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2021/10/30

ソフトウェアPJの企画フェーズの責任者は誰なのか?

ふと思いついてメモして、Blogに書くまで昇華できていないアイデアを書き殴っておく。
初心者のロジカルでないメモ。

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一般の日本企業では、メーカーであれ、ユーザ企業であれ、SI企業であれ、予算駆動だから、システムが必要になったら、その企画フェーズが必要で予算取りの根拠を作らねばならない。
では、その企画フェーズを担当する最終責任者はいったい誰なのか?

要件定義フェーズをSIerに準委任契約で作業してもらって、開発フェーズの詳細な見積もりが確定する時は、SIに見積もりの責任があり、ユーザ企業は請負契約で開発リスクを全て負わせることができる。
しかし、経験上、企画フェーズでは責任者がはっきりしない場合が多かった。

本来は、ユーザ企業の業務部門の担当者自身がシステム企画を担当すべきだ。
しかし、実際は彼らが担当すると、変な方向に向いたり、コストが膨れ上がったり、業務とシステム要件がミスマッチになりやすく失敗しやすい。
ユーザ企業もそれを知っているので、ITコンサルやITベンダの優秀なPMにBPRの構想を描いてもらって、システムに落とし込んでシステム要求まで確定させる作業を委託する場合がすごく多い。

たぶんその理由は、業務を知っているだけでは不十分であり、今のIT技術でBPRを実現するにはこういうシステムがQCDのトレードオフから現実的な解になる、というアーキテクトの能力が必要だからだろう。
以前聞いた話では、営業マンあがりのシステム企画屋はダメで、SEあがりで業務を知っているシステム企画のコンサルしか担当できないね、という話をよく聞いた。
営業マン上がりの企画担当者も自分でBPRの構想やゴールを描いても、途中でシステムにどう落とし込むか、という所では、開発チームのPMやSEを呼び出して、一緒に作業してもらう場合が多かった。
結局、業務もITも両方知っているアーキテクトでなければ、企画フェーズを担当できないね、という身もふたもない結果なのだろうと思う。

たぶんScrumは、その役割をプロダクトオーナーという人物で具体化して明確にしたのが最大の功績なのではないか、と思っている。
今の日本企業にプロジェクトマネージャはいても、プロダクトオーナーという人物はほとんど存在しないし、聞いたこともないから。


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