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2011年2月の朝日新聞から

【索引】
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-244.html

●朝日新聞から──番外編 よく目にする誤用の御三家
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-122.html

●朝日新聞から──ではない 世に誤用の種は尽きまじ
「7割以上が間違ったら、もうそれは誤用ではない」のか?
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-194.html

【2011年2月】

11-02-1
3日
ある親方は春場所を翌月に控えた時期の発覚に「何でこのタイミングで……」と頭を抱えた。(朝刊3面)
 記者不明。これはどういうギャグなんだろう。本場所は2か月に1回の開催。翌々月に控えた時期だと「○○場所の感動がさめやらぬこのタイミングで……」かな。直前だったら、「○○場所を来週に控えたこのタイミングで……」かな。要するに「このタイミング」じゃない時期っていつなのよ。●●すぎて何も言えない。


11-02-2
3日
 臨時理事会では、「賭博事件と関係なく、警察に立件される見通しのないメール内容がなぜ表に出るのか」「通信の秘密はないのか」と怒りをあらわにする親方もいたという。(朝刊3面)
 記者不明。↑の続き。ある意味正論かもしれない。でも一般的には逆ギレと言う。由緒正しき日本語だと「盗人猛々しい」かな。


11-02-3
3日
 過去、八百長については元力士が証言したり、週刊誌が疑惑を報じ、裁判になるなど、何度も取りざたされてきた。(朝刊3面)
 記者不明。↑の記事の隣にある「社説」。典型的な「片たり」。天下の朝日新聞の「社説」もこういうことをしますかorz。
【板外編1】「~たり」の使い方
http://1311racco.blog75.fc2.com/blog-entry-278.html


11-02-4
3日
「協会存亡の危機では」と問われた理事長は「私もそういう認識でいる」と苦渋の表情で語った。(朝刊30面)
 記者不明。そもそも「存亡の危機」って誤用を口走ったのは放駒理事長だと思っていた。違うのかな? 下記でも放駒理事長は口にしてはいない。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1155112536


11-02-5
16日
だから相撲 だけど相撲(朝刊23面)
 前田大輔記者、平井隆介記者。大激震の中で開催される新弟子検査を受ける受検者のレポート。意味不明の文字がデカデカと。たぶん、「たかされ」(たかが○○、されど○○)のモジリのつもりなんだろうな。なにが「だから」なのか本文を読んでもサッパリわからない。「だけど」ってのも、同じ逆接の「されど」と比べると数段品格が下がる。結論としては、相当ホニャララ。ところで「たかされ」の原典ってなんなんだろう。江本孟紀あたりがかなり古い例と聞いているけど……。


11-02-6
21日
 時間に余裕があった山下は7分を費やし、黒183(8の十二)とダメを詰めてあぶない橋を乗り越えた。(朝刊21面)
 春秋子記者。囲碁の観戦記。これもほとんどギャグ。「危機を乗り越えた」「難を逃れた」くらいの意味なんだろう。たしかに「危ない橋」は「危機」「難」と同じような意味だが、用法がかなり違う。「危ない橋」は「渡る」とセットになる慣用句だろう。
■Web辞書(『大辞泉』から)
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E5%8D%B1%E3%81%AA%E3%81%84%E6%A9%8B&stype=0&dtype=0&dname=0na
================================
危(あぶ)ない橋を渡・る
危険な手段をとる。特に、承知で法律に違反するような行為を行う。
================================
 仮に比喩的に「危ない橋」を使うにしたら、「危ない橋を回避する」とかだろう。「橋」を乗り越えるっていったいどういう状況なんだろう。

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