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2011年4月 8日 (金)

ヨウ素以外による都内環境放射線残量の推定

都内環境放射線発表サイトの定点観測を始めていたわけですが、3月21日以降は、ヨウ素以外の放射性物質の飛散が確実になったため、ヨウ素を仮定して実測値と比較しているのは無意味になりました。
ヨウ素だけであって欲しいという淡い希望は捨てて、今後数年間に残留するであろう環境放射線残量の推定に計算を書き直しました。

ということで、プログラムを書き換えたついでに、ドメインも改めてみました。(苦笑)
http://EastJapanDisaster.info/radiation-monitor/past_data.est.html

「Assumed baseline」というのが、放射性ヨウ素による放射線の影響がなくなった後の、残留放射線量として推定した値です。

公表されている環境放射線量の値を、基準値(baseline)に対する増加分に対して、ヨウ素の半減期である8日間で減衰させることを単純にシミュレーションしたものです。

ヨウ素の半減期は8日ですが、3月15日翌日以降の環境放射線量の減衰を見ると、環境放射線は、もととなった放射性物質の半減期よりも早く除去されるようです。そうだとすると、半減期8日間よりも減衰してよいはずなので、3月21日以降の減衰が低いということは、ヨウ素以外の放射性物質がこのシミュレーションよりも多いのかもしれません。しかし、そのあたりのことはよくわからないので、ヨウ素以外の残留が「少なくとも」これだけあるということにはなるものと思います。

以上の考え方を使って、放射線量が増加した日(雨の日)を起点として、その後減衰している期間(晴天の日)の放射線量の実測値の減衰曲線に対して、半減期8日での減衰曲線を比較して、それの基底値(baseline)を単純に求めています。
そのため、雨が降ってから晴れが続く日数が長い程、予想精度があがります。
発表されているデータの精度が3桁しかないので、それで2次曲線を近似計算しているため誤差が大きく、晴れが最低でも3日間くらいないと予想基底値が安定(誤差が収束)しませんが、目安程度に使えると思います。

前回の記事に続いて繰り返しますが(笑)、専門家ではないので、そもそも上記の計算式(特に放射性ヨウ素の半減期と環境放射線量の減衰の関係)についてご意見があればお知らせいただけると幸いです。

4月 8, 2011 |

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