- 作者:加受子, 石原
- 発売日: 2017/08/29
- メディア: 単行本
よくある、心理学系の軽い読み物かと思い手に取ったところ、中々強烈な知見というか見方を得られたので、メモ。
著者曰く、マウンティング型の人間は心の根っこに「責任をとることへの過剰な恐れ」があるのだそうです。
責任回避する理由は人それぞれですが、具体的対処能力や責任意識の欠如については共通しているようです。
また、責任転嫁に成功した経験に引っ張られ、それに伴い本人の課題能力も日々劣化していく負のサイクルも生じてしまう欠点も生じているのだとか。
私も色々なマウンティングせずには居られない人々をみてきました。
思い返してみると確かに「責任」とか「実務」といったことを過剰に恐れていたように思います。
個人的経験では、情報や人手の交通整理を担っている立場の人がマウンティングをしてくる傾向がありましたね。
こういった輩に対し、作者の提案する対策法は「言葉で相手に拒否の意向を示すこと」。
自己欺瞞が進みすぎて責任を押し付けているという自覚がないため、やれ貴方のため、やれ会社のためと、自分のための利益誘導にも関わらず感情的になっています。
こういう局面では渋々やる態度は火に油を注ぐだけです。
そのため、自分の状況や能力を言葉で説明し、相手のフレームに乗っからないようにするよう勧めています。
追記:プロマネ本の神様も似たことを言っていた
注意:怒りは恐怖である。部下に対して罵倒などの怒りの行動をとる管理者は、ほとんどの場合、怖いからそうしているのである。
— トム・デマルコbot (@DeMarco_bot_jp) November 16, 2019
考察:怒りが恐怖であることをすべての人が理解すれば、怒りは、怒っている人が怖がっていることを明確に示すシグナルとなるだろう。怒っている人は、恐怖を表に出したくない。つまり、怒りが恐怖の表れだとみなにわかってしまったら、怒りを吐き出すこともできなくなる
— トム・デマルコbot (@DeMarco_bot_jp) December 6, 2020