日本発「ロボットAI農業」の凄い未来 2020年に激変する国土・GDP・生活 (講談社+α新書)
- 作者:窪田 新之助
- 発売日: 2017/02/21
- メディア: 新書
日本農業新聞の記者さんが書いた本。
ノリは以前読んだ建設テックの本に近く、門外漢の記者が明るい未来を想像して書いた印象。
shuzo-kino.hateblo.jp
とはいえ流石専門誌の記者という観点もあり、先日の植物工場経営の本の中で指摘のあった作物医の必要性に言及していたり、
栽培データの匿名化による販売を専門の団体*1を経由して実施することにも言及していたりします。
あとはまぁ……JAが補助金中心スタイルの運営を続けているが故に、農家の経営意識や低コスト化の働きが生じないという、真っ黒な点もあえて書かれている所は好感がもてますね。
と、各論はよいなと思う反面、開発企業のビジネストークに影響されている感覚はどうしてもあります。
例のごとくディープラーニングへの期待がとても大きかったり……。
ロボット化がはじまった80年代にくらべれば、そりゃ性能は上がってますし、ディープラーニング他の技術を踏まえてロボットシステムを設計すれば成果は大きくなるでしょう。
ただ、技術屋の肌感覚として、そこまで劇的に変わるとはどうも思えないんですよね……あと25年はかかりそうというか。
2050年の予想人口を喰わせるために生産性を今の70%増とか言われてるそうですが、まぁそこまでには垂直農業の間に合って何とかなるんでは……??