでどうやって覚えたのかと攻守逆転し、不覚にも再び「尋問」攻勢にさらされる。そこでも色々な話があるのだが、これまでのように項目毎に別れた会話ではなく、流れるような対話なので何を言ったのかは記憶できていない。「27号探査隊員」としては、ビタミンCを大量に摂取し、「平壌第1中学校」で「速読」訓練を受ける必要がありそうだ。
ミファドンム、次々と工作員としての力量を発揮してくるのだが、「音楽がお好きならば、当店では朝鮮音楽が収録されたDVDも売っていますよ」と勧めてくる。中国の社会主義市場経済もビックリのビジネスマインド。「北朝鮮のものを売っているのですか」と質問すると、過去記事に書いた、机の上に置かれていたお土産リストを指さした。酒類のメニューかと思っていたのだが、よく見ると、北朝鮮のお土産リストで、酒類、タバコ、健康サプリ、そして過去記事にも書いた「バイアグラ」らしき薬品が記されていた。「バイアグラ」は75元。
「朝鮮音楽のDVDは全て持っているからいりません」と言いつつ、「しかしカラオケマイクならば欲しいです」と。不覚にもカラオケマイクの朝鮮語を思い出せず、しばらく説明に苦労したが、ミファドンム、理解した模様。しかし、この店には置いてなく、「北京のどこかで買えますか」とダメ元で質問するも、「分かりません」という答えであった。結局、「今度、平壌に行かれたら買って下さい」というところで落ち着いた。カラオケマイクは、中国のどこかで売っているという情報があるが、店を見つけるのはかなり困難なミッションのようだ。
そしてミファドンム、さらに攻勢を強め「朝鮮の切手もあるのですが、お好きですか」と。まあ、見るだけ見せてもらおうかと切手を持って来てもらうと、切手帳数冊と『朝鮮画報』の中国語版を持って来た。『朝鮮画報』は2016年12月の最新号で、これならさほど高くないだろうし朝鮮語版があれば買っても良いかと思い、「この朝鮮語版を下さい」と言うと、「これは、切手帳を買って下さった方へ差し上げます」と、「白頭の刃の風」のような大攻勢をかけてくる。そして、切手帳の内容について、1冊ずつ説明を始める。一番初めに見せたのが、「最近出たばかり」という「切手で見る共和国の歴史」というシリーズ。これは、朝鮮語と英語で解説が書かれており、建国から2013年までのそれぞれの事項に関する切手が収録されている。「光明星3-2号」の切手があったので、「最近なのに、なぜ光明星-4号機の切手がないのか」と「27号探査隊員」がやっと攻守逆転して尋問、波状攻撃を加えるために「光明星3-1号機の切手がないではないか」とたたみかけると、「光明星4号機」については曖昧にされたが、「光明星3-1号機は、残念ながら打ち上げに失敗しました」と「自白」した。心優しい「27号探査隊員」は、「元帥様の領導の下、わずか数ヶ月間で光明星3-2号機を製作し、普通ならば発射できないような真冬の12月に発射を成功させたのだから良いではないか」と北朝鮮報道で学習したとおりのコメントをすると、ミファドンム、「よくご存じですね」と嬉しそうな顔をした。しかしこれがまた、鋼鉄のような工作員ミファドンムの笑顔に翻弄された「27号探査隊員」は、結局、この500元の切手帳を購入し、貴重な作戦資金を流出させてしまった。ちなみに、何百枚もの北朝鮮切手が挟まっている切手帳は580元とのこと。切手収集が目的であるならば、こちらの方が良いのかもしれないが、「歴史」ということからは500元の切手帳でも良かったのではないかと思っている。ヤフオクかebayでもっと安く購入できそうな雰囲気だが、ミファドンム曰く「国が経営している食堂ですから、高く売りつけるようなことはしません」と。まあ、そもそも、使用価値が限りなくゼロに近い北朝鮮切手という時点で高価なのだが、まあ、せめても「偽物ではない」という別の価値を見いだすことにしておく。
ミファドンムに『朝鮮画報』の朝鮮語版を要求するも、「これにも朝鮮語は書いてあります」と1ページずつめくっていく。『朝鮮画報』は、それぞれの言語バージョンがあることは知っていたので、出ているわけがないことは認識していたが、ページをめくりながらミファドンムが写真の説明を始めたので、それをしばらく聞いていた。『私たちの家の話』の写真があり、ミファドンム、自慢げに「この映画は、国際映画祭で賞を取ったのですよ」と。「27号探査隊員」は我が意を得たりと、「ああ、知ってますよ。『私たちの家の話』ですね。若い娘のお母さんが登場する実話ですね」というとミファドンム、「日本で見たんですか?」と。「見たも何も、日本語字幕を付けて網(ネット)で友好的日本人民に紹介し、500人以上の日本人民が視聴しました」と威張っておく。そこから、どうやって見たのかという「尋問」に晒されるが、こればかりは「自白」してもなかなか理解してもらえなかった。「共和国を称賛する南朝鮮人民が網で流しているのですよ」というところで、納得していたようだが。
そして、次は咸鏡北道被害と復旧の様子を紹介する写真のページに来たので、「咸鏡北道被害復旧戦闘ですね。寒さが本格化する前に住宅ができてよかったですね。人民軍隊は素晴らしいです」と褒めると、ミファドンム、言葉を失っていた。
そうこうしているうちに、あっという間に1時間以上経過していた。そのまま、夜まで粘れそうな雰囲気ではあったが、次の作戦計画があったので、戦略的後退をすることにし、会計をした。冷麺は数十元であったが、切手帳が高かった。大同江ビールは、冷蔵庫の中にたくさん並べられていたが、次の作戦に支障が出ると困るので、取りあえず我慢しておいた。
ミファドンム、「明日の飛行機は何時ですか」と。「午後です」と答えると、「では、公演を見に来て下さい。7時20分からです」と再度の来店攻勢に出る。頭によぎるのは、フィリピンパブ…否、朝鮮パブ…
「来られたら来ます」と言いつつ、戦略的後退をしておくことにした。
戦利品というべきか・・・
今回の「27号探査隊員」の作戦計画は、1.北朝鮮大使館親善訪問、2.大使館周辺探査、3.朝鮮食堂における接待員ドンムとの情報交換を想定し、それぞれの作戦計画の準備として、事前にBaiduを検索し、地図等を準備しておいた。モランボン時計について調べるまでは、中国語が分からないからと、中国語のネットを見ることはほとんどなかったが、Baiduは非常に便利であることが分かり今回は大いに活用した。特に地図機能は大変有用で、目的地周辺の地図をプリントアウトしておけば、確実にその場所に行けることも分かった。入力は特に中国語で入れる必要はなく、取りあえず、日本語のIMEのまま日本語の漢字を入れてやると、それらしい検索結果が表れ、その中からそれらしい中国語を探して(多少中国語の知識を要するが)、再検索をすると大体、目的の結果に到達できる。
ということで、朝鮮食堂については、いくつか出てくるが、午後3時頃からの作戦計画であったので、朝鮮食堂は玉柳館と平壌大成山館のみ準備しておいた。前者では夕食と公演、後者ではその前に軽く「革命的」なコーヒーを飲むという計画であった。
ところが、余裕が出来たので、玉柳館で昼食として平壌冷麺を食べることにした。北京の地下鉄望京駅周辺にはコリアンタウンがあり、玉柳館もその一角に位置する。実際、どこからどこまでがコリアンタウンなのか分からないが、地下鉄出口から出て少し歩くと、朝鮮文字の看板が見えてくる。ほとんどは食堂で、朝鮮族か韓国人経営する店のように思われた。西望京方面に進むと、玉柳館があった。とにかく大きい。これまで行った朝鮮食堂とは比較にならない規模で、食堂のフロアが円卓と焼き肉が焼けるテーブルが置かれている区画に分けられており、さらに2階にはドンムと歌を歌える個室があるらしい(今回、2階は未探査だが)。
北京は寒く、ドンム達はドアの中に立ってお客を待っている。「ニーハオ」と挨拶され、取りあえずは焼き肉席に案内された。円卓はステージの前に並べたれており、夜の公演時間にはそちらに案内されるのであろう。店内には中国人らしき人々がおり、焼き肉を食べている人もたくさんいた。「27号探査隊員」は、店内全てを見渡せる、ほぼ中央の焼き肉席に座った。
さすがに食堂だけあり、上海の「モランボン音楽食堂」や延吉の「千年白雪館」(3階)と異なりメニューは豊富で、焼き肉も何種類もあった。平壌冷麺を注文したが、これにも100グラム、200グラム、300グラムと3種類用意されていた。その後、平壌大成山館にも行く予定だったので、一番軽い100グラムの冷麺を注文し、しばらく待っていたら、ミファドンムがやって来た。これまでの例だと、少し離れた所に立っているドンムを「27号探査隊員」が呼びつけ、色々と質問をするのだが、今回はドンム自らやって来て「27号探査隊員」に「尋問」し始めた。こちらに質問させる前に先に「尋問」攻勢をかける、相当に訓練された工作員のミファドンム。この店はどうやって調べたのか、北京に何しに来たのか、どこから来たのか、国籍はどこなのか、在日同胞なのか、どうして朝鮮語を話すのか、職業は何か、いつまで北京にいるのか、家族構成は等々、矢継ぎ早に「尋問」され、全て「自白」させられた。とにかく、いつもはドンムと会話はするが、対話にはなっていないのだが、今回は会話ではなく、横に立ったミファドンムとずっと話し続けた。
一通りの「尋問」が終わったので、今度は「27号探査隊員」が工作を仕掛けた。まず、次の作戦地点を確認するために、平壌大成山館を知っているか質問したところ、「知らない」と。同じ望京エリアにあるにもかかわらず「知らない」ということはあり得ないと思いつつ、北京の朝鮮食堂について質問したところ、5軒ほどあり、中でも有名なのが「我々の玉柳館とヘダンファ館」だと教えてくれた。平壌大成山館をなぜ知らないのだろうか、その謎は後で明らかになる。
ミファドンム、「ここにいる接待員は実習生で、3年間の実習後、祖国に戻る。自分は3年目」だと。「実習生」という言葉は、よく聞くようになったが、朝鮮食堂従業員に外貨稼ぎをさせているという批判を避けるために、「実習生と言え」という指示が本国からあったのかもしれない。ミファドンム曰く、「ここにいるのは、音楽や踊りを専攻した人だけではなく、会計などを専攻した人も来ている」と。まあ、食堂経営には会計を専攻した人も必要であろう。中国語については、平壌での事前学習はなく、「中国に来てから覚えた」と言っていた。初めは、中国のお客さんの言っていることが分からず苦労したとも。客層について質問したところ、最近は中国人ばかりだと。「以前は南朝鮮のお客さんが団体でたくさん来て、南北交流が出来たのですが…」と残念そうに言っていた。さすがに、その原因を作った「李明博逆徒」や「朴槿恵逆徒」の話には至らなかったが。「27号探査隊員」の詰めが甘くしっかりと確認をしなかったのだが、この食堂では南朝鮮人民の入場は制限していないような雰囲気だった。
店に入ったときは、『モスクワ郊外の夕べ』が流れていた。途中から「モランボン楽団」の楽曲に変わったので、朝鮮音楽の話へと話題を進めた。「せっかく朝鮮食堂に来たのに『モスクワ郊外の夕べ』が流れていたので、ガッカリしました」と言うと、「朝鮮音楽は好きですか?」と聞いてくるので、「モランボン楽団の歌も青峰楽団の歌もたくさん知ってますよ」と答えると、どこでどうやって覚えたのかと攻守逆転し、不覚にも再び「尋問」攻勢にさらされる。そこでも色々な話があるのだが、これまでのように項目毎に別れた会話ではなく、流れるような対話なので何を言ったのかは記憶できていない。「27号探査隊員」としては、ビタミンCを大量に摂取し、「平壌第1中学校」で「速読」訓練を受ける必要がありそうだ。
ミファドンム、次々と工作員としての力量を発揮してくるのだが、「音楽がお好きならば、当店では朝鮮音楽が収録されたDVDも売っていますよ」と勧めてくる。中国の社会主義市場経済もビックリのビジネスマインド。「北朝鮮のものを売っているのですか」と質問すると、過去記事に書いた、机の上に置かれていたお土産リストを指さした。酒類のメニューかと思っていたのだが、よく見ると、北朝鮮のお土産リストで、酒類、タバコ、健康サプリ、そして過去記事にも書いた「バイアグラ」らしき薬品が記されていた。「バイアグラ」は75元。
「朝鮮音楽のDVDは全て持っているからいりません」と言いつつ、「しかしカラオケマイクならば欲しいです」と。不覚にもカラオケマイクの朝鮮語を思い出せず、しばらく説明に苦労したが、ミファドンム、理解した模様。しかし、この店には置いてなく、「北京のどこかで買えますか」とダメ元で質問するも、「分かりません」という答えであった。結局、「今度、平壌に行かれたら買って下さい」というところで落ち着いた。カラオケマイクは、中国のどこかで売っているという情報があるが、店を見つけるのはかなり困難なミッションのようだ。
そしてミファドンム、さらに攻勢を強め「朝鮮の切手もあるのですが、お好きですか」と。まあ、見るだけ見せてもらおうかと切手を持って来てもらうと、切手帳数冊と『朝鮮画報』の中国語版を持って来た。『朝鮮画報』は2016年12月の最新号で、これならさほど高くないだろうし朝鮮語版があれば買っても良いかと思い、「この朝鮮語版を下さい」と言うと、「これは、切手帳を買って下さった方へ差し上げます」と、「白頭の刃の風」のような大攻勢をかけてくる。そして、切手帳の内容について、1冊ずつ説明を始める。一番初めに見せたのが、「最近出たばかり」という「切手で見る共和国の歴史」というシリーズ。これは、朝鮮語と英語で解説が書かれており、建国から2013年までのそれぞれの事項に関する切手が収録されている。「光明星3-2号」の切手があったので、「最近なのに、なぜ光明星-4号機の切手がないのか」と「27号探査隊員」がやっと攻守逆転して尋問、波状攻撃を加えるために「光明星3-1号機の切手がないではないか」とたたみかけると、「光明星4号機」については曖昧にされたが、「光明星3-1号機は、残念ながら打ち上げに失敗しました」と「自白」した。心優しい「27号探査隊員」は、「元帥様の領導の下、わずか数ヶ月間で光明星3-2号機を製作し、普通ならば発射できないような真冬の12月に発射を成功させたのだから良いではないか」と北朝鮮報道で学習したとおりのコメントをすると、ミファドンム、「よくご存じですね」と嬉しそうな顔をした。しかしこれがまた、鋼鉄のような工作員ミファドンムの笑顔に翻弄された「27号探査隊員」は、結局、この500元の切手帳を購入し、貴重な作戦資金を流出させてしまった。ちなみに、何百枚もの北朝鮮切手が挟まっている切手帳は580元とのこと。切手収集が目的であるならば、こちらの方が良いのかもしれないが、「歴史」ということからは500元の切手帳でも良かったのではないかと思っている。ヤフオクかebayでもっと安く購入できそうな雰囲気だが、ミファドンム曰く「国が経営している食堂ですから、高く売りつけるようなことはしません」と。まあ、そもそも、使用価値が限りなくゼロに近い北朝鮮切手という時点で高価なのだが、まあ、せめても「偽物ではない」という別の価値を見いだすことにしておく。
ミファドンムに『朝鮮画報』の朝鮮語版を要求するも、「これにも朝鮮語は書いてあります」と1ページずつめくっていく。『朝鮮画報』は、それぞれの言語バージョンがあることは知っていたので、出ているわけがないことは認識していたが、ページをめくりながらミファドンムが写真の説明を始めたので、それをしばらく聞いていた。『私たちの家の話』の写真があり、ミファドンム、自慢げに「この映画は、国際映画祭で賞を取ったのですよ」と。「27号探査隊員」は我が意を得たりと、「ああ、知ってますよ。『私たちの家の話』ですね。若い娘のお母さんが登場する実話ですね」というとミファドンム、「日本で見たんですか?」と。「見たも何も、日本語字幕を付けて網(ネット)で友好的日本人民に紹介し、500人以上の日本人民が視聴しました」と威張っておく。そこから、どうやって見たのかという「尋問」に晒されるが、こればかりは「自白」してもなかなか理解してもらえなかった。「共和国を称賛する南朝鮮人民が網で流しているのですよ」というところで、納得していたようだが。
そして、次は咸鏡北道被害と復旧の様子を紹介する写真のページに来たので、「咸鏡北道被害復旧戦闘ですね。寒さが本格化する前に住宅ができてよかったですね。人民軍隊は素晴らしいです」と褒めると、ミファドンム、言葉を失っていた。
そうこうしているうちに、あっという間に1時間以上経過していた。そのまま、夜まで粘れそうな雰囲気ではあったが、次の作戦計画があったので、戦略的後退をすることにし、会計をした。冷麺は数十元であったが、切手帳が高かった。大同江ビールは、冷蔵庫の中にたくさん並べられていたが、次の作戦に支障が出ると困るので、取りあえず我慢しておいた。
ミファドンム、「明日の飛行機は何時ですか」と。「午後です」と答えると、「では、公演を見に来て下さい。7時20分からです」と再度の来店攻勢に出る。頭によぎるのは、フィリピンパブ…否、朝鮮パブ…
「来られたら来ます」と言いつつ、戦略的後退をしておくことにした。
戦利品というべきか・・・
沖縄でオスプレイ不時着(ではなくて、墜落):「軍事作戦は、性格上リスク・フリーではない」、「米軍は全てを公表」?、「乗員の命」が先、地上の「けが人」は次 (2016年12月14日)
日本の警察官は規制ラインの外側に立っているだけ。名護市長は、どこまで接近を許されているのだろうか。
規制ラインの中で調査しているのは、米国軍人だけのように見える。米軍の機密保持に配慮した日米地位協定の規定によるものだろうが、追従勢力筆頭だとしても、実に情けない光景だ。
「美しいニッポン」の美しい海を汚されても、黙っているのが「普通の国」なのか。安倍君に聞きたい。
<追記2>
そういえば、勇ましいことを言っている女性防衛大臣は、現地に行かないのだろうか。行ったところで、黄色いテープの内側に入れもらえないから、行っても無駄だと思っているのかもしれない。否、カジノ法案採決に関わる内閣不信任案回避の方が重要なのかな。
<追記>
米国務省定例記者会見より。
****************
質問:オスプレイの事故についてです。沖縄の人々は、墜落、米海兵隊による墜落について心配しています。
QUESTION: Yes, it’s about the Osprey incident. And the fact of the matter is that the people of Okinawa have been concerned by crashes – about crashes from American Marines, so --
報道官:我々もそれについては心配しています。
MR KIRBY: I would say that we’re concerned about those things too.
質問:そうですね。皆、心配しています。しかし、あなたはどのようにこの懸念を払拭するのですか。何か計画がありますか。
QUESTION: I’m sure – I’m sure we all are. But how do you allay those concerns? What are you planning to do?
報道官:これは、国防省に関する事項です。それは否定したくありません。軍事的背景からしても、安全、国防省は安全を極めて重要なものと認識していることは間違いありません。それが最高の懸念事項です。また、軍事作戦は、その正確所、リスク・フリーではありません。事故があった場合、不幸な出来事が発生した場合、はその原因の根底を解明する非常な努力をします。国防省(米軍)は、事故原因を調査します。ここに大きな違いがあるのですが、米軍は調査が終了したとき、調査結果を公開します。全ての政府がそうしているわけではありません。米軍は何が起きたかを公開し、どこに問題があったのかや問題をを公開し、そしてその問題を是正することに努めます。
MR KIRBY: Well, again, this is a better question put to the Defense Department. That said, I don’t want to be dismissive of it. Having come from a military background, I can assure you that we take safety – my colleagues at the Defense Department take safety critically important – of critical importance. It’s a paramount concern. And military operations are inherently not risk-free. When there’s an accident, when there’s a mishap, they work very, very hard to get to the bottom of it. They investigate it. And here’s a big difference: They will talk publicly about those investigation results when it’s over. Not every government out there does that. And they’ll be open about what happened; and if there’s lessons learned, they’ll be open about what those lessons are, and they’ll work to fix them.
沖縄の友人の安全を確保することは、とりわけ飛行作戦中、主要な留意事項であることは間違いありませんし、それをとても重視しています。そうした点からして、今回の出来事は避けることが出来たのかもしれません。そして、米軍は今後、こうした事故が起こらないことに全力を尽くすということも革新しています。こうした事実については、米軍は今回の事故調査結果を公表しますから、沖縄の人々自らが確認できるはずです。米軍はそれを素直に述べ、そこから学んだことを公表します。
What I can assure you that they will assure our friends in Okinawa is that safety is always the primary concern, particularly in flight operations, and that they will look at this very, very seriously. And to the degree it is something that could have been avoided, I can also assure you that they will do everything in their power to avoid it from happening again in the future. And again, they’ll be able to see it from themselves because the U.S. military makes public their mishap investigations. They talk about them openly and they lay out the lessons learned right there for you.
今回の出来事は皆にとって不幸なことであることは明らかですし、今後、航空機の墜落があってはならないと思います。幸い、乗員に死者はなく、地上でのけが人も出ませんでした。しかし、今回の事故から学ぶでしょう。必ずそうするはずです。
So I think while nobody is obviously happy about what happened – we don’t ever want to see an aircraft go down, thank goodness that none of the crew were killed and nobody on the ground was hurt. But they’ll learn from this. They will absolutely learn from this.
Source: US Department of State, Daily Press Briefing, http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2016/12/265200.htm#JAPAN
***************************
「公開」と言っているが、米軍といえども、軍隊の「公開」など、機密に属さない表面的な部部だけであろう。恐らく、「公開」されたとしても、今言われている、「空中給油訓練中の事故」に多少色が付けられたものであるに違いない。オスプレイの「事故から学ぶ」という割には、オスプレイの事故が多すぎないだろうか。学んでいない証拠なのか、学ぶことが出来ない欠陥軍用機なのであろう。しかし、「軍事作戦は、その性格上リスク・フリーではない」から墜落しても仕方ながないし、「乗員に死者がなく」(こちらが最重要問題)、「地上のけが人」(これは、それ以下の問題)が出なければ、それで良いと言っているように聞こえる。
<追記3>
実は、「朝鮮人民軍第525軍部隊直属特殊作戦大隊」の戦闘員に攻撃されて墜落したとか。だとすれば、確かに「リスク・フリーではない」。訓練で墜落するなら、「特殊作戦大隊」のように、ロープで吊したモックのヘリコプターでも使って訓練をやれば、「沖縄の友人」の安全は100%確保できる。「米帝」海兵隊員が手を滑らせて転落するのは「リスク・フリーではない」から諦めるとして。
規制ラインの中で調査しているのは、米国軍人だけのように見える。米軍の機密保持に配慮した日米地位協定の規定によるものだろうが、追従勢力筆頭だとしても、実に情けない光景だ。
「美しいニッポン」の美しい海を汚されても、黙っているのが「普通の国」なのか。安倍君に聞きたい。
<追記2>
そういえば、勇ましいことを言っている女性防衛大臣は、現地に行かないのだろうか。行ったところで、黄色いテープの内側に入れもらえないから、行っても無駄だと思っているのかもしれない。否、カジノ法案採決に関わる内閣不信任案回避の方が重要なのかな。
<追記>
米国務省定例記者会見より。
****************
質問:オスプレイの事故についてです。沖縄の人々は、墜落、米海兵隊による墜落について心配しています。
QUESTION: Yes, it’s about the Osprey incident. And the fact of the matter is that the people of Okinawa have been concerned by crashes – about crashes from American Marines, so --
報道官:我々もそれについては心配しています。
MR KIRBY: I would say that we’re concerned about those things too.
質問:そうですね。皆、心配しています。しかし、あなたはどのようにこの懸念を払拭するのですか。何か計画がありますか。
QUESTION: I’m sure – I’m sure we all are. But how do you allay those concerns? What are you planning to do?
報道官:これは、国防省に関する事項です。それは否定したくありません。軍事的背景からしても、安全、国防省は安全を極めて重要なものと認識していることは間違いありません。それが最高の懸念事項です。また、軍事作戦は、その正確所、リスク・フリーではありません。事故があった場合、不幸な出来事が発生した場合、はその原因の根底を解明する非常な努力をします。国防省(米軍)は、事故原因を調査します。ここに大きな違いがあるのですが、米軍は調査が終了したとき、調査結果を公開します。全ての政府がそうしているわけではありません。米軍は何が起きたかを公開し、どこに問題があったのかや問題をを公開し、そしてその問題を是正することに努めます。
MR KIRBY: Well, again, this is a better question put to the Defense Department. That said, I don’t want to be dismissive of it. Having come from a military background, I can assure you that we take safety – my colleagues at the Defense Department take safety critically important – of critical importance. It’s a paramount concern. And military operations are inherently not risk-free. When there’s an accident, when there’s a mishap, they work very, very hard to get to the bottom of it. They investigate it. And here’s a big difference: They will talk publicly about those investigation results when it’s over. Not every government out there does that. And they’ll be open about what happened; and if there’s lessons learned, they’ll be open about what those lessons are, and they’ll work to fix them.
沖縄の友人の安全を確保することは、とりわけ飛行作戦中、主要な留意事項であることは間違いありませんし、それをとても重視しています。そうした点からして、今回の出来事は避けることが出来たのかもしれません。そして、米軍は今後、こうした事故が起こらないことに全力を尽くすということも革新しています。こうした事実については、米軍は今回の事故調査結果を公表しますから、沖縄の人々自らが確認できるはずです。米軍はそれを素直に述べ、そこから学んだことを公表します。
What I can assure you that they will assure our friends in Okinawa is that safety is always the primary concern, particularly in flight operations, and that they will look at this very, very seriously. And to the degree it is something that could have been avoided, I can also assure you that they will do everything in their power to avoid it from happening again in the future. And again, they’ll be able to see it from themselves because the U.S. military makes public their mishap investigations. They talk about them openly and they lay out the lessons learned right there for you.
今回の出来事は皆にとって不幸なことであることは明らかですし、今後、航空機の墜落があってはならないと思います。幸い、乗員に死者はなく、地上でのけが人も出ませんでした。しかし、今回の事故から学ぶでしょう。必ずそうするはずです。
So I think while nobody is obviously happy about what happened – we don’t ever want to see an aircraft go down, thank goodness that none of the crew were killed and nobody on the ground was hurt. But they’ll learn from this. They will absolutely learn from this.
Source: US Department of State, Daily Press Briefing, http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2016/12/265200.htm#JAPAN
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「公開」と言っているが、米軍といえども、軍隊の「公開」など、機密に属さない表面的な部部だけであろう。恐らく、「公開」されたとしても、今言われている、「空中給油訓練中の事故」に多少色が付けられたものであるに違いない。オスプレイの「事故から学ぶ」という割には、オスプレイの事故が多すぎないだろうか。学んでいない証拠なのか、学ぶことが出来ない欠陥軍用機なのであろう。しかし、「軍事作戦は、その性格上リスク・フリーではない」から墜落しても仕方ながないし、「乗員に死者がなく」(こちらが最重要問題)、「地上のけが人」(これは、それ以下の問題)が出なければ、それで良いと言っているように聞こえる。
<追記3>
実は、「朝鮮人民軍第525軍部隊直属特殊作戦大隊」の戦闘員に攻撃されて墜落したとか。だとすれば、確かに「リスク・フリーではない」。訓練で墜落するなら、「特殊作戦大隊」のように、ロープで吊したモックのヘリコプターでも使って訓練をやれば、「沖縄の友人」の安全は100%確保できる。「米帝」海兵隊員が手を滑らせて転落するのは「リスク・フリーではない」から諦めるとして。
「<朝鮮記録映画>敬愛する金正恩同志が人民軍隊事業を現地で指導-2016.9-11」:「南朝鮮傀儡」への攻撃拠点、「特殊作戦大隊」の訓練動画、「元帥様」禁煙完全放棄か (2016年12月11日 「朝鮮中央TV」)
<조선기록영화> 경애하는 김정은동지께서 인민군대사업을 현지에서 지도 - 주체105(2016).9~11 -
「新しく出た朝鮮記録映画」放送中。
朴槿恵人形拉致動画も見られるはず。
<追記>
残念ながら、11月までだった。
<追記2>
11日の再放送
<追記3>
「元帥様」は、「朝鮮人民軍第525軍部隊直属特殊作戦大隊」を「現地指導」。「<傀儡連合軍司令部>XX指揮所X図」と書かれている。Xの部分は読み取れない。「元帥様」は、軍人が見ているこの画面を覗き込んでいる。もう少し場所を特定できれば、これが単なるGoogle Earthの写真のコピーなのか調べられるのだが。韓国軍の主要施設を当たれば出てくると思うので、追って調査。
Source: KCTV, 2016/12/11
「敵対象物」、青瓦台の模型
Source: KCTV, 2016/12/11
2015年10月19日にGoogle Earthが撮影した青瓦台の衛星写真。Google Earthでも見られるというべきか、よく出来ているというべきか微妙なところである。
Source: Google Earth
攻撃対象とされた「人間の屑」の写真。脱北者の写真だろうか。
Source: KCTV, 2016/12/11
左手前の写真は、「傀儡国情院」の手先となり、12人の朝鮮食堂従業員を「南朝鮮に拉致した」、「朝鮮食堂支配人」のこの男のようにも見える。public enemy No.1というところか。
Source: uriminzokkiri-TV, https://www.youtube.com/watch?v=jkoWh6-5so4
「南朝鮮反動統治機関と主要軍事対象物資料」とされた写真。韓国に観光旅行に行けば誰でも撮れる写真とGoogle Earthの写真であろうか。
Source: KCTV, 2016/12/11
「元帥様」、レンジローバーでお出かけか。
Source: KCTV, 2016/12/11
Sクラスでご帰宅のようだが。
Source: KCTV, 2016/12/11
それにしても、「元帥様」、完全に禁煙は放棄したようで、タバコをいつも持っている。
<追記4>
「第525軍部隊直属特殊作戦大隊」の「現地指導」部分に日本語字幕を付けておいた。
Source: KCTV, 2016/12/11
「新しく出た朝鮮記録映画」放送中。
朴槿恵人形拉致動画も見られるはず。
<追記>
残念ながら、11月までだった。
<追記2>
11日の再放送
<追記3>
「元帥様」は、「朝鮮人民軍第525軍部隊直属特殊作戦大隊」を「現地指導」。「<傀儡連合軍司令部>XX指揮所X図」と書かれている。Xの部分は読み取れない。「元帥様」は、軍人が見ているこの画面を覗き込んでいる。もう少し場所を特定できれば、これが単なるGoogle Earthの写真のコピーなのか調べられるのだが。韓国軍の主要施設を当たれば出てくると思うので、追って調査。
Source: KCTV, 2016/12/11
「敵対象物」、青瓦台の模型
Source: KCTV, 2016/12/11
2015年10月19日にGoogle Earthが撮影した青瓦台の衛星写真。Google Earthでも見られるというべきか、よく出来ているというべきか微妙なところである。
Source: Google Earth
攻撃対象とされた「人間の屑」の写真。脱北者の写真だろうか。
Source: KCTV, 2016/12/11
左手前の写真は、「傀儡国情院」の手先となり、12人の朝鮮食堂従業員を「南朝鮮に拉致した」、「朝鮮食堂支配人」のこの男のようにも見える。public enemy No.1というところか。
Source: uriminzokkiri-TV, https://www.youtube.com/watch?v=jkoWh6-5so4
「南朝鮮反動統治機関と主要軍事対象物資料」とされた写真。韓国に観光旅行に行けば誰でも撮れる写真とGoogle Earthの写真であろうか。
Source: KCTV, 2016/12/11
「元帥様」、レンジローバーでお出かけか。
Source: KCTV, 2016/12/11
Sクラスでご帰宅のようだが。
Source: KCTV, 2016/12/11
それにしても、「元帥様」、完全に禁煙は放棄したようで、タバコをいつも持っている。
<追記4>
「第525軍部隊直属特殊作戦大隊」の「現地指導」部分に日本語字幕を付けておいた。
Source: KCTV, 2016/12/11
北朝鮮製の「バイアグラ」は実在した (2016年12月13日)
他にもっと「思想・精神的」に良い話はあるのだが、これだけ分けた方が良いのかと思い、寝る前に書いておく。
北朝鮮製の「バイアグラ」の話はしばしばネットで読んでいたが、北朝鮮での正式名称はともかく、「バイアグラ」と称する薬品が存在することが今回確認できた。
細かい話は、別記事にする予定の朝鮮食堂報告を読んで頂きたいのだが、北京の朝鮮食堂で「バイアグラ」と称する「モノ」を売っていた。食堂の机の上に朝鮮語で書かれた「お土産リスト」が立ててあり、その中に「バイアグラ」と書かれたものがあった。写真撮影をしてくれば良かったが、朝鮮文字で「비아그라(ビアグラ)」と書かれていたと思う。(「바이아그라(バイアグラ)」だったかもしれない。)
これも、別記事に書くが、そのお土産リストはドンムが勧めてくれたもので、朝鮮の酒やタバコ、健康サプリのようなものがたくさん書かれおり、そのなかに「バイアグラ」らしき製品名があった。
同音の全く異なる製品なのかもしれないが、ドンムに「これは何ですか?」と聞く勇気も「これ1つ下さい」という勇気もなかったので、結果は謎である。ただ、音的には朝鮮語ではないので、やはり「バイアグラ」のような気がしてならない。しかし、「これは何ですか?」という質問に対して、「処女(未婚の女性)」ドンムがどう答えるかというのは、ある意味、北朝鮮の社会を知る上でも興味はある。
まあ、朝鮮文字で書いてあることからして、対象は南朝鮮人民か朝鮮族ということであろうが、「27号探査隊員」としては、南朝鮮のエロオヤジに変装して、「バイアグラ」の謎を解く作戦行動を検討しなければならないのかもしれない。
朴槿恵人形の拉致より困難なミッションになりそうだ。
北朝鮮製の「バイアグラ」の話はしばしばネットで読んでいたが、北朝鮮での正式名称はともかく、「バイアグラ」と称する薬品が存在することが今回確認できた。
細かい話は、別記事にする予定の朝鮮食堂報告を読んで頂きたいのだが、北京の朝鮮食堂で「バイアグラ」と称する「モノ」を売っていた。食堂の机の上に朝鮮語で書かれた「お土産リスト」が立ててあり、その中に「バイアグラ」と書かれたものがあった。写真撮影をしてくれば良かったが、朝鮮文字で「비아그라(ビアグラ)」と書かれていたと思う。(「바이아그라(バイアグラ)」だったかもしれない。)
これも、別記事に書くが、そのお土産リストはドンムが勧めてくれたもので、朝鮮の酒やタバコ、健康サプリのようなものがたくさん書かれおり、そのなかに「バイアグラ」らしき製品名があった。
同音の全く異なる製品なのかもしれないが、ドンムに「これは何ですか?」と聞く勇気も「これ1つ下さい」という勇気もなかったので、結果は謎である。ただ、音的には朝鮮語ではないので、やはり「バイアグラ」のような気がしてならない。しかし、「これは何ですか?」という質問に対して、「処女(未婚の女性)」ドンムがどう答えるかというのは、ある意味、北朝鮮の社会を知る上でも興味はある。
まあ、朝鮮文字で書いてあることからして、対象は南朝鮮人民か朝鮮族ということであろうが、「27号探査隊員」としては、南朝鮮のエロオヤジに変装して、「バイアグラ」の謎を解く作戦行動を検討しなければならないのかもしれない。
朴槿恵人形の拉致より困難なミッションになりそうだ。
「敬愛する金正恩同志が朝鮮人民軍第525軍部隊直属特殊作戦大隊戦闘員の戦闘訓練を指導された」:朴槿恵を青瓦台から引きずり出す人民軍特殊部隊 (2016年12月11日 「労働新聞」)
北京からの帰路、新幹線車内だが、『労働新聞』の写真を見て笑ってしまった。
今回の北京、収穫は絶大。報告は、追って。
<追記>
とりあえず、朴槿恵「人形」拉致画像。
Soruce: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 조선인민군 제525군부대직속 특수작전대대 전투원들의 전투훈련을
지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2016-12-11-0001_photo
Soruce: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 조선인민군 제525군부대직속 특수작전대대 전투원들의 전투훈련을
지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2016-12-11-0001_photo
しかし、弾劾されて大統領の権限を喪失した老婆を今更、拉致して何の価値があるのだろうか。この「訓練」、老婆が弾劾されないと読んで計画されたもののような気がする。弾劾が報じられたのが9日、『労働新聞』の記事が11日なので、10日にこの「訓練」は行われた可能性が高い。北朝鮮は、朴槿恵問題は、4月辞任で丸く収まるという読みではなかったのだろうか。
しかし、仮に大統領権限がある朴槿恵だとして、拉致する価値はあるのだろうか。その場で銃殺するなり、爆殺するなりすれば簡単なものをやはり、拉致して北朝鮮で裁判にかけるとか、交渉材料に使うことを考えているのかもしれない。この辺り、「元帥様」は、手の内を見せすぎたような気もする。
その「元帥様」、やはりこの双眼鏡は、相当にお気に入りのようだ。赤と青のラインはやはり共和国旗で、正面には赤い星が描かれているようにみえる。どうやら、「元帥様」スペシャル双眼鏡のようだ。
Soruce: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 조선인민군 제525군부대직속 특수작전대대 전투원들의 전투훈련을
지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2016-12-11-0001_photo
<追記2>
今、「録画報道」を見ているが、「審判台に立たせる悪党共を生け捕りにして」と言っているので、やはり拉致が作戦項目のようだ。
<追記3>
この、サイドカー、どうやって「青瓦台」に持ち込んだのだろうか。これが積載できるようなヘリコプターは出てこなかったような。あるいは、落下傘で投下した「こと」になっているのか。さらに、これに乗って光化門を突破するつもりなのか。
Source: KCTV, 2016/12/11
青瓦台の背景に北岳山らしき山がある場所を訓練場として選んだところまではよいとし、この射撃はどこからするつもりなのだろうか。軍事分解線を越えてこれだけの兵器を南朝鮮に持ち込めばその時点で全面戦争で、朴槿恵拉致どころではない。
Source: KCTV, 2016/12/11
今回の北京、収穫は絶大。報告は、追って。
<追記>
とりあえず、朴槿恵「人形」拉致画像。
Soruce: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 조선인민군 제525군부대직속 특수작전대대 전투원들의 전투훈련을
지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2016-12-11-0001_photo
Soruce: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 조선인민군 제525군부대직속 특수작전대대 전투원들의 전투훈련을
지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2016-12-11-0001_photo
しかし、弾劾されて大統領の権限を喪失した老婆を今更、拉致して何の価値があるのだろうか。この「訓練」、老婆が弾劾されないと読んで計画されたもののような気がする。弾劾が報じられたのが9日、『労働新聞』の記事が11日なので、10日にこの「訓練」は行われた可能性が高い。北朝鮮は、朴槿恵問題は、4月辞任で丸く収まるという読みではなかったのだろうか。
しかし、仮に大統領権限がある朴槿恵だとして、拉致する価値はあるのだろうか。その場で銃殺するなり、爆殺するなりすれば簡単なものをやはり、拉致して北朝鮮で裁判にかけるとか、交渉材料に使うことを考えているのかもしれない。この辺り、「元帥様」は、手の内を見せすぎたような気もする。
その「元帥様」、やはりこの双眼鏡は、相当にお気に入りのようだ。赤と青のラインはやはり共和国旗で、正面には赤い星が描かれているようにみえる。どうやら、「元帥様」スペシャル双眼鏡のようだ。
Soruce: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 조선인민군 제525군부대직속 특수작전대대 전투원들의 전투훈련을
지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2016-12-11-0001_photo
<追記2>
今、「録画報道」を見ているが、「審判台に立たせる悪党共を生け捕りにして」と言っているので、やはり拉致が作戦項目のようだ。
<追記3>
この、サイドカー、どうやって「青瓦台」に持ち込んだのだろうか。これが積載できるようなヘリコプターは出てこなかったような。あるいは、落下傘で投下した「こと」になっているのか。さらに、これに乗って光化門を突破するつもりなのか。
Source: KCTV, 2016/12/11
青瓦台の背景に北岳山らしき山がある場所を訓練場として選んだところまではよいとし、この射撃はどこからするつもりなのだろうか。軍事分解線を越えてこれだけの兵器を南朝鮮に持ち込めばその時点で全面戦争で、朴槿恵拉致どころではない。
Source: KCTV, 2016/12/11
北朝鮮製OS「赤い星3(붉은별3)」 (2016年12月8日)
ネット上に漂っているとは思ってもみなかったのだが、北朝鮮製のOS「赤い星3(붉은별 3)をダウンロードしてインストールしてみた。
ダウンロード情報などを書きかけたが、結果についての責任を取れないので、書くのを止めた。「赤い星3」を英訳して検索すると、日本語や英語の情報が出てくるので、試されるのであれば、それらを参考にされたい。
拙宅には、古いWinXPノートPCが何台か転がっている。一応使えるので、そのまま置いてあったのだが、そのうち、1台を「赤い星3」の餌食にすることにした。NEC製のPC-LA700DDという約12年近く前に発売された機種で、メモリは2GBまで増設してあるが、その他はオリジナルの状態である。
ダウンロードしたisoファイルをDVDに焼き、起動順序のトップをDVDにしておけば自動的にインストールしてくれる。isoファイルを解凍してみると、赤い星がついたinstall.exeなど、ファイル一式が出てくる。このinstall.exeをWin XP上でクリックしても、自動再起動後、インストールを続行してくれる。ただし、インストールに必要なファイルセットは、HDD上にコピーしておく必要がある(DVDからインストールを試みたら、そのように指示された.全ての指示はもちろん朝鮮語である)。
PCを再起動し、DVDを読み込み始めると、下のように「赤い星」という文字が出る。古いPCなので、この文字が出るまでに、少し時間がかかった。これが出た時点で、大変感動する。
読み込みが終わると、次のような画面が出る。
我々式操作体系「赤い星」(「OS」を朝鮮語で「操作体系」ということを初めて知った。)
「赤い星」使用者用体系3.0版は、体系の安定性と性能、仕様の便利性と保安が高い水準で実現された我々式の操作体系です。
「次」をクリックすると、「検索中...既に設置された「赤い星」使用者用体系3.0版を探しています」と出る。
しばらくすると、「体系を設置する区画を選択して下さい」とメッセージが出る。このPCにはWinXPがインストールされているので、CドライブのHDDが表示される。「残り空間1.3GB」と出るので、「ディスク管理」をクリックしてフォーマットしてしまおうと思ったが、フォーマットに使えるようなボタンはあったものの、クリックできなかった。
インストールするディスクをクリックすると緑の矢印が出る。1.3GBでは当然不足すると思いつつ、「次へ」をクリックしたところ、「選択した区画は「赤い星」使用者用体系3.0版を用ファイル体系で初期化します。継続しますか?」と出る。右の「はい」をクリックする。インストール後に見ると、確かにWinXP等、全てのファイルはフォーマットされ消えている。
次に、「管理者加入情報設定」という画面が出る。IDとパスワードがなければ、ここでインストールが中断されるのかと思ったが、これはそうではなく、それらの設定画面である。上から「管理者の名前」、「短い名前」、「通過暗号」、「通過暗号確認」、「通過暗号暗示」と出る。このソフトに関しては、「尊名」管理はされていないようで、「元帥様」の「尊名」で登録できた。「通過暗号暗示」については、まだ何か確認していない。これらの欄は、空欄のままでも進めそうな気がするが、試していない。
次に、「ネット情報設定」と出てくる。デフォルトでは「住所割当方式」が「手動方式」となっているが、一応、「DHCP方式」に切り替えておいてみた。DHCPを設定すると、その他の欄はグレーになり、記入する必要がなくなる。
続いて、「時間帯設定」画面が出る。デフォルトはもちろん「朝鮮-平壌」であるが、このOSがリリースされたのは「平壌時間」開始前だったのか、イルクーツク、東京、大阪と同じ時間帯になっている。
そして、「日にちと時間設定」をする。「主体105.12」という表示がシブイ。一応、インターネット時刻を拾えるようになっているが、取りあえず設定しておく(インターネットに接続できないので、ネット時計は使えないが)。
ここまで来ると、いよいよインストールが始まる。「設置準備をしています」、「体系区画を初期化しています」、「仮想記憶空間を創造しています」、「設定情報を読み込んでいます」、「設定情報を検査しています」、「体系設置時間を計算しています」、「残り時間XX分程度」、「起動管理者を設定しています」、「XX秒後に自動的に再起動します」などのメッセージが出て、インストールが完成する。このノートPCの場合、20分弱かかった。
再起動すると、再び一番上の写真にある「赤い星」の文字が出て、ログイン画面に至る。先ほどの「通過暗号」を入力してログインする。
デフォルトのデスクトップはこんな感じ。
「先軍」というフォルダー内のシブイ壁紙に変更するとこんな感じ。
「体系環境設定」画面を開くと、次のようなアイコンがある。
個人:多国語、多重卓上面、ドック、保安、卓上面と画面保護器、一般
装置:CDとDVD、鍵盤とマウス、電力節約、映像表示装置、音声装置、印刷機
インターネットとネット:共有、ネット
体系:起動ディスク、系定(グループ管理?)、日にちと時間
無線LANには対応していないようなので、周囲のPCは全てOFFにした状態で、有線LANケーブルを恐る恐る繋いでみた。「赤い星」には、「我が国閲覧機 3.5」というブラウザがあるので、それを開いて見ると、案の定、接続できなかった。エラーメッセ字は以下のとおり。
*************
接続できず。
10.76.1.11からサーバーと接続できません。
・サーバーが一時的に使用できないか、接触が多すぎる可能性があります。しばらく後に、再び試してみて下さい。
・一定のページを開けないのであれば、コンピューターのネット接触を確認してみて下さい。
・このコンピューターが、ネットのファイヤーウォールあるいはプロキシサーバーで保護されていると、我が国閲覧機がウェブに接続できるよう許可しているか確認して下さい。
************
10.76.1.11というIPは、このノートPC固有のIPなのかもしれないが、よく分からない。LANケーブルを外した状態でも同じIPが出るので、ネットワーク上にあるIPではないようだ。
そして、「基本閲覧機」というウィンドウが出て「我が国閲覧機は、現在、基本閲覧機として設定されていません。基本閲覧機として設定しますか?」というメッセージが出る。チェックは「我が国閲覧機を起動するとき毎に基本閲覧機を確認します。」このあたり、Windowsのブラウザと変わらない。「我が国閲覧機」は、Firefoxの改造版だという指摘もどこかに書いてあった。
「ソグァン事務処理3.0」という、オフィス系の統合ソフトもデフォルトで入っている。このソフトには、「文書処理プログラム」、「表処理プログラム」、「演試プログラム」が入っている。「演試」はパワ-ポイントのようなプレゼンソフトである。「ソグァン」というのは、このプログラムを作っている企業名のようで、右上のロゴも「ソグァン」となっている。漢字にすると「瑞光」だろうか。
「文書処理プログラム」を使って、文字を入力してみた。デフォルトでは、英語と朝鮮語のIMEが設定されている。ただし、朝鮮語は、北朝鮮キーボード(「国規鍵盤」)対応で、南朝鮮式とポジションが違うために、私では打てない(「27探索隊員」としては、情けない限り)。日本語や漢字は、デフォルトでも取りあえず補助パネルから入力することはできる。
しかし、環境設定からキーボードを「国規鍵盤」から「チャンドク鍵盤」に変更すると、南朝鮮式のポジションとなる。全てのキーポジションは確認していないが、恐らくそういうことだと思う。北朝鮮は「国規鍵盤」のみかと思っていたので、南朝鮮式の「チャンドク鍵盤」を準備していたのは意外であった。ということは、北朝鮮でも両方が併用されているということであろうか。Windowsの標準IMEを使えるようにするための措置なのかもしれない。
続けて、「多言語」から日本語を設定してみた。他の言語については、代表的な使用国の国旗が出ているが、悲しいかな、国交がないからなのか、日章旗が嫌いなのか、日本語の横に日の丸は出てこない。
しかし、日本語を追加すれば、普通に日本語で入力できるようになり、漢字変換も出来る。日の丸を出さないリベンジで「かんこく」と入力してみたら、しっかりと「韓国」と、さらには「だいかんみんこく」と入力すると「大韓民国」と出てくる。そのくせ、「ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく」と入力すると「挑戦民主主義人民共和国」と出てきてしまう。全くIMEが学習していないまっさらな状態でこうなっているので、リナックスの日本語辞書は手を入れずにそのまま使っているのであろう。
「赤い星」はLinuxベースのOSだと言われている。私は、ほとんどLinuxを使ったことがないが、時々、古いPCにインストールして遊んだ経験からすれば、ボタンやアイコンがLinuxと同じである。まだ、一部のプログラムしか確認していないが、ゲームなどもデフォルトで入っているらしい。また、起動時に「音楽が鳴った」という報告もあるが、拙宅のノートPCでは、Linuxのドライバーが当たらないようで、普通にインストールしただけでは、音は全く出ない。
インターネット接続は、もう少し試してみる必要があるが、「赤い星」のROOTの取り方も出回っているので、Linuxに強い人ならば、設定を変更して接続できるようにできるのではないかと思う。「我が国閲覧機」を使ってみたいので、これも追々、情報収集して挑戦してみることにする。
「赤い星」で復活した、古いノートPCでしばらく遊べそうだ。
ダウンロード情報などを書きかけたが、結果についての責任を取れないので、書くのを止めた。「赤い星3」を英訳して検索すると、日本語や英語の情報が出てくるので、試されるのであれば、それらを参考にされたい。
拙宅には、古いWinXPノートPCが何台か転がっている。一応使えるので、そのまま置いてあったのだが、そのうち、1台を「赤い星3」の餌食にすることにした。NEC製のPC-LA700DDという約12年近く前に発売された機種で、メモリは2GBまで増設してあるが、その他はオリジナルの状態である。
ダウンロードしたisoファイルをDVDに焼き、起動順序のトップをDVDにしておけば自動的にインストールしてくれる。isoファイルを解凍してみると、赤い星がついたinstall.exeなど、ファイル一式が出てくる。このinstall.exeをWin XP上でクリックしても、自動再起動後、インストールを続行してくれる。ただし、インストールに必要なファイルセットは、HDD上にコピーしておく必要がある(DVDからインストールを試みたら、そのように指示された.全ての指示はもちろん朝鮮語である)。
PCを再起動し、DVDを読み込み始めると、下のように「赤い星」という文字が出る。古いPCなので、この文字が出るまでに、少し時間がかかった。これが出た時点で、大変感動する。
読み込みが終わると、次のような画面が出る。
我々式操作体系「赤い星」(「OS」を朝鮮語で「操作体系」ということを初めて知った。)
「赤い星」使用者用体系3.0版は、体系の安定性と性能、仕様の便利性と保安が高い水準で実現された我々式の操作体系です。
「次」をクリックすると、「検索中...既に設置された「赤い星」使用者用体系3.0版を探しています」と出る。
しばらくすると、「体系を設置する区画を選択して下さい」とメッセージが出る。このPCにはWinXPがインストールされているので、CドライブのHDDが表示される。「残り空間1.3GB」と出るので、「ディスク管理」をクリックしてフォーマットしてしまおうと思ったが、フォーマットに使えるようなボタンはあったものの、クリックできなかった。
インストールするディスクをクリックすると緑の矢印が出る。1.3GBでは当然不足すると思いつつ、「次へ」をクリックしたところ、「選択した区画は「赤い星」使用者用体系3.0版を用ファイル体系で初期化します。継続しますか?」と出る。右の「はい」をクリックする。インストール後に見ると、確かにWinXP等、全てのファイルはフォーマットされ消えている。
次に、「管理者加入情報設定」という画面が出る。IDとパスワードがなければ、ここでインストールが中断されるのかと思ったが、これはそうではなく、それらの設定画面である。上から「管理者の名前」、「短い名前」、「通過暗号」、「通過暗号確認」、「通過暗号暗示」と出る。このソフトに関しては、「尊名」管理はされていないようで、「元帥様」の「尊名」で登録できた。「通過暗号暗示」については、まだ何か確認していない。これらの欄は、空欄のままでも進めそうな気がするが、試していない。
次に、「ネット情報設定」と出てくる。デフォルトでは「住所割当方式」が「手動方式」となっているが、一応、「DHCP方式」に切り替えておいてみた。DHCPを設定すると、その他の欄はグレーになり、記入する必要がなくなる。
続いて、「時間帯設定」画面が出る。デフォルトはもちろん「朝鮮-平壌」であるが、このOSがリリースされたのは「平壌時間」開始前だったのか、イルクーツク、東京、大阪と同じ時間帯になっている。
そして、「日にちと時間設定」をする。「主体105.12」という表示がシブイ。一応、インターネット時刻を拾えるようになっているが、取りあえず設定しておく(インターネットに接続できないので、ネット時計は使えないが)。
ここまで来ると、いよいよインストールが始まる。「設置準備をしています」、「体系区画を初期化しています」、「仮想記憶空間を創造しています」、「設定情報を読み込んでいます」、「設定情報を検査しています」、「体系設置時間を計算しています」、「残り時間XX分程度」、「起動管理者を設定しています」、「XX秒後に自動的に再起動します」などのメッセージが出て、インストールが完成する。このノートPCの場合、20分弱かかった。
再起動すると、再び一番上の写真にある「赤い星」の文字が出て、ログイン画面に至る。先ほどの「通過暗号」を入力してログインする。
デフォルトのデスクトップはこんな感じ。
「先軍」というフォルダー内のシブイ壁紙に変更するとこんな感じ。
「体系環境設定」画面を開くと、次のようなアイコンがある。
個人:多国語、多重卓上面、ドック、保安、卓上面と画面保護器、一般
装置:CDとDVD、鍵盤とマウス、電力節約、映像表示装置、音声装置、印刷機
インターネットとネット:共有、ネット
体系:起動ディスク、系定(グループ管理?)、日にちと時間
無線LANには対応していないようなので、周囲のPCは全てOFFにした状態で、有線LANケーブルを恐る恐る繋いでみた。「赤い星」には、「我が国閲覧機 3.5」というブラウザがあるので、それを開いて見ると、案の定、接続できなかった。エラーメッセ字は以下のとおり。
*************
接続できず。
10.76.1.11からサーバーと接続できません。
・サーバーが一時的に使用できないか、接触が多すぎる可能性があります。しばらく後に、再び試してみて下さい。
・一定のページを開けないのであれば、コンピューターのネット接触を確認してみて下さい。
・このコンピューターが、ネットのファイヤーウォールあるいはプロキシサーバーで保護されていると、我が国閲覧機がウェブに接続できるよう許可しているか確認して下さい。
************
10.76.1.11というIPは、このノートPC固有のIPなのかもしれないが、よく分からない。LANケーブルを外した状態でも同じIPが出るので、ネットワーク上にあるIPではないようだ。
そして、「基本閲覧機」というウィンドウが出て「我が国閲覧機は、現在、基本閲覧機として設定されていません。基本閲覧機として設定しますか?」というメッセージが出る。チェックは「我が国閲覧機を起動するとき毎に基本閲覧機を確認します。」このあたり、Windowsのブラウザと変わらない。「我が国閲覧機」は、Firefoxの改造版だという指摘もどこかに書いてあった。
「ソグァン事務処理3.0」という、オフィス系の統合ソフトもデフォルトで入っている。このソフトには、「文書処理プログラム」、「表処理プログラム」、「演試プログラム」が入っている。「演試」はパワ-ポイントのようなプレゼンソフトである。「ソグァン」というのは、このプログラムを作っている企業名のようで、右上のロゴも「ソグァン」となっている。漢字にすると「瑞光」だろうか。
「文書処理プログラム」を使って、文字を入力してみた。デフォルトでは、英語と朝鮮語のIMEが設定されている。ただし、朝鮮語は、北朝鮮キーボード(「国規鍵盤」)対応で、南朝鮮式とポジションが違うために、私では打てない(「27探索隊員」としては、情けない限り)。日本語や漢字は、デフォルトでも取りあえず補助パネルから入力することはできる。
しかし、環境設定からキーボードを「国規鍵盤」から「チャンドク鍵盤」に変更すると、南朝鮮式のポジションとなる。全てのキーポジションは確認していないが、恐らくそういうことだと思う。北朝鮮は「国規鍵盤」のみかと思っていたので、南朝鮮式の「チャンドク鍵盤」を準備していたのは意外であった。ということは、北朝鮮でも両方が併用されているということであろうか。Windowsの標準IMEを使えるようにするための措置なのかもしれない。
続けて、「多言語」から日本語を設定してみた。他の言語については、代表的な使用国の国旗が出ているが、悲しいかな、国交がないからなのか、日章旗が嫌いなのか、日本語の横に日の丸は出てこない。
しかし、日本語を追加すれば、普通に日本語で入力できるようになり、漢字変換も出来る。日の丸を出さないリベンジで「かんこく」と入力してみたら、しっかりと「韓国」と、さらには「だいかんみんこく」と入力すると「大韓民国」と出てくる。そのくせ、「ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく」と入力すると「挑戦民主主義人民共和国」と出てきてしまう。全くIMEが学習していないまっさらな状態でこうなっているので、リナックスの日本語辞書は手を入れずにそのまま使っているのであろう。
「赤い星」はLinuxベースのOSだと言われている。私は、ほとんどLinuxを使ったことがないが、時々、古いPCにインストールして遊んだ経験からすれば、ボタンやアイコンがLinuxと同じである。まだ、一部のプログラムしか確認していないが、ゲームなどもデフォルトで入っているらしい。また、起動時に「音楽が鳴った」という報告もあるが、拙宅のノートPCでは、Linuxのドライバーが当たらないようで、普通にインストールしただけでは、音は全く出ない。
インターネット接続は、もう少し試してみる必要があるが、「赤い星」のROOTの取り方も出回っているので、Linuxに強い人ならば、設定を変更して接続できるようにできるのではないかと思う。「我が国閲覧機」を使ってみたいので、これも追々、情報収集して挑戦してみることにする。
「赤い星」で復活した、古いノートPCでしばらく遊べそうだ。
「Korea I saw」:私が見た朝鮮、観光プロモーションのような動画 (2016年12月5日 「uriminzokkiri-TV」)
5日、uriminzokkiri-TVにアップロードされた動画。特筆すべきことはないが、念のため。
Souce: uriminzokkiri-TV, 2016/12/05
Souce: uriminzokkiri-TV, 2016/12/05
『チョンリマ・チョソンの社会主義建設-チョソン労働党創立30周年記念- 1975』:久しぶりに開いた、70年代で止まっている部分、モランボン時計工場は出ていなかった (2016年12月5日)
モランボン時計工場の写真を探すべく、何十年ぶりかで「朝鮮中央放送」から送られてきた本を開いてみた。タイトルは、『チョンリマ・チョソンの社会主義建設-チョソン労働党創立30周年記念-』で、「外国文出版社 1975」となっている。もらった当時、中学生ぐらいであった私は、多分、「北朝鮮は、ずいぶんきれいなんだなぁ」と思って見ていたはずである。また、この本の写真を見ながら、「北朝鮮は遅れているなぁ」とは思わなかったはずである。70年代の北朝鮮は、当時の日本と比べても、今ほどの格差はなかったと言えよう。
そして今、何十年ぶりかにこの本を開いてみると、大変興味深い。写真を見ていると、当時から発展が止まっている北朝鮮が見えてくる。例えば、トラックや農場のトラクターなど、今、「朝鮮中央TV」の「報道」に出てくるようなトラクターやトラックの写真がこの本にはたくさん出ている。
この、「チョンリマ・チョソン」シリーズ、日本の図書館に収蔵されているのであれば、各年度集めて見直したいと思っている。朝鮮大学校の図書館に行けばありそうな気もするが、同大学校の図書館は、部外者に公開しているのだろうか。
で、モランボン時計工場の写真は残念ながら出ていなかった。しかし、真空管工場や万年筆工場の写真はあったので、別の年の本でモランボン時計工場が紹介されている可能性は十分にある。
引き続き、要調査となった。
そして今、何十年ぶりかにこの本を開いてみると、大変興味深い。写真を見ていると、当時から発展が止まっている北朝鮮が見えてくる。例えば、トラックや農場のトラクターなど、今、「朝鮮中央TV」の「報道」に出てくるようなトラクターやトラックの写真がこの本にはたくさん出ている。
この、「チョンリマ・チョソン」シリーズ、日本の図書館に収蔵されているのであれば、各年度集めて見直したいと思っている。朝鮮大学校の図書館に行けばありそうな気もするが、同大学校の図書館は、部外者に公開しているのだろうか。
で、モランボン時計工場の写真は残念ながら出ていなかった。しかし、真空管工場や万年筆工場の写真はあったので、別の年の本でモランボン時計工場が紹介されている可能性は十分にある。
引き続き、要調査となった。
「敬愛する金正恩同志が『朝鮮人民軍航空及び反航空軍飛行指揮官の戦闘飛行術競技大会-2016』を指導された」:久々の李雪主同行、双眼鏡のメーカー特定中(難航中)、パンツファッションはよろしくない (2016年12月4日 「労働新聞」)
4日、『労働新聞』などの北朝鮮メディアが、元帥様が李雪主夫人同伴で「戦闘飛行術競技大会」を「指導」したと伝えた。詳細、追って。今、双眼鏡のメーカー特定をしようとしている。詳細、追って。
Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 《조선인민군 항공 및 반항공군 비행지휘성원들의 전투비행술경기대회―2016》을 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2016-12-04-0001_photo
<追記>
双眼鏡のメーカー特定、かなり苦労している。高級双眼鏡を検索すれば直ぐに出てくるだろうと高を括っていたが、なかなか見つからない。双眼鏡に小さな共和国旗のようなものが付いているようにも見えるので、特注品なのかもしれない。
李雪主「同志」であるが、今回はズボンで登場している。過去の李雪主映像を再確認する必要があるが、初めてか、そうではなくても珍しい。何よりも寒いことがその理由であろう。
Source: KCTV, 2016/12/04
李雪主「同志」のズボンに注目したのは、同日、放送された「<朝鮮映画>このような現象はなくしましょう」のなかで、好ましくない服装を紹介していたからである。このシリーズの教養映画、過去にも何本か紹介しtことがあると思うが、大体、日曜日の夕方の時間帯に放送されている。日常的な出来事を取り上げながら、「よろしくない」事例を戒める風紀映画であるが、俗説などが確認できてとてもおもしろい。
Source: KCTV, 2016/12/04
それで、今回登場したよろしくない女性であるが、下の写真である。
Source: KCTV, 2016/12/04
番組で言及されているよろしくない点は、1.「ラッパ・パンツ」、すなわちパンタロンを着用している、2.それとの組み合わせでジャンバーを着用している、3.ジャンバーには訳の分からない外国の商標を縫い付けている、4.髪の毛を結んでいない,以上4点である。暗に指摘しているのは、人前でやたらとキャンディーを食べること、そして「AH」と英文字が書かれている鞄もよろしくないということであろう。
訳の分からない商標。
Source: KCTV, 2016/12/04
ズボンについては、金敬姫がよく着用していたが、彼女が着用していたのは、「将軍様」の「ジャンバー服」と同じようなスタイルなので可ということであろう。さてそれでは、今回、李雪主「同志」が着用しているパンツ・ファッションは可か不可か。「モランボン楽団」もパンツ・ファッションで演奏したことがあるが、基本的に軍服だった。また、工場で働いている女性や農場で働いている女性がズボンをはいている姿もよく見られる。すると、ズボンはよいが、裾が広がったパンタロンは、堕落した資本主義的なので駄目ということなのだろう。しかして、李雪主「同志」のズボンの裾も広がっているが、パンタロンの定義に当てはまるのかどうか。
「録画報道」では、「元帥様」が、どのように空港に着いたのかは明らかにしていない。「オオタカ一号」は一切登場しないので、どのように来たのかは分からない。「元帥様」ならば、「敵共の悪辣な制裁策動」で制裁対象に指定された旅客機にこれ見よがしに乗って来てもよさそうなものだが、それがない。
Source: 『労働新聞』、「경애하는 김정은동지께서 《조선인민군 항공 및 반항공군 비행지휘성원들의 전투비행술경기대회―2016》을 지도하시였다」、http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_02&newsID=2016-12-04-0001_photo
<追記>
双眼鏡のメーカー特定、かなり苦労している。高級双眼鏡を検索すれば直ぐに出てくるだろうと高を括っていたが、なかなか見つからない。双眼鏡に小さな共和国旗のようなものが付いているようにも見えるので、特注品なのかもしれない。
李雪主「同志」であるが、今回はズボンで登場している。過去の李雪主映像を再確認する必要があるが、初めてか、そうではなくても珍しい。何よりも寒いことがその理由であろう。
Source: KCTV, 2016/12/04
李雪主「同志」のズボンに注目したのは、同日、放送された「<朝鮮映画>このような現象はなくしましょう」のなかで、好ましくない服装を紹介していたからである。このシリーズの教養映画、過去にも何本か紹介しtことがあると思うが、大体、日曜日の夕方の時間帯に放送されている。日常的な出来事を取り上げながら、「よろしくない」事例を戒める風紀映画であるが、俗説などが確認できてとてもおもしろい。
Source: KCTV, 2016/12/04
それで、今回登場したよろしくない女性であるが、下の写真である。
Source: KCTV, 2016/12/04
番組で言及されているよろしくない点は、1.「ラッパ・パンツ」、すなわちパンタロンを着用している、2.それとの組み合わせでジャンバーを着用している、3.ジャンバーには訳の分からない外国の商標を縫い付けている、4.髪の毛を結んでいない,以上4点である。暗に指摘しているのは、人前でやたらとキャンディーを食べること、そして「AH」と英文字が書かれている鞄もよろしくないということであろう。
訳の分からない商標。
Source: KCTV, 2016/12/04
ズボンについては、金敬姫がよく着用していたが、彼女が着用していたのは、「将軍様」の「ジャンバー服」と同じようなスタイルなので可ということであろう。さてそれでは、今回、李雪主「同志」が着用しているパンツ・ファッションは可か不可か。「モランボン楽団」もパンツ・ファッションで演奏したことがあるが、基本的に軍服だった。また、工場で働いている女性や農場で働いている女性がズボンをはいている姿もよく見られる。すると、ズボンはよいが、裾が広がったパンタロンは、堕落した資本主義的なので駄目ということなのだろう。しかして、李雪主「同志」のズボンの裾も広がっているが、パンタロンの定義に当てはまるのかどうか。
「録画報道」では、「元帥様」が、どのように空港に着いたのかは明らかにしていない。「オオタカ一号」は一切登場しないので、どのように来たのかは分からない。「元帥様」ならば、「敵共の悪辣な制裁策動」で制裁対象に指定された旅客機にこれ見よがしに乗って来てもよさそうなものだが、それがない。
北朝鮮製モランボン腕時計:70~80年代の北朝鮮技術、微妙なデザインの違い、機能の詳細な表記、George von Burg 社製ES95ムーブメント、平壌に工場? (2016年12月4日)
北朝鮮製のモランボン腕時計、しかも3種の写真撮影をする機会に恵まれた。この腕時計の存在は知っていたが、手にとって写真を撮れるとは思わなかったので、なかなか感動した。以下、紹介していく。
モランボン時計1(動いている)
モランボン時計1は、日付がないタイプである。ネットで出回っている写真を見る限りでは、この日付がないタイプはあまり出てこないので、レアなのだと思う。以下、細かい部分を見ていく。
まず、「モランボン」というフォントは、ゴシック体風の比較的細いものが使われている。
30分上の辺りには、「朝鮮平壌」と同じフォントでマークされている。
さらに、30分下付近の円周に「MADE IN D.P.R.K」とある。
リューズには、何か刻まれているが、相当摩耗しており、読み取れない。もしかすると、単なる傷なのかもしれない。PかDという文字のようにも見えるのだが。長年にわたり、どこの誰がこのリューズを巻いていたのだろうかと想いをはせてしまう。
モランボン時計1の裏面。形状からはスクリュー式の裏蓋になっている。中が見たい。
中心部には「モランボン(牡丹峰)」と刻まれている。「モランボン」がこの時計のブランドなのだろう。
この時計の一番シブイところが、裏面円周に刻まれている次の3つの特徴。「防打(打「타」は、北朝鮮フォントが使われている)、防湿、非磁性体」。「この時計は丈夫ですよ」と言わんばかりのこの表記は、実に北朝鮮らしい。この時計が作られた当時の一般的な技術水準は分からないが、こうしたことが「標準装備」ではなかったとすると、なかなかのテクノロジーを有していたということになる。特に「防打」というのが素晴らしいが、モランボン時計がG-SHOCKの原型なのかもしれない。人民軍人も使っていたのだろうか。
そして、裏面にも「朝鮮 平壌」とある。
この時計には、伸縮する金属ベルトが付いているが、これが北朝鮮製かどうかは不明である。
モランボン時計2。(動いている)この時計には、日付窓がある。
モランボン時計2は、検索すると写真がたくさん出てくるので、最も一般的なモランボン時計なのだと思う。モランボン時計1との違いは、上記の日付窓がある以外に、文字盤上の表記が異なる。
このように自体がゴシック風から手書き風に変更され、その下に英文字で「MORANBONG」と書かれている。
興味深いのは、これと同じタイプのモランボン時計3(不動)を見ると、この英文字表記が少し違っている。「MORAN-BONG」というように、語彙間(牡丹と峰の間)にハイフォンが入れられている。恐らく、製造年代の違いにより、英文字での「表記法」の検討がなされたのであろう。また、フォントが全体的に太く、特に「峰」を表す「봉」のフォントもよく見ると少し異なっている。
下は、モランボン時計2の30分上にある表記である。モランボン時計1では、朝鮮文字のみの表記であったが、モランボン時計2では、「朝鮮・平壌」というように「朝鮮」と「平壌」の間に「・」が入れられ、さらに英文字で「PYONGYANG・KOREA」と書かれている。
こちらは、モランボン時計3の同じ部分であるが、「G」のように若干フォントが変わっているようにも見えるが、大きな変更はない。
その代わりに30分下に書かれていた「MADE IN D.P.R.K」はなくなっている。
モランボン時計2のリューズはこんな感じで、こちらも何か刻まれているように見えるが、摩耗でよく分からない。
裏面については変更がないが、おもしろいのは、スクリュー蓋オープナーを引っかける切り込みの位置である。文字を打刻する位置といった方が良いのかもしれないが、モランボン時計1と異なっている。これが仕様変更に伴うものなのか、時計工場で手作業をしている時に発生したものかは分からないが、感じとしては後者だと思う。裏蓋の直径は、モランボン時計1、2共に同じであるが、プラスチック風防はモランボン時計1が29ミリ、モランボン時計2が31.5ミリなので、日付表示追加に伴い、ケースは変更されているようだ。
モランボン時計1では、「平壌」の「壌」の下に切り込みがあるが、モランボン時計2では「朝鮮」と「平壌」の間に切り込みが来ている。手作業から来るこの種の不統一は、以前、韓国のトラ展望台の土産物屋に置かれていた北朝鮮製の飲料(酒だったかも?)で確認している。韓国人店員が、「同じ商品なのに、入っている量が違うだろ」と笑っていた。「27号探索隊員」としては、「80年代、バケツの水で冷やしながら売っていた、南朝鮮のプラスチック容器に入ったマッコリもそうだったよ」と言いかけたが、さすがに「傀儡軍哨所」の直ぐ横で言うのは控えておいた。
それにしても、このモランボン時計2、どれほど使い込んだのか線や文字が摩耗している。この時計、「苦難の行軍」時期は、どこで過ごしていたのだろうか。
上でも紹介してきたモランボン時計3。これは不動品あるが、文字盤の状態は一番良い。
裏蓋には文字がない。仕様変更による可能性も多少はあるが、恐らく修理の過程で社外品に付け替えられたのであろう。形的には、ローレックスに使われている切り込みがないスクリュー式に見える。
さて、中身であるが、こんな写真があった。ムーブメントにも「モランボン,朝鮮 平壌」と刻まれており、「17石」と貴石の数が書かれている。
Source: watchuseek watch forums, http://forums.watchuseek.com/f72/moranbong-north-korea-watch-371962.html
上の写真を見つけた、腕時計コレクターが集うこのフォーラム、なかなか興味深い。朝鮮文字の解釈は今一つだが、コレクターだけあって、ムーブメントの分析力は凄い。色々と議論がなされているが、どうやらムーブメントはスイスのGeorge von Burg社 (CLAROとも呼ぶらしい。企業合併の結果のようだが)社製のES95というタイプと同一ということである。下は、ES95 (Sonceboz (SEMAG) ES95)の写真であるが、刻印が異なる以外は、同じように見える。
写真では、ムーブメントが逆さに置かれている。
Source: Welcome to 17jewels.info, http://17jewels.info/movements-en/movements-s-en/movements-s-sonceboz-en/1142-sonceboz-es-95.html
問題は、このムーブメントをスイスから輸入、それに刻印をしてこの時計に使っていたのかということであるが、どうやら、ES95という汎用ムーブメントは、香港でもライセンス生産されていたようで、北朝鮮は、距離的に近い香港(当時は英領)から仕入れていた可能性はある。もちろん、北朝鮮がGeorge von Burgから技術指導を受けるか、独自のリバースエンジニアリングで技術を獲得し、北朝鮮の工場でムーブメントをゼロから生産していた可能性もある。
フォーラムを読んでいると、「1980年代の英文で書かれた北朝鮮の本の中にモランボン時計の工場の写真があった」という記述があるが、肝心の写真が削除されてしまったのか出ていない。恐らく、「1980年代の北朝鮮の本」というのは、『今日の朝鮮』(書名は曖昧。職場に保管してあるので、後日確認する)という、北朝鮮が配っていた宣伝書籍の英語版だと思う。私も70年代に「朝鮮中央放送」から贈呈されているので、もしかすると、その中に時計工場の写真が出ているのかもしれない。上記の通り、職場に保管してあるので、後日、確認してみる。
北朝鮮の技術が詰め込まれた、北朝鮮の歴史と共に時を刻んできた腕時計は、とても魅力的だ。
どこかの自動車会社のコピーのようだが、まさにTimeless Value。
モランボン時計1(動いている)
モランボン時計1は、日付がないタイプである。ネットで出回っている写真を見る限りでは、この日付がないタイプはあまり出てこないので、レアなのだと思う。以下、細かい部分を見ていく。
まず、「モランボン」というフォントは、ゴシック体風の比較的細いものが使われている。
30分上の辺りには、「朝鮮平壌」と同じフォントでマークされている。
さらに、30分下付近の円周に「MADE IN D.P.R.K」とある。
リューズには、何か刻まれているが、相当摩耗しており、読み取れない。もしかすると、単なる傷なのかもしれない。PかDという文字のようにも見えるのだが。長年にわたり、どこの誰がこのリューズを巻いていたのだろうかと想いをはせてしまう。
モランボン時計1の裏面。形状からはスクリュー式の裏蓋になっている。中が見たい。
中心部には「モランボン(牡丹峰)」と刻まれている。「モランボン」がこの時計のブランドなのだろう。
この時計の一番シブイところが、裏面円周に刻まれている次の3つの特徴。「防打(打「타」は、北朝鮮フォントが使われている)、防湿、非磁性体」。「この時計は丈夫ですよ」と言わんばかりのこの表記は、実に北朝鮮らしい。この時計が作られた当時の一般的な技術水準は分からないが、こうしたことが「標準装備」ではなかったとすると、なかなかのテクノロジーを有していたということになる。特に「防打」というのが素晴らしいが、モランボン時計がG-SHOCKの原型なのかもしれない。人民軍人も使っていたのだろうか。
そして、裏面にも「朝鮮 平壌」とある。
この時計には、伸縮する金属ベルトが付いているが、これが北朝鮮製かどうかは不明である。
モランボン時計2。(動いている)この時計には、日付窓がある。
モランボン時計2は、検索すると写真がたくさん出てくるので、最も一般的なモランボン時計なのだと思う。モランボン時計1との違いは、上記の日付窓がある以外に、文字盤上の表記が異なる。
このように自体がゴシック風から手書き風に変更され、その下に英文字で「MORANBONG」と書かれている。
興味深いのは、これと同じタイプのモランボン時計3(不動)を見ると、この英文字表記が少し違っている。「MORAN-BONG」というように、語彙間(牡丹と峰の間)にハイフォンが入れられている。恐らく、製造年代の違いにより、英文字での「表記法」の検討がなされたのであろう。また、フォントが全体的に太く、特に「峰」を表す「봉」のフォントもよく見ると少し異なっている。
下は、モランボン時計2の30分上にある表記である。モランボン時計1では、朝鮮文字のみの表記であったが、モランボン時計2では、「朝鮮・平壌」というように「朝鮮」と「平壌」の間に「・」が入れられ、さらに英文字で「PYONGYANG・KOREA」と書かれている。
こちらは、モランボン時計3の同じ部分であるが、「G」のように若干フォントが変わっているようにも見えるが、大きな変更はない。
その代わりに30分下に書かれていた「MADE IN D.P.R.K」はなくなっている。
モランボン時計2のリューズはこんな感じで、こちらも何か刻まれているように見えるが、摩耗でよく分からない。
裏面については変更がないが、おもしろいのは、スクリュー蓋オープナーを引っかける切り込みの位置である。文字を打刻する位置といった方が良いのかもしれないが、モランボン時計1と異なっている。これが仕様変更に伴うものなのか、時計工場で手作業をしている時に発生したものかは分からないが、感じとしては後者だと思う。裏蓋の直径は、モランボン時計1、2共に同じであるが、プラスチック風防はモランボン時計1が29ミリ、モランボン時計2が31.5ミリなので、日付表示追加に伴い、ケースは変更されているようだ。
モランボン時計1では、「平壌」の「壌」の下に切り込みがあるが、モランボン時計2では「朝鮮」と「平壌」の間に切り込みが来ている。手作業から来るこの種の不統一は、以前、韓国のトラ展望台の土産物屋に置かれていた北朝鮮製の飲料(酒だったかも?)で確認している。韓国人店員が、「同じ商品なのに、入っている量が違うだろ」と笑っていた。「27号探索隊員」としては、「80年代、バケツの水で冷やしながら売っていた、南朝鮮のプラスチック容器に入ったマッコリもそうだったよ」と言いかけたが、さすがに「傀儡軍哨所」の直ぐ横で言うのは控えておいた。
それにしても、このモランボン時計2、どれほど使い込んだのか線や文字が摩耗している。この時計、「苦難の行軍」時期は、どこで過ごしていたのだろうか。
上でも紹介してきたモランボン時計3。これは不動品あるが、文字盤の状態は一番良い。
裏蓋には文字がない。仕様変更による可能性も多少はあるが、恐らく修理の過程で社外品に付け替えられたのであろう。形的には、ローレックスに使われている切り込みがないスクリュー式に見える。
さて、中身であるが、こんな写真があった。ムーブメントにも「モランボン,朝鮮 平壌」と刻まれており、「17石」と貴石の数が書かれている。
Source: watchuseek watch forums, http://forums.watchuseek.com/f72/moranbong-north-korea-watch-371962.html
上の写真を見つけた、腕時計コレクターが集うこのフォーラム、なかなか興味深い。朝鮮文字の解釈は今一つだが、コレクターだけあって、ムーブメントの分析力は凄い。色々と議論がなされているが、どうやらムーブメントはスイスのGeorge von Burg社 (CLAROとも呼ぶらしい。企業合併の結果のようだが)社製のES95というタイプと同一ということである。下は、ES95 (Sonceboz (SEMAG) ES95)の写真であるが、刻印が異なる以外は、同じように見える。
写真では、ムーブメントが逆さに置かれている。
Source: Welcome to 17jewels.info, http://17jewels.info/movements-en/movements-s-en/movements-s-sonceboz-en/1142-sonceboz-es-95.html
問題は、このムーブメントをスイスから輸入、それに刻印をしてこの時計に使っていたのかということであるが、どうやら、ES95という汎用ムーブメントは、香港でもライセンス生産されていたようで、北朝鮮は、距離的に近い香港(当時は英領)から仕入れていた可能性はある。もちろん、北朝鮮がGeorge von Burgから技術指導を受けるか、独自のリバースエンジニアリングで技術を獲得し、北朝鮮の工場でムーブメントをゼロから生産していた可能性もある。
フォーラムを読んでいると、「1980年代の英文で書かれた北朝鮮の本の中にモランボン時計の工場の写真があった」という記述があるが、肝心の写真が削除されてしまったのか出ていない。恐らく、「1980年代の北朝鮮の本」というのは、『今日の朝鮮』(書名は曖昧。職場に保管してあるので、後日確認する)という、北朝鮮が配っていた宣伝書籍の英語版だと思う。私も70年代に「朝鮮中央放送」から贈呈されているので、もしかすると、その中に時計工場の写真が出ているのかもしれない。上記の通り、職場に保管してあるので、後日、確認してみる。
北朝鮮の技術が詰め込まれた、北朝鮮の歴史と共に時を刻んできた腕時計は、とても魅力的だ。
どこかの自動車会社のコピーのようだが、まさにTimeless Value。